2026年版・5-1

循環器系の一問一答

第一種衛生管理者試験「労働生理」から、循環器系に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-1

心臓の構造に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①心臓は左右2つの部屋のみに分かれており、それぞれの部屋が交互に収縮することで全身に血液を送り出す仕組みになっている
  • ②心臓の壁は主に平滑筋によって構成されており、意識的な指令によって収縮の強さを自由に調節することができる
  • ③心臓には血液の逆流を防ぐ弁が全く存在せず、血管そのものの太さの違いのみによって血流の向きが調節されている
  • ④心臓は左右の心房と左右の心室の4つの部屋に分かれており、心房と心室の間や心室の出口には血液の逆流を防ぐ弁がある
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正解 ④心臓は左右の心房と左右の心室の4つの部屋に分かれており、心房と心室の間や心室の出口には血液の逆流を防ぐ弁がある
解説
心臓は右心房・右心室・左心房・左心室の4つの部屋からなり、房室弁(三尖弁・僧帽弁)や動脈への出口にある弁が血液の逆流を防ぎ、一方向への循環を保っています。血液は右心房から右心室、肺、左心房、左心室を経て全身へという経路をたどるため、途中で血液が逆流すると全身に十分な血液を送れなくなり、弁の役割は非常に重要です。

他の選択肢が不適切な理由
心臓は2部屋ではなく4部屋に分かれています。心臓の壁を構成する心筋は横紋筋ですが意思では調節できない不随意筋です。心臓には房室弁・動脈弁など複数の弁が存在します。
問25-1

血液の循環経路に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①左心室から送り出された血液は全身を巡って右心房に戻る体循環と、右心室から肺を経て左心房に戻る肺循環の2つの経路がある
  • ②血液は心臓から出た後、体循環と肺循環のどちらか一方のみを永久に繰り返し循環しており、両者が交わり合うことは決してない
  • ③肺循環では、右心室から送り出された血液が肺において二酸化炭素を受け取ってから左心房へと戻っていく経路をたどる
  • ④体循環では、左心室から送り出された血液がそのまま右心室へ直接流れ込み、再び全身へと送り出されていく仕組みである
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正解 ①左心室から送り出された血液は全身を巡って右心房に戻る体循環と、右心室から肺を経て左心房に戻る肺循環の2つの経路がある
解説
血液循環には、左心室から大動脈を経て全身の組織に酸素を届け右心房に戻る体循環(大循環)と、右心室から肺動脈を経て肺でガス交換を行い左心房に戻る肺循環(小循環)の2つの経路があります。

他の選択肢が不適切な理由
体循環と肺循環は心臓を介して連続的につながっており独立していません。肺循環では血液は肺で二酸化炭素を排出し酸素を受け取ります。体循環の血液は右心房に戻るのであり右心室に直接流れ込むわけではありません。
問35-1

心臓の拍動リズムを生み出す仕組みに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①心臓の拍動は脳からの命令が神経を通じて心筋に直接伝わることで初めて発生し、脳からの信号がなければ心臓は全く収縮しない
  • ②右心房にある洞房結節が周期的に電気的な興奮を発生させ、その興奮が心筋全体に伝わることで心臓は規則的に収縮する
  • ③心臓の拍動リズムは骨格筋の運動といつも同様に、運動神経からの指令を受けて初めて開始される随意的な運動である
  • ④心臓の拍動は左心室の内部にある特殊な弁がいつも周期的に開閉を繰り返すことによって直接引き起こされている現象である
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正解 ②右心房にある洞房結節が周期的に電気的な興奮を発生させ、その興奮が心筋全体に伝わることで心臓は規則的に収縮する
解説
心臓は右心房にある洞房結節(洞結節)で自発的に電気的興奮を発生させ、房室結節などの刺激伝導系を通じて心筋全体に興奮を伝えることで、脳からの指令がなくても規則的に拍動を続けます。

他の選択肢が不適切な理由
心臓は自律神経によって拍動の速さなどが調整されますが、拍動そのものは脳からの指令がなくても自動的に行われます。心臓の拍動は骨格筋のような随意運動ではありません。拍動のリズムは弁の開閉ではなく刺激伝導系の電気的興奮によって生じます。
問45-1

