2026年版・3-7

ばい煙の防止と大気汚染対策の一問一答

2級ボイラー技士試験「燃料及び燃焼に関する知識」から、ばい煙の防止と大気汚染対策に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問13-7

大気汚染防止法における「ばいじん」の説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①燃料の燃焼に伴って多く生じる、硫黄を含む気体状の物質をいう。
  • ②燃焼に伴って比較的多く生じる、窒素を含む気体状の物質をいう。
  • ③燃料の燃焼などに伴って生じる、すすなどの固体状の粒子状物質をいう。
  • ④燃焼に伴って決まって生じる、水蒸気を主成分とする気体状の物質をいう。
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正解 ③燃料の燃焼などに伴って生じる、すすなどの固体状の粒子状物質をいう。
解説
ばいじんは、燃料の燃焼などに伴って発生するすすや灰などの固体状の粒子状物質をいい、大気汚染防止法における規制対象の一つとして、排出基準や集じん装置による除去などの対策が求められている。

他の選択肢が不適切な理由
硫黄を含む気体状の物質は硫黄酸化物(SOx)の説明であり、固体状の粒子であるばいじんとは異なる。窒素を含む気体状の物質は窒素酸化物(NOx)の説明であり、ばいじんとは区別される別の大気汚染物質である。水蒸気を主成分とする気体状の物質は燃焼ガス中の水分の説明であり、ばいじんが指す固体状の粒子とは異なる。
問23-7

燃焼排ガス中の硫黄酸化物(SOx)を減らすための対策として、最も適切なものはどれか。

  • ①燃焼用空気を減らし、不完全燃焼ぎみの状態でSOxの生成を抑える。
  • ②燃焼温度をできるだけ高く保ち、燃焼ガスの滞留時間を長くする。
  • ③排ガスの一部を燃焼用空気に混合し、再びゆっくりと炉内へ戻し続ける。
  • ④硫黄分の少ない燃料を使うか、排煙脱硫装置で硫黄酸化物を除去する。
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正解 ④硫黄分の少ない燃料を使うか、排煙脱硫装置で硫黄酸化物を除去する。
解説
SOxは燃料中の硫黄分に由来して生じるため、あらかじめ硫黄分の少ない燃料を選ぶこと、又は排煙脱硫装置によって排ガス中の硫黄酸化物を化学的に除去することが代表的な対策となる。

他の選択肢が不適切な理由
燃焼用空気を減らして不完全燃焼させることはSOx対策ではなく、むしろCOなど別の問題を引き起こす。燃焼温度を高く保ち滞留時間を長くすることはNOxの生成を助長する条件であり、SOx対策としては適切ではない。排ガスの一部を燃焼用空気に混合する排ガス再循環法はNOx低減対策として用いられる方法であり、SOx対策の代表例ではない。
問33-7

燃焼に伴って発生する窒素酸化物(NOx)に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①空気中の窒素の高温酸化で生じるものと、燃料窒素分の酸化で生じるものがある。
  • ②燃料中に含まれる炭素が酸素と結び付くことで生じる、炭素化合物の一種である。
  • ③燃焼用空気中の水分が高温で分解することによって主に生じるものである。
  • ④ボイラー水中の溶存酸素が燃焼ガスに移行することによって生じるものである。
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正解 ①空気中の窒素の高温酸化で生じるものと、燃料窒素分の酸化で生じるものがある。
解説
NOxには、高温の燃焼火炎中で空気中の窒素が酸素と反応して生じるもの(サーマルNOx)と、燃料中に含まれる窒素分が酸化して生じるもの(フューエルNOx)の2種類があり、これらが主な発生経路とされている。

他の選択肢が不適切な理由
燃料中の炭素と酸素の反応は二酸化炭素(CO2)や一酸化炭素(CO)を生じる反応であり、窒素を含まないためNOxの説明としては誤りである。燃焼用空気中の水分の分解は窒素酸化物の主な発生要因ではなく、この記述は適切ではない。ボイラー水中の溶存酸素は水質管理に関する事項であり、燃焼ガス中のNOxの発生経路とは無関係である。
問43-7

NOx低減対策の一つである二段燃焼法に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①燃焼用空気の全量を1か所からまとめて供給し、燃焼を短時間で完了させる方法である。
  • ②燃焼用空気を2段階に分けて供給し、第1段は空気の量をやや少なめにする方法である。
  • ③燃料をあらかじめ2種類用意しておき、交互に燃焼室へ供給し続ける方法である。
  • ④煙突をあらかじめ2本用意しておき、排ガスを分散させながら排出する方法である。
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正解 ②燃焼用空気を2段階に分けて供給し、第1段は空気の量をやや少なめにする方法である。
解説
二段燃焼法は、燃焼用空気を2段階に分けて供給する方法であり、第1段では空気量を理論空気量よりやや少なめにして酸素濃度の低い状態で燃焼させ、第2段で不足分の空気を補って完全燃焼させることでNOxの生成を抑制する。

