2026年版・5-1

ソーシャルワークの基礎理論の一問一答

介護支援専門員試験「福祉サービスの知識等(相談援助と各論)」から、ソーシャルワークの基礎理論に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-1

F.P.バイステックが示した対人援助関係の7原則のうち、「個別化」の説明として最も適切なものはどれか。

  • ①利用者を一般的な類型に当てはめず、一人ひとりの生活状況や課題の独自性を理解して援助すること
  • ②援助者が過去に経験した類似事例の対応方法を、目の前の利用者にもそのまま適用して援助すること
  • ③利用者の抱える課題を家族全体の課題として一括して扱い、個人単位での方針は立てないこと
  • ④援助の方針を決める際に、利用者本人より先に家族の意向を確認し、それを優先して反映させること
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正解 ①利用者を一般的な類型に当てはめず、一人ひとりの生活状況や課題の独自性を理解して援助すること
解説
個別化とは、利用者を「高齢者一般」「認知症の人一般」といった型に当てはめず、その人固有の生活歴・価値観・置かれた状況を踏まえて援助することをいう。バイステックの7原則の第一に位置づけられる基本原則である。

他の選択肢が不適切な理由
過去の事例をそのまま当てはめる対応は個別化とは正反対の発想である。課題を家族単位で一括して扱う対応や、本人より家族の意向を優先する対応も、利用者本人の独自性を尊重する個別化の趣旨に反する。
問25-1

バイステックの7原則における「意図的な感情表出」の考え方として、最も適切なものはどれか。

  • ①利用者が援助者に対して不満や怒りをぶつけることは望ましくないため、援助者が事前に制止すること
  • ②利用者が肯定的な感情も否定的な感情も自由に表出できるよう、援助者が意図的に働きかけ支えること
  • ③利用者の感情表出は面接の妨げになりやすいため、事務的な事実確認のみに面接内容を限定すること
  • ④利用者の感情を分析の対象とせず、あくまで客観的な生活状況の記録のみを重視して面接を進めること
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正解 ②利用者が肯定的な感情も否定的な感情も自由に表出できるよう、援助者が意図的に働きかけ支えること
解説
意図的な感情表出とは、利用者が不安・怒り・悲しみなどの否定的な感情を含め、自らの感情を自由に表現できるよう援助者が意図的に働きかけ、それを妨げないという原則である。感情の表出自体が利用者の安定や課題整理につながると考える。

他の選択肢が不適切な理由
感情表出を制止する対応や、面接を事実確認のみに限定する対応、感情を記録の対象外とする対応は、いずれも感情表出を抑制するものであり、この原則の趣旨と逆の対応である。
問35-1

バイステックの7原則における「統制された情緒的関与」の説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①援助者が利用者の悲しみや怒りに強く同調し、自身の感情のままに振る舞い共に涙を流すこと
  • ②援助者が利用者の感情表出そのものを望ましくないと考え、感情面には関与しないこと
  • ③援助者が利用者の感情の動きに理解を示しつつ、自らの感情を専門職として自覚的に統制すること
  • ④援助者が自身の感情を最優先し、利用者の感情の動きにはほとんど注意を払わずに面接を進めること
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正解 ③援助者が利用者の感情の動きに理解を示しつつ、自らの感情を専門職として自覚的に統制すること
解説
統制された情緒的関与とは、援助者が利用者の感情に敏感に反応し理解を示しながらも、その感情に飲み込まれず、専門職として自らの感情を自覚的にコントロールして関わることをいう。共感と冷静さの両立が求められる原則である。

他の選択肢が不適切な理由
利用者の感情に同調し感情のままに振る舞う対応は統制を欠いており、感情面に関与しない対応や自身の感情を優先する対応も、利用者の感情への適切な理解と統制のバランスを欠く点で不適切である。
問45-1

