2026年版・2-2

ケアマネジメントの基本理念とプロセスの一問一答

介護支援専門員試験「介護支援分野②(ケアマネジメントの実践)」から、ケアマネジメントの基本理念とプロセスに関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-2

ケアマネジメントの目的として、最も適切なものはどれか。

  • ①利用者本人が希望するサービスであれば、支給限度額の枠を超えてでも無制限に利用できるよう調整すること
  • ②利用者の自立支援と生活の質の向上のため、必要な保健医療福祉サービスを結び付けて総合的に支援すること
  • ③介護給付費の抑制のみを目的として、利用するサービスの種類と量を必要最小限にまで絞り込んでいくこと
  • ④事業者の経営が安定するよう、特定の事業者へのサービス利用を優先的に組み込んでいくべきこと
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正解 ②利用者の自立支援と生活の質の向上のため、必要な保健医療福祉サービスを結び付けて総合的に支援すること
解説
ケアマネジメントは、利用者の自立支援と生活の質の向上を図るため、必要な保健医療福祉サービス等を適切に結び付けて総合的に支援することを目的とする。給付費の抑制のみを目的としたり、特定事業者の利用を優先したりすることは、ケアマネジメント本来の目的ではない。

他の選択肢が不適切な理由
支給限度額の枠を超えてでも無制限に利用できるよう調整するとする記述は、限度を超えた分が全額自己負担となり、かえって暮らしを圧迫することを見落としている。給付費の抑制のみを目的として必要最小限まで絞り込むとする記述は、必要な支援まで削ることとなり、自立した生活を支えるという目的と逆の結果を招く。特定の事業者への利用を優先的に組み込むべきとする記述も、公正かつ誠実に業務を行うという務めに反する。
問22-2

ケアマネジメントにおける自立支援の考え方として、最も適切なものはどれか。

  • ①利用者本人の意向にかかわらず、専門職の判断のみに基づいて生活のあらゆる場面を管理すること
  • ②家族の負担軽減を最優先の目的とし、本人の意向よりも家族の意向を常に優先させるべきであるものとする
  • ③心身の状況が改善する見込みのない利用者は、自立支援の対象から一律に除外するべきである
  • ④利用者ができることまで一律に代行せず、本人の自己決定を尊重しながら残存能力の活用を支援すること
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正解 ④利用者ができることまで一律に代行せず、本人の自己決定を尊重しながら残存能力の活用を支援すること
解説
自立支援の考え方は、利用者本人ができることまで一律に代行するのではなく、本人の自己決定を尊重しながら残存能力の活用を支援することにある。専門職の判断のみで生活を管理したり、本人の意向より家族の意向を常に優先したりすることは、自立支援の理念に反する。

他の選択肢が不適切な理由
専門職の判断のみで生活のあらゆる場面を管理するとする記述は、本人が自ら決めることを支えるという理念を根本から否定するものである。家族の意向を常に優先すべきとする記述は、介護する側の都合が本人の望む暮らしを覆いかくす危険があり、本人の思いを確かめる努力を欠くことになる。心身の状況が改善する見込みのない利用者を一律に除外すべきとする記述も、今できていることを保ち、その人らしい生活を続けること自体が支援の目標となりうる点を見落としている。
問32-2

一般的なケアマネジメントの過程を実施順に並べたものとして、最も適切なものはどれか。

  • ①インテーク、アセスメント、居宅サービス計画の作成、サービス担当者会議、サービス実施、モニタリングの順
  • ②サービス担当者会議、インテーク、サービス実施、アセスメント、計画の作成、モニタリングという順である
  • ③モニタリング、計画の作成、インテーク、アセスメント、サービス実施、サービス担当者会議という順序である
  • ④アセスメント、サービス実施、インテーク、サービス担当者会議、計画の作成、モニタリングという順序である
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正解 ①インテーク、アセスメント、居宅サービス計画の作成、サービス担当者会議、サービス実施、モニタリングの順
解説
一般的なケアマネジメントの過程は、インテークに始まり、アセスメント、居宅サービス計画の作成、サービス担当者会議、サービス実施、モニタリングという順に展開される。この順序が入れ替わった選択肢は、いずれも過程の前後関係が誤っている。

他の選択肢が不適切な理由
サービス担当者会議を最初に置く記述は、本人の状況をまだ把握しておらず、何を話し合うべきかが定まらないまま関係者を集めることになる。モニタリングを最初に置く記述は、まだ支援が始まっていない段階で経過を確かめることとなり、順序として成り立たない。アセスメントの直後にサービス実施を置く記述も、課題を整理したうえで計画にまとめ、関係者と内容を確かめるという段取りを飛ばしており、支援がばらばらに行われてしまう。
問42-2

