2026年版・1-11

ボイラーに関する計算問題(伝熱面積・換算蒸発量・効率)の一問一答

2級ボイラー技士試験「ボイラーの構造に関する知識」から、ボイラーに関する計算問題(伝熱面積・換算蒸発量・効率)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問11-11

あるボイラーにおいて、実際蒸発量が2,000kg/h、発生蒸気の比エンタルピーが2,780kJ/kg、給水の比エンタルピーが420kJ/kgであったとき、このボイラーの換算蒸発量に最も近い値はどれか。

  • ①約2,463kg/h
  • ②約2,836kg/h
  • ③約2,091kg/h
  • ④約2,000kg/h
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正解 ③約2,091kg/h
解説
換算蒸発量は、実際蒸発量に、発生蒸気の比エンタルピーと給水の比エンタルピーの差(蒸気の発生に実際に使われた熱量に相当する)を、100℃の飽和水を100℃の飽和蒸気に変える基準潜熱2257kJ/kgで除した比率を乗じて求める。
換算蒸発量 = 2,000kg/h × (2,780-420)kJ/kg ÷ 2257kJ/kg = 2,000 × 2,360 ÷ 2257 ≈ 2,091kg/h

他の選択肢が不適切な理由
約2,463kg/hは、給水の比エンタルピーを差し引かずに発生蒸気の比エンタルピーだけを基準潜熱2257で除して計算してしまった場合の値である(2,000×2,780÷2257≈2,463)。約2,836kg/hは、差を求めるべきところを誤って発生蒸気と給水の比エンタルピーを足し合わせて計算してしまった場合の値である(2,000×(2,780+420)÷2257≈2,836)。約2,000kg/hは、基準潜熱による換算を行わず、実際蒸発量をそのまま答えてしまった場合の値であり、換算蒸発量には条件を揃える換算の手続きが必須である。
問21-11

あるボイラーにおいて、1時間当たりの燃料使用量が150kg、その燃料の発熱量が40,500kJ/kgであり、そのうち蒸気の発生に有効に使われた熱量が5,022,000kJ/hであったとき、このボイラーのボイラー効率に最も近いものはどれか。

  • ①約82.7%
  • ②約83.7%
  • ③約82.3%
  • ④約17.3%
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正解 ①約82.7%
解説
ボイラー効率は、燃料が持つ全熱量(燃料使用量×燃料発熱量)に対して、蒸気の発生に実際に有効利用された熱量の割合を百分率で表したものである。
燃料の全熱量 = 150kg/h × 40,500kJ/kg = 6,075,000kJ/h
ボイラー効率 = 5,022,000kJ/h ÷ 6,075,000kJ/h × 100 ≈ 82.7%

他の選択肢が不適切な理由
約83.7%は、燃料の全熱量を6,075,000kJ/hではなく6,000,000kJ/hに丸めてから計算してしまった場合に生じる誤差である。約82.3%は、蒸気の発生に使われた熱量を5,022,000kJ/hではなく5,000,000kJ/hに丸めてから計算してしまった場合に生じる誤差である。約17.3%は、ボイラー効率ではなく熱損失の割合(100%からボイラー効率を差し引いた値、1,053,000kJ/h÷6,075,000kJ/h×100)を求めてしまった場合の値であり、効率そのものではない。
問31-11

実際の伝熱面積が450m²である貫流ボイラーについて、ボイラー及び圧力容器安全規則に定める伝熱面積の算定上の特例を適用した場合の伝熱面積として、最も適切なものはどれか。

  • ①450m²
  • ②45m²
  • ③225m²
  • ④4.5m²
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正解 ②45m²
解説
貫流ボイラーは、伝熱面積の算定上の特例により、実際の伝熱面積の1/10を伝熱面積とみなして取り扱う。
伝熱面積(算定上) = 450m² × 1/10 = 45m²

他の選択肢が不適切な理由
450m²は、貫流ボイラーの特例を適用せず、実際の伝熱面積をそのまま用いてしまった場合の値である。225m²は、貫流ボイラーに適用される1/10ではなく、廃熱ボイラーに適用される1/2の特例を誤って当てはめてしまった場合の値である。4.5m²は、1/10を乗じるべきところを誤って1/100として計算してしまった場合の値である。
問41-11

