2026年版・2-1

介護支援専門員の役割と義務の一問一答

介護支援専門員試験「介護支援分野②(ケアマネジメントの実践)」から、介護支援専門員の役割と義務に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-1

介護保険法が定める介護支援専門員の役割の説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①要介護者等に対して身体介護を直接提供しながら、生活全般の相談支援も併せて担う現場の専門職である
  • ②要介護認定の審査判定を単独で行い、支給限度基準額の最終決定までも独自に行う権限を持つ市町村の行政職員である
  • ③要介護者等からの相談に応じ、心身状況に応じた居宅サービス等の利用を市町村や事業者と連絡調整する専門職である
  • ④事業者から委託を受けて、介護報酬の請求事務のみを専門的な立場で代行して処理する事業所の事務職員である
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正解 ③要介護者等からの相談に応じ、心身状況に応じた居宅サービス等の利用を市町村や事業者と連絡調整する専門職である
解説
介護保険法第7条第5項は、介護支援専門員を「要介護者等からの相談に応じ、心身の状況等に応じ適切な居宅サービス等を利用できるよう市町村、居宅サービス事業者、介護保険施設等との連絡調整等を行う者」と定義している。身体介護の直接提供や要介護認定の審査判定、報酬請求事務の代行は、介護支援専門員本来の役割ではない。

他の選択肢が不適切な理由
身体介護を直接提供する現場の専門職とする記述は、実際の介護を担うのが訪問介護員などであり、この職種が担うのは相談と連絡調整であることを取り違えている。要介護認定の審査判定や支給限度基準額の決定を行う行政職員とする記述は、認定が市町村の審査会を経た処分であり、限度額も国が定めるものであることと二重に食い違う。介護報酬の請求事務のみを代行する事務職員とする記述も、請求は各事業所が自ら行うものであり、この職種の本来の役割ではない。
問22-1

介護保険法第69条の34第1項が介護支援専門員に課している義務の内容として、最も適切なものはどれか。

  • ①要介護者の心身状況にかかわらず、本人が希望する特定の事業者のみを優先して紹介し続けるべき義務
  • ②常に要介護者の立場に立ち、サービスが特定の事業者等に不当に偏らないよう公正かつ誠実に業務を行う義務
  • ③居宅サービス計画に位置付ける事業者を、所属する法人が運営する事業所のみに限定して選定し続けるべき義務
  • ④要介護者から苦情が寄せられた場合に限り、そこで初めて公正な立場でサービス事業者を選び直す義務
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正解 ②常に要介護者の立場に立ち、サービスが特定の事業者等に不当に偏らないよう公正かつ誠実に業務を行う義務
解説
介護保険法第69条の34第1項は、介護支援専門員が常に要介護者等の立場に立ち、提供される居宅サービス等が特定の種類・事業者・施設に不当に偏ることのないよう、公正かつ誠実に業務を行うべきことを定めている。所属法人の事業所への誘導や、利用者の希望のみを無条件に優先することは、この公正中立義務の趣旨に反する。

他の選択肢が不適切な理由
本人が希望する特定の事業者のみを優先して紹介し続けるべきとする記述は、心身の状況に照らして必要なサービスを組み立てるという務めから離れ、結果として偏りを生むことになる。所属する法人が運営する事業所のみに限定するとする記述は、利用者ではなく事業者の利益を優先することとなり、この義務の中心にある公正さを真っ向から損なう。苦情が寄せられた場合に限り公正な立場で選び直すとする記述も、公正さは常に保つべきものであって、苦情があってはじめて求められるものではない。
問32-1

