2026年版・6-10

相続税の応用論点の一問一答

FP2級試験「相続・事業承継」から、相続税の応用論点に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問16-10

相次相続控除の適用要件として、正しいものはどれか。

  • ①今回の相続開始前10年以内の相続で、被相続人が財産を取得し相続税を課されていたことである
  • ②今回の相続開始前の5年以内の相続であって、被相続人が財産を取得し相続税を課されていたこと
  • ③相続人であるか否かを問わず、遺贈により財産を取得した者はすべて対象となること
  • ④前回の相続から20年以内であれば、経過年数によらず定額の控除を受けられること
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正解 ①今回の相続開始前10年以内の相続で、被相続人が財産を取得し相続税を課されていたことである
解説
相次相続控除は、短期間に相続が続けて発生すると同じ財産に相続税が重ねて課されてしまう負担を軽減する制度です。今回の相続開始前10年以内に開始した相続において、今回の被相続人が財産を取得し相続税を課されていたことが要件となります。

他の選択肢が不適切な理由
期間要件は5年以内ではなく10年以内です。対象は相続人に限られ、遺贈により取得した者すべてが対象になるわけではありません。控除額は経過年数に応じて逓減するものであり、定額ではありません。
問26-10

相次相続控除の対象となる者に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①今回の相続の相続人であることが必要であり、相続を放棄した者は遺贈で財産を取得しても対象外である。
  • ②相続人であるか、それとも遺贈により取得した者であるかを問わず、財産を取得した者はすべて対象になる。
  • ③相続を放棄した者であったとしても、遺贈によって財産を取得したのであれば、当然に対象になる。
  • ④法定相続人でない者であっても、家庭裁判所の許可さえ得られれば、当然に対象になるとする。
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正解 ①今回の相続の相続人であることが必要であり、相続を放棄した者は遺贈で財産を取得しても対象外である。
解説
相次相続控除の適用を受けられるのは今回の相続の相続人に限られます。相続を放棄した者は、たとえ遺贈により財産を取得したとしても、相続人ではなくなるため相次相続控除の対象にはなりません。

他の選択肢が不適切な理由
相続人以外の、遺贈のみで財産を取得した者は対象となりません。相続を放棄した者は対象外です。家庭裁判所の許可によって相続人でない者が対象になる仕組みはありません。
問36-10

相次相続控除の控除額に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①前回の相続から今回の相続までの経過年数1年につき、控除額が10%の割合で逓減していく。
  • ②前回の相続から今回の相続までの経過年数によらず、控除額は常に一定額のままである。
  • ③前回の相続から今回の相続までの経過年数1年につき、控除額が10%の割合で増加していく。
  • ④前回の相続から今回の相続までの経過年数が5年を超えると、控除額が突然ゼロになる。
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正解 ①前回の相続から今回の相続までの経過年数1年につき、控除額が10%の割合で逓減していく。
解説
相次相続控除の控除額は、前回の相続で課された相続税額を基礎として計算しますが、前回の相続から今回の相続までの経過年数(1年未満切り捨て)1年につき10%の割合で逓減する仕組みになっています。相続の間隔が短いほど控除額が大きくなります。

他の選択肢が不適切な理由
経過年数にかかわらず一定なのではなく、年数に応じて変動します。控除額は経過年数とともに増加するのではなく逓減します。経過年数が10年以内であれば適用され、5年で突然ゼロになる仕組みではありません。
問46-10

相続税の外国税額控除に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①外国にある相続財産に外国の相続税に相当する税が課された場合、日本の相続税との二重課税を調整する。
  • ②外国籍を有する相続人のみが、日本国内にある財産を相続した場合に限り、適用される特別な制度である。
  • ③外国税額控除の適用を受けると、日本の相続税それ自体が、以後は一切課されなくなるとする。
  • ④外国にある相続財産については、日本の相続税の課税対象から、常に必ず除外されるとする。
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正解 ①外国にある相続財産に外国の相続税に相当する税が課された場合、日本の相続税との二重課税を調整する。
解説
相続税の外国税額控除は、外国にある相続財産についてその国の相続税に相当する税が課された場合に、日本の相続税と外国の税の二重課税を調整するために設けられている制度です。

他の選択肢が不適切な理由
外国籍を有する相続人に限定された制度ではありません。外国税額控除の適用を受けても、国内財産分等について日本の相続税は引き続き課されます。外国にある財産も、原則として日本の相続税の課税対象に含まれます。
問56-10

相続税の外国税額控除の控除限度額に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①外国で課された税額と、日本の相続税額のうち国外財産に対応する部分とのいずれか低い方が限度となる。
  • ②外国で課された税額の全額を、いかなる上限も設けることなく、日本の相続税額から控除できる。
  • ③日本の相続税額の全額を、いついかなる場合であっても上限として、外国で課された税額から控除できる。
  • ④控除限度額という考え方は、そもそも存在せず、常に定額として100万円のみが控除される。
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正解 ①外国で課された税額と、日本の相続税額のうち国外財産に対応する部分とのいずれか低い方が限度となる。
解説
外国税額控除の控除額は、実際に外国で課された税額と、日本の相続税額に「国外財産の価額÷相続人の相続財産総額」を乗じて算出した金額とを比較し、いずれか低い方が限度となります。

他の選択肢が不適切な理由
外国で課された税額の全額を無制限に控除できるわけではなく、上限が設けられています。日本の相続税額全体が控除の上限になるわけでもありません。控除額は財産の状況に応じて算定されるものであり、常に定額というわけではありません。
問66-10

契約者(保険料負担者)が父、被保険者が母、死亡保険金受取人が子である生命保険契約において、保険事故(母の死亡)が発生する前に父が死亡した場合、相続税の課税対象として、最も適切なものはどれか。