他の選択肢が不適切な理由
空気を1か所からまとめて供給し短時間で燃焼を完了させる方法は、二段燃焼法とは反対の考え方であり、NOx低減にはつながりにくい。燃料を2種類混合して交互に供給する方法は二段燃焼法の説明ではなく、燃焼用空気の供給段階に関する対策ではない。煙突を2本設けて排ガスを分散させる方法も、NOxの生成自体を抑える二段燃焼法とは異なる対策である。
問53-7

NOx低減対策の一つである排ガス再循環法に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①排ガス中に含まれるばいじんを、専用のろ布でろ過して除去する方法である。
  • ②排ガス中の硫黄酸化物を、あらかじめ石灰石と反応させて除去する方法である。
  • ③燃焼排ガスの一部を空気に混合し、酸素濃度と温度を下げNOxを抑える方法である。
  • ④排ガスをいったん十分に再加熱してから煙突へ送り出し、拡散性を高める方法である。
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正解 ③燃焼排ガスの一部を空気に混合し、酸素濃度と温度を下げNOxを抑える方法である。
解説
排ガス再循環法は、燃焼排ガスの一部を燃焼用空気に混合して炉内へ戻す方法であり、混合気中の酸素濃度が下がるとともに燃焼ガスの温度上昇も抑えられるため、NOxの生成を低減する効果がある。

他の選択肢が不適切な理由
排ガス中のばいじんをろ布でろ過する方法はバグフィルタによる集じんの説明であり、排ガス再循環法とは異なる。排ガス中の硫黄酸化物を石灰石と反応させる方法は排煙脱硫の説明であり、NOx低減対策である排ガス再循環法とは異なる。排ガスを再加熱して拡散性を高める方法は大気中での拡散を目的とするものであり、NOxの生成自体を抑える排ガス再循環法の説明ではない。
問63-7

低NOxバーナに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①燃料の粒子径を細かくすることに特化して、燃焼効率を高めたバーナである。
  • ②霧化媒体に蒸気ではなく圧縮空気だけを用いることでNOxを低減するバーナである。
  • ③燃焼室の形状を変えずに、送風機の動力だけを高めてNOxを低減するバーナである。
  • ④火炎中の酸素濃度や温度を抑える工夫で、NOxの生成量を低減したバーナである。
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正解 ④火炎中の酸素濃度や温度を抑える工夫で、NOxの生成量を低減したバーナである。
解説
低NOxバーナは、火炎中の酸素濃度を下げる、火炎の最高温度を抑える、高温域でのガスの滞留時間を短くするといった工夫を単独又は組み合わせて取り入れることで、NOxの生成量を低減させたバーナである。

他の選択肢が不適切な理由
燃料の粒子径を細かくすることは燃焼効率の改善に関わる工夫であり、火炎中の酸素濃度や温度を制御してNOxを抑える低NOxバーナの仕組みとは異なる。霧化媒体に蒸気を使うか圧縮空気を使うかは重油バーナの霧化方式の違いであり、NOx低減の仕組みとは直接関係しない。送風機の動力を高めるだけの対策は低NOxバーナの本質的な仕組みではなく、酸素濃度や燃焼温度を制御する工夫とは異なる。
問73-7

電気集じん器によるばいじん除去の原理に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①排ガス中の粒子を高電圧で帯電させ、電極に引き寄せて捕集する。
  • ②排ガスをろ布に通過させ、ろ布の表面で細かい粒子をこし取る。
  • ③排ガスを冷水とよく接触させ、粒子を水に溶かし込んで除去する。
  • ④排ガスを高速で旋回させ、強い遠心力によって粒子を分離する。
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正解 ①排ガス中の粒子を高電圧で帯電させ、電極に引き寄せて捕集する。
解説
電気集じん器は、高電圧をかけた放電極によって排ガス中の粒子(ばいじん)を帯電させ、電気的な引力によって集じん電極にその粒子を引き寄せて捕集する原理を利用した装置であり、微細な粒子に対しても高い集じん性能を持つ。