ケアマネジメントにおける「利用者本位」の原則として、最も適切なものはどれか。

  • ①利用者の要望であれば、専門的な見地からの検討を経ずにそのままそれを計画へ反映させてしまうこと
  • ②利用者本人よりも介護支援専門員の判断を優先し、本人の意向は参考程度にとどめること
  • ③サービスの種類や量を検討する際、専門職の都合ではなく利用者の生活全体の視点から考えること
  • ④利用者の家族の意向を最優先とし、利用者本人の意向は必要に応じて省略してもよいということ
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正解 ③サービスの種類や量を検討する際、専門職の都合ではなく利用者の生活全体の視点から考えること
解説
利用者本位の原則とは、サービスの種類や量を検討する際に専門職の都合ではなく利用者の生活全体の視点に立って考えることをいう。専門的検討を経ずに要望をそのまま反映することや、本人の意向を軽視して家族の意向のみを優先することは、利用者本位とは異なる。

他の選択肢が不適切な理由
要望であれば専門的な見地からの検討を経ずにそのまま計画へ反映させるとする記述は、本人が望むことと本人にとって必要なことが一致しない場合に、かえって状態を悪くしかねない。介護支援専門員の判断を優先し本人の意向は参考程度にとどめるとする記述は、本人が自ら決めることを支えるという原則と正反対である。家族の意向を最優先とし本人の意向は省略してもよいとする記述も、支援を受ける当事者が誰であるかを見失っている。
問52-2

ケアマネジメントの継続的支援の考え方として、最も適切なものはどれか。

  • ①支援は一度の計画作成で終わらず、モニタリングと再アセスメントを通じて継続的に見直されるべきものである
  • ②一度作成した居宅サービス計画は、要介護度の区分が変わらない限り内容を特に変更してはならないものである
  • ③支援は初回の計画作成をもって完結し、その後は担当者による関与を特に必要としないものである
  • ④継続的支援とは、同一のサービス事業者を契約期間中は変更しないことのみを意味するものとなる
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正解 ①支援は一度の計画作成で終わらず、モニタリングと再アセスメントを通じて継続的に見直されるべきものである
解説
ケアマネジメントによる支援は一度の計画作成で完結するものではなく、モニタリングと再アセスメントを通じて継続的に見直されるべきものとされる。要介護度が変わらない限り内容を固定したり、初回作成をもって関与を終えたりする考え方は、継続的支援の理念に反する。

他の選択肢が不適切な理由
要介護度の区分が変わらない限り内容を変更してはならないとする記述は、同じ区分の中でも体調や家族の状況が変わり、支援の中身を組み替える必要が生じることを見落としている。初回の計画作成をもって完結するとする記述は、計画どおりに進んでいるかを確かめる過程を欠き、実情から離れた計画が残り続けることになる。同一の事業者を契約期間中は変更しないことのみを意味するとする記述も、続けるべきなのは支援であって特定の事業者との関係ではない。
問62-2

ケアマネジメントにおける利用者への説明と同意(インフォームドコンセント)の考え方として、最も適切なものはどれか。

  • ①緊急性がない場合であっても、説明を省略して速やかにサービスの開始を優先させるべきである
  • ②家族の同意さえ得られれば、利用者本人への説明は基本省略しても差し支えないこととなる
  • ③サービスの内容や計画を十分に説明し、利用者本人が理解した上で同意を得てから実施すること
  • ④一度説明して同意を得た内容は、その後の状況変化があっても再説明は不要であるものとなる
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正解 ③サービスの内容や計画を十分に説明し、利用者本人が理解した上で同意を得てから実施すること
解説
インフォームドコンセントとは、サービスの内容や計画について利用者に十分に説明し、本人が理解した上で同意を得てから実施することをいう。説明を省略して開始を優先したり、家族の同意のみで足りるとしたりする対応は、この考え方に反する。

他の選択肢が不適切な理由
緊急性がない場合でも説明を省略してサービスの開始を優先すべきとする記述は、本人が納得しないまま支援が始まることとなり、その後の信頼関係を損なう。家族の同意さえ得られれば本人への説明を省略してよいとする記述は、契約の当事者が本人であることを見失っている。一度同意を得た内容はその後の状況変化があっても再説明が不要とする記述も、内容が変われば改めて理解を得る必要があるという当然の前提に反する。
問72-2

ケアマネジメントにおける社会資源の活用に関する考え方として、最も適切なものはどれか。

  • ①介護保険サービス等のフォーマルな資源に加え、家族や地域住民などインフォーマルな資源も活用を検討する
  • ②活用する社会資源は介護保険の給付対象となるサービスに限定し、それ以外の資源は計画に含めないものとする
  • ③インフォーマルな資源は責任の所在が不明確であるため、いかなる場合も計画に位置付けないものとする
  • ④社会資源の活用は同居する家族がいない利用者にのみ検討すればよく、それ以外では検討しないこと
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正解 ①介護保険サービス等のフォーマルな資源に加え、家族や地域住民などインフォーマルな資源も活用を検討する
解説
社会資源の活用では、介護保険サービス等のフォーマルな資源だけでなく、家族や地域住民などのインフォーマルな資源も含めて幅広く検討することが求められる。給付対象サービスのみに限定したり、インフォーマルな資源を一律に排除したりする考え方は狭すぎる。