居宅介護支援事業所における特定事業所集中減算の仕組みに関する説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①事業所に所属する介護支援専門員の人数が一定数を下回った場合に、居宅介護支援費全体が一律に減算されるとする仕組み
  • ②利用者からの苦情件数が一定件数を超えた事業所に対しては、翌年度の報酬が一律に減算されるものとなっている
  • ③前6か月間に作成した計画のうち、同一の訪問介護事業者等への紹介割合が正当理由なく一定割合を超えると減算される
  • ④特定の資格を持たない介護支援専門員が計画を作成した場合に、当該計画分の報酬だけが個別に減算される仕組み
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正解 ③前6か月間に作成した計画のうち、同一の訪問介護事業者等への紹介割合が正当理由なく一定割合を超えると減算される
解説
特定事業所集中減算は、前6か月間に作成された居宅サービス計画のうち、訪問介護等の特定のサービス種類について同一の事業者へのサービス紹介の割合が正当な理由なく一定割合を超えた場合に、居宅介護支援費を減算する仕組みである。公正中立義務の実効性を担保するための制度であり、人員基準や苦情件数を直接の要件とするものではない。

他の選択肢が不適切な理由
所属する介護支援専門員の人数が一定数を下回った場合の減算とする記述は、人員に関する基準を満たさない場合の取扱いと混同したものである。苦情の件数が一定を超えた事業所を一律に減算するとする記述は、苦情の多寡がサービスの偏りを表す物差しにはならず、そのような定めも置かれていない。特定の資格を持たない者が計画を作成した場合の減算とする記述も、そもそも計画の作成は資格を有する者が行うものであり、この減算が着目しているのは紹介先の偏りである。
問42-1

居宅介護支援事業者の運営基準が定める秘密保持義務の説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①正当な理由なく業務上知り得た利用者や家族の秘密を漏らしてはならず、退職後も同様の義務を負う
  • ②秘密保持義務は在職中に限って生じるものとされ、退職の届出と同時にその義務は当然に消滅する
  • ③秘密保持の対象は利用者本人の秘密のみとされ、家族に関する情報は対象に含まれない扱いとなっている
  • ④市町村から開示を求められた場合を除き、事業者間であれば情報を自由に共有してよいこととする
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正解 ①正当な理由なく業務上知り得た利用者や家族の秘密を漏らしてはならず、退職後も同様の義務を負う
解説
居宅介護支援の運営基準は、介護支援専門員は正当な理由なく業務上知り得た利用者又はその家族の秘密を漏らしてはならず、この義務は事業所を退職した後も継続すると定めている。退職とともに義務が消滅するとする点や、家族の情報を対象外とする点は誤りである。

他の選択肢が不適切な理由
退職の届出と同時に義務が消滅するとする記述は、いったん知った情報が退職によって消えるわけではなく、利用者の安心を守れなくなるという点で成り立たない。家族に関する情報を対象に含めないとする記述は、家庭の事情や病歴など、家族の情報こそ支援の過程で深く知りうるものであることを見落としている。事業者間であれば情報を自由に共有してよいとする記述も、支援に必要な範囲を超える共有には本人の同意が要るという原則に反する。
問52-1

介護支援専門員が居宅サービス計画に医療サービスを位置付ける際の運営基準上の取扱いとして、最も適切なものはどれか。

  • ①医療サービスの利用は主治医の意見を求める必要はなく、介護支援専門員の判断のみで位置付けてよい
  • ②主治医への計画の交付は利用者から要望があった場合に限り行えばよく、通常は交付しなくてよいものとする
  • ③医療サービスを位置付ける際は市町村の事前承認を得れば足り、主治医への確認は省略できることとなる
  • ④医療サービスの利用を計画に位置付ける場合は主治医等の意見を求め、作成した計画を主治医等に交付する
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正解 ④医療サービスの利用を計画に位置付ける場合は主治医等の意見を求め、作成した計画を主治医等に交付する
解説
運営基準では、居宅サービス計画に医療サービスの利用を位置付ける場合は主治医等の意見を求めることとし、また介護支援専門員は作成した居宅サービス計画を主治医等に交付しなければならないとされている。主治医への確認を不要とする対応や交付義務を軽視する対応は基準に反する。

