2026年版・6-2

基礎-2 運行管理者のしごとの一問一答

運行管理者試験(貨物)「最初に覚える土台知識」から、基礎-2 運行管理者のしごとに関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問16-2

営業所において、事業用自動車の点検整備や車庫の管理を担当する者はどれか。

  • ①整備管理者
  • ②運行管理者
  • ③統括運行管理者
  • ④安全統括管理者
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正解 ①整備管理者
解説
道路運送車両法50条1項は、自動車の点検及び整備や車庫の管理に関する事項を処理させるため、一定の自動車を使用する本拠ごとに整備管理者を選任しなければならないと定めています。

役割の切り分けを最初に整理しておきましょう。運行管理者は「人と運行」の安全、整備管理者は「車」の安全を受け持ちます。根拠となる法律も、運行管理者が貨物自動車運送事業法、整備管理者が道路運送車両法と別のものです。

なお運行管理者は、許可を受けた後速やかに、運行管理者資格者証の交付を受けている者のうちから選任しなければなりません(貨物自動車運送事業法16条1項)。社内の経験の長さや役職ではなく、国の資格者証が要件です。
他の選択肢について

・運行管理者:点呼や乗務割など運行の安全の確保に関する業務を担当し、点検整備そのものは担当しません。
・統括運行管理者:1つの営業所で複数の運行管理者を選任するとき、その業務を統括するために選任されます。
・安全統括管理者:安全管理規程を定める事業者が選任し、輸送の安全の管理を統括する立場です。
問26-2

運行管理者を選任し、または解任したときの手続はどれか。

  • ①選任のときだけ届け出れば足りる。
  • ②いずれも遅滞なく大臣に届け出る。
  • ③1年以内に市町村長へ届け出る。
  • ④営業所内に掲示すれば届出は要らない。
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正解 ②いずれも遅滞なく大臣に届け出る。
解説
運行管理者を選任したときは、遅滞なくその氏名を国土交通大臣に届け出なければならず、解任したときも同様です(同法16条3項)。

「遅滞なく」とは、正当な理由がない限りすぐに、という意味で、期限を日数で区切る書き方より急ぐことを求める表現です。届出を求めるのは、国が各営業所の運行管理の体制を常に把握しておくためです。もし解任の届出が要らないとすると、実際にはもう誰も運行管理者がいない営業所を、国が把握できないまま見過ごすおそれがあります。選任と解任の両方が届出の対象である点は、試験で繰り返し問われるところです。
他の選択肢について

・選任のときだけ:条文は、解任したときも同様である旨をはっきり定めています。
・1年以内に市町村長へ:期限は「遅滞なく」であり、届出先も市町村長ではなく国土交通大臣です。
・掲示すれば足りる:営業所内への掲示は、国への届出の代わりにはなりません。
問36-2

一般貨物自動車運送事業者が選任する運行管理者の数はどれか。

  • ①事業者ごとに1人を選任すれば足りる。
  • ②車両の数を10で除して得た数以上。
  • ③車両の数を30で除し1を加えた数以上。
  • ④車両の数にかかわらず営業所ごとに2人。
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正解 ③車両の数を30で除し1を加えた数以上。
解説
運行管理者は営業所ごとに、その営業所が運行を管理する事業用自動車(被けん引自動車を除く)の数を30で除して得た数(1未満の端数は切捨て)に1を加えた数以上を選任します(輸送安全規則18条1項)。

実際に計算してみると理解が早くなります。車両60両なら60÷30=2、これに1を加えて3人以上。車両29両なら29÷30=0(端数切捨て)に1を加えて1人以上。車両30両なら30÷30=1に1を加えて2人以上です。まず「30で割って1を足す」と覚え、割り算の答えの小数点以下は捨てる、と押さえておけば確実です。なお、車両5両未満の営業所については、地方運輸局長が安全の確保に支障がないと認めた場合の例外が置かれています。
他の選択肢について

・事業者ごとに1人:数える単位は事業者ではなく営業所です。
・一律に2人:必要な人数は、管理する車両の数に応じて変わります。
・10で除する:割る数を取り違えており、1を加える点も欠けています。
問46-2

