2026年版・3-10

石炭その他固体燃料の燃焼の一問一答

2級ボイラー技士試験「燃料及び燃焼に関する知識」から、石炭その他固体燃料の燃焼に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問13-10

石炭化度による石炭の分類に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①石炭化度は水分量だけで決まり、炭素の含有量とは無関係である。
  • ②石炭化度が高い順に無煙炭、瀝青炭、褐炭などに分類される。
  • ③石炭化度が高い順に褐炭、瀝青炭、無煙炭の順に分類される。
  • ④石炭は石炭化度による分類が存在せず、産地によってのみ分類される。
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正解 ②石炭化度が高い順に無煙炭、瀝青炭、褐炭などに分類される。
解説
石炭は炭素の濃集度合いを示す石炭化度によって分類され、石炭化度が高い順に無煙炭、瀝青炭、亜瀝青炭、褐炭などに区分される。石炭化度が高いほど炭素含有量が多く、発熱量も大きくなる傾向がある。

他の選択肢が不適切な理由
石炭化度は炭素の含有量と密接に関係する指標であり、水分だけで決まり炭素含有量とは無関係という記述は誤りである。石炭化度が高い順は無煙炭、瀝青炭、褐炭の順であり、褐炭を最も石炭化度が高いものとする記述は事実と逆である。石炭には石炭化度という確立された分類方法が存在しており、産地によってのみ分類されるという記述は誤りである。
問23-10

石炭の性状を示す指標である燃料比に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①燃料比とは、石炭の販売価格を輸送費で割った単純な値をいう。
  • ②燃料比とは、石炭に含まれる水分の量を灰分の量で割った値をいう。
  • ③燃料比とは、固定炭素の量を揮発分の量で割った値のことをいう。
  • ④燃料比とは、石炭の発熱量をその密度で割っただけの値をいう。
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正解 ③燃料比とは、固定炭素の量を揮発分の量で割った値のことをいう。
解説
燃料比は、石炭に含まれる固定炭素の量を揮発分の量で割った値をいい、石炭化度が高い無煙炭ほど大きな値になり、石炭化度が低い褐炭などでは小さな値になる、石炭の性状を表す代表的な指標の一つである。

他の選択肢が不適切な理由
石炭の価格と輸送費との比は経済的な指標であり、性状を表す燃料比の定義とは無関係である。水分量を灰分量で割った値というものは燃料比の定義とは異なる計算であり、誤りである。発熱量を密度で割った値も燃料比の定義には当てはまらず、固定炭素と揮発分の比という定義とは異なる。
問33-10

石炭に含まれる水分及び灰分が燃焼に与える影響に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①水分や灰分がやや多いほど、実質的な発熱量は増加し着火も容易になる。
  • ②水分や灰分の量は、燃焼状態よりも石炭の輸送コストに影響する要素である。
  • ③灰分は燃焼を促進する触媒として働き、着火を大きく早める効果がある。
  • ④水分の蒸発に熱が奪われ、灰分が多いと発熱量が低下し燃焼に支障が出る。
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正解 ④水分の蒸発に熱が奪われ、灰分が多いと発熱量が低下し燃焼に支障が出る。
解説
石炭中の水分は蒸発する際に周囲の熱を奪い、灰分は燃焼に寄与しない不燃分であるため、いずれも多く含まれるほど実質的な発熱量の低下や着火性の悪化、燃焼状態への悪影響につながりやすい。

他の選択肢が不適切な理由
水分や灰分が多いほど実質的な発熱量が増加し着火が容易になるという記述は、実際の傾向とは逆である。水分や灰分は燃焼状態やボイラー効率に大きく影響するものであり、燃焼状態よりも輸送コストへの影響が主という記述は適切ではない。灰分は不燃性の成分であり、燃焼を促進する触媒として働くという記述は事実に反する。
問43-10

ストーカ(火格子)による石炭燃焼方式に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①石炭を火格子上に供給し、下方や上方からの空気で燃焼させる方式である。
  • ②石炭を微粉状にすりつぶし、空気とともに炉内へ吹き込んで燃焼させる方式である。
  • ③石炭を砂や石灰石とともに流動状態にしてじっくり燃焼させる方式である。
  • ④石炭を液体燃料とあらかじめ混合し、噴霧して燃焼させる方式である。
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正解 ①石炭を火格子上に供給し、下方や上方からの空気で燃焼させる方式である。
解説
ストーカ(火格子)燃焼方式は、石炭を火格子の上に層状に供給し、下方又は上方から送り込む燃焼用空気によって燃焼させる方式であり、比較的小規模から中規模の固体燃料燃焼設備で広く用いられている。