他の選択肢が不適切な理由
主治医の意見を求めず自らの判断のみで位置付けてよいとする記述は、医療の必要性を判断できるのが医師であり、状態に合わない利用が本人の不利益になることを見落としている。交付は利用者から要望があった場合に限るとする記述は、医師が計画の全体像を知ってはじめて医療と介護の足並みがそろうという趣旨に反する。市町村の事前承認を得れば足りるとする記述も、市町村が個別の計画を医学的に確かめる立場にはないため成り立たない。
問62-1

居宅介護支援の運営基準が介護支援専門員に求めている苦情対応に関する取扱いとして、最も適切なものはどれか。

  • ①利用者及びその家族からの苦情に迅速かつ適切に対応するために必要な体制を整備する義務がある
  • ②苦情の受付は市町村の窓口のみが行うものとされ、事業所が直接苦情を受け付ける義務はないものとなる
  • ③苦情への対応は年に1回まとめて行えばよく、寄せられるたびに個別対応する義務はないとみなす
  • ④苦情対応が必要なのは重大な事故によるものに限られ、軽微な苦情は対応義務の対象外という扱いだ
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正解 ①利用者及びその家族からの苦情に迅速かつ適切に対応するために必要な体制を整備する義務がある
解説
居宅介護支援の運営基準は、事業者に対し利用者及びその家族からの苦情に迅速かつ適切に対応するために必要な体制を整備することを求めている。苦情受付を市町村のみに委ねたり、対応を年1回にまとめたり、軽微な苦情を対象外とする扱いは、この体制整備義務に反する。

他の選択肢が不適切な理由
苦情の受付を市町村の窓口のみに委ねるとする記述は、日々の支援の中で生じた不満をその場で受け止め、速やかに改める機会を失わせる。年に1回まとめて対応すればよいとする記述は、迅速に応じることが求められている点と正面から反し、その間に信頼関係が損なわれてしまう。重大な事故によるものに限るとする記述も、小さな不満のうちに向き合うことが大きな事故を防ぐという考え方から外れる。
問72-1

介護支援専門員の登録が消除される事由として、最も適切なものはどれか。

  • ①加入している職能団体が主催する研修会に、正当な理由なく年に1回欠席したとき
  • ②担当していた利用者の要介護度が改善し、要支援状態へ区分変更されることとなったとき
  • ③拘禁刑以上の刑に処せられた場合など、法令に定める欠格事由に該当するに至ったとき
  • ④同一の事業所に継続して10年を超えて勤務を続けていることが判明したとき
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正解 ③拘禁刑以上の刑に処せられた場合など、法令に定める欠格事由に該当するに至ったとき
解説
介護支援専門員の登録は、拘禁刑以上の刑に処せられた場合など法令が定める欠格事由に該当するに至ったときに消除される(令和7年6月1日施行の刑法改正により、従来の「禁錮以上の刑」という要件は「拘禁刑以上の刑」に改められている)。研修会の欠席や利用者の要介護度の変化、長期の勤務継続は、登録消除の事由として定められていない。

他の選択肢が不適切な理由
職能団体が主催する研修会を欠席したことを挙げる記述は、団体への加入自体が義務ではなく、その研修の出欠が登録の効力を左右することはない。担当していた利用者の要介護度が改善したことを挙げる記述は、むしろ支援の成果ともいえる事柄であり、これを理由に資格を失わせるのでは筋が通らない。同一の事業所に10年を超えて勤務していることを挙げる記述も、勤続の長さを制限する定めは置かれていない。
問82-1

