2026年版・6-3

基礎-3 点呼のきほんの一問一答

運行管理者試験(貨物)「最初に覚える土台知識」から、基礎-3 点呼のきほんに関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問16-3

業務前の点呼を行う方法として、原則となるものはどれか。

  • ①対面か、国が定める同等の方法で行う。
  • ②電話による点呼を原則の方法とする。
  • ③営業所に寄らない日は点呼を省略する。
  • ④書面を提出させて点呼に代えられる。
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正解 ①対面か、国が定める同等の方法で行う。
解説
業務前の点呼は、対面により、または対面による点呼と同等の効果を有するものとして国土交通大臣が定める方法により行うのが原則です(輸送安全規則7条1項)。

なぜ対面が原則なのかというと、顔色の悪さ、目の充血、受け答えの様子、息のにおいといった情報は、その場で向き合わなければ分からないからです。電話越しでは、酒気を帯びているかどうかも、極度に疲れているかどうかも見抜けません。

ただし、遠隔地から運行を始める場合など運行上やむを得ないときに限り、電話その他の方法によることができます。また、国が定める機器と要件を満たした遠隔点呼など、対面と同等と認められる方法も用意されています。あくまで「原則は対面、例外が電話等」という順序です。
他の選択肢について

・電話を原則とする:原則と例外が入れ替わっており、誤りです。
・点呼を省略する:営業所に立ち寄らない場合でも、所定の方法で点呼を行う必要があります。
・書面の提出で代える:書面を出させることは、点呼の代わりにはなりません。
問26-3

事業用自動車の日常点検と定期点検について、正しいものはどれか。

  • ①日常点検は1か月に1回行えばよい。
  • ②日常点検は運行の開始前に毎日行う。
  • ③定期点検は1年ごとに実施する。
  • ④定期点検は車検のときだけ行えばよい。
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正解 ②日常点検は運行の開始前に毎日行う。
解説
道路運送車両法47条の2第2項は、事業用自動車の使用者またはこれを運行する者は、1日1回、その運行の開始前に日常点検をしなければならないと定めています。灯火装置の点灯、ブレーキの効き具合、タイヤの空気圧や損傷など、走り出してから気づいたのでは遅い項目を目視等で確かめるものです。

これに対し定期点検は、同法48条1項1号により、自動車運送事業の用に供する自動車について3か月ごとに行うこととされています。自家用の乗用車の1年ごとと比べて、ずっと短い間隔です。

毎日行うのが日常点検、3か月ごとに行うのが定期点検、と対にして覚えてください。日常点検の実施は、業務前の点呼で報告を求める事項にもなっています。
他の選択肢について

・日常点検は1か月に1回:日常点検は運行の開始前に毎日行うものです。
・定期点検は1年ごと:1年ごとでよいのは自家用の乗用車などです。
・定期点検は車検のときだけ:車検とは別に、3か月ごとの点検が必要です。
問36-3

業務を終了した運転者に対する点呼(業務後点呼)の内容はどれか。

  • ①運転を終えたので酒気の確認は要らない。
  • ②翌日の経路を指示し運行指示書を渡す。
  • ③車と道路と運行の状況を聞き酒気を確認。
  • ④当日の売上と経費を精算して記録する。
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正解 ③車と道路と運行の状況を聞き酒気を確認。
解説
業務後点呼では、その業務に係る事業用自動車・道路・運行の状況について報告を求め、運転者に対しては酒気帯びの有無を確認します(輸送安全規則7条2項)。運転者が他の運転者と交替した場合は、交替した相手に対して行った通告についても報告を求めます。

報告を求める目的は2つあります。1つは、車の異音や不具合、通ってきた道の工事や渋滞、事故に至りかけた出来事などを集め、次の運行や他の運転者に生かすことです。もう1つは、運行の途中で飲酒がなかったことを確かめることです。

とくに業務後にも酒気帯びの確認が必要である点は、うっかり見落としやすいところです。運転が終わったのだから不要ではないか、と考えてしまいがちですが、法律ははっきりと確認を義務付けています。
他の選択肢について

・翌日の経路を指示する:業務後点呼の法定事項ではありません。
・酒気の確認は要らない:業務後にも確認が明確に義務付けられています。
・売上と経費の精算:経理上の処理であり、点呼の内容ではありません。
問46-3

業務前と業務後のいずれの点呼も対面等で行えない業務に従事する運転者への点呼はどれか。

  • ①業務が終わってから2回分まとめて行う。
  • ②運行の途中に少なくとも3回行う。
  • ③そのような業務では点呼を行わない。
  • ④運行の途中に少なくとも1回行う。
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正解 ④運行の途中に少なくとも1回行う。
解説
業務前・業務後のいずれの点呼も対面等で行うことができない業務に従事する運転者に対しては、その点呼のほかに、業務の途中において少なくとも1回、国が定める方法(それが困難な場合は電話その他の方法)により点呼を行います(輸送安全規則7条3項)。これを中間点呼といいます。

