2026年版・5-5

ネットワーク式工程表の読み方と日数計算の一問一答

2級土木施工管理技士「施工管理法」から、ネットワーク式工程表の読み方と日数計算に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-5

ネットワーク式工程表に用いる用語に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①矢線は作業を表し、その長さは所要日数に比例する
  • ②結合点は作業の始まりと終わりの時点を表す
  • ③ダミーは所要時間をもたない作業の前後関係を表す
  • ④結合点番号は同じ番号を重複して用いない
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正解 ①矢線は作業を表し、その長さは所要日数に比例する
解説
ネットワーク式工程表は、作業を矢線(アクティビティ)、作業の始まりと終わりの時点を結合点(イベント)で表し、両者をつないで工事全体の流れを示す工程表です。
矢線には、その作業の名称と所要日数を書き添えます。ここで注意すべきなのは、矢線の長さは所要日数とは関係がないという点です。図をきれいに描くために長く引いたり短く引いたりするだけで、日数は矢線に添えた数字で読みます。長さで判断すると誤ります。
結合点は丸で描き、内部に番号を付けます。この番号は作業を特定するために使うので、同じ番号を二か所以上に付けてはいけません。また、矢線は必ず番号の小さい結合点から大きい結合点へ向けて描きます。
ダミーは点線の矢線で表し、所要時間はゼロです。実際の作業ではなく、作業どうしの前後関係だけを示すために使います。
本試験では、矢線の長さと所要日数の関係を問う選択肢が定番の誤りとして出されます。
(根拠:ネットワーク式工程表の表記規則(矢線は作業、結合点は時点、ダミーは所要時間零の擬似作業)による)

他の選択肢が不適切な理由
「結合点は作業の始まりと終わりの時点を表す」は、イベントの定義そのもので適当な記述です。
「ダミーは所要時間をもたない作業の前後関係を表す」も、点線で描く擬似作業の役割を正しく述べています。
「結合点番号は同じ番号を重複して用いない」は、作業を一意に特定するための決まりであり適当です。
問25-5

ネットワーク式工程表に関する次の文章の(イ)〜(ニ)に当てはまる語句の組合せとして、適当なものはどれか。ネットワーク式工程表では、作業を(イ)で表し、作業の始まりと終わりの時点を(ロ)で表す。開始点から終了点に至る経路のうち、所要日数の合計が最も長い経路をクリティカルパスといい、この経路上の作業のトータルフロートは(ハ)となる。また、所要日数の合計が等しい経路が複数あるとき、クリティカルパスは(ニ)。

  • ①(イ)矢線 (ロ)結合点 (ハ)零 (ニ)一つに限られる
  • ②(イ)結合点 (ロ)矢線 (ハ)最大 (ニ)二つ以上になる
  • ③(イ)矢線 (ロ)結合点 (ハ)零 (ニ)二つ以上になる
  • ④(イ)結合点 (ロ)矢線 (ハ)最大 (ニ)一つに限られる
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正解 ③(イ)矢線 (ロ)結合点 (ハ)零 (ニ)二つ以上になる
解説
ネットワーク式工程表は、作業と時点を図で表し、作業どうしのつながりを網の目の形で示す工程表です。
(イ)は矢線です。作業は矢線(アクティビティ)で表し、その脇に作業名と所要日数を書き添えます。矢線の長さは所要日数とは関係がなく、日数は添えた数字で読みます。
(ロ)は結合点です。作業の始まりと終わりの時点は結合点(イベント)として丸で表し、内部に番号を付けます。番号は作業を特定するために使うので重複させず、矢線は番号の小さい結合点から大きい結合点へ向けて描きます。
(ハ)は零です。工事全体はすべての経路が終わらなければ完了しないため、工期は最も長い経路の日数で決まります。したがってその経路上の作業には余裕日数がなく、トータルフロートは零になります。逆にいえば、フロートが零の作業をたどればクリティカルパスが求められます。
(ニ)は二つ以上になる、です。所要日数の合計が等しい経路が複数あれば、それらはすべてクリティカルパスになります。一つに限られるという決まりはありません。
工程管理では、この経路上の作業を重点的に監視し、遅れが出そうなときは優先して人員や機械を投入します。
(根拠:クリティカルパスの定義(開始点から終了点に至る最長の経路であり、その経路上の作業のトータルフロートは零)による)

