Aさん(82歳、女性、要介護3)は慢性閉塞性肺疾患(COPD)により在宅酸素療法を導入している。ある日、訪問介護員が訪室すると、いつもより呼吸が速く息苦しさを訴え、唇にわずかな色調変化がみられた。この場面での対応として最も適切なものはどれか。
- ①酸素の流量を自己判断で変更せず、訪問看護師や主治医へ速やかに連絡する
- ②呼吸が苦しそうなので酸素流量を訪問介護員の判断で増量して様子を見る
- ③一時的な症状と考え、次回の訪問看護の予定日まで特に連絡はせず経過を見る
- ④酸素療法をいったん中止し、深呼吸をさせることで改善を図るべきとする
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在宅酸素療法中の利用者に呼吸状態の悪化や皮膚・口唇の色調変化(チアノーゼ)などの徴候がみられた場合は、症状の急変を示唆する可能性があるため、酸素流量を自己判断で変更したり中止したりせず、速やかに訪問看護師や主治医へ連絡し指示を仰ぐことが重要である。訪問介護員には医療的な判断権限はなく、様子見のみで経過観察を続けることは病状悪化のリスクを高める。
他の選択肢が不適切な理由
「訪問介護員の判断で増量して様子を見る」とする記述は誤りで、この疾患では酸素を増やしすぎることでかえって呼吸が浅くなり、二酸化炭素がたまる危険がある。「次回の訪問看護の予定日まで特に連絡はせず経過を見る」とする記述も誤りで、唇の色が変わっているという所見は、体に取り込めている酸素がすでに足りていないことを示している。「酸素療法をいったん中止し、深呼吸をさせることで改善を図る」とする記述も誤りで、酸素を断てば状態はさらに悪化する。