2026年版・2-1

発電:水力発電の一問一答

1級電気工事施工管理技士(第一次検定)「電気設備(発電・変電・送配電)」から、発電:水力発電に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験には五肢択一の問題も含まれますが、ここでは4択で出題しています。

問12-1

使用水量10m³/s、有効落差50m、水車と発電機の総合効率80%の水力発電所の発電出力として、最も近いものはどれか。

  • ①392kW
  • ②4,900kW
  • ③3,920kW
  • ④39,200kW
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正解 ③3,920kW
解説
水力発電所の出力は、P=9.8×Q×H×η〔kW〕で求めます(Q:使用水量〔m³/s〕、H:有効落差〔m〕、η:総合効率)。P=9.8×10×50×0.8=3,920kWです。9.8は重力の加速度で、水1m³の質量1,000kgと組み合わさって単位がkWになります。

他の選択肢について
・392kW:9.8×10×50×0.8の計算で、桁を1つ小さく誤った値です。
・4,900kW:総合効率を掛け忘れた値(理論出力)です。
・39,200kW:同じ計算で桁を1つ大きく誤った値です。答えの桁は「10×50=500、×9.8で約4,900、×0.8で約3,900」とおおまかに見積もって確かめます。

覚え方のポイント
「P=9.8QHη」。揚水発電の揚水に必要な電動機入力は、効率で割ってP=9.8QH/ηとなる点に注意します。
問22-1

水車の種類と、主に適用される落差の組合せとして、最も適当なものはどれか。

  • ①フランシス水車 ― 超低落差
  • ②プロペラ水車 ― 高落差
  • ③カプラン水車 ― 高落差
  • ④ペルトン水車 ― 高落差
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正解 ④ペルトン水車 ― 高落差
解説
ペルトン水車は、ノズルから噴き出す高速の水をバケットに当てて回す衝動水車で、高落差・小水量の地点に適しています。フランシス水車は中落差、プロペラ水車やカプラン水車は低落差・大水量の地点に適した反動水車です。

他の選択肢について
・フランシス水車 ― 超低落差:フランシス水車は中落差(おおむね数十〜数百m)で最も広く使われています。
・プロペラ水車 ― 高落差:プロペラ水車は低落差に適します。
・カプラン水車 ― 高落差:カプラン水車は羽根の角度を変えられるプロペラ水車で、低落差・流量変化の大きい地点に適します。

覚え方のポイント
落差の高い順に「ペルトン(高)→フランシス(中)→斜流→プロペラ・カプラン(低)」。比速度はこの逆順に大きくなります。
問32-1

水車のキャビテーションに関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。

  • ①圧力の低い部分に生じた気泡がつぶれ、壊食や振動を起こす現象である。
  • ②水車への流入水量が急変して、水圧管の圧力が異常に上昇する現象である。
  • ③水車の回転速度が上がりすぎて、発電機が損傷してしまう現象である。
  • ④水中の土砂が水車の羽根に当たり、表面をすり減らす現象である。
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正解 ①圧力の低い部分に生じた気泡がつぶれ、壊食や振動を起こす現象である。
解説
キャビテーションは、流水中で圧力がその温度の飽和蒸気圧より低くなった部分に気泡が発生し、それが圧力の高い部分でつぶれるときの衝撃で、羽根などの表面が壊食されたり、振動・騒音・効率低下が生じたりする現象です。対策として、吸出し管の高さを適切にする、比速度を大きくしすぎない、羽根の表面を滑らかにする、耐食性の高い材料を使うなどがあります。

他の選択肢について
・水圧管の圧力が異常に上昇:これは水撃作用(ウォーターハンマー)です。
・回転速度が上がりすぎる:これは負荷遮断時の速度上昇(無拘束速度)の問題です。
・砂による摩耗:これは土砂による摩耗(エロージョン)で、気泡によるものではありません。

