2026年版・4-2

基礎-2 安全衛生管理体制のきほんの一問一答

第二種衛生管理者試験「最初に覚える土台知識」から、基礎-2 安全衛生管理体制のきほんに関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-2

産業医を選任しなければならない事業場の規模として、正しいものは次のうちどれか。

  • ①常時50人以上の労働者を使用する事業場
  • ②常時300人以上の労働者を使用する事業場
  • ③常時30人以上の労働者を使用する事業場
  • ④常時100人以上の労働者を使用する事業場
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正解 ①常時50人以上の労働者を使用する事業場
解説
正解は常時50人以上です。労働安全衛生法施行令5条が、業種を問わず常時50人以上の労働者を使用する事業場に産業医の選任義務を課しているからです。

産業医とは、労働者の健康管理などを行う医師で、そのための一定の研修を修了しているなどの要件を満たす人を指します。治療を行う主治医とは役割が違い、職場の側に立って「この人はこの働き方を続けて大丈夫か」を医学的に判断するのが仕事です。健康診断の結果に基づく措置、長時間労働者への面接指導、衛生教育、作業環境の維持管理などを担います。

衛生管理者・衛生委員会と同じく50人が境目である点が重要です。選任の期限も、衛生管理者と同じく事由の発生から14日以内です。
他の選択肢について

・常時30人以上:法令上、産業医の選任基準として定められた数字ではありません。
・常時100人以上:林業や建設業などで総括安全衛生管理者を選任すべき規模であり、産業医の基準ではありません。
・常時300人以上:製造業などで総括安全衛生管理者を選任すべき規模であり、これも別の基準です。
問24-2

総括安全衛生管理者に充てなければならないのは、どのような者か。

  • ①衛生管理者の免許を持つ者
  • ②事業の実施を統括管理する者
  • ③産業医として選ばれた医師
  • ④労働衛生コンサルタントの登録者
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正解 ②事業の実施を統括管理する者
解説
正解は「事業の実施を統括管理する者」です。労働安全衛生法10条2項が、総括安全衛生管理者は、当該事業場においてその事業の実施を統括管理する者をもって充てなければならないと定めているからです。

工場長や支店長など、その事業場のトップに当たる人が就く役職だと考えてください。免許や講習の修了が要件とされていないのは、この職務が専門の作業ではなく、衛生管理者や安全管理者を指揮して安全衛生の業務全体を取りまとめることにあるからです。

統括管理する業務は、労働者の危険または健康障害を防止するための措置、安全衛生教育の実施、健康診断の実施その他健康の保持増進のための措置、労働災害の原因の調査と再発防止対策などです(法10条1項)。
他の選択肢について

・衛生管理者の免許を持つ者:衛生管理者に求められる資格であり、総括安全衛生管理者の要件ではありません。
・産業医として選ばれた医師:産業医は健康管理を担う専門家で、事業を統括する立場とは区別されます。
・労働衛生コンサルタントの登録者:衛生管理者として選任できる資格の一つですが、ここでの要件ではありません。
問34-2

衛生委員会を設けなければならない事業場として、正しいものはどれか。

  • ①製造業などで常時100人以上
  • ②業種を問わず常時300人以上
  • ③業種を問わず常時50人以上
  • ④業種と規模の組合せで決まる
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正解 ③業種を問わず常時50人以上
解説
正解は「業種を問わず常時50人以上」です。労働安全衛生法18条1項と同法施行令9条が、業種の区別なく常時50人以上の労働者を使用する事業場に衛生委員会の設置を義務づけているからです。

安全委員会は、業種と規模の組合せによって設置義務の有無が分かれます(施行令8条)。これに対し衛生委員会は、健康はどの職場の労働者にも共通する問題なので、全業種一律で50人という分かりやすい基準になっています。この違いが両者を区別する最大のポイントです。

安全委員会と衛生委員会の両方を設けなければならない事業場では、それぞれに代えて安全衛生委員会を設置することができます(法19条1項)。会議を1つにまとめてよい、という意味です。
他の選択肢について

・製造業などで100人以上:業種と規模の両方が誤りで、衛生委員会に業種による限定はありません。
・300人以上:規模の数字が誤りで、正しくは50人以上です。
・業種と規模の組合せで決まる:これは安全委員会の仕組みで、衛生委員会には当てはまりません。
問44-2

産業医が作業場等を巡視しなければならない原則的な頻度はどれか。

  • ①少なくとも1年に1回
  • ②少なくとも毎週1回
  • ③少なくとも6か月に1回
  • ④少なくとも毎月1回
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正解 ④少なくとも毎月1回
解説
正解は毎月1回です。労働安全衛生規則15条1項が、産業医は少なくとも毎月1回作業場等を巡視し、作業方法または衛生状態に有害のおそれがあるときは、直ちに労働者の健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならないと定めているからです。