典型例は、何日もかけて遠方を回る長距離の運行です。営業所を出てから戻るまで運転者と顔を合わせられないため、そのままでは体調の変化や飲酒を誰も確かめられません。そこで途中に確認の機会を差し込んでいるのです。

確認するのは酒気帯びの有無と安全な運転ができないおそれの有無の2つで、日常点検は含まれません。業務前点呼の3項目から1つ減る、という形で覚えると混乱しません。
他の選択肢について

・点呼を行わない:泊まりがけの運行こそ、途中の確認が必要です。
・少なくとも3回:回数を過大にとらえた誤りです。
・後でまとめて行う:事後にまとめて行うことは認められていません。
問56-3

点呼における酒気帯びの確認とアルコール検知器について、正しいものはどれか。

  • ①営業所ごとに備え、目視とあわせて使う。
  • ②顔色とにおいを確認すれば使わなくてよい。
  • ③事業者ごとに1台備えれば足りる。
  • ④数値が出なければ申告があっても乗せる。
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正解 ①営業所ごとに備え、目視とあわせて使う。
解説
事業者はアルコール検知器を営業所ごとに備え、常時有効に保持するとともに、酒気帯びの有無を確認する際は、運転者の状態を目視等で確認したうえ、その運転者の属する営業所に備えられた検知器を用いて行わなければなりません(輸送安全規則7条4項)。

要点は、目視と機器の二重の確認が求められている点です。機器だけに頼ると、顔色や受け答えの異常といった数値に表れない不調を見落とします。逆に目視だけでは、においが残らない程度の残酒を見抜けません。両方を組み合わせて初めて確認したことになります。

「常時有効に保持」とは、電源が入り、故障や損傷がなく、正常に作動する状態を保つことをいいます。定期的な作動確認や、期限の切れた検知器の交換も、この義務に含まれます。
他の選択肢について

・顔色とにおいだけ:検知器を用いることが義務付けられています。
・事業者ごとに1台:備え付けの単位は事業者ではなく営業所です。
・数値が出なければ乗せる:酒気を帯びた状態の者を業務に従事させることはできません。
問66-3

点呼の記録について、正しいものはどれか。

  • ①内容を記録し、3年間保存する。
  • ②内容を記録し、1年間保存する。
  • ③異常があった日だけ記録すればよい。
  • ④記憶していれば書面に残さなくてよい。
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正解 ②内容を記録し、1年間保存する。
解説
事業者は、点呼を行い、報告を求め、確認を行い、指示をしたときは、運転者等ごとに、点呼を行った旨、報告・確認・指示の内容、点呼を行った者と受けた者の氏名、自動車登録番号等、点呼の日時、点呼の方法などを記録し、その記録を1年間保存しなければなりません(輸送安全規則7条5項)。

記録を残させるのは、点呼が本当に行われたかを後から確かめるためです。記録がなければ、事故のときに何を確認して出発させたのか検証できません。

保存期間は書類ごとに違い、よく狙われます。1年なのは点呼記録・業務の記録・運行記録計の記録など。3年なのは事故の記録・運転者等台帳・指導監督の記録などです。「日々積み上がるものは1年、その人や重大な出来事に関わるものは3年」と対比して覚えると整理できます。
他の選択肢について

・3年間保存:3年とされているのは、事故の記録や指導監督の記録などです。
・記憶していれば足りる:記録することと保存することが義務付けられています。
・異常があった日だけ:毎回の点呼が、記録の対象となります。
問76-3

酒気を帯びた状態にある乗務員等の取扱いについて、正しいものはどれか。

  • ①呼気の数値が基準未満なら従事させる。
  • ②本人が運転できると言えば従事させる。
  • ③酒気を帯びた者は業務に従事させない。
  • ④前日の飲酒であれば従事させてよい。
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正解 ③酒気を帯びた者は業務に従事させない。
解説
事業者は、酒気を帯びた状態にある乗務員等を事業用自動車の運行の業務に従事させてはなりません(輸送安全規則3条5項)。

ここで最も大切なのは、この規定には数値の基準が置かれていないという点です。道路交通法では、呼気1リットル中0.15ミリグラム以上のアルコールが検知されると酒気帯び運転として処罰されますが、それはあくまで刑罰を科すかどうかの線引きです。運送事業では、その数値に届かなくても、微量でも検知されれば乗務させられません。

アルコールは体内で分解されるのに時間がかかり、前夜に多量に飲めば翌朝まで残ります。「昨日のことだから大丈夫」という自己判断は通用せず、飲んだ時期にかかわらず、酒気を帯びていれば乗務は認められません。
他の選択肢について