動脈と静脈を流れる血液に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①動脈は必ずいつも酸素を多く含む動脈血のみを運ぶ血管であり、静脈は必ず二酸化炭素を多く含む静脈血のみを運ぶ血管である
  • ②肺静脈には心臓へ戻る前の二酸化炭素を多く含む静脈血が流れており、反対に肺動脈には全身へ送られる酸素を多く含む動脈血が流れている
  • ③肺動脈には二酸化炭素を多く含む静脈血が流れており、動脈という名称は血管が心臓から出ていく血管であることを示すものである
  • ④動脈と静脈という名称は、血液中に含まれる成分の違いのみによっていつも区別されており、血液が流れる方向とは全く関係がない
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正解 ③肺動脈には二酸化炭素を多く含む静脈血が流れており、動脈という名称は血管が心臓から出ていく血管であることを示すものである
解説
動脈・静脈という呼び方は血液の性質ではなく心臓を基準とした血液の流れる向きによる分類で、心臓から出ていく血管が動脈、心臓へ戻る血管が静脈です。肺動脈は右心室から肺へ向かう血管であるため名称は動脈ですが、まだガス交換前の二酸化炭素を多く含む静脈血が流れています。

他の選択肢が不適切な理由
動脈だからといって必ず動脈血が流れているわけではなく、肺動脈は例外です。肺静脈には逆にガス交換後の酸素を多く含む動脈血が流れています。動脈・静脈の分類は血液成分ではなく血流の向きによるものです。
問55-1

血圧に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①血圧は心臓が拡張しているときに最も高くなり、心臓が収縮して血液を送り出すときに最も低くなるという特徴を持っているものである
  • ②血圧とは血管の内部を流れる血液の量そのものを直接表す数値のことであり、血管が持つ抵抗の大きさとは全く無関係に決まる数値である
  • ③血圧は一日を通じて常に一定の値を保ち続けており、姿勢の変化や運動、精神的な緊張によって変動することは全くない値である
  • ④血圧は心臓が収縮して血液を送り出すときに最も高くなる収縮期血圧と、心臓が拡張しているときに最も低くなる拡張期血圧で表される
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正解 ④血圧は心臓が収縮して血液を送り出すときに最も高くなる収縮期血圧と、心臓が拡張しているときに最も低くなる拡張期血圧で表される
解説
血圧は動脈内を流れる血液が血管壁を押す圧力で、心室が収縮し血液を送り出す瞬間に最も高くなる収縮期血圧(最高血圧)と、心室が拡張し血液の送出が止まっている間に最も低くなる拡張期血圧(最低血圧)の2つの値で表されます。

他の選択肢が不適切な理由
血圧が最も高くなるのは収縮時であり拡張時ではありません。血圧は血液量ではなく血管壁にかかる圧力を表す指標で、血管の抵抗の影響も受けます。血圧は姿勢・運動・精神状態などにより変動します。
問65-1

健康な成人の安静時における心拍数(脈拍数)のおおよその基準値として、最も適切なものはどれか。

  • ①1分間に60~100回程度
  • ②1分間に20~40回程度
  • ③1分間に150~180回程度
  • ④1分間に200回を超える程度
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正解 ①1分間に60~100回程度
解説
健康な成人の安静時心拍数(脈拍数)はおおむね1分間に60~100回の範囲とされ、これより著しく遅い、あるいは速い場合は不整脈など何らかの異常が疑われます。心拍数は運動や興奮、発熱などによって一時的に上昇するのが正常な反応であり、安静時の値と区別して考える必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
1分間に20~40回は徐脈と呼ばれる異常な低さです。1分間に150回以上は運動時や頻脈など通常の安静時には見られない値であり、200回を超える値は安静時の基準値としては明らかに高すぎます。
問75-1

冠状動脈(冠動脈)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①冠状動脈は心臓から全身へ血液をいつも送り出す際に経由する最も太い血管であり、大動脈とも呼ばれている
  • ②冠状動脈は心臓の筋肉自体に酸素や栄養を供給する血管であり、この血管が詰まると心筋への血流が滞る
  • ③冠状動脈は肺でガス交換をいつも終えたばかりの血液を集めて左心房へと運ぶ働きを持つ血管である
  • ④冠状動脈はいつも全身を巡ってきた静脈血を集めて右心房へと戻すための働きを持つ血管である
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正解 ②冠状動脈は心臓の筋肉自体に酸素や栄養を供給する血管であり、この血管が詰まると心筋への血流が滞る
解説
冠状動脈は大動脈の根元から分かれて心臓の表面を取り巻くように走り、心筋そのものに酸素と栄養を供給する血管です。この血管が狭くなったり詰まったりすると心筋への血流が不足します。

