2026年版・2-1

点火前の点検と準備の一問一答

2級ボイラー技士試験「ボイラーの取扱いに関する知識」から、点火前の点検と準備に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-1

ボイラーを点火する前に行う圧力計の点検として、最も適切なものはどれか。

  • ①圧力計は指針がわずかでも動いていれば正常と判断してよく、零位置に戻るかどうかまで確認する必要はない。
  • ②圧力計下部にあるコックを閉じ、指針が零位置に戻るかを確かめて、戻らなければ予備の圧力計と交換する。
  • ③圧力計は煙道の付属品であって缶体とは無関係な計器なので、点火前点検の対象から外してよい機器である。
  • ④圧力計は精密機器で摩耗しないため、設置後は取替や比較試験を行わず、そのまま使い続けてよい部品である。
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正解 ②圧力計下部にあるコックを閉じ、指針が零位置に戻るかを確かめて、戻らなければ予備の圧力計と交換する。
解説
圧力計は点火前に必ず点検し、コックを閉じて大気圧の状態にしたとき指針が零位置に戻るかどうかで残針(狂い)の有無を確認する。戻らない場合は精度が信用できないため、予備の圧力計と交換してから点火作業に入る。

他の選択肢が不適切な理由
圧力計は使用に伴い指示誤差が生じるため、取替や比較点検を省略してよいという考え方は誤りである。指針が動いているかどうかだけでは零位置での狂いは分からず、点検として不十分である。圧力計はボイラー本体の圧力を示す最も重要な計器であり、点火前点検から除外してよい理由はない。
問22-1

水面計の点火前における機能試験に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①水面計は給水装置と直接関係しないため、点火前ではなく年に一度の性能検査時にのみ点検すればよい。
  • ②水柱連絡管のコック類を順に操作して吹出しを行い、水位の表示が正しく追従するかを確かめる。
  • ③水面計はガラス管の外観にひびが入っていないかを目視で確認するだけでよく、通水試験までは不要である。
  • ④水面計は複数台あるボイラーでは代表となる一台だけを点検すれば、他の水面計は省略してよい。
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正解 ②水柱連絡管のコック類を順に操作して吹出しを行い、水位の表示が正しく追従するかを確かめる。
解説
水面計は点火前に必ず機能試験を行う。連絡管のコックを操作していったん吹出しを行い、その後水位が実際の缶水位まで正しく戻ってくることを確認することで、詰まりや故障がないかを判断する。

他の選択肢が不適切な理由
外観の目視確認だけでは連絡管内部の詰まりを発見できないため不十分である。水面計は水位を直接示す最重要の安全関連機器であり、点検を性能検査時まで先送りしてよいものではない。複数台のボイラーがある場合、それぞれの水面計を個別に点検する必要があり、代表一台の点検で済ませることはできない。
問32-1

低水位燃料しゃ断装置(低水位検出器)の点火前点検として、最も適切なものはどれか。

  • ①低水位燃料しゃ断装置は一度設置すれば故障しない機構であるため、点火前の作動確認は不要である。
  • ②低水位燃料しゃ断装置の点検は、ボイラーを使用開始した初回の点火時にのみ行えばよい。
  • ③実際に水位を模擬的に下げるなどして、設定水位で燃料の供給が確実に遮断されることを確認する。
  • ④低水位燃料しゃ断装置は満水事故の防止だけを目的とした装置であり、空だき防止とは関係がない。
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正解 ③実際に水位を模擬的に下げるなどして、設定水位で燃料の供給が確実に遮断されることを確認する。
解説
低水位燃料しゃ断装置は空だき事故を防ぐ最終的な安全装置であり、点火前には実際に水位を模擬的に下げる等の方法で、設定した水位に達したときに確実に燃料が遮断されることを確認する。

他の選択肢が不適切な理由
電極の汚れや機械的な固着により作動しなくなることがあるため、故障しないという前提は誤りである。この装置は水位が異常に低下した際の空だき防止を目的とするものであり、満水防止とは無関係である。点検は初回だけでなく、点火のたびに行うべきものである。
問42-1

