2026年版・3-1

燃料の種類と性質の一問一答

2級ボイラー技士試験「燃料及び燃焼に関する知識」から、燃料の種類と性質に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問13-1

ボイラー用燃料の分類に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①常温・常圧での状態によって、固体燃料、液体燃料及び気体燃料に大別される。
  • ②貯蔵する容器の材質によって、固体燃料、液体燃料及び気体燃料に大別される。
  • ③輸送に用いる手段によって、固体燃料、液体燃料及び気体燃料に大別される。
  • ④燃焼後に生じる灰の量によって、固体燃料、液体燃料及び気体燃料に大別される。
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正解 ①常温・常圧での状態によって、固体燃料、液体燃料及び気体燃料に大別される。
解説
ボイラー用燃料は、常温・常圧において固体・液体・気体のいずれの状態であるかによって、固体燃料・液体燃料・気体燃料の3つに大別される。石炭は固体燃料、重油は液体燃料、天然ガスは気体燃料の代表例である。

他の選択肢が不適切な理由
貯蔵容器の材質は燃料の種類を決める基準ではなく、同じ材質のタンクに複数種類の燃料が貯蔵されることもある。輸送手段は燃料の性状に応じて選ばれる結果であり、分類の基準そのものではない。燃焼後の灰の量は燃料の性状の一指標にすぎず、固体・液体・気体という分類基準とは無関係である。
問23-1

燃料の発熱量に関する説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①燃料の温度を1℃だけ高めるために必要となる熱量を、発熱量という。
  • ②燃料の単位量が完全燃焼した際に発生する熱量を、発熱量という。
  • ③燃料が空気中で自然に発火し始める最低の温度を、発熱量という。
  • ④燃料の単位量が液体から気体へ変わる際に吸収する熱量を、発熱量という。
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正解 ②燃料の単位量が完全燃焼した際に発生する熱量を、発熱量という。
解説
発熱量とは、燃料の単位質量又は単位体積が完全燃焼したときに発生する熱量をいい、燃料の発熱能力を表す最も基本的な指標である。燃焼ガス中の水蒸気の潜熱を含めるかどうかで高発熱量と低発熱量に区別される。

他の選択肢が不適切な理由
燃料の温度を1℃高めるのに必要な熱量は比熱の説明であり、発熱量とは異なる概念である。自然発火し始める最低温度は発火点の説明であって発熱量ではない。液体から気体へ変わる際に吸収する熱量は蒸発潜熱の説明であり、発熱量とは別の物理量である。
問33-1

重油の分類に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①重油は、含まれる灰分量を基準としてA重油、B重油、C重油に分類される。
  • ②重油は、貯蔵するタンクの容量を基準としてA重油、B重油、C重油に分類される。
  • ③重油は、動粘度の大きさを基準としてA重油、B重油、C重油に分類される。
  • ④重油は、産出された原油の産地を基準としてA重油、B重油、C重油に分類される。
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正解 ③重油は、動粘度の大きさを基準としてA重油、B重油、C重油に分類される。
解説
重油は動粘度の低いものから順にA重油、B重油、C重油に分類される。A重油は軽油に近く動粘度が低いのに対し、C重油は動粘度が高く、送油や噴霧に適した状態にするため予熱が必要になる。

他の選択肢が不適切な理由
灰分量は重油の性状の一指標ではあるが、A・B・C重油を区分する基準ではない。貯蔵タンクの容量は重油の分類とは無関係な設備側の事情である。原油の産地も重油の種類そのものを決める分類基準ではなく、動粘度によって区分されるA・B・C重油の分類とは異なる。
問43-1