実際の伝熱面積が60m²である廃熱ボイラーについて、伝熱面積の算定上の特例を適用した場合の伝熱面積として、最も適切なものはどれか。

  • ①60m²
  • ②6m²
  • ③120m²
  • ④30m²
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正解 ④30m²
解説
廃熱ボイラーは、伝熱面積の算定上の特例により、実際の伝熱面積の1/2を伝熱面積とみなして取り扱う。
伝熱面積(算定上) = 60m² × 1/2 = 30m²

他の選択肢が不適切な理由
60m²は特例を適用せず、実際の伝熱面積をそのまま用いてしまった場合の値である。6m²は、廃熱ボイラーに適用される1/2ではなく、貫流ボイラーに適用される1/10の特例を誤って当てはめてしまった場合の値である。120m²は、1/2を乗じるべきところを誤って2倍にしてしまった場合の値である。
問51-11

ある燃焼設備において、1時間当たりの燃料消費量が72kg、実際蒸発量が1,008kg/hであったとき、このボイラーの蒸発率として、最も適切なものはどれか。

  • ①14.0kg/kg
  • ②13.9kg/kg
  • ③14.4kg/kg
  • ④0.07kg/kg
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正解 ①14.0kg/kg
解説
蒸発率は、燃料1kg当たりに発生させることができる蒸気量の割合を表す指標で、実際蒸発量を燃料消費量で除して求める。
蒸発率 = 実際蒸発量 ÷ 燃料消費量 = 1,008kg/h ÷ 72kg/h = 14.0kg/kg

他の選択肢が不適切な理由
13.9kg/kgは、実際蒸発量を1,008kg/hではなく1,000kg/hに丸めてから計算してしまった場合に生じる誤差である(1,000÷72≈13.9)。14.4kg/kgは、燃料消費量を72kg/hではなく70kg/hと読み違えて計算してしまった場合に生じる誤差である(1,008÷70=14.4)。0.07kg/kgは、蒸発率の分母と分子を取り違え、燃料消費量を実際蒸発量で除してしまった場合に生じる誤った値である(72÷1,008≈0.07)。
問61-11

実際蒸発量3,000kg/h、発生蒸気の比エンタルピー2,800kJ/kg、給水の比エンタルピー440kJ/kgのAボイラーと、実際蒸発量2,000kg/h、発生蒸気の比エンタルピー2,750kJ/kg、給水の比エンタルピー250kJ/kgのBボイラーを比較したとき、Aボイラーの換算蒸発量はBボイラーの換算蒸発量のおよそ何倍か、最も近いものはどれか。

  • ①約1.50倍
  • ②約0.71倍
  • ③約1.42倍
  • ④約1.53倍
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正解 ③約1.42倍
解説
それぞれの換算蒸発量は、実際蒸発量×(発生蒸気の比エンタルピー-給水の比エンタルピー)÷2257で求められる。
Aボイラー:3,000kg/h×(2,800-440)kJ/kg÷2257kJ/kg≈3,137kg/h
Bボイラー:2,000kg/h×(2,750-250)kJ/kg÷2257kJ/kg≈2,215kg/h
両者の比は 3,137kg/h÷2,215kg/h≈1.42倍となる(2257による除算は両者に共通して働くため、(3,000×2,360)÷(2,000×2,500)=7,080,000÷5,000,000=1.416として求めても同じ結果になる)。

他の選択肢が不適切な理由
約1.50倍は、換算蒸発量ではなく実際蒸発量そのものの比(3,000÷2,000=1.5)を答えてしまった場合の値であり、比エンタルピーの条件差を反映していない。約0.71倍は、Aボイラーの換算蒸発量をBボイラーの換算蒸発量で割るべきところを、逆にBボイラーの換算蒸発量をAボイラーの換算蒸発量で割ってしまった場合の値である(2,215kg/h÷3,137kg/h≈0.71)。約1.53倍は、給水の比エンタルピーを差し引かずに発生蒸気の比エンタルピーだけを用いて両者の換算蒸発量を求めてしまった場合の値である(Aボイラー:3,000×2,800÷2257≈3,722kg/h、Bボイラー:2,000×2,750÷2257≈2,437kg/h、その比≈1.53)。
問71-11

最高使用圧力が1.6MPaの蒸気ボイラーに圧力計を取り付ける場合、目盛板の最大指度として認められる範囲はどれか。

  • ①1.6MPa以上2.4MPa以下
  • ②2.4MPa以上4.8MPa以下
  • ③3.2MPa以上6.4MPa以下
  • ④3.1MPa以上4.6MPa以下
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正解 ②2.4MPa以上4.8MPa以下
解説
蒸気ボイラーの圧力計の目盛板の最大指度は、最高使用圧力の1.5倍以上3倍以下の範囲となるように定められている。
下限:1.6MPa×1.5=2.4MPa、上限:1.6MPa×3=4.8MPaとなるため、目盛板の最大指度は2.4MPa以上4.8MPa以下の範囲で選定する。