他の選択肢が不適切な理由
排ガスをろ布に通過させて粒子をこし取る方法はバグフィルタ(ろ過式集じん装置)の原理であり、電気集じん器とは異なる。排ガスを冷水と接触させ粒子を水に溶かし込む方法は洗浄式集じん装置に近い原理であり、電気集じん器の説明ではない。排ガスを高速で旋回させ遠心力で分離する方法はサイクロン(遠心式集じん装置)の原理であり、電気集じん器とは異なる。
問83-7

バグフィルタ(ろ過式集じん装置)によるばいじん除去の原理に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①排ガス中の粒子を高電圧で帯電させ、専用の電極に引き寄せて捕集する。
  • ②排ガスをろ布に通過させ、ろ布の表面や内部で粒子をこし取り捕集する。
  • ③排ガスを高速で旋回させ、強い遠心力によって粒子を分離する。
  • ④排ガス中の硫黄酸化物を、専用の吸収液と反応させて除去する。
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正解 ②排ガスをろ布に通過させ、ろ布の表面や内部で粒子をこし取り捕集する。
解説
バグフィルタは、排ガスを袋状のろ布(バグ)に通過させ、ろ布の表面や内部で粒子状物質をこし取って捕集する原理を利用した集じん装置であり、細かい粒子まで高い集じん率で除去できるという特徴がある。

他の選択肢が不適切な理由
排ガス中の粒子を高電圧で帯電させて電極に引き寄せる方法は電気集じん器の原理であり、バグフィルタとは異なる。排ガスを高速で旋回させ遠心力で粒子を分離する方法はサイクロンの原理であり、ろ過を利用するバグフィルタとは異なる。排ガス中の硫黄酸化物を吸収液と反応させて除去する方法は排煙脱硫装置の原理であり、固体粒子を対象とするバグフィルタの説明ではない。
問93-7

大気汚染防止法におけるばい煙発生施設に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①ばい煙発生施設に該当するかどうかは、ボイラーの設置年数の長さだけで判断される。
  • ②ばい煙発生施設の設置後に行う定期点検の結果だけを、事後的に届け出れば足りる。
  • ③一定規模以上のボイラーはばい煙発生施設として、届出や基準の遵守が求められる。
  • ④ばい煙発生施設に関する規制は、都市部のみに適用され地方には適用されない。
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正解 ③一定規模以上のボイラーはばい煙発生施設として、届出や基準の遵守が求められる。
解説
大気汚染防止法では、一定規模以上のボイラーなど、ばいじんや有害物質を発生させるおそれのある施設をばい煙発生施設として定めており、設置者には都道府県などへの設置の届出や、ばいじん・SOx・NOxなどに関する排出基準の遵守が求められている。

他の選択肢が不適切な理由
ばい煙発生施設に該当するかどうかは施設の種類や規模によって定められるものであり、設置年数の長さだけで判断されるという記述は誤りである。ばい煙発生施設の設置者は、設置(変更)工事に着手する前にあらかじめ都道府県知事等へ届け出る必要があり、事後の点検結果の届出だけで足りるという記述は誤りである。大気汚染防止法によるばい煙発生施設の規制は全国的に適用されるものであり、都市部のみに適用されるという記述は誤りである。
問103-7

SOx(硫黄酸化物)とNOx(窒素酸化物)の発生要因の違いに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①SOx、NOxとも主に燃焼用空気の圧力の大小によって生成量が決まるものである。
  • ②SOx、NOxとも燃料中に含まれる炭素分の量に主に依存して生成するものである。
  • ③SOxは燃焼温度が高いほど多く生成し、NOxは燃料中の硫黄分の量に依存して生成する。
  • ④SOxは燃料中の硫黄分に由来し、NOxは窒素分や空気中窒素の高温酸化に由来する。
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正解 ④SOxは燃料中の硫黄分に由来し、NOxは窒素分や空気中窒素の高温酸化に由来する。
解説
SOxは主に燃料中に含まれる硫黄分が酸化することで生じるのに対し、NOxは燃料中の窒素分の酸化に加えて、高温の火炎中で空気中の窒素自体が酸素と反応することでも生じる点が大きな違いである。この違いから、SOx対策は燃料の硫黄分低減や排煙脱硫が中心となり、NOx対策は燃焼温度や酸素濃度の制御が中心となる。

他の選択肢が不適切な理由
SOxは燃料中の硫黄分に由来する部分が大きく、燃焼用空気の圧力だけで生成量が決まるという記述は適切ではない。SOx、NOxとも炭素分の量に主に依存するという記述は誤りで、炭素はCO2やCOの発生に関わる成分であり、硫黄酸化物・窒素酸化物とは発生要因が異なる。NOxが硫黄分の量に依存するという記述も誤りで、NOxは窒素分や燃焼温度に関係する物質である。

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