運行管理者を選任した事業者が、その運行管理者に対して行うべきことはどれか。

  • ①運転者の採用と賃金の決定を任せる。
  • ②運行の安全の責任をすべて引き継がせる。
  • ③点呼の記録を毎月国へ提出させる。
  • ④必要な権限を与え、指導監督を行う。
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正解 ④必要な権限を与え、指導監督を行う。
解説
輸送安全規則21条は、事業者が、運行管理者の職務及び権限などを定めた運行管理規程を作らなければならないとし、同条2項で、そこに定める権限は少なくとも運行管理者の業務を処理するに足りるものでなければならないと定めています。さらに同規則22条は、業務の適確な処理と運行管理規程の遵守について、運行管理者に対する適切な指導及び監督を行わなければならないとしています。

運行管理者は事業者に雇われている立場ですから、権限の裏づけがなければ、無理な運行を止めようとしても言い出せません。危険に気づいた者が声を上げられるようにするための仕組みです。運行管理者を置いても、輸送の安全についての事業者の責任がなくなるわけではありません。
他の選択肢について

・責任をすべて引き継がせる:選任によって事業者の責任が移ることはありません。
・記録を毎月国へ提出:点呼の記録は営業所で保存するもので、毎月提出する制度はありません。
・採用と賃金の決定を任せる:人事や労務の決定は事業者が行うもので、運行管理者の業務ではありません。
問56-2

運行管理者の業務を補助させるための者(補助者)について、正しいものはどれか。

  • ①資格者証か講習修了者から選任できる。
  • ②運行管理者と同じ権限で単独で行える。
  • ③選任したら氏名を国へ届け出る。
  • ④運転者の中からしか選べない。
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正解 ①資格者証か講習修了者から選任できる。
解説
事業者は、運行管理者資格者証を有する者、または国土交通大臣が告示で定める運行の管理に関する講習を修了した者のうちから、運行管理者の業務を補助させるための者(補助者)を選任することができます(輸送安全規則18条3項)。

ここで大事なのは、補助者の選任は義務ではなく任意だという点です。運行管理者は24時間営業所にいられるわけではないので、早朝や深夜の点呼などを支えてもらうために置くことができる、という位置づけです。ただし、あくまで補助であって、運行管理者と同じ権限を持つわけではありません。運行管理者は、補助者に対して指導・監督を行う義務を負います。届出が必要とされているのは運行管理者の選任・解任であり、補助者は届出の対象ではありません。
他の選択肢について

・同じ権限で単独で行える:あくまで業務を補助する立場で、権限は同じではありません。
・氏名を国へ届け出る:届出が必要なのは、運行管理者の選任と解任です。
・運転者の中からしか選べない:そのような限定は規定されていません。
問66-2

運行の途中で事業用自動車の重大な故障を見つけた運転者がすべきことはどれか。

  • ①次の休憩の場所まで走ってから報告する。
  • ②直ちに運行を中止し事業者に報告する。
  • ③帰庫してから業務後点呼で報告する。
  • ④自分で修理してから運行を続ける。
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正解 ②直ちに運行を中止し事業者に報告する。
解説
輸送安全規則17条は、運転者が守るべき事項を並べています。そのうち3号の2は、運行中に重大な故障を発見し、または重大な事故が発生するおそれがあると認めたときは、直ちに運行を中止し、事業者に報告することを求めています。

同条はほかにも、酒気を帯びているときはその旨を申し出ること、疾病・疲労・睡眠不足などで安全な運転ができないおそれがあるときも申し出ること、日常点検を実施しまたはその確認をすること、点呼を受けて報告をすること、交替するときは車・道路・運行の状況を次の運転者に通告することを定めています。

安全は運行管理者だけが支えるものではありません。現場で異常に最初に気づくのは運転者であり、その報告が次の手当てにつながります。
他の選択肢について

・次の休憩の場所まで走る:走り続ける間に故障が悪化し、重大な事故につながるおそれがあります。
・帰庫してから報告する:報告は直ちに行う必要があります。
・自分で修理して続ける:整備は資格と設備のある者が行うもので、運行を続けてよい理由にもなりません。
問76-2

運行管理者が行わなければならない業務はどれか。

  • ①運転者の給与を決め台帳を作る。
  • ②荷主と運賃を交渉して契約を結ぶ。
  • ③定められた範囲内で乗務割を作る。
  • ④車両の購入先を選び売買契約を結ぶ。
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正解 ③定められた範囲内で乗務割を作る。
解説
運行管理者の業務の一つに、事業者が改善基準告示に従って定めた勤務時間および乗務時間の範囲内で乗務割を作成し、これに従って運転者を乗務させることがあります(輸送安全規則20条1項3号)。

乗務割とは、どの運転者がいつどの運行に就くかを決めた勤務の割り振り表のことです。ここで無理な組み方をすれば、拘束時間や運転時間の上限を超え、過労運転につながります。つまり乗務割の作成は、机の上の事務作業に見えて、実は安全に直結する仕事なのです。