他の選択肢が不適切な理由
活用する資源を介護保険の給付の対象に限定するとする記述は、見守りや配食、地域の通いの場といった暮らしを支える手立てを計画から締め出すことになる。責任の所在が不明確であることを理由にインフォーマルな資源を一律に位置付けないとする記述は、役割と関わり方を確かめたうえで組み入れれば足りることを見落としている。同居する家族がいない利用者にのみ検討すればよいとする記述も、家族がいても支え手が足りない場合が多いという実情と合わない。
問82-2

ケアマネジメントにおけるストレングス(強み)視点の考え方として、最も適切なものはどれか。

  • ①利用者の抱える課題のみに着目し、本人の能力や意欲についてはまったく考慮しないものとする
  • ②利用者の抱える課題だけでなく、本人の能力や意欲、得意なことといった強みにも着目すること
  • ③家族の強みのみを評価の対象とし、利用者本人の能力は評価の対象に含めないこと
  • ④心身機能が低下している利用者には、ストレングス視点を適用する余地はないこと
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正解 ②利用者の抱える課題だけでなく、本人の能力や意欲、得意なことといった強みにも着目すること
解説
ストレングス視点とは、利用者の抱える課題だけでなく、本人の能力や意欲、得意なことといった強みにも着目して支援を組み立てる考え方である。課題のみに着目したり、心身機能の低下を理由に強みへの着目自体を否定したりする考え方は、この視点に反する。

他の選択肢が不適切な理由
課題のみに着目し本人の能力や意欲をまったく考慮しないとする記述は、できないことばかりを並べることとなり、本人の意欲をかえって奪ってしまう。家族の強みのみを評価の対象とし本人の能力を含めないとする記述は、支援の中心にいるのが本人であるという前提を取り違えている。心身機能が低下している利用者には適用する余地がないとする記述も、長年培ってきた経験や人とのつながり、好きなことなど、身体の状態とは別の強みがあることを見落としている。
問92-2

認知機能の低下がみられる利用者へのケアマネジメントにおける意思決定支援の考え方として、最も適切なものはどれか。

  • ①判断能力の低下がある場合は、本人への説明や意思確認を特に省略し家族の意向のみで進めるべきこと
  • ②意思決定支援は法定後見制度を利用している利用者にのみ限定して行えばよいものとみなされている
  • ③判断能力に不安がある利用者には、本人の意思確認より事業者側の効率を優先するべきである
  • ④判断能力に応じて分かりやすい説明を工夫し、可能な限り本人の意思を確認しながら支援を進めること
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正解 ④判断能力に応じて分かりやすい説明を工夫し、可能な限り本人の意思を確認しながら支援を進めること
解説
認知機能の低下がみられる利用者に対しても、判断能力に応じて分かりやすい説明を工夫し、可能な限り本人の意思を確認しながら支援を進めることが意思決定支援の基本である。本人への説明や意思確認を省略して家族の意向のみで進める対応は適切でない。

他の選択肢が不適切な理由
判断能力の低下を理由に説明や意思確認を省略し家族の意向のみで進めるべきとする記述は、伝え方を工夫すれば本人の思いを確かめられる場面が多いことを見落としている。法定後見制度を利用している利用者にのみ限定して行えばよいとする記述は、制度を使っていない人こそ支援を必要とすることが多いという実情と合わない。本人の意思確認より事業者側の効率を優先すべきとする記述も、支援の目的と手段を取り違えている。
問102-2

ケアマネジメントにおけるチームアプローチの考え方として、最も適切なものはどれか。

  • ①支援に関わる職種を介護支援専門員一人に限定し、他の専門職の関与を極力避けること
  • ②介護支援専門員が中心となり、保健医療福祉の多職種が連携して総合的に利用者を支援すること
  • ③多職種連携とは、関係者間で情報を共有せずそれぞれが独立して支援を行うことを指すものである
  • ④チームアプローチは施設サービスにのみ適用され、居宅サービスには適用されないこと
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正解 ②介護支援専門員が中心となり、保健医療福祉の多職種が連携して総合的に利用者を支援すること
解説
チームアプローチとは、介護支援専門員が中心となり保健医療福祉の多職種が連携して利用者を総合的に支援する体制を築くことをいう。関与する職種を一人に限定したり、情報共有をせず独立して支援したりする考え方は、チームアプローチの趣旨に反する。

他の選択肢が不適切な理由
支援に関わる職種を一人に限定し他の専門職の関与を避けるとする記述は、医療や生活の各面にわたる課題を一人で背負うこととなり、見落としや行き詰まりを招く。関係者間で情報を共有せずそれぞれが独立して支援を行うことを指すとする記述は、連携という言葉の意味を取り違えており、同じ説明を何度も本人にさせることにもなる。施設サービスにのみ適用され居宅サービスには適用されないとする記述も、在宅こそ多くの事業者が関わるため連携の必要が高い。

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