他の選択肢が不適切な理由
(ニ)を一つに限られるとした組合せは、最長の経路が複数生じうるという事実に反しており、(イ)と(ロ)が正しくても誤りです。
(イ)を結合点、(ロ)を矢線とした組合せは、作業と時点の表し方が入れ替わっており、(ハ)を最大とした点も余裕日数の説明として誤りです。
(イ)と(ロ)を入れ替え、(ハ)を最大とし、さらに(ニ)を一つに限られるとした組合せは、四か所すべてが誤っています。
問35-5

ある工事の作業の関係は次のとおりである。作業Aは開始点から始まり5日を要する。作業Bは作業Aの完了後に始まり3日を要する。作業Cも作業Aの完了後に始まり7日を要する。作業Dは作業Bと作業Cの両方の完了後に始まり4日を要し、作業Dの完了で工事が終わる。この工事の所要日数として、正しいものはどれか。

  • ①19日
  • ②16日
  • ③14日
  • ④12日
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正解 ②16日
解説
ネットワークの所要日数は、開始点から終了点までのすべての経路について日数を合計し、その中で最も大きい値をとります。
この工事には二つの経路があります。
第一の経路は 作業A → 作業B → 作業D です。
5 + 3 + 4 = 12 日
第二の経路は 作業A → 作業C → 作業D です。
5 + 7 + 4 = 16 日
作業Dは作業Bと作業Cの両方が終わらないと始められません。作業Bは開始から8日目に終わりますが、作業Cは12日目まで終わりません。したがって作業Dが始められるのは12日目からで、そこに4日を足した16日が工期になります。
つまり最長の経路である 作業A → 作業C → 作業D がクリティカルパスです。
この経路上の作業が遅れれば、そのまま工期が延びます。一方、作業Bには 12 - 8 = 4 日の余裕があります。
「両方の完了後」という条件は、日数の大きいほうを採用するという意味だと押さえておけば計算を誤りません。
(根拠:工期は開始点から終了点に至る最長経路の日数で決まるという原理による)

他の選択肢が不適切な理由
12日は 作業A → 作業B → 作業D の経路の合計で、日数の短いほうの経路を採用しており、作業Cの完了を待つ条件が反映されていません。
14日はどの経路の合計にも当たらない値で、作業Bと作業Cの日数を平均した場合などに生じる誤りです。
19日は作業Bと作業Cの日数を両方とも足し合わせた値で、この二つは並行して進められるため合計してはいけません。
問45-5

ある工事の作業の関係は次のとおりである。作業Aは開始点から始まり4日、作業Bも開始点から始まり6日を要する。作業Cは作業Aの完了後に始まり5日を要する。作業Dは作業Aと作業Bの両方の完了後に始まり4日を要する。作業Eは作業Cと作業Dの両方の完了後に始まり2日を要し、作業Eの完了で工事が終わる。この工事の工期とクリティカルパスの組合せとして、正しいものはどれか。

  • ①10日 ─ 作業A→D→E
  • ②11日 ─ 作業A→C→E
  • ③12日 ─ 作業A→C→E
  • ④12日 ─ 作業B→D→E
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正解 ④12日 ─ 作業B→D→E
解説
まず、開始点から終了点までの経路をすべて書き出し、それぞれの日数を合計します。
経路1は 作業A → 作業C → 作業E です。
4 + 5 + 2 = 11 日
経路2は 作業A → 作業D → 作業E です。
4 + 4 + 2 = 10 日
経路3は 作業B → 作業D → 作業E です。
6 + 4 + 2 = 12 日
最も長いのは経路3の12日なので、工期は12日、クリティカルパスは 作業B → 作業D → 作業E です。
作業Dは作業Aと作業Bの両方の完了を待つため、開始できるのは日数の大きい作業Bが終わる6日目からになります。作業Aは4日で終わるので2日の余裕が生まれ、この差が経路2を短くしています。
経路を数え落とすと誤答につながるので、複数の作業から矢線が集まる結合点では、必ずそこへ入るすべての経路を確かめてください。
この形は工期とクリティカルパスを同時に問う出題として頻出です。
(根拠:工期は開始点から終了点に至る最長経路の日数で決まるという原理による)