選択肢を見分けるこつは、運行の安全に関わる仕事かどうかで線を引くことです。人事・経理・営業といった業務は、会社にとって重要でも運行管理者の法定業務には含まれません。
他の選択肢について

・給与を決め台帳を作る:賃金の管理は労務担当の仕事で、運行管理者の法定業務ではありません。
・車両の購入先を選ぶ:車両の調達は経営判断であり、法定業務に含まれません。
・運賃を交渉して契約を結ぶ:営業活動であり、運行管理者の業務ではありません。
問86-2

運行管理者と点呼の関係について、正しいものはどれか。

  • ①記録を確認するだけで実施はしない。
  • ②事業者本人しか行うことができない。
  • ③運転者どうしが互いに行うものである。
  • ④運行管理者が行い、記録して保存する。
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正解 ④運行管理者が行い、記録して保存する。
解説
運行管理者は、輸送安全規則7条の規定により運転者等に対して点呼を行い、報告を求め、確認を行い、指示を与え、その記録をし、記録を保存し、アルコール検知器を常時有効に保持する業務を行わなければなりません(同規則20条1項8号)。

点呼とは、運行の前後などに運転者と直接向き合い、酒気帯びの有無や体調、車の点検状況を確かめて、必要な指示を与える手続です。危険な状態の運転者や車を出発させないための、最後の関門にあたります。運行管理者の数ある業務の中でも中心に位置し、試験でも毎回のように問われる分野です。なお、補助者に点呼の一部を行わせることはできますが、その場合も運行管理者が指導・監督の責任を負います。
他の選択肢について

・運転者どうしが行う:点呼は、運行管理者等が運転者に対して行うものです。
・事業者本人しか行えない:運行管理者の法定業務として明記されています。
・記録を確認するだけ:点呼を実施すること自体が、業務に含まれています。
問96-2

運行管理者が事業者に対して行うことができることはどれか。

  • ①運行の安全に関し必要な助言ができる。
  • ②事業者の許可の取消しを大臣に命じる。
  • ③運転者の解雇を単独で決めて通知する。
  • ④事業者に代わり認可の申請ができる。
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正解 ①運行の安全に関し必要な助言ができる。
解説
運行管理者は、事業者に対し、事業用自動車の運行の安全の確保に関し必要な事項について助言を行うことができます(輸送安全規則20条3項)。

運行管理者は、会社の中では事業者に雇われている立場です。そのため、無理な運行を止めようとしても、立場の弱さから言い出しにくいという問題が起こりがちです。そこで規則は、安全のために事業者へ意見を述べることを権利として明記しました。あわせて事業者の側にも、運行管理者がその業務を行うために必要な権限を与えることが求められています。現場で危険に気づいた者が声を上げられるようにする、という考え方がこの規定の背景にあります。ただし、これは助言であって、事業者への命令権や処分権ではありません。
他の選択肢について

・許可の取消しを命じる:処分を行うのは国土交通大臣であり、命ずることはできません。
・解雇を単独で決める:雇用に関する決定は事業者が行うもので、権限の外です。
・代わりに認可を申請する:認可を申請するのは事業者自身です。
問106-2

運行の業務に従事させる者について、運行管理者の業務として正しいものはどれか。

  • ①免許があれば選任されていなくてよい。
  • ②選任された運転者以外を従事させない。
  • ③繁忙期は日々雇う者も選任できる。
  • ④本人が大丈夫と言えば酒気帯びでもよい。
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正解 ②選任された運転者以外を従事させない。
解説
運行管理者は、事業者により運転者として選任された者以外の者を、事業用自動車の運行の業務に従事させてはなりません(輸送安全規則20条1項1号)。

選任された運転者は、点呼、指導監督、適性診断、健康診断、運転者等台帳への記載といった一連の管理の網に組み込まれています。裏を返せば、選任されていない者を乗務させると、その人だけがこの網の外に置かれ、体調も適性も把握されないまま公道を走ることになります。だからこそ、免許を持っているというだけでは足りないのです。

なお、事業者は日々雇い入れられる者や、2か月以内の期間を定めて使用される者などを運転者として選任することができません(同規則3条2項)。
他の選択肢について

・免許があればよい:免許の有無とは別に、選任されていることが必要です。
・日々雇う者を選任:繁忙期であっても、運転者として選任することはできません。
・本人が大丈夫と言えばよい:酒気を帯びた者は、申出にかかわらず従事させられません。

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