覚え方のポイント
「キャビテーション=低圧で気泡→つぶれて壊食」。吸出し管を高くしすぎると、出口の圧力が下がって起こりやすくなります。
問42-1

揚水発電所に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。

  • ①電力需要の多い時間帯に水をくみ上げ、需要の少ない時間帯に発電する。
  • ②電力需要の少ない時間帯に水をくみ上げ、需要の多い時間帯に発電する。
  • ③揚水に使った電力量より、発電で得られる電力量の方が多くなる。
  • ④河川の流れをそのまま利用し、水をためずに発電する方式である。
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正解 ②電力需要の少ない時間帯に水をくみ上げ、需要の多い時間帯に発電する。
解説
揚水発電所は、上部と下部に調整池を持ち、電力需要の少ない夜間などに余った電力で下部から上部へ水をくみ上げ、需要の多い時間帯にその水で発電します。大規模な電力の貯蔵装置として働き、近年は太陽光発電の余剰電力を昼間に使って揚水する運用も行われています。

他の選択肢について
・需要の多い時間帯にくみ上げる:関係が逆です。
・発電量の方が多くなる:ポンプと発電の損失があるため、得られる電力量は揚水に使った電力量より少なく、総合効率は一般に70%程度です。
・水をためずに発電:これは流れ込み式(自流式)の説明です。

覚え方のポイント
揚水発電は「余った電気を水の位置エネルギーとして貯める蓄電池」。効率は100%未満でも、需要の平準化と系統の安定に役立ちます。
問52-1

水力発電所のサージタンクの主な役割として、最も適当なものはどれか。

  • ①水車から出た水を減速させ、落差を有効に利用する。
  • ②河川から取り入れた水に含まれる土砂を沈殿させる。
  • ③負荷の急変時に生じる水圧管内の水撃作用を緩和する。
  • ④発電機を冷やすのに用いる水を、一時的に貯えておく。
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正解 ③負荷の急変時に生じる水圧管内の水撃作用を緩和する。
解説
サージタンクは、圧力水路と水圧管の接続部に設ける水槽です。負荷の急変で水車の流量が急に変わると、水圧管内に水撃作用(ウォーターハンマー)による大きな圧力変動が生じます。サージタンクで水位が上下することで、この圧力変動を吸収し、圧力水路に伝わるのを防ぎます。

他の選択肢について
・水車から出た水を減速させる:これは吸出し管の役割です。
・土砂を沈殿させる:これは沈砂池の役割です。
・冷却水を貯える:サージタンクは冷却水槽ではなく、水撃作用による圧力変動を吸収する水槽です。

覚え方のポイント
「サージタンク=水撃作用の緩衝」「吸出し管=落差の有効利用」「沈砂池=土砂の除去」「調圧水槽=サージタンクの別名」。
問62-1

水車発電機の調速機(ガバナ)の役割として、最も適当なものはどれか。

  • ①発電機の界磁電流を調整し、端子電圧を一定に保つ。
  • ②水圧管の水撃作用を緩和して、管の破損を防ぐ。
  • ③系統に事故が起きたときに遮断器を開き、発電機を保護する。
  • ④水車に流入する水量を調整し、回転速度を一定に保つ。
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正解 ④水車に流入する水量を調整し、回転速度を一定に保つ。
解説
調速機は、負荷の変化によって回転速度(周波数)が変わろうとするのを検出し、ガイドベーン(フランシス水車など)やニードル弁(ペルトン水車)の開度を調整して水量を変え、回転速度を一定に保つ装置です。

他の選択肢について
・界磁電流を調整して電圧を一定に保つ:これは自動電圧調整器(AVR)の役割です。
・水撃作用を緩和して管の破損を防ぐ:これはサージタンク(調圧水槽)の役割です。調速機の目的は回転速度(周波数)の維持です。
・事故時に遮断器を開いて保護する:これは保護継電器と遮断器の役割です。調速機は水量を調整して回転速度を保つ装置です。

覚え方のポイント
「調速機=水量(燃料)で速度・周波数」「AVR=界磁電流で電圧」。火力のタービンでも、調速機は蒸気量で速度を制御します。
問72-1

水車の比速度に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。

  • ①一般に、高落差に適した水車ほど比速度は小さい。
  • ②一般に、高落差に適した水車ほど比速度は大きい。
  • ③比速度は、水車の種類にかかわらずすべて同じ値である。
  • ④比速度が大きいほど、キャビテーションは起こりにくい。
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正解 ①一般に、高落差に適した水車ほど比速度は小さい。
解説
比速度は、水車の形を相似に保ったまま大きさを変え、落差1mで出力1kWを出すときの回転速度で、水車の形式ごとの特性を表す指標です。高落差のペルトン水車は比速度が小さく、低落差のプロペラ水車は比速度が大きくなります。比速度を大きくしすぎると、キャビテーションが起こりやすくなります。