他の選択肢が不適切な理由
「11日 ─ 作業A→C→E」は経路1の合計であり、これより長い経路3が存在するため最長ではありません。
「12日 ─ 作業A→C→E」は日数は正しいものの、12日となる経路は作業Bを通るものであり、経路の指定が誤っています。
「10日 ─ 作業A→D→E」は経路2の合計で、三つの経路のうち最も短く、クリティカルパスにはなりません。
問55-5

ある工事の作業の関係は次のとおりである。作業Aは開始点から始まり6日を要する。作業Bは作業Aの完了後に始まり4日、作業Cも作業Aの完了後に始まり9日を要する。作業Dは作業Bと作業Cの両方の完了後に始まり5日を要し、作業Dの完了で工事が終わる。このとき作業Bのトータルフロート(最大の余裕日数)として、正しいものはどれか。

  • ①0日
  • ②4日
  • ③5日
  • ④10日
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正解 ③5日
解説
トータルフロートとは、その作業に許される最大の余裕日数のことです。工期を延ばさない範囲で、その作業を何日まで遅らせたり延ばしたりできるかを表します。
まず工期を求めます。経路は二つです。
作業A → 作業B → 作業D = 6 + 4 + 5 = 15 日
作業A → 作業C → 作業D = 6 + 9 + 5 = 20 日
したがって工期は20日で、クリティカルパスは作業Cを通る経路です。
次に作業Bを見ます。作業Bが最も早く始められるのは、作業Aが終わる6日目です。所要4日なので、最も早く終わるのは10日目になります。
一方、作業Dが始まるのは作業Cが終わる15日目です。つまり作業Bは15日目までに終わっていればよいことになります。
トータルフロート = 15 - 10 = 5 日
簡便には、クリティカルパスの日数から自分の経路の日数を引く方法もあります。20 - 15 = 5 日 で同じ結果です。
(根拠:トータルフロートの定義(最遅完了時刻−最早終了時刻)による)

他の選択肢が不適切な理由
0日はクリティカルパス上の作業に当てはまる値で、作業Bはクリティカルパス上にないため誤りです。
4日は作業Bの所要日数そのもので、余裕日数を表す値ではありません。
10日は作業Bの最早終了時刻をそのまま答えた値で、そこから何日遅らせられるかを表していません。
問65-5

ある工事の作業の関係は次のとおりである。作業Aは開始点から始まり3日を要する。作業Bは作業Aの完了後に始まり2日、作業Cは作業Bの完了後に始まり3日を要する。作業Dは作業Aの完了後に始まり9日を要する。作業Eは作業Cと作業Dの両方の完了後に始まり4日を要し、作業Eの完了で工事が終わる。このとき作業Bのフリーフロートとして、正しいものはどれか。

  • ①0日
  • ②2日
  • ③4日
  • ④7日
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正解 ①0日
解説
フロートには二種類あります。トータルフロートは、工期を延ばさない範囲で許される最大の余裕日数です。フリーフロートは、後に続く作業の最早開始時刻を遅らせずに使える余裕日数で、その作業だけで自由に使い切れる余裕を表します。
まず作業Bの時刻を求めます。作業Aが3日で終わるので、作業Bが最も早く始められるのは3日目、所要2日なので最も早く終わるのは5日目です。
次に、作業Bのすぐ後に続く作業Cを見ます。作業Cの前にあるのは作業Bだけなので、作業Cが最も早く始められるのも5日目です。
フリーフロート = 後続作業の最早開始時刻 - その作業の最早終了時刻 = 5 - 5 = 0 日
つまり作業Bを1日でも遅らせれば、作業Cの開始も遅れます。
一方、トータルフロートは違います。工期は 3 + 9 + 4 = 16 日 で、作業Eは12日目に始まります。作業Cは12日目までに終わればよいので、作業Bは9日目までに終わればよく、トータルフロートは 9 - 5 = 4 日 です。
このようにフリーフロートは常にトータルフロート以下になります。
(根拠:フリーフロートの定義(後続作業の最早開始時刻−その作業の最早終了時刻)による)