産業医は、常時50人以上の労働者を使用する事業場で、医師のうちから選任される健康管理の専門家です(法13条1項)。労働者の健康を確保するため必要があると認めるときは、事業者に対して必要な勧告をすることができます(同条5項)。

巡視には例外があります。事業者から毎月1回以上、衛生管理者が行う巡視の結果などの情報提供を受けている場合であって、事業者の同意を得ているときは、少なくとも2か月に1回とすることができます。「情報提供と事業者の同意」という2つの条件がそろってはじめて緩められる点が要点です。
他の選択肢について

・毎週1回:これは衛生管理者の定期巡視の頻度です。
・6か月に1回:例外が認められる場合でも2か月に1回までで、これより長い間隔にはできません。
・1年に1回:定期健康診断の頻度と混同しやすい数字ですが、巡視の基準ではありません。
問54-2

衛生委員会における議事について、事業者が記録を作成し保存しなければならない期間は次のうちどれか。

  • ①3年間
  • ②5年間
  • ③1年間
  • ④7年間
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正解 ①3年間
解説
正解は3年間です。労働安全衛生規則23条4項が、委員会の開催の都度、委員会の意見とそれを踏まえて講じた措置の内容、そのほか重要な議事を記録し、これを3年間保存しなければならないと定めているからです。

ここで記録すべきなのは、話し合った内容そのものだけではありません。「委員会がどんな意見を出し、それに対して会社が何をしたか」がセットで求められている点が要点です。意見が出たまま放置されていないかを後から確かめられるようにする、という趣旨だと理解しておきましょう。

保存期間は書類ごとに異なります。健康診断個人票は5年間、長時間労働者に対する面接指導の結果の記録も5年間です。「委員会の記録は3年、健康診断や面接指導の記録は5年」とセットで覚えると混同を防げます。
他の選択肢について

・1年間:法令が定める保存期間より短く、規定に適合しません。
・5年間:健康診断個人票などの保存期間であり、委員会の記録の期間ではありません。
・7年間:労働安全衛生法令上、この書類について定められた期間ではありません。
問64-2

衛生委員会の委員の決め方として、正しいものはどれか。

  • ①委員は全員を事業者が指名する
  • ②議長以外の半数は労働者側の推薦
  • ③委員は全員を労働者側が指名する
  • ④3分の2以上を管理職から選ぶ
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正解 ②議長以外の半数は労働者側の推薦
解説
正解は「議長以外の委員の半数を労働者側の推薦に基づいて指名する」です。労働安全衛生法18条4項が準用する同法17条4項により、議長以外の委員の半数については、事業場に労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、ないときは労働者の過半数を代表する者の推薦に基づいて指名しなければならないとされているからです。

ここでの役割分担がポイントです。指名するのはあくまで事業者ですが、その半数分については労働者側が推薦した人を選ばなければなりません。事業者だけで委員を固められないようにすることで、現場で働く人の声が確実に届く仕組みにしているわけです。

委員には、衛生管理者と産業医のうちから事業者が指名した者も加わります(法18条2項)。
他の選択肢について

・全員を事業者が指名:労働者側の推薦に基づく指名が法律上必要であり、自由には決められません。
・全員を労働者側が指名:指名するのは事業者であり、労働者側は推薦を行う立場です。
・3分の2以上を管理職から:このような構成割合の定めは法令にありません。
問74-2

金融業や保険業などのいわゆる「その他の業種」において、総括安全衛生管理者を選任しなければならない事業場の規模は次のうちどれか。

  • ①常時300人以上
  • ②常時100人以上
  • ③常時1000人以上
  • ④常時500人以上
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正解 ③常時1000人以上
解説
正解は常時1000人以上です。労働安全衛生法施行令2条3号が、同条1号・2号に挙げられていない「その他の業種」について、常時1000人以上の労働者を使用する事業場を総括安全衛生管理者の選任対象としているからです。

総括安全衛生管理者とは、その事業場の安全衛生の取り組み全体を取りまとめる責任者で、事業の実施を統括管理する者(工場長や支店長など)を充てます。安全衛生の専門家である必要はなく、現場に指示を出せる立場であることが求められる役職です。

施行令2条は業種を3つに分けています。林業・鉱業・建設業・運送業・清掃業が100人、製造業や各種商品小売業・旅館業などが300人、それ以外が1000人です。危険や有害な要因が多い業種ほど、少ない人数で選任義務が生じる構造になっています。
他の選択肢について