バイステックの7原則における「秘密保持」の原則に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①面接で得た利用者の情報は、事業所の職員以外には共有せず、支援チーム内でも共有しないこと
  • ②利用者の秘密は援助者個人の裁量で管理すればよく、事業所としての取扱い規程は不要とすること
  • ③秘密保持は援助者の心構えの問題にとどまり、利用契約や重要事項説明での明記は不要とすること
  • ④面接で得た利用者の個人情報は、利用者本人の同意なく安易に第三者へ漏らしてはならないこと
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正解 ④面接で得た利用者の個人情報は、利用者本人の同意なく安易に第三者へ漏らしてはならないこと
解説
秘密保持の原則は、援助の過程で知り得た利用者の個人情報やプライバシーを、正当な理由や本人の同意なく他者に漏らしてはならないという原則である。多職種連携で情報共有が必要な場合も、目的の範囲内で本人の同意を得ることが基本となる。

他の選択肢が不適切な理由
多職種連携に必要な範囲での支援チーム内共有まで一律に禁止するのは行き過ぎであり、事業所の取扱い規程を不要とする対応や、契約書等への明記を不要とする対応も、個人情報保護の実務上不適切である。
問55-1

バイステックの7原則における「非審判的態度」の説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①援助者が利用者の言動や生活のあり方について、善悪を一方的に評価・断罪する態度をとらないこと
  • ②援助者が利用者の問題行動に気づいた場合でも、あえて指摘をせず放置して見て見ぬふりをすること
  • ③援助者が利用者の要望であれば内容を吟味せずに正しいと考え、疑問を持たずに受け入れること
  • ④援助者が利用者の生活状況を客観的に評価せず、支援計画の見直しも行わずにそのまま継続すること
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正解 ①援助者が利用者の言動や生活のあり方について、善悪を一方的に評価・断罪する態度をとらないこと
解説
非審判的態度とは、援助者が利用者の言動や価値観を一方的に善悪の物差しで裁くのではなく、その背景にある事情を理解しようとする姿勢をいう。相手を評価しないことと、必要な助言や課題把握を行わないこととは異なる点に注意が必要である。

他の選択肢が不適切な理由
問題行動を放置する対応や、要望を無条件に受け入れる対応、状況評価や計画見直しを行わない対応は、専門職としての適切な援助関係の構築や支援の質の確保という観点から不適切である。
問65-1

ソーシャルワークにおける「エンパワメントアプローチ」の考え方として、最も適切なものはどれか。

  • ①利用者に代わって援助者が課題解決の方法を一方的に決定し、利用者はそれに従うだけとすること
  • ②利用者が本来持っている力や意欲を引き出し、自ら課題に取り組めるよう側面から支援すること
  • ③利用者の抱える弱点や欠点を詳細に分析し、改善すべき問題点として繰り返し指摘し続けること
  • ④利用者の意欲の有無にかかわらず、援助者があらかじめ定めた画一的な支援計画を適用すること
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正解 ②利用者が本来持っている力や意欲を引き出し、自ら課題に取り組めるよう側面から支援すること
解説
エンパワメントアプローチは、利用者が本来持つ力や主体性を引き出し、自ら生活上の課題に取り組み自己決定できるよう側面から支える考え方である。援助者が一方的に答えを与えるのではなく、利用者の潜在力を尊重する点が特徴である。

他の選択肢が不適切な理由
援助者がすべてを決定し利用者を従わせる対応や、弱点ばかりを指摘する対応、利用者の意欲を考慮しない画一的な対応は、いずれも利用者の主体性や力を引き出す方向性とは相反する。
問75-1

ソーシャルワークにおける「ストレングス視点」の考え方として、最も適切なものはどれか。

  • ①利用者が抱える疾病や障害、生活課題などの問題点をまず洗い出し、そこから支援を組み立てていくこと
  • ②援助者が持つ専門知識や制度上の枠組みのみを基準として、利用者の意向を問わず画一的に内容を決定すること
  • ③利用者本人の意欲や能力、家族や地域とのつながりなど、その人が持つ強みに着目して支援を組み立てること
  • ④利用者の生活課題を解決するには、まず経済的な困窮状況を最優先で把握し対応すべきとする考え方
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正解 ③利用者本人の意欲や能力、家族や地域とのつながりなど、その人が持つ強みに着目して支援を組み立てること
解説
ストレングス視点とは、利用者の欠点や問題点だけに着目するのではなく、本人の意欲・能力・経験や、家族・地域とのつながりといった「強み」に着目し、それを活かして支援を組み立てる考え方である。ケアマネジメント実践でも重視される視点である。