他の選択肢について
・高落差ほど比速度は大きい:関係が逆です。
・すべて同じ値:水車の種類ごとに、適用できる比速度の範囲が異なります。
・比速度が大きいほど起こりにくい:比速度が大きいほど、キャビテーションは起こりやすくなります。

覚え方のポイント
「落差が高い⇔比速度が小さい」。ペルトン(小)→フランシス→プロペラ(大)の順に比速度が大きくなります。
問82-1

水力発電所の取水方式・運用方式に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。

  • ①貯水池式は、1日の範囲でしか流量の調整ができない方式である。
  • ②流れ込み式は、河川の流量をそのまま使い、水をためる設備がない。
  • ③調整池式は、季節をまたいで大量の水をためておく大規模な方式である。
  • ④揚水式は、河川の自然の流量だけを使って発電する方式である。
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正解 ②流れ込み式は、河川の流量をそのまま使い、水をためる設備がない。
解説
運用方式による分類では、流れ込み式(自流式)は河川の流量をそのまま使って発電し、水をためる設備をもちません。調整池式は1日から数日程度の負荷の変化に合わせて流量を調整し、貯水池式は大きな貯水池で季節的な流量の調整まで行います。揚水式は、上下の調整池の間で水をくみ上げて発電します。

他の選択肢について
・貯水池式は1日の範囲だけ:貯水池式は季節をまたぐ長期の調整ができる方式です。
・調整池式は季節をまたぐ:調整池式は日間・週間程度の短期の調整を行う方式です。
・揚水式は自然の流量だけで発電:揚水式は電力で水をくみ上げて利用します。

覚え方のポイント
ためる期間の長さで「流れ込み式(ためない)<調整池式(日・週)<貯水池式(季節)」。構造による分類(水路式・ダム式・ダム水路式)と混同しないようにします。
問92-1

水力発電の特徴に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  • ①発電時に二酸化炭素をほとんど排出しない電源である。
  • ②起動・停止が速く、負荷の変化に追従しやすい。
  • ③起動から全負荷に達するまで、数時間以上かかる。
  • ④燃料費がかからず、運転費用が比較的安い。
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正解 ③起動から全負荷に達するまで、数時間以上かかる。
解説
水力発電は、起動から全負荷までの時間が数分程度と短く、負荷変動への追従性に優れています。このため、電力需要のピーク時の供給や、周波数の調整などに活用されています。起動に数時間以上かかるのは、大型の汽力(蒸気)発電所などの特徴です。

他の選択肢について
・二酸化炭素をほとんど排出しない:再生可能エネルギーであり、発電時に燃料を燃やしません。
・起動・停止が速い:水の量を調整するだけで出力を変えられます。
・燃料費がかからない:燃料費がないため運転費用は安い一方、建設費は高くなります。

覚え方のポイント
水力は「速い・安い・きれい、ただし建設費が高く立地が限られる」。汽力発電との対比で問われます。
問102-1

水力発電所の吸出し管に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。

  • ①ペルトン水車の出口に設けて、水の圧力を高めるために用いる。
  • ②河川から取り入れた水の流量を測定するために設ける。
  • ③水圧管の水撃作用を緩和するために、上流側に設ける。
  • ④反動水車の出口から放水面までの落差を有効に利用する。
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正解 ④反動水車の出口から放水面までの落差を有効に利用する。
解説
吸出し管は、フランシス水車やプロペラ水車などの反動水車の出口から放水面までをつなぐ管です。管内を水で満たし、水車の出口の圧力を大気圧より下げることで、ランナ出口と放水面の間の落差も有効に利用し、出口の水の速度エネルギーも回収します。

他の選択肢について
・ペルトン水車の出口:ペルトン水車は大気中で水を噴射して回す衝動水車で、吸出し管は用いません。
・流量の測定:吸出し管は流量の測定装置ではありません。
・水撃作用の緩和:これはサージタンクの役割です。

覚え方のポイント
「吸出し管は反動水車だけ」。長すぎたり高すぎたりすると出口の圧力が下がりすぎて、キャビテーションの原因になります。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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