・常時100人以上:林業・鉱業・建設業・運送業・清掃業に適用される基準です。
・常時300人以上:製造業や旅館業などに適用される基準です。
・常時500人以上:施行令2条にはこの区分自体が存在しません。
問84-2

労働者を雇い入れたときの安全衛生教育として、正しいものはどれか。

  • ①雇入れから3か月以内に行えばよい
  • ②常時50人以上の事業場だけ行う
  • ③正社員だけを対象に行う
  • ④業種を問わず雇入れ時に行う
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正解 ④業種を問わず雇入れ時に行う
解説
正解は「業種にかかわらず行わなければならない」です。労働安全衛生法59条1項が、事業者は労働者を雇い入れたときは、その従事する業務に関する安全または衛生のための教育を行わなければならないと定めており、業種や事業場の規模による除外がないからです。

教育すべき事項は労働安全衛生規則35条1項に列挙されています。機械等・原材料等の危険性や有害性とその取扱い方法、安全装置や保護具の取扱い、作業手順、作業開始時の点検、発生するおそれのある疾病の原因と予防、整理整頓と清潔の保持、事故時の応急措置と退避などです。

以前は業種によって一部の事項を省略できる規定がありましたが、これは廃止され、現在はすべての業種で全事項が対象です。ただし、その事項について十分な知識と技能を持つと認められる労働者については、その事項の教育を省略できます(規則35条2項)。
他の選択肢について

・50人以上に限る:規模による限定はなく、労働者を1人でも雇い入れれば実施義務があります。
・正社員に限る:パートタイム労働者や日雇労働者も、雇い入れた労働者である以上は対象です。
・3か月以内でよい:雇い入れたときに遅滞なく行うものであり、後回しにできる制度ではありません。
問94-2

産業医を、その事業場に専属の者として選任しなければならないのは、常時何人以上の労働者を使用する事業場か。

  • ①1000人以上
  • ②300人以上
  • ③50人以上
  • ④500人以上
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正解 ①1000人以上
解説
正解は1000人以上です。労働安全衛生規則13条1項3号が、常時1000人以上の労働者を使用する事業場では、その事業場に専属の産業医を選任しなければならないと定めているからです。

「専属」とは、その事業場だけに所属して勤務することをいいます。50人以上1000人未満の事業場では、外部の医療機関に勤める医師に産業医を委嘱する形(嘱託)でも構いませんが、1000人以上になると社内に常駐する医師が必要になる、という理解でよいでしょう。

あわせて、多量の高熱物体を取り扱う業務、著しく暑熱な場所における業務、深夜業など、規則が列挙する一定の有害な業務に常時500人以上の労働者を従事させる事業場でも専属が必要です。また常時3000人を超える事業場では、2人以上の産業医を選任しなければなりません。
他の選択肢について

・50人以上:産業医そのものの選任義務が生じる規模であって、専属を求められる規模ではありません。
・300人以上:法令上、産業医の専属要件として定められた数字ではありません。
・500人以上:一定の有害な業務に常時従事させる場合の基準であり、業務の内容を問わない一般の基準ではありません。
問104-2

衛生委員会の議長となる委員として、正しいものはどれか。

  • ①産業医の中から必ず指名する
  • ②総括安全衛生管理者等から指名する
  • ③衛生管理者の中から必ず指名する
  • ④労働者側が指名した委員が議長になる
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正解 ②総括安全衛生管理者等から指名する
解説
正解は「総括安全衛生管理者等のうちから指名する」です。労働安全衛生法18条2項1号が、委員会の委員として、総括安全衛生管理者または事業の実施を統括管理する者もしくはこれに準ずる者のうちから事業者が指名した者1人を挙げ、同条4項が準用する法17条3項が、この委員を議長とすると定めているからです。

議長を事業場のトップ層が務めるのは、委員会で出た意見を実際の対策や予算に結びつける権限が必要だからです。現場の意見を聞くだけで終わらせず、その場で決められる人が座る、という設計になっています。

なお、議長以外の委員の半数は、労働者側の推薦に基づいて指名しなければなりません。議長は事業者側、残りの半分は労働者側という構成をあわせて覚えましょう。
他の選択肢について

・衛生管理者から必ず指名:衛生管理者は委員にはなりますが、議長になることが義務づけられているわけではありません。
・産業医から必ず指名:産業医も委員として指名されますが、議長の要件を満たす立場ではありません。
・労働者側が指名した委員が議長:労働者側は議長以外の委員の半数について推薦を行う立場です。

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