2026年版・1-7

RLC回路のインピーダンスと共振の一問一答

第一種電気工事士「電気に関する基礎理論」から、RLC回路のインピーダンスと共振に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問11-7

自己インダクタンス0.1Hのコイルを周波数50Hzの交流電源に接続した。このコイルの誘導性リアクタンス[Ω]に最も近い値は。

  • ①15.7
  • ②31.4
  • ③62.8
  • ④3.14
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正解 ②31.4
解説
詳細解説
コイルの誘導性リアクタンスは XL=2πfL で求められる。
XL=2×3.14×50×0.1=31.4[Ω]である。
15.7Ωは周波数を25Hzとした場合、62.8Ωは100Hzとした場合の値であり、周波数の取り違えで選びやすい。3.14Ωはインダクタンスを0.01Hとした場合の値である。
誘導性リアクタンスは周波数とインダクタンスの両方に比例する。したがって同じコイルでも60Hz地域では50Hz地域より電流が流れにくくなる。周波数の異なる地域で機器をそのまま使うと特性が変わるのは、この関係が理由の一つである。

他の選択肢が不適切な理由
誘導性リアクタンスは周波数とインダクタンスの積に比例するので、どちらか一方を半分や2倍に読み違えると答えもそのまま半分や2倍になる。15.7Ωと62.8Ωは正解のちょうど半分と2倍にあたり、周波数の取り違えである。3.14Ωは10分の1で、インダクタンスの桁を誤った値である。求めた値を2πfで割ってLに戻るかを確かめたい。
問21-7

静電容量100μFのコンデンサを周波数50Hzの交流電源に接続した。このコンデンサの容量性リアクタンス[Ω]に最も近い値は。

  • ①3.18
  • ②15.9
  • ③21.2
  • ④31.8
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正解 ④31.8
解説
詳細解説
コンデンサの容量性リアクタンスは XC=1/(2πfC)で求められる。
分母は 2×3.14×50×100×10⁻⁶=0.0314 となるので、XC=1÷0.0314≒31.8[Ω]である。
15.9Ωは静電容量を200μFとした場合、3.18Ωは1000μFとした場合の値である。
容量性リアクタンスは周波数と静電容量に反比例するため、周波数が高いほど、また容量が大きいほど電流が流れやすくなる。コイルとは変化の向きがちょうど逆になる点が重要で、進相コンデンサの容量選定や高調波の流れ込みを考えるときの基礎になる。

他の選択肢が不適切な理由
容量性リアクタンスは静電容量に反比例するため、容量を大きく見積もるほど答えは小さくなる。15.9Ωは200μF、3.18Ωは1000μFとした場合の値で、いずれもμFの桁の取り違えである。21.2Ωは周波数を75Hz程度としたときに近い値である。μFを10⁻⁶へ直したかどうかを、分母を計算する前に必ず確かめたい。
問31-7

抵抗8Ωと誘導性リアクタンス6Ωを直列に接続した回路のインピーダンス[Ω]は。

  • ①10
  • ②14
  • ③12
  • ④7
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正解 ①10
解説
詳細解説
抵抗とリアクタンスは位相が90°ずれているため、単純な足し算ではなくベクトル的に合成する。直列回路のインピーダンスは Z=√(R²+X²)で求められる。
Z=√(8²+6²)=√(64+36)=√100=10[Ω]である。
14Ωは8と6をそのまま足した誤りで、最も選ばれやすい間違いである。7Ωは平均を取った値である。
8・6・10は直角三角形の辺の比3:4:5を2倍にしたものであり、交流計算では3:4:5や5:12:13の組合せが繰り返し登場する。この比を覚えておくと、平方根の計算を省略できて時間を節約できる。

他の選択肢が不適切な理由
インピーダンスは抵抗とリアクタンスのどちらよりも大きく、二つの和より小さい範囲に必ず収まる。本問なら8Ωより大きく14Ωより小さいはずで、この範囲だけで14Ωと7Ωは除ける。14Ωは位相が90°ずれた量を単純に足した値、7Ωは平均を取った値である。12Ωもこの範囲には入るが、8と6を三平方の定理で合成した値にはならない。
問41-7

抵抗8Ωと誘導性リアクタンス6Ωを直列に接続した回路に、実効値100Vの交流電圧を加えた。この回路の力率[%]は。

  • ①60
  • ②70
  • ③80
  • ④100
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正解 ③80
解説
詳細解説
直列回路の力率は、インピーダンスに対する抵抗の割合として cosθ=R/Z で求められる。
まずインピーダンスは Z=√(8²+6²)=10[Ω]である。
力率は 8÷10=0.8、すなわち80%となる。
60%はリアクタンス側の割合(6÷10)であり、抵抗とリアクタンスを取り違えると選んでしまう。100%は抵抗だけの回路の場合である。
ちなみに回路電流は 100÷10=10[A]、有効電力は 100×10×0.8=800[W]となる。力率は「電圧と電流の位相差の余弦」であると同時に「インピーダンスのうち抵抗が占める割合」でもある、と二通りで理解しておくと応用が利く。