他の選択肢が不適切な理由
1.6MPa以上2.4MPa以下は、1.5倍以上3倍以下ではなく、1倍以上1.5倍以下の範囲を誤って適用してしまった場合の値である。3.2MPa以上6.4MPa以下は、1.5倍以上3倍以下ではなく、2倍以上4倍以下の範囲を誤って適用してしまった場合の値である。3.1MPa以上4.6MPa以下は、最高使用圧力に1.5や3を乗じるべきところを、誤って加算してしまった場合の値である(1.6+1.5=3.1、1.6+3=4.6)。
問81-11

ある燃焼における理論空気量が10.5m³N/kg、実際空気量が13.65m³N/kgであったとき、この燃焼の空気比として、最も適切なものはどれか。

  • ①0.77
  • ②3.15
  • ③0.3
  • ④1.3
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正解 ④1.3
解説
空気比(m)は、燃焼状態の良否を判断する指標で、実際に供給した実際空気量を、理論上必要な理論空気量で除して求める。
空気比 = 実際空気量 ÷ 理論空気量 = 13.65m³N/kg ÷ 10.5m³N/kg = 1.3

他の選択肢が不適切な理由
0.77は、空気比の分母と分子を取り違え、理論空気量を実際空気量で除してしまった場合に生じる誤った値である(10.5÷13.65≈0.77)。3.15は、除算ではなく実際空気量から理論空気量を単純に差し引いた値(13.65-10.5=3.15)であり、空気比の定義とは異なる。0.3は、空気比ではなく過剰空気率((実際空気量-理論空気量)÷理論空気量=3.15÷10.5=0.3)を求めてしまった場合の値であり、空気比とは異なる指標である。
問91-11

胴の内径1,000mm、胴の厚さ12mm、鋼材の許容応力100N/mm²、溶接継手の継手効率0.85である蒸気ボイラーの胴について、その強さから求められる最高使用圧力として、最も適切なものはどれか。

  • ①2.04MPa
  • ②2.4MPa
  • ③1.02MPa
  • ④3.57MPa
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正解 ①2.04MPa
解説
薄肉円筒形の胴の強さから求める最高使用圧力Pは、許容応力σ、継手効率η、胴の厚さt、胴の内径Dを用いて、P=2×σ×η×t÷Dという関係で求められる。
P = 2×100N/mm²×0.85×12mm÷1,000mm = 2,040÷1,000 = 2.04MPa

他の選択肢が不適切な理由
2.4MPaは、継手効率0.85を乗じるのを忘れ、継手がないものとして計算してしまった場合の値である(2×100×12÷1,000=2.4)。1.02MPaは、円周方向の応力の関係式に由来する係数の2を乗じるのを忘れて計算してしまった場合の値である(100×0.85×12÷1,000=1.02)。3.57MPaは、胴の厚さ12mmを21mmと読み違えて計算してしまった場合の値である(2×100×0.85×21÷1,000=3.57)。
問101-11

あるボイラーにおいて、熱損失の内訳が排ガス損失14.5%、放散熱損失2.0%、不完全燃焼損失1.5%、ブローによる損失0.8%であったとき、このボイラーのボイラー効率として、最も適切なものはどれか。

  • ①82.0%
  • ②18.8%
  • ③81.2%
  • ④80.2%
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正解 ③81.2%
解説
ボイラー効率は、燃料の全熱量を100%としたとき、そこから排ガス損失・放散熱損失・不完全燃焼損失・ブローによる損失など各種の熱損失の合計を差し引いた残りに相当する。
熱損失の合計 = 14.5%+2.0%+1.5%+0.8% = 18.8%
ボイラー効率 = 100%-18.8% = 81.2%

他の選択肢が不適切な理由
82.0%は、ブローによる損失0.8%を熱損失の合計に加え忘れて計算してしまった場合の値である(100%-(14.5%+2.0%+1.5%)=82.0%)。18.8%は、100%から差し引く前の熱損失の合計をそのままボイラー効率だと取り違えてしまった場合の値であり、損失の割合と効率を混同している。80.2%は、熱損失を合計する際に18.8%ではなく19.8%と足し算を誤ってしまった場合の値である(100%-19.8%=80.2%)。

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