点火前の給水装置に関する点検として、最も適切なものはどれか。

  • ①給水ポンプを試運転して起動・停止が正常に行われることと、給水弁の開閉に異常がないことを確認する。
  • ②給水装置は自動制御されている機器であるため、点火前にあらためて手動で起動・停止を試す必要はない。
  • ③給水装置の点検は燃料系統の点検と重複するため、燃料系統さえ点検すれば給水装置の点検は省略してよい。
  • ④給水ポンプが予備を含めて複数台設置されている場合であっても、稼働中の一台だけ確認すれば十分である。
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正解 ①給水ポンプを試運転して起動・停止が正常に行われることと、給水弁の開閉に異常がないことを確認する。
解説
点火前には給水ポンプを実際に試運転し、起動・停止が円滑に行われること、給水弁の開閉に支障がないことを確認しておく必要がある。給水が確実に行えないと点火後の水位維持ができず、空だきにつながる危険がある。

他の選択肢が不適切な理由
予備ポンプも含めて全ての給水ポンプが正常に作動するかを確認する必要があり、稼働中の一台だけでは不十分である。給水装置と燃料系統は機能が異なるため、一方の点検で他方を代用することはできない。自動制御されていても機械的な故障は起こり得るため、手動での試運転確認が必要である。
問52-1

プレパージ(点火前の換気)を行う目的として、最も適切なものはどれか。

  • ①水面計のガラス管の内側に生じた曇りを拭き取り、水位を見やすくするために行う操作である。
  • ②煙道内に付着したすすを燃焼で焼き切って除去し、点検や清掃にかかる手間を省くために行う。
  • ③炉内や煙道内に滞留している未燃ガスを送風機で排出し、点火時のガス爆発を防止するために行う。
  • ④炉内の温度を点火の前に高めておき、点火の直後から高負荷運転へ移行できるようにするために行う。
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正解 ③炉内や煙道内に滞留している未燃ガスを送風機で排出し、点火時のガス爆発を防止するために行う。
解説
プレパージは点火に先立ち、送風機を運転してダンパを全開にした炉および煙道内を十分に換気し、内部に残留する未燃ガスや可燃性ガスを排出する操作である。これを怠ると点火時に炉内爆発を起こす危険がある。

他の選択肢が不適切な理由
プレパージは換気を目的とした操作であり、炉内温度を上げることを目的とするものではない。すすの除去はすす吹き(スートブロー)で行うものであり、プレパージとは別の作業である。水面計の視認性向上とプレパージは全く関係がない。
問62-1

プレパージを行う前提条件として、最も適切なものはどれか。

  • ①煙道の各ダンパを全開にしてから送風機を運転し、炉内・煙道内を十分に換気できる状態にする。
  • ②ダンパは半開にとどめておき、送風機の風量を絞ることで炉内の圧力変動を抑えてから換気を行う。
  • ③燃料弁をあらかじめ開放しておき、燃料を炉内に送り込みながら送風機を運転して換気を行う。
  • ④安全弁をあらかじめ手動で開放した状態にしてから送風機を運転し、炉内の換気を行う。
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正解 ①煙道の各ダンパを全開にしてから送風機を運転し、炉内・煙道内を十分に換気できる状態にする。
解説
プレパージを有効に行うには、あらかじめ煙道の各ダンパを全開にしたうえで送風機を運転し、炉内から煙道出口まで空気が十分に流れる状態を作る必要がある。ダンパが閉じていると換気が不十分になり未燃ガスが残留する。

他の選択肢が不適切な理由
ダンパを半開にすると換気量が不足し、未燃ガスが残留する危険が高まる。プレパージは点火前の換気操作であり、この段階で燃料を炉内に送り込むことは重大な爆発の危険を招く。安全弁は蒸気圧力を逃がすための附属品であり、換気操作とは無関係である。
問72-1

点火前における燃料系統(油だき式ボイラー)の点検として、最も適切なものはどれか。

  • ①燃料系統の点検は月に一度の定期自主検査でまとめて行えばよく、点火のたびには不要である。
  • ②油ろ過器は目詰まりしても燃焼にはほとんど影響しないため、点検の優先度は低い。
  • ③燃料の粘度は点火操作にほとんど影響しないため、燃料の状態は点検項目に含めなくてよい。
  • ④油送りポンプ、油ろ過器、燃料弁の作動に異常がなく、配管に油漏れがないことを確認する。
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正解 ④油送りポンプ、油ろ過器、燃料弁の作動に異常がなく、配管に油漏れがないことを確認する。
解説
点火前には油送りポンプや油ろ過器、燃料弁などの燃料系統の機器が正常に作動し、配管や継手から油漏れがないことを確認する必要がある。燃料供給が不安定だと点火不良や火災の危険につながる。