C重油の取扱いに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①C重油は動粘度が低いため、常温のままバーナへ送油しても支障がない。
  • ②C重油は水分含有量が高いため、送油前に十分な脱水処理が欠かせない。
  • ③C重油は凝固点が極めて高いため、貯蔵中は常に凍結防止剤を添加しておく。
  • ④C重油は動粘度が高いため、噴霧に適した粘度まで加熱してから使用する。
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正解 ④C重油は動粘度が高いため、噴霧に適した粘度まで加熱してから使用する。
解説
C重油はA重油やB重油に比べて動粘度が著しく高いため、そのままでは送油や噴霧霧化が困難である。そこで油加熱器(プレヒータ)によって適した粘度になるまで加熱してから燃焼させるのが一般的である。

他の選択肢が不適切な理由
C重油は重油の中で動粘度が最も高い種類であり、常温のまま支障なく送油できるという記述は誤りである。C重油の性状管理で特に重視されるのは動粘度であって、脱水処理が必須の特徴とはいえない。凍結防止剤の常時添加はC重油の一般的な取扱いとして特に定められたものではない。
問53-1

燃料の引火点に関する説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①引火点とは、燃料の蒸気に小さな火を近づけると燃え出す最低温度のことをいう。
  • ②引火点とは、燃料が他から火を近づけなくても自然に燃え出す最低温度のことをいう。
  • ③引火点とは、燃料に一度火が付いた後、燃焼を続けられる最低温度のことをいう。
  • ④引火点とは、固体の燃料が加熱されて液体に変わり始める最低温度のことをいう。
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正解 ①引火点とは、燃料の蒸気に小さな火を近づけると燃え出す最低温度のことをいう。
解説
引火点とは、燃料を加熱していく過程で発生する蒸気に小さな火源を近づけたときに瞬間的に燃え出す最低の温度をいう。燃料の危険性を評価する重要な指標の一つである。

他の選択肢が不適切な理由
火源がなくても自然に燃え出す最低温度は発火点の説明であり、引火点とは異なる。一度火が付いた後に燃焼を継続できる最低温度は燃焼点の説明であって引火点ではない。固体が液体に変わり始める温度は融点の説明であり、引火点とは全く別の物理量である。
問63-1

LNG(液化天然ガス)の性質に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①LNGは主成分がプロパンであり、常温で空気より重い気体になる。
  • ②LNGは主成分がメタンであり、天然ガスを冷却して液化したものである。
  • ③LNGは主成分が一酸化炭素であり、無色無臭だが強い毒性を持つ気体である。
  • ④LNGは主成分がエタンであり、燃焼させると多量のすすを生じやすい。
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正解 ②LNGは主成分がメタンであり、天然ガスを冷却して液化したものである。
解説
LNGは天然ガスを大気圧下でマイナス162℃程度まで冷却して液化したものであり、主成分はメタンである。輸送・貯蔵の効率を高めるために液化されており、使用時には気化させてから燃焼設備へ供給される。

他の選択肢が不適切な理由
プロパンを主成分とし空気より重い気体はLPGの性質であり、LNGとは異なる。一酸化炭素は毒性の強い気体であって天然ガスの主成分ではなく、LNGの説明として誤りである。エタンを主成分とする記述、及びすすが多量に生じるという記述も、天然ガスの主成分や燃焼特性とは合致しない。
問73-1

LPG(液化石油ガス)の性質に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①LPGは主成分がメタンであり、空気より軽く、漏えい時は上方へ拡散しやすい。
  • ②LPGは主成分が水素であり、燃焼させても水以外の生成物を一切生じない。
  • ③LPGは主成分がプロパンやブタンであり、空気より重く低所に滞留しやすい。
  • ④LPGは主成分が一酸化炭素であり、無色無臭だが極めて強い毒性を持つ。
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正解 ③LPGは主成分がプロパンやブタンであり、空気より重く低所に滞留しやすい。
解説
LPGはプロパンやブタンを主成分とする燃料で、空気より比重が大きいため、漏えいした場合には低い場所に滞留しやすい性質がある。このため取扱い設備の換気には特に注意が必要である。

他の選択肢が不適切な理由
メタンを主成分とし空気より軽い気体はLNGや都市ガスの性質であり、LPGとは異なる。水素を主成分とする燃料ではなく、燃焼させれば炭素分に由来する二酸化炭素も発生する。一酸化炭素は毒性の強い気体であるがLPGの主成分ではなく、この記述はLPGの説明として誤りである。
問83-1

