2026年版・6-3

基礎-3 不動産の権利と登記のきほんの一問一答

宅地建物取引士「最初に覚える土台知識」から、基礎-3 不動産の権利と登記のきほんに関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問16-3

不動産の所有権が買主に移る時期について、民法の原則として正しいものはどれか。

  • ①当事者の意思表示があった時
  • ②所有権移転の登記が終わった時
  • ③代金の全額を支払った時
  • ④物件の引渡しを受けた時
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正解 ①当事者の意思表示があった時
解説
民法百七十六条は「物権の設定及び移転は、当事者の意思表示のみによって、その効力を生ずる」と定めています。つまり所有権は合意だけで移るのが原則で、登記も引渡しも代金の支払も、移転そのものの条件ではありません。物権とは、物を直接支配する権利のことで、所有権はその代表です。

では登記は何のためにあるのでしょうか。登記は「自分が所有者だ」と第三者に主張するためのものです(対抗要件)。当事者の間では登記がなくても所有者ですが、外の人に対しては登記がないと勝てません。

「所有権が移る=意思表示」「第三者に主張できる=登記」という二つを分けて理解することが、権利関係を得点源にする第一歩です。なお実務では、売主が代金を確実に受け取れるよう、契約で「代金完済時に移転する」と特約するのが一般的です。
他の選択肢について

・登記が終わった時:登記は対抗要件であり、移転の要件ではありません。
・代金の全額を支払った時:特約があればそうなりますが、原則ではありません。
・引渡しを受けた時:不動産の物権変動に引渡しは要件とされていません。
問26-3

同じ土地が二人に売られたとき、どちらが所有権を主張できるか。

  • ①先に契約をした買主
  • ②先に登記を備えた買主
  • ③先に代金を払った買主
  • ④先に引渡しを受けた買主
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正解 ②先に登記を備えた買主
解説
売主が同じ土地をAとBに二重に売ってしまった場合、勝ち負けを決めるのはどちらが先に登記を備えたかです(民法百七十七条)。契約の日付が早いかどうかも、代金を払ったかどうかも、原則として関係ありません。

一見ひどい結論に思えますが、これは取引の安全を守るための仕組みです。不動産を買おうとする人は、登記簿を見て「この人が所有者だ」と判断するほかありません。だから、登記を信じて動いた人、登記を急いだ人を保護するのです。決済と同時に登記を申請する実務は、この危険を避けるためのものです。

ただし例外もあります。だまし取るような悪質な事情がある者(背信的悪意者といいます)は、たとえ先に登記をしても保護されません。
他の選択肢について

・先に契約をした買主:日付の先後は基準になりません。
・先に代金を払った買主:支払の先後も基準になりません。
・先に引渡しを受けた買主:不動産では引渡しは対抗要件になりません。
問36-3

不動産の登記を信じて取引した者は、必ず権利を取得できるか。

  • ①代金を払えば取得できる
  • ②必ず取得できる
  • ③取得できるとは限らない
  • ④引渡しを受ければ取得できる
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正解 ③取得できるとは限らない
解説
日本の不動産登記には公信力がありません。公信力とは「登記を信じて取引した人は、たとえ登記の内容が真実と違っても保護される」という力のことです。日本ではこれが認められていません。

つまり、登記名義人がAになっていても、本当の所有者がBであれば、Aから買った人は原則として所有権を取得できません。だから宅建業者は、登記簿を見るだけでなく、売主の本人確認や権利に関する書類の確認を丁寧に行うのです。近年の地面師による詐欺事件も、この仕組みを悪用したものでした。

もっとも、登記にまったく力がないわけではありません。登記名義人が権利者であろうと事実上推定される効力(推定力)はありますし、第三者に権利を主張できる対抗力もあります。「対抗力はあるが公信力はない」と対にして覚えましょう。
他の選択肢について

・必ず取得できる:公信力がないため、そうはなりません。
・代金を払えば取得できる:支払は権利取得の決め手になりません。
・引渡しを受ければ取得できる:引渡しを受けても真の所有者には勝てません。
問46-3

登記記録の表題部には何が記録されるか。

  • ①固定資産税の評価の額
  • ②所有権や抵当権などの権利
  • ③過去の売買代金の金額
  • ④土地や建物の物理的な状況
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正解 ④土地や建物の物理的な状況
解説
登記記録は大きく二つに分かれています。

表題部には、その不動産が「どこにある、どんなものか」という物理的な情報が入ります。土地なら所在・地番・地目・地積、建物なら所在・家屋番号・種類・構造・床面積です。地積とは土地の面積のことです。

権利部には、その不動産をめぐる権利の情報が入ります。さらに甲区と乙区に分かれ、甲区には所有権に関する事項(所有権の保存・移転、差押えなど)、乙区には所有権以外の権利(抵当権、地上権、賃借権など)が記録されます。

重要事項説明では、この登記記録から「登記された権利の種類と内容」「登記名義人」を説明します。抵当権が付いたままの物件かどうかは、乙区を見れば分かります。
他の選択肢について