他の選択肢が不適切な理由
燃料の粘度が高すぎると噴霧が不良になり不完全燃焼の原因になるため、点検項目から外すことはできない。燃料系統の点検は点火のたびに行うべきものであり、月一度の定期点検だけでは不十分である。油ろ過器が目詰まりすると油量が不足し燃焼が不安定になるため、軽視してよい項目ではない。
問82-1

点火前に確認しておくべき水位の状態として、最も適切なものはどれか。

  • ①点火直後に燃焼で水位が上昇するため、点火前の水位はできるだけ低く保っておくとよい。
  • ②水位はできるだけ高いほうが安全なので、水面計の上限を超える程度まで給水しておく。
  • ③水面計に示される水位が、常用水位という運転上定めた適正な範囲内にあることを確認する。
  • ④水位は点火後の運転操作の中で調整すればよいので、点火前の時点では特に確認しなくてよい。
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正解 ③水面計に示される水位が、常用水位という運転上定めた適正な範囲内にあることを確認する。
解説
点火前には水面計を見て、水位があらかじめ定められた常用水位の範囲内にあることを確認する。適正な水位を確保しておくことで、点火後の膨張による水位変化にも安全に対応できる。

他の選択肢が不適切な理由
水位が高すぎるとキャリオーバ(水分の持ち出し)の原因になり、蒸気の質を損なうため、上限を超える給水は不適切である。水位を低く保つ考え方は空だき事故のリスクを高めるため誤りである。水位の確認は点火前に必ず行うべき基本事項であり、点火後の調整任せにしてはならない。
問92-1

ボイラーの点火前点検において、ダンパの状態を確認する目的として、最も適切なものはどれか。

  • ①ダンパの点検は燃焼中の排ガスの色を確認するために行うものであり、点火前には関係がない。
  • ②ダンパは煙突の外観を保護する部材であり、通風量の調整とは直接関係がない部材である。
  • ③ダンパの開閉が円滑であるかを確かめ、プレパージや燃焼時の通風量を調整できるようにする。
  • ④ダンパは一度全開に固定すれば、その後の点検や調整は基本的に不要な部材である。
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正解 ③ダンパの開閉が円滑であるかを確かめ、プレパージや燃焼時の通風量を調整できるようにする。
解説
ダンパは炉内・煙道内の通風量を調整する装置であり、点火前にはその開閉が円滑であることを確認しておく必要がある。ダンパが正しく作動しないとプレパージが不十分になったり、点火後の燃焼状態を適切に保てなくなったりする。

他の選択肢が不適切な理由
ダンパは通風量を調整するための機器であり、外観保護のための部材ではない。ダンパの開度は燃焼状態に応じて調整する必要があり、全開に固定したまま点検を省略してよいものではない。排ガス色の確認はダンパの点検そのものではなく、燃焼調整の結果を見る別の行為である。
問102-1

点火前の点検で異常が見つかった場合の対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①点検で異常が見つかっても、次回の定期自主検査の日まで特に対応せず様子を見ればよい判断である。
  • ②異常箇所を補修または部品交換等により是正し、正常であることを確認したうえで点火作業に移る。
  • ③異常箇所がボイラー本体ではなく附属品であれば、点火作業自体には影響しないため放置してよい。
  • ④軽微な異常であれば点火作業を優先し、運転を継続しながら並行して補修を行えばよい判断である。
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正解 ②異常箇所を補修または部品交換等により是正し、正常であることを確認したうえで点火作業に移る。
解説
点火前点検で異常が発見された場合は、原因を取り除く補修や部品交換等の措置を行い、正常な状態であることを確認したうえで点火作業に進まなければならない。異常を抱えたまま運転を開始することは事故の直接の原因になる。

他の選択肢が不適切な理由
異常を抱えたまま運転を継続することは危険であり、軽微に見えても是正前の点火は認められない。異常の是正を先送りにする対応は、事故につながりかねない不適切な判断である。附属品の異常であっても安全確保に関わる機能を担っているため、放置してよい理由にはならない。

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