他の選択肢が不適切な理由
60%はインピーダンス10Ωに対するリアクタンス6Ωの割合で、力率ではなく無効率にあたる。力率と無効率は2乗の和が1になる関係にあり、0.8と0.6は必ず対で現れる。100%は抵抗だけの回路の値で、コイルを含む本問では電圧と電流に位相差が残るため1にはならない。70%はZ=10Ωと抵抗8Ωの比からは導かれない値である。
問51-7

抵抗6Ω、誘導性リアクタンス12Ω、容量性リアクタンス4Ωを直列に接続した回路のインピーダンス[Ω]は。

  • ①8
  • ②10
  • ③14
  • ④22
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正解 ②10
解説
詳細解説
誘導性リアクタンスと容量性リアクタンスは互いに逆向きに働くため、まず差を取って合成リアクタンスを求める。
X=12-4=8[Ω](誘導性が残る)である。
次にインピーダンスを求めると Z=√(6²+8²)=√(36+64)=√100=10[Ω]となる。
22Ωは三つをすべて足した誤り、14Ωは6と8を単純に足した誤り、8Ωは抵抗を無視した値である。
RLC直列では「リアクタンスは引き算、抵抗とは三平方の定理」という二段階の手順が要点である。誘導性が大きければ回路は誘導性となり、電流は電圧より遅れる。

他の選択肢が不適切な理由
誘導性と容量性のリアクタンスは互いに打ち消し合うため、三つの数値をすべて足す22Ωのような値にはならない。14Ωは抵抗と合成リアクタンスを単純に足した値だが、この二つは位相が90°ずれているので三平方の定理で合成する必要がある。8Ωは合成リアクタンスだけの値で、抵抗を数えていない。リアクタンスは引き算、抵抗とは三平方、という順序で固定したい。
問61-7

RLC直列回路が直列共振している状態についての記述として、正しいものは。

  • ①回路のインピーダンスが最大となり電流が最小になる
  • ②回路の電流が電圧より90°遅れた状態になる
  • ③回路の電流が電圧より90°進んだ状態になる
  • ④回路のインピーダンスが最小となり電流が最大になる
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正解 ④回路のインピーダンスが最小となり電流が最大になる
解説
詳細解説
直列共振は、誘導性リアクタンスと容量性リアクタンスが等しくなって互いに打ち消し合う状態である。
このとき合成リアクタンスが零となるため、インピーダンスは抵抗分だけとなって最小になり、電流は最大になる。電圧と電流は同位相となり、力率は1になる。
インピーダンスが最大になり電流が最小になるのは並列共振の場合であり、直列と並列で結果が正反対になる点が最大の注意点である。90°遅れる、進むという記述は、共振していない誘導性・容量性の回路の状態である。
直列共振では回路電流が大きくなるため、コイルやコンデンサの端子には電源電圧を超える電圧が現れることがある。

他の選択肢が不適切な理由
インピーダンスが最大となり電流が最小になるのは並列共振の状態で、直列と並列では結果がちょうど逆になる。電流が電圧より90°遅れる、あるいは90°進むという記述は、共振していない誘導性・容量性の回路の状態である。共振時は二つのリアクタンスが打ち消し合って抵抗分だけが残るため、電圧と電流の位相差は零となり、力率は1になる。
問71-7

自己インダクタンス0.1Hのコイルと静電容量10μFのコンデンサを直列に接続した回路の共振周波数[Hz]に最も近い値は。

  • ①159
  • ②1590
  • ③318
  • ④50
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正解 ①159
解説
詳細解説
直列共振は XL=XC となる周波数で起こる。2πfL=1/(2πfC)を解くと、共振周波数は f=1/(2π√(LC))となる。
まず LC=0.1×10×10⁻⁶=1×10⁻⁶ であり、その平方根は 1×10⁻³ である。
f=1÷(2×3.14×1×10⁻³)=1÷0.00628≒159[Hz]となる。
318Hzは分母を2πではなくπとしてしまった場合、1590Hzは√(LC)を1×10⁻⁴と桁を誤った場合、50Hzは商用周波数をそのまま答えたものである。
共振周波数はLとCの積だけで決まり、抵抗の値には関係しない。この点は、抵抗が共振の鋭さ(選択度)だけに影響することとあわせて押さえておきたい。