他の選択肢が不適切な理由
石炭を微粉状にして炉内へ吹き込む方式は微粉炭燃焼方式であり、ストーカによる火格子燃焼とは異なる。砂や石灰石とともに流動状態で燃焼させる方式は流動層燃焼方式であり、ストーカ燃焼とは異なる。石炭を液体燃料と混合して噴霧する燃焼方式は一般的な固体燃料の燃焼方式ではなく、ストーカ燃焼の説明として誤りである。
問53-10

微粉炭燃焼方式の特徴に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①石炭を大きな塊のまま炉内へそのまま投入するため、着火に長い時間を要する。
  • ②石炭を微粉状にすりつぶし表面積を増やすことで、着火や燃焼が速やかに進む。
  • ③微粉炭は水分を多量に含ませてから燃焼させることを前提とした方式である。
  • ④微粉炭燃焼では灰分がほとんど発生せず、灰の処理がほぼ不要になる。
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正解 ②石炭を微粉状にすりつぶし表面積を増やすことで、着火や燃焼が速やかに進む。
解説
微粉炭燃焼方式は、石炭を微粉砕機で細かくすりつぶすことによって単位質量当たりの表面積を大きくし、空気との接触を良くすることで、着火や燃焼を速やかに進行させやすくした燃焼方式である。

他の選択肢が不適切な理由
石炭を大きな塊のまま投入する方式は微粉炭燃焼の特徴ではなく、微粉炭燃焼はあらかじめ細かく粉砕してから燃焼させる点が特徴である。微粉炭燃焼は石炭を微粉状にすりつぶして燃焼させる方式であり、水分を多量に含ませることを前提とした方式ではない。石炭を燃料とする以上、微粉炭燃焼でも灰分は発生するものであり、灰の処理が不要になるという記述は誤りである。
問63-10

石炭を対象とした流動層燃焼方式の特徴に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①流動層燃焼は液体燃料専用の方式であり、固体燃料には適用できない。
  • ②流動層燃焼では燃焼温度をできるだけ高く保つことでNOxの発生を抑える。
  • ③流動層内に石灰石を加えることで、燃焼と同時に硫黄酸化物を低減できる。
  • ④流動層燃焼では、送風機による空気の供給量が少なくても燃焼を維持できる。
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正解 ③流動層内に石灰石を加えることで、燃焼と同時に硫黄酸化物を低減できる。
解説
流動層燃焼方式では、砂などとともに石灰石を流動層内に加えることで、燃焼によって生じる硫黄酸化物と石灰石とを反応させ、燃焼過程と同時に硫黄酸化物の排出をある程度低減できるという特徴がある。

他の選択肢が不適切な理由
流動層燃焼方式は石炭などの固体燃料を対象とする代表的な燃焼方式であり、液体燃料専用という記述は誤りである。流動層燃焼は比較的低い温度で安定した燃焼を行うことでNOxの生成を抑えることを特徴とする方式であり、燃焼温度を高く保つという記述は事実と逆である。流動層燃焼は粒状体を流動化させ続けるために相応の送風量が必要であり、供給量が少なくても燃焼を維持できるという記述は誤りである。
問73-10

木質バイオマス燃料に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①木質バイオマスは石炭に比べて灰分が多く、発熱量も石炭を上回るのが一般的である。
  • ②木質バイオマスは、コークスと同様に空気を遮断して乾留処理を経て製造される燃料である。
  • ③木質バイオマスは硫黄分を石炭より多く含み、SOx対策が特に必要な燃料である。
  • ④木質バイオマスは水分を多く含むことがあり、石炭より発熱量が低くなりやすい燃料である。
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正解 ④木質バイオマスは水分を多く含むことがあり、石炭より発熱量が低くなりやすい燃料である。
解説
木質バイオマス燃料は、伐採木材や木くずなどを原料とする固体燃料であり、原料の状態によっては水分を多く含むことがあり、その場合は水分の蒸発に熱が奪われるため、一般に石炭に比べて発熱量が低くなりやすい。