他の選択肢が不適切な理由
問題点の洗い出しを起点とする対応は従来の欠陥志向の視点であり、専門知識のみを基準とする画一的な対応や、経済状況の把握のみを最優先とする対応は、利用者の強みに着目する視点とは方向性が異なる。
問85-1

ソーシャルワークにおける「生態学的視点(エコロジカル・アプローチ)」の考え方として、最も適切なものはどれか。

  • ①利用者本人の心理的な要因のみに着目し、家族や地域といった環境要因は支援の対象として扱わないこと
  • ②利用者を取り巻く制度や施設の基準のみに着目し、本人の意向はあくまで補助的にしか扱わないこと
  • ③利用者の居住する住宅の構造上の問題のみに焦点を当て、家族等の人的な関係性は考慮しないこと
  • ④人と環境は相互に影響し合う一つの全体であると捉え、両者の関係性の調整を通じて課題解決を図ること
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正解 ④人と環境は相互に影響し合う一つの全体であると捉え、両者の関係性の調整を通じて課題解決を図ること
解説
生態学的視点は、人と、その人を取り巻く家族・地域・制度などの環境とを切り離さず、相互に影響し合う一体のものとして捉え、両者の関係性を調整することで生活課題の解決を図ろうとする考え方である。ケアマネジメントの多職種連携とも親和性が高い。

他の選択肢が不適切な理由
心理的要因のみに着目する対応や制度基準のみに着目する対応は人と環境の一方に偏っており、住宅の構造のみに焦点を当て人的関係性を考慮しない対応も、人と環境の相互作用を捉える視点とは異なる。
問95-1

伝統的なソーシャルワークの三分法における「個別援助技術(ケースワーク)」の説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①個人や家族が抱える生活課題に対し、援助者が個別の面接や関わりを通じて支援する援助技術
  • ②地域全体の福祉課題の解決に向け、住民組織づくりや社会資源の開発を働きかける地域援助技術
  • ③共通の課題を持つ複数の利用者を対象に、集団の力動を活用して課題解決を図る集団援助技術
  • ④社会福祉施設や機関の運営管理、職員育成など組織運営の効率化を目的とする間接援助技術
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正解 ①個人や家族が抱える生活課題に対し、援助者が個別の面接や関わりを通じて支援する援助技術
解説
ケースワーク(個別援助技術)は、個人や家族が抱える生活課題に対し、援助者が一対一の面接や関わりを通じて直接的に支援する技術であり、社会福祉士や介護支援専門員の相談援助実践の基盤となっている。

他の選択肢が不適切な理由
地域住民組織づくりや社会資源開発は地域援助技術(コミュニティワーク)、集団の力動を活用する技術は集団援助技術(グループワーク)、組織運営の効率化は間接援助技術に分類され、いずれも個別援助技術とは異なる。
問105-1

「ジェネラリスト・ソーシャルワーク」の考え方として、最も適切なものはどれか。

  • ①個人・集団・地域といった援助対象ごとに特に別の理論体系を用い、相互に関連づけないこと
  • ②個別援助・集団援助・地域援助などの技術を特定の対象や方法に限定せず統合的に活用すること
  • ③援助者は一つの専門技術だけを深く極め、他の援助技術には関与しないよう役割を固定すること
  • ④利用者の課題は単独の専門職のみで完結させ、多職種による関与を避けるべきとすること
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正解 ②個別援助・集団援助・地域援助などの技術を特定の対象や方法に限定せず統合的に活用すること
解説
ジェネラリスト・ソーシャルワークとは、個別援助技術・集団援助技術・地域援助技術といった従来別々に発展してきた方法を、特定の対象や場面に限定せず、利用者の状況に応じて統合的・柔軟に活用しようとする考え方である。

他の選択肢が不適切な理由
各技術を別体系のまま関連づけない対応や、一つの技術だけに固定する対応、単独の専門職のみで完結させる対応は、いずれも複数の方法や職種を状況に応じて統合的に活用するという考え方とは相反する。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。