他の選択肢が不適切な理由
共振周波数はLとCの積の平方根に反比例するので、平方根を取るときに桁を一つ読み違えると答えは10倍ずれる。1590Hzがその典型で、10⁻⁶の平方根を10⁻⁴とした形である。318Hzは分母の2πをπとしたためちょうど2倍になった値である。50Hzは商用周波数を当てはめたものだが、共振周波数は電源側ではなくLとCの値だけで決まる。
問81-7

抵抗10Ωと誘導性リアクタンス10Ωを並列に接続した回路に、実効値100Vの交流電圧を加えた。回路全体に流れる電流[A]に最も近い値は。

  • ①10
  • ②20
  • ③14.1
  • ④7.07
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正解 ③14.1
解説
詳細解説
並列回路では各素子に同じ電圧が加わるので、枝ごとの電流を先に求める。
抵抗を流れる電流は 100÷10=10[A]、コイルを流れる電流も 100÷10=10[A]である。
この二つは位相が90°ずれているため、単純な和ではなくベクトル的に合成する。
I=√(10²+10²)=√200≒14.1[A]である。
20Aは二つの電流をそのまま足した誤りで、並列回路で最も多い間違いである。
並列は「電圧が共通、枝電流をベクトル合成」、直列は「電流が共通、素子の電圧をベクトル合成」と対で整理しておくと、どちらの回路でも手順に迷わない。

他の選択肢が不適切な理由
10Aは片方の枝の電流だけを答えたもので、もう一方の枝を数えていない。20Aは二つの枝電流をそのまま足した値だが、位相が90°ずれているため単純な和にはならない。7.07Aは√2で割った値で、合成すれば増えるはずのところを減らしている。抵抗とコイルが同じ値の並列なら、全体の電流は片方の枝の√2倍になる、という形で見当をつけられる。
問91-7

交流回路において電源の周波数が上昇したときの、リアクタンスの変化として正しいものは。

  • ①誘導性リアクタンスも容量性リアクタンスも増加する
  • ②誘導性リアクタンスは増加し、容量性リアクタンスは減少する
  • ③誘導性リアクタンスは減少し、容量性リアクタンスは増加する
  • ④誘導性リアクタンスも容量性リアクタンスも減少する
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正解 ②誘導性リアクタンスは増加し、容量性リアクタンスは減少する
解説
詳細解説
誘導性リアクタンスは XL=2πfL であり、周波数に比例して増加する。一方、容量性リアクタンスは XC=1/(2πfC)であり、周波数に反比例して減少する。
したがって周波数が上がると、コイルは電流を通しにくくなり、コンデンサは電流を通しやすくなる。
両方が同じ向きに変化するとした記述は、二つの式の分子・分母の違いを見落としたものである。
この性質から、コイルは高い周波数の成分を通しにくく、コンデンサは通しやすい。高調波電流が進相コンデンサに集中して過熱や焼損の原因となるのはこのためであり、直列リアクトルを設ける理由にもつながっている。

他の選択肢が不適切な理由
誘導性リアクタンスは周波数が分子に、容量性リアクタンスは分母にあるため、二つが同じ向きに動くことはない。両方が増加する、両方が減少するという記述は、この分子と分母の違いを見落としたものである。誘導性が減少して容量性が増加するという記述は二つの関係をそろって逆にしたもので、周波数が上がるほどコイルに電流が流れやすくなることになり実態と合わない。
問101-7

抵抗30Ωと容量性リアクタンス40Ωを直列に接続した回路に、実効値200Vの交流電圧を加えた。この回路に流れる電流[A]は。

  • ①2.9
  • ②3.3
  • ③5
  • ④4
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正解 ④4
解説
詳細解説
まずインピーダンスを求める。
Z=√(30²+40²)=√(900+1600)=√2500=50[Ω]である。
次に電流を求めると I=200÷50=4[A]となる。
2.9Aは30と40を単純に足した70Ωで割った値、5Aはリアクタンス40Ωだけで割った値、3.3Aはインピーダンスを60Ωと見積もった場合の値である。
この回路の力率は 30÷50=0.6(60%)であり、コンデンサを含むため電流は電圧より進む。有効電力は 200×4×0.6=480[W]となる。
30:40:50は3:4:5の比の10倍であり、交流計算で頻出の組合せである。数値を見た瞬間に平方根を暗算できると有利である。

他の選択肢が不適切な理由
インピーダンスは30Ωと40Ωのどちらよりも大きく、二つの和である70Ωより小さい範囲に必ず収まる。したがって電流は2.9Aより大きく5Aより小さくなり、この範囲だけで両端の値は除ける。2.9Aは70Ωで割った値、5Aはリアクタンスだけで割った値、3.3Aはインピーダンスを60Ωと見積もった値である。

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