・基準未満なら従事させる:道路交通法の処罰の基準であり、乗務の可否の基準ではありません。
・本人が運転できると言えば:本人の申告によって判断してよいものではありません。
・前日の飲酒であれば:飲んだ時期を問わず、酒気を帯びていれば従事させられません。
問86-3

運転者が他の運転者と交替した場合の点呼について、正しいものはどれか。

  • ①業務後点呼は交替した相手の営業所で行う。
  • ②交替があれば業務後点呼を省略できる。
  • ③交替の事実は運転者どうしの確認で足りる。
  • ④交替の相手に行った通告も報告させる。
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正解 ④交替の相手に行った通告も報告させる。
解説
業務後点呼において、運転者等が他の運転者等と交替した場合は、その運転者等が交替した運転者等に対して行った通告についても報告を求めなければなりません(輸送安全規則7条2項)。

通告とは、次にその車を運転する人が安全のために知っておくべきことの引継ぎです。たとえば「ブレーキの効きが少し甘い」「積荷が右に寄っている」「この先の峠が凍結していた」といった内容がこれに当たります。交替のときに直接伝えるものですが、伝え忘れや聞き流しがあれば、次の運転者は危険に気づかないまま走ることになります。

そこで、引継ぎを確かに行ったかどうかを点呼の場で確かめる仕組みになっています。長距離の運行で運転者が入れ替わる場面を思い浮かべると、なぜこの確認が必要なのかが分かりやすくなります。
他の選択肢について

・業務後点呼を省略できる:交替があっても、業務後点呼は必要です。
・運転者どうしの確認で足りる:引継ぎの内容を点呼で報告させる必要があります。
・交替相手の営業所で行う:点呼は、所属する営業所において行うのが原則です。
問96-3

点呼で運転者から「昨夜あまり眠れていない」と申告があった場合の対応はどれか。

  • ①安全に運行できないおそれがあれば外す。
  • ②自己管理の問題なのでそのまま乗務させる。
  • ③こまめに休憩を取るよう指示して乗せる。
  • ④運転時間を1時間短くすれば乗せてよい。
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正解 ①安全に運行できないおそれがあれば外す。
解説
事業者は乗務員等の健康状態の把握に努め、疾病・疲労・睡眠不足その他の理由により安全に運行の業務を遂行できないおそれがある乗務員等を、事業用自動車の運行の業務に従事させてはなりません(輸送安全規則3条6項)。

この条文には、平成30年(2018年)の改正で「睡眠不足」が書き加えられました。居眠り運転による重大事故が相次いだためです。業務前点呼の確認事項にも睡眠不足が明記されました。

眠気は本人の意思では抑えられません。「気をつけて運転します」という申出を信じて出発させ、途中で意識が飛べば、取り返しのつかない事故になります。申告を受けたら、休憩の指示や運転時間の短縮で済ませるのではなく、その業務から外すという判断が必要です。
他の選択肢について

・自己管理の問題:事業者と運行管理者が判断すべき、法律上の義務です。
・休憩の指示で足りる:休憩を取らせれば乗務させてよい、という規定はありません。
・運転時間の短縮で足りる:時間を減らせば乗務させてよいものではありません。
問106-3

業務前の点呼で、運転者に報告を求め、又は確認する事項はどれか。

  • ①家族構成、通勤経路、帰宅予定時刻。
  • ②酒気帯び、体調、日常点検の実施の有無。
  • ③給与の支払、有給の残日数、保険の加入。
  • ④希望する経路、休憩場所、翌日の勤務。
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正解 ②酒気帯び、体調、日常点検の実施の有無。
解説
業務前点呼では、酒気帯びの有無、疾病・疲労・睡眠不足その他の理由により安全な運転をすることができないおそれの有無、日常点検の実施またはその確認について報告を求め、確認を行い、運行の安全確保に必要な指示を与えます(輸送安全規則7条1項)。

覚え方としては、確認する対象を「人の状態」と「車の状態」の2つに分けて整理すると頭に入りやすくなります。酒気帯びと体調は人の状態、日常点検は車の状態です。事故の原因は、突き詰めればこのどちらかに行き着くため、出発前に両方を確かめることが求められているわけです。なお「日常点検の実施またはその確認」とは、運転者が自ら点検した場合はその結果を、他の者が点検した場合はそれを確認したことを報告させるという意味です。
他の選択肢について

・家族構成や帰宅予定:いずれも点呼で確認すべき法定の事項ではありません。
・給与や保険の状況:労務管理に属する事項であり、点呼の内容ではありません。
・本人の希望の聴取:希望を聞くことは、安全確認の法定事項ではありません。

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