  • ①父が有していた生命保険契約に関する権利(解約返戻金相当額)が、相続財産として課税対象になる。
  • ②まだ保険事故が発生していないため、この生命保険契約自体は相続税の課税対象にはならない。
  • ③契約者の死亡によって保険契約は自動的に消滅するため、課税関係は一切生じない仕組みになる。
  • ④受取人である子が、死亡保険金をその時点で受け取ったものとみなされて相続税が課される仕組みになる。
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正解 ①父が有していた生命保険契約に関する権利(解約返戻金相当額)が、相続財産として課税対象になる。
解説
保険事故(被保険者の死亡)がまだ発生していない生命保険契約であっても、契約者(保険料負担者)が死亡した場合には、その契約者が有していた「生命保険契約に関する権利」自体が相続財産として相続税の課税対象になります。契約は消滅せず、通常は契約者の地位が相続人に引き継がれます。

他の選択肢が不適切な理由
保険事故が未発生であっても、契約に関する権利自体が課税対象になります。契約者の死亡により契約が自動的に消滅するわけではありません。死亡保険金を実際に受け取ったわけではないため、子が死亡保険金を受け取ったものとして課税されるわけではありません。
問76-10

生命保険契約に関する権利の相続税評価額として、原則として用いられる金額は、正しいものはどれか。

  • ①相続開始時点の解約返戻金相当額
  • ②それまでに払い込んだ保険料の総額
  • ③契約時点の死亡保険金額
  • ④相続開始時点の年間保険料
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正解 ①相続開始時点の解約返戻金相当額
解説
まだ保険事故が発生していない生命保険契約に関する権利の相続税評価額は、原則として相続開始時点でその契約を解約したと仮定した場合に受け取れる解約返戻金相当額により評価します。

他の選択肢が不適切な理由
払い込んだ保険料の総額そのものではなく、運用実績等を反映した解約返戻金相当額で評価します。契約時点の死亡保険金額や年間保険料は、この評価には用いません。
問86-10

公正証書遺言に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①公証人が作成し証人2人以上の立会いが必要な方式で、家庭裁判所の検認が不要である。
  • ②公証人が作成する方式とは異なり、遺言者が全文を自書して作成する方式である。
  • ③内容を秘密にしたまま作成していく方式であり、証人の立会いは一切不要な方式である。
  • ④公証人の関与は一切不要であり、遺言者が単独で作成し封印だけする方式である。
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正解 ①公証人が作成し証人2人以上の立会いが必要な方式で、家庭裁判所の検認が不要である。
解説
公正証書遺言は、遺言者が口述した内容をもとに公証人が作成し、証人2人以上の立会いのもとで成立する方式です。公証人が関与し原本が公証役場に保管されるため、偽造・紛失のおそれが低く、家庭裁判所での検認手続きも不要です。

他の選択肢が不適切な理由
遺言者が全文を自書し検認が必要なのは自筆証書遺言の説明です。内容を秘密にしたまま証人の立会いなく作成できる方式ではありません(秘密証書遺言も証人の立会いは必要です)。公正証書遺言は公証人の関与が必須の方式です。
問96-10

秘密証書遺言に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①内容を秘密にしたまま、その存在を公証人と証人に証明してもらう方式で、家庭裁判所の検認が必要である。
  • ②内容を公証人と証人にも事前に開示したうえで作成する方式であり、家庭裁判所の検認は不要になる。
  • ③全文・日付・氏名のすべてをきちんと自書する必要があり、証人の立会いは一切不要である方式である。
  • ④その作成にあたっては、公証人の関与は一切必要とされず、遺言者単独で完結させることができる方式である。
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正解 ①内容を秘密にしたまま、その存在を公証人と証人に証明してもらう方式で、家庭裁判所の検認が必要である。
解説
秘密証書遺言は、遺言者が遺言書に署名・押印した上で封印し、公証人と証人2人以上の前でその存在を証明してもらう方式です。遺言の内容自体は公証人にも秘密にできますが、公正証書遺言とは異なり原本が公証役場に保管されないため、家庭裁判所での検認手続きが必要です。

他の選択肢が不適切な理由
内容を公証人・証人に開示するのは公正証書遺言に近い性質であり、秘密証書遺言の特徴とは異なります。秘密証書遺言では遺言書自体は自書でなくてもよく(署名は自書が必要)、証人2人以上の立会いが必要です。公証人の関与(存在の証明)は必要です。
問106-10

自筆証書遺言について法務局における保管制度を利用した場合の効果に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①遺言書の紛失や改ざんを防止できるほか、家庭裁判所での検認の手続きが不要になる。
  • ②保管制度を利用しても、家庭裁判所での検認手続きについては従来どおり必要になる。
  • ③保管制度を利用すると、公証人が遺言の内容を自動的にチェックし法的な有効性を保証する。
  • ④この保管制度は秘密証書遺言のみを対象とし、自筆証書遺言には利用できない制度である。
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正解 ①遺言書の紛失や改ざんを防止できるほか、家庭裁判所での検認の手続きが不要になる。
解説
自筆証書遺言書保管制度を利用すると、法務局(遺言書保管所)が原本を保管するため紛失・改ざん・隠匿のおそれがなくなり、通常の自筆証書遺言であれば必要な家庭裁判所での検認手続きも不要になります。

他の選択肢が不適切な理由
保管制度を利用すれば検認は不要になります。法務局の確認は遺言書の形式面(自書・日付・押印等)に限られ、内容が法的に有効であることまで保証するものではありません。この制度は自筆証書遺言を対象とする制度であり、秘密証書遺言は対象外です。

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