他の選択肢が不適切な理由
心臓から全身へ血液を送り出す最も太い血管は大動脈であり、冠状動脈とは別のものです。肺からの血液を左心房に運ぶのは肺静脈、静脈血を右心房に集めるのは大静脈であり、いずれも冠状動脈とは異なります。
問85-1

心臓にある弁の働きに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①心臓の弁は血液中に含まれるいつもの老廃物をこし取るためだけのフィルターとしての役割を持つ
  • ②心臓の弁は自律神経の働きにより意識的に開閉を止めることができ、必要に応じて血流を完全に遮断する
  • ③心房と心室の境目や心室の出口にある弁は、血液が一方向にのみ流れるように開閉し、逆流を防いでいる
  • ④心臓の弁は心筋そのものが変化してできた組織であり、収縮することで血液を送り出す力を生み出している
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正解 ③心房と心室の境目や心室の出口にある弁は、血液が一方向にのみ流れるように開閉し、逆流を防いでいる
解説
心臓には房室弁(三尖弁・僧帽弁)や動脈への出口にある弁(肺動脈弁・大動脈弁)があり、血液の圧力差によって開閉することで血液が逆流せず一方向に流れるよう調節しています。

他の選択肢が不適切な理由
弁は血液をろ過するフィルターではありません。弁の開閉は圧力差による受動的な動きであり、意識的に止められるものではありません。血液を送り出す力を生み出しているのは心筋の収縮であり、弁自体が収縮力を生むわけではありません。
問95-1

毛細血管に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①毛細血管はいつでもどこでも心臓に最も近い部分に位置する最も太い血管であり、血液を全身へ送り出す起点となっている
  • ②毛細血管にはずっと厚い筋肉の層が存在しており、心臓の代わりとなって血液を送り出すポンプのような働きをする血管である
  • ③毛細血管は主に骨や関節の内部にのみいつも集中して分布しており、皮膚や筋肉の中にはほとんど存在していない特殊な血管である
  • ④毛細血管は動脈と静脈をつなぐ非常に細い血管で、血管壁が薄いため血液と組織との間で酸素や栄養分、老廃物の交換が行われる
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正解 ④毛細血管は動脈と静脈をつなぐ非常に細い血管で、血管壁が薄いため血液と組織との間で酸素や栄養分、老廃物の交換が行われる
解説
毛細血管は動脈系と静脈系をつなぐ網目状の非常に細い血管で、一層の薄い血管壁を通して血液中の酸素・栄養分と組織側の二酸化炭素・老廃物との交換が行われる、物質交換の主要な場です。

他の選択肢が不適切な理由
心臓に最も近く最も太い血管は大動脈であり毛細血管ではありません。毛細血管には血液を送り出すための筋層はなく、ポンプ機能は心臓が担います。毛細血管は骨だけでなく全身の皮膚や筋肉など広範囲に分布しています。
問105-1

静脈を流れる血液が重力に逆らって心臓に戻る仕組みに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①静脈の内部には血液の逆流を防ぐ弁があり、周囲の骨格筋が収縮・弛緩を繰り返すポンプ作用によって血液が心臓へ押し戻される
  • ②静脈内の血液は動脈と全く同じように、心臓の拍動による圧力だけで押し戻されており、弁や筋肉の作用は関与していない
  • ③静脈には血液の逆流を防ぐための弁が全く存在しないため、血液は常に重力に従って下肢にたまり続ける仕組みになっている
  • ④静脈血を心臓へ戻す力はいつも主に肺で行われる呼吸運動のみによって生み出されており、骨格筋の動きはほとんど関係しないよ
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正解 ①静脈の内部には血液の逆流を防ぐ弁があり、周囲の骨格筋が収縮・弛緩を繰り返すポンプ作用によって血液が心臓へ押し戻される
解説
特に下肢の静脈には血液の逆流を防ぐ弁が備わっており、歩行などで周囲の骨格筋が収縮・弛緩を繰り返すことで静脈を圧迫し、血液を心臓の方向へ押し上げる筋ポンプ作用が働いています。

他の選択肢が不適切な理由
静脈内の血流は心臓の拍動による圧力だけでは不十分であり、筋ポンプ作用が重要な役割を果たします。静脈には血液の逆流を防ぐ弁が存在します。呼吸運動も静脈還流を助けますが、筋ポンプ作用も重要であり呼吸のみによるものではありません。

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