他の選択肢が不適切な理由
4日は作業Bのトータルフロートの値であり、後続作業を遅らせずに使える余裕ではありません。
2日は作業Bの所要日数そのもので、余裕日数を表す値ではありません。
7日は作業Dと作業Bの日数の差にあたる値で、フロートの定義に基づく計算結果ではありません。
問75-5

ある工事の作業の関係は次のとおりである。作業Aは開始点から始まり4日、作業Bも開始点から始まり9日を要する。作業Cは作業Aの完了後に始まり6日を要する。作業Dは作業Aと作業Bの両方の完了後に始まり3日を要する。作業Eは作業Cと作業Dの両方の完了後に始まり5日を要する。このとき作業Eの最早開始時刻として、正しいものはどれか。

  • ①10日
  • ②12日
  • ③13日
  • ④17日
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正解 ②12日
解説
最早開始時刻とは、その作業を最も早く始められる時点のことです。開始点から順に、前の作業の終了時刻を足し上げていき、複数の作業が合流する場合は大きいほうを採用します。
順に求めます。
作業Aの最早終了時刻は 0 + 4 = 4 日目です。
作業Bの最早終了時刻は 0 + 9 = 9 日目です。
作業Cは作業Aの後なので、最早開始は4日目、最早終了は 4 + 6 = 10 日目です。
作業Dは作業Aと作業Bの両方の後なので、最早開始は大きいほうの9日目、最早終了は 9 + 3 = 12 日目です。
作業Eは作業Cと作業Dの両方の後なので、最早開始は両者の最早終了時刻のうち大きいほう、すなわち 12 日目となります。
作業Cは10日目に終わっていますが、作業Dが終わるまで2日待つことになります。この待ち時間が作業Cの余裕日数にあたります。
合流点では必ず「大きいほう」を選ぶ、という一点さえ守れば計算を誤りません。
(根拠:最早開始時刻の計算規則(開始点から順に加算し、合流点では最大値を採る)による)

他の選択肢が不適切な理由
10日は作業Cの最早終了時刻であり、合流点で小さいほうを採用した誤りです。作業Dの完了を待つ必要があります。
13日は作業A・作業C・作業Dの日数を順に足した値で、作業Cと作業Dが並行して進められる関係を見落としています。
17日は作業Eが終わる時点(工期)であり、作業Eの所要日数5日まで含めてしまった値です。
問85-5

ある工事の作業の関係は次のとおりである。作業Aは開始点から始まり5日を要する。作業Bは作業Aの完了後に始まり6日、作業Cも作業Aの完了後に始まり4日を要する。作業Dは作業Bの完了後に始まり3日を要する。作業Eは作業Cと作業Dの両方の完了後に始まり2日を要し、作業Eの完了で工事が終わる。このとき作業Cの最遅完了時刻として、正しいものはどれか。

  • ①9日
  • ②11日
  • ③14日
  • ④16日
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正解 ③14日
解説
最遅完了時刻とは、工期を延ばさないために、その作業を遅くともいつまでに終わらせなければならないかという時点です。求め方は、終了点から逆向きにたどっていきます。
まず工期を求めます。経路は二つです。
作業A → 作業B → 作業D → 作業E = 5 + 6 + 3 + 2 = 16 日
作業A → 作業C → 作業E = 5 + 4 + 2 = 11 日
工期は長いほうの16日です。
次に終了点から逆算します。作業Eは2日を要するので、工期16日に間に合わせるには遅くとも 16 - 2 = 14 日目に始めなければなりません。
作業Cは作業Eの直前の作業ですから、作業Eの最遅開始時刻がそのまま作業Cの最遅完了時刻になります。したがって 14 日です。
作業Cが最も早く終わるのは 5 + 4 = 9 日目なので、余裕日数は 14 - 9 = 5 日 となります。
最早の計算は前から足して大きいほうを選び、最遅の計算は後ろから引いて小さいほうを選ぶ、という向きの違いを押さえてください。
(根拠:最遅完了時刻の計算規則(終了点から逆算し、分岐点では最小値を採る)による)