小容量の温水ボイラーなどで多く使用される灯油の性質に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①灯油は重油に比べて動粘度が高く、常に加熱してから使用する必要がある。
  • ②灯油は硫黄分をほとんど含まない代わりに、灰分を多量に含む燃料である。
  • ③灯油は常温で気体であり、専用のボンベに充填して貯蔵する必要がある。
  • ④灯油は重油に比べて動粘度が低く、常温のまま容易に霧化・燃焼できる。
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正解 ④灯油は重油に比べて動粘度が低く、常温のまま容易に霧化・燃焼できる。
解説
灯油は重油に比べて動粘度が低い液体燃料であり、常温のままでも容易に霧化・燃焼させることができるため、油加熱器による予熱を必要としない小容量のボイラーなどで扱いやすい燃料である。

他の選択肢が不適切な理由
灯油は重油より動粘度が低い燃料であり、常に加熱が必要という記述は事実と逆である。灯油はもともと灰分を多量に含む燃料ではなく、この記述は性状として誤りである。灯油は常温・常圧で液体の燃料であり、常温で気体としてボンベに充填する必要がある燃料ではない。
問93-1

燃料に含まれる水分及び灰分が燃焼に与える影響に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①水分の蒸発に熱が奪われ、灰分が多いほど発熱量は実質的に低下しやすい。
  • ②水分や灰分の量は、燃料の発熱量や燃焼状態にほとんど影響を与えない。
  • ③水分が多いほど燃焼温度は上昇し、灰分が多いほど着火性が向上する。
  • ④灰分は燃焼を促進する触媒として働き、水分は完全燃焼を助ける効果がある。
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正解 ①水分の蒸発に熱が奪われ、灰分が多いほど発熱量は実質的に低下しやすい。
解説
燃料中の水分は蒸発する際に周囲から熱を奪うため燃焼に使える熱量を減らし、灰分は燃焼に寄与しない不燃分であるため、いずれも多いほど実質的な発熱量の低下や燃焼状態の悪化につながりやすい。

他の選択肢が不適切な理由
水分や灰分が燃焼状態にほとんど影響を与えないという記述は誤りで、実際には発熱量の低下や着火性の悪化といった影響を及ぼす。水分が多いほど燃焼温度が上昇し灰分が多いほど着火性が向上するという記述は、実際の傾向とは逆である。灰分や水分は燃焼を促進する触媒や助剤として働くものではなく、むしろ燃焼の妨げとなる要素である。
問103-1

燃料中の硫黄分が多い場合に生じやすい問題として、最も適切なものはどれか。

  • ①煙道内の燃焼ガス温度が過度に上昇し、耐火材が損傷しやすくなる。
  • ②燃焼ガス中の硫黄酸化物が増え、低温腐食や大気汚染の原因となる。
  • ③燃料の粘度が極端に下がり、噴霧霧化が困難になりやすい。
  • ④燃焼用空気の量が不足し、不完全燃焼を起こしやすくなる。
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正解 ②燃焼ガス中の硫黄酸化物が増え、低温腐食や大気汚染の原因となる。
解説
燃料中の硫黄分は燃焼によって硫黄酸化物(SOx)となり、排ガス中の水分と結び付いて硫酸となることで低温部の金属を腐食させるほか、大気汚染の原因物質にもなる。硫黄分の多い燃料を扱う設備ではこれらの対策が重要になる。

他の選択肢が不適切な理由
硫黄分の多さが直接に煙道内温度を過度に上昇させ耐火材を損傷させるわけではない。硫黄分の量は燃料の動粘度を直接左右する要因ではなく、粘度低下による霧化困難の説明としては誤りである。硫黄分が多いことと燃焼用空気の不足とは直接の因果関係がなく、不完全燃焼の主因の説明として適切ではない。

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