他の選択肢が不適切な理由
木質バイオマスは一般に石炭より灰分が少ない傾向にあり、灰分が多く発熱量も石炭を上回るという記述は事実と異なる。木質バイオマスは伐採木材や木くずをそのまま原料とする燃料であり、高温で乾留してコークスのように加工した燃料という記述は誤りである。木質バイオマスは一般に石炭より硫黄分が少ない燃料とされており、硫黄分を石炭より多く含むという記述は事実と異なる。
問83-10

コークスに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①石炭を高温で乾留し揮発分を除いた固体燃料で、製鉄用の燃料に使われる。
  • ②コークスは、石炭に水を加えて練り固めただけの単純な固体燃料である。
  • ③コークスは重油を冷却して固化させることで得られる固体燃料である。
  • ④コークスは、天然ガスを圧縮して固化させることで得られる固体燃料である。
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正解 ①石炭を高温で乾留し揮発分を除いた固体燃料で、製鉄用の燃料に使われる。
解説
コークスは、粘結性を持つ石炭を空気を遮断した状態で高温に加熱(乾留)し、揮発分の多くを除いて炭素分を濃縮させた固体燃料であり、製鉄用の燃料及び還元剤として広く利用されている。

他の選択肢が不適切な理由
コークスは高温での乾留処理によって作られるものであり、石炭に水を加えて練り固めただけの固体燃料という記述は誤りである。コークスは石炭を原料とする固体燃料であり、重油を冷却して固化させたものという記述は事実と異なる。コークスは石炭由来の固体燃料であり、天然ガスを圧縮して固化させたものという記述も誤りである。
問93-10

固体燃料の燃焼に伴って生じる灰(クリンカを含む)の処理に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①灰は燃焼効率を高める触媒として働くため、炉内に残しておくことが望ましい。
  • ②灰が炉内や火格子上にたまると通風を妨げるため、定期的な除去を要する。
  • ③灰の除去は、燃料を石炭から重油に変更したときにのみ行えばよい。
  • ④灰は水分を吸収しやすい性質を持つため、放置しても支障はない。
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正解 ②灰が炉内や火格子上にたまると通風を妨げるため、定期的な除去を要する。
解説
石炭などの固体燃料の燃焼に伴って生じる灰やクリンカ(灰が溶融・固着したもの)が炉内や火格子上に堆積すると、燃焼用空気の通風を妨げて燃焼状態を悪化させる原因となるため、定期的に除去し、通風を確保する必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
灰は不燃性の成分であり、燃焼効率を高める触媒として働くため残しておくことが望ましいという記述は事実に反する。灰の堆積は燃料の種類にかかわらず通風の妨げになり得るものであり、燃料変更時にのみ除去すればよいという記述は適切ではない。灰の堆積を放置すると通風抵抗の増加や燃焼状態の悪化を招くため、水分を吸収しやすいことを理由に放置しても支障はないという記述は誤りである。
問103-10

固体燃料を燃焼させる設備における通風管理の重要性に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①固体燃料の燃焼では通風は不要であり、自然対流だけで十分な酸素が供給される。
  • ②灰やすすの付着による通風抵抗の増加は、燃焼状態や効率に影響を与えない。
  • ③灰の堆積やすすの付着で通風抵抗が増すため、適切な通風量を保つ管理を要する。
  • ④通風量は燃料の販売価格が非常に大きく変動した場合にのみ調整すればよい。
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正解 ③灰の堆積やすすの付着で通風抵抗が増すため、適切な通風量を保つ管理を要する。
解説
固体燃料の燃焼設備では、火格子上や煙道内に灰やすすが付着・堆積することによって通風抵抗が増加しやすいため、必要な燃焼用空気量を確保できるよう、送風機やダンパの調整によって適切な通風量を保つ管理が重要である。

他の選択肢が不適切な理由
固体燃料であっても完全燃焼には相応の燃焼用空気量が必要であり、自然対流だけで十分な酸素が供給され通風が不要という記述は誤りである。灰やすすの付着による通風抵抗の増加は燃焼状態や効率の悪化に直結するものであり、影響を与えないという記述は事実と異なる。通風量の調整は日々の燃焼状態や灰の堆積状況などに応じて随時行うべきものであり、燃料価格の変動時にのみ行えばよいという記述は適切ではない。

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