他の選択肢が不適切な理由
9日は作業Cの最早完了時刻であり、最も早く終わる時点であって、間に合わせるべき期限ではありません。
11日は作業Cを通る経路の合計日数で、この経路はクリティカルパスではないため工期にも期限にもなりません。
16日は工事全体の工期そのもので、作業Eの所要日数2日を差し引いていません。
問95-5

ある工事の作業の関係は次のとおりである。作業Aは開始点から始まり8日を要する。作業Bは作業Aの完了後に始まり6日、作業Cも作業Aの完了後に始まり10日を要する。作業Dは作業Bと作業Cの両方の完了後に始まり5日を要し、作業Dの完了で工事が終わる。ここで作業Cの所要日数を3日短縮できたとき、この工事の所要日数として、正しいものはどれか。

  • ①23日
  • ②20日
  • ③19日
  • ④17日
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正解 ②20日
解説
まず短縮前の工期を求めます。経路は二つです。
作業A → 作業B → 作業D = 8 + 6 + 5 = 19 日
作業A → 作業C → 作業D = 8 + 10 + 5 = 23 日
したがって短縮前の工期は23日、クリティカルパスは作業Cを通る経路です。
次に、作業Cを3日短縮して7日にした場合を計算します。
作業A → 作業B → 作業D = 8 + 6 + 5 = 19 日(変わりません)
作業A → 作業C → 作業D = 8 + 7 + 5 = 20 日
最も長いのは20日なので、短縮後の工期は20日です。
ここで注意したいのは、短縮した日数がそのまま工期の短縮になるとは限らないという点です。この例では3日短縮して3日縮みましたが、もう1日多く短縮して作業Cを6日にすると、二つの経路がどちらも19日となり、それ以上は作業Cを縮めても工期は縮みません。クリティカルパスが移るためです。
短縮のたびに全経路を計算し直す、というのがこの種の問題の要点です。
(根拠:工期は開始点から終了点に至る最長経路の日数で決まるという原理による)

他の選択肢が不適切な理由
23日は短縮前の工期であり、作業Cの短縮が反映されていません。
19日は作業Bを通る経路の日数で、短縮後もなお作業Cを通る経路のほうが1日長いため、工期にはなりません。
17日は短縮前の23日から短縮日数3日を二度差し引いた値で、短縮を二重に見込んだ誤りです。
問105-5

ネットワーク式工程表の特徴に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①作業の順序と相互関係が明確に表される
  • ②クリティカルパス上の作業には余裕日数がない
  • ③重点的に管理すべき作業を把握しやすい
  • ④作成が容易で一目で出来高が把握できる
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正解 ④作成が容易で一目で出来高が把握できる
解説
ネットワーク式工程表は、作業を矢線、時点を結合点で表し、作業どうしのつながりを網の目の形で示す工程表です。
最大の長所は、どの作業がどの作業の完了を待つのか、どの作業が同時に進められるのかという相互関係が明確に表されることです。この関係が分かるため、各作業の余裕日数(フロート)を計算でき、余裕のない経路であるクリティカルパスも求められます。
クリティカルパス上の作業は余裕日数がゼロなので、そこが遅れれば工期がそのまま延びます。したがって、限られた人員や機械をどこへ重点的に投入すべきかを判断でき、重点管理が可能になります。工期を短縮したい場合の対象も、この経路上の作業に絞られます。
一方、短所もあります。作成には作業の分解と前後関係の整理が必要で、横線式工程表に比べると手間がかかり、専門的な知識も要します。また、図から出来高の累計を一目で読み取ることはできません。出来高の把握には、出来高累計曲線を併用します。
本試験では、横線式工程表の長所をネットワークの長所として書いた選択肢が誤りとして使われます。
(根拠:ネットワーク式工程表の表現形式から導かれる長所と短所による)

他の選択肢が不適切な理由
「作業の順序と相互関係が明確に表される」は、ネットワーク式工程表の最大の長所であり適当な記述です。
「クリティカルパス上の作業には余裕日数がない」も、フロートがゼロという性質を正しく述べています。
「重点的に管理すべき作業を把握しやすい」は、クリティカルパスが分かることによる利点であり適当です。

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