介護支援専門員証の有効期間と更新に関する説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①有効期間は特に定められておらず、一度交付されれば生涯にわたり効力を有し続けるとみなす
  • ②有効期間は1年であり、更新研修を受けずに毎年改めて市町村へ届け出るだけで更新できる
  • ③有効期間は5年であり、更新には都道府県知事が実施する更新研修を修了する必要がある
  • ④有効期間は5年であるが、更新研修を修了しなくても届出のみで自動的に更新される
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正解 ③有効期間は5年であり、更新には都道府県知事が実施する更新研修を修了する必要がある
解説
介護支援専門員証の有効期間は5年であり、更新を受けるには都道府県知事が実施する更新研修を修了することが必要である。更新研修を修了せずに届出のみで更新できるとする扱いや、有効期間の定めがないとする扱いは誤りである。

他の選択肢が不適切な理由
「有効期間の定めがなく生涯にわたり効力を有する」とする記述は、制度や報酬が数年ごとに見直される中で学び直しの機会を確保するという更新の趣旨を失わせる。「有効期間は1年」とする記述は、その都度の手続きの負担が重すぎ、定められた期間とも異なる。「更新研修を修了しなくても届出のみで自動的に更新される」とする記述も、知識と技能を新しく保つという更新の中身を骨抜きにしてしまう。
問92-1

介護支援専門員実務研修受講試験の合格者が、介護支援専門員として実務に従事するために必要な手続きとして、最も適切なものはどれか。

  • ①試験合格後に実務研修を修了し、都道府県への登録及び介護支援専門員証の交付を受ける必要がある
  • ②試験に合格すれば直ちに実務研修を修了したものとみなされ、追加の研修は特に不要とする
  • ③試験合格後は登録のみで足りるとされ、介護支援専門員証の交付を受けなくても業務には従事できる
  • ④試験合格後5年間は研修を受けなくても従事でき、5年経過後に初めて研修を修了すればよい
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正解 ①試験合格後に実務研修を修了し、都道府県への登録及び介護支援専門員証の交付を受ける必要がある
解説
介護支援専門員実務研修受講試験の合格者は、都道府県知事等が行う実務研修を修了した上で、都道府県への登録及び介護支援専門員証の交付を受けて初めて実務に従事することができる。試験合格のみをもって研修修了とみなす扱いや、証の交付を経ずに従事できるとする扱いは誤りである。

他の選択肢が不適切な理由
試験に合格すれば実務研修を修了したものとみなされるとする記述は、試験が知識を測るものにとどまり、実際の支援の進め方を身につける研修とは目的が異なることを見落としている。登録のみで足り証の交付を受けなくても従事できるとする記述は、その証によって身分を明らかにする仕組みと合わない。「合格後5年間は研修を受けなくても従事できる」とする記述も、そのような猶予は定められていない。
問102-1

居宅介護支援事業所の管理者に関する運営基準上の取扱いとして、最も適切なものはどれか。

  • ①管理者は原則として主任介護支援専門員であり、専らその職務に従事する常勤の者である必要がある
  • ②管理者は介護支援専門員の資格を持たない者でも、事務経験が長ければ誰でも就任できる扱いである
  • ③管理者は非常勤であっても差し支えないとされ、他の事業所の管理者と自由に兼務できる扱いである
  • ④管理者の資格要件は特に定められておらず、法人が自由に選任してよいという取扱いになっている
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正解 ①管理者は原則として主任介護支援専門員であり、専らその職務に従事する常勤の者である必要がある
解説
居宅介護支援事業所の管理者は、原則として主任介護支援専門員であって、専らその職務に従事する常勤の者でなければならないとされている(経過措置あり)。資格を問わない選任や、常勤性を問わない兼務を無条件に認める扱いは基準に反する。

他の選択肢が不適切な理由
資格を持たない者でも事務の経験が長ければ就任できるとする記述は、事業所の介護支援専門員に助言し支援の質を保つという管理者の役割を果たせない。非常勤でも差し支えなく他の事業所の管理者と自由に兼務できるとする記述は、専らその職務にあたることを求める基準と合わない。資格要件が定められておらず法人が自由に選任してよいとする記述も、経過措置を含めて要件が定められている実態に反する。

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