・所有権や抵当権などの権利:これらは権利部に記録されます。
・過去の売買代金の金額:取引価格は登記記録には記録されません。
・固定資産税の評価の額:評価額は市町村の固定資産課税台帳で扱われます。
問56-3

土地や建物に抵当権を設定したあと、その不動産は誰が使えるか。

  • ①設定した所有者が使い続ける
  • ②お金を貸した債権者が使う
  • ③誰も使うことができなくなる
  • ④裁判所が管理して貸し出す
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正解 ①設定した所有者が使い続ける
解説
抵当権は、お金を貸した側が「返してもらえなかったら、この不動産を売ってそのお金から優先的に回収する」ために付ける権利です。

最大の特徴は、目的物の占有を債権者に移さないことです。住宅ローンで自宅に抵当権を設定しても、その家に住み続けられるのはこのためです。占有を移す質権との決定的な違いであり、だからこそ不動産の担保として広く使われています。債権者とは、お金を返してもらう権利を持つ人のことです。

もう一つ押さえたいのが順位です。同じ不動産に複数の抵当権を設定でき、順位は登記の前後で決まります。一番抵当権者が先に回収し、残りがあれば二番抵当権者が回収します。競売になったとき誰がいくら受け取れるかは、この順位で決まります。
他の選択肢について

・お金を貸した債権者が使う:抵当権に占有を移す効力はありません。
・誰も使うことができなくなる:設定者は引き続き使用・収益できます。
・裁判所が管理して貸し出す:設定しただけでそのような扱いにはなりません。
問66-3

借りている建物が売られたとき、借主が新しい所有者に賃借権を主張できるのはどれか。

  • ①賃貸借の契約書を作っている
  • ②建物の引渡しを受けている
  • ③賃料を一年分前払いしている
  • ④契約を公正証書にしている
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正解 ②建物の引渡しを受けている
解説
民法の原則では、賃借権を第三者に主張するには賃借権の登記が必要です。しかし、貸主に登記へ協力する義務はないため、実際にはほとんど登記されません。それでは借主が家を追い出されてしまいます。

そこで借地借家法三十一条は、建物の引渡しを受けていれば主張できるとしました。カギを受け取って住み始めていれば、その後に建物が売られても、新しい所有者に対して「私は借主です」と言えます。

土地を借りて自分の建物を建てている場合(借地)も同じ発想で、借地上の建物について自分名義の登記があれば、土地の新しい所有者に借地権を主張できます。借地借家法は、こうして立場の弱い借主を守るために民法を修正している法律だ、と理解しておきましょう。
他の選択肢について

・賃貸借の契約書を作っている:契約書があっても対抗する力は生じません。
・賃料を一年分前払いしている:前払いをしても対抗する力は生じません。
・契約を公正証書にしている:書面の形式は対抗要件ではありません。
問76-3

借地借家法に反する特約のうち、無効になるのはどれか。

  • ①借主に有利になる特約
  • ②貸主に不利になる特約
  • ③借主に不利になる特約
  • ④期間を定めなかった特約
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正解 ③借主に不利になる特約
解説
借地借家法には、この法律の規定に反する特約で、借地権者や建物の賃借人に不利なものは無効とするという定めが繰り返し置かれています。これを片面的強行規定といいます。

理由は力関係にあります。住む場所や事業の拠点を借りる側は、契約条件を自由に選べる立場にありません。「更新はしない」「言われたらいつでも出て行く」といった条件をのまざるを得なくなりがちです。そこで法律が、借主に不利な合意を無効にすることで、最低限の保護の線を引いています。

逆に、借主に有利な特約は有効です。法律が定める保護より手厚くする分には問題がないからです。「不利は無効、有利は有効」という向きを間違えないことが、この分野の得点につながります。
他の選択肢について

・貸主に不利になる特約:保護の向きが逆で、これは無効になりません。
・借主に有利になる特約:法律より手厚い内容であり有効です。
・期間を定めなかった特約:期間を定めないこと自体は無効事由ではありません。
問86-3

共有している建物の修繕など、現状を保つ行為は誰が行えるか。

  • ①裁判所の許可が必要になる
  • ②持分の過半数で決める
  • ③共有者全員の同意が要る
  • ④各共有者が単独で行える
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正解 ④各共有者が単独で行える
解説
一つの不動産を複数人で所有している状態が共有です。共有物をどう扱うかは、行為の重さに応じて三段階に分かれています。

保存行為(現状を維持する修繕や、不法占拠者への明渡し請求など)は各共有者が単独でできます(民法二百五十二条五項)。急を要することが多く、他の共有者にも利益になるからです。管理行為(賃貸するなど)は持分の価格の過半数で決めます。変更行為(売却や取壊しなど)は全員の同意が必要です。

令和五年四月からは、変更のうち形や使い道を著しくは変えないものは持分の過半数で決められるようになりました。外壁の塗り替えなどがこれに当たります。

なお、自分の持分だけを売ることは、他の共有者の同意なく自由にできます。
他の選択肢について

・持分の過半数で決める:これは賃貸などの管理行為の決め方です。
・共有者全員の同意が要る:売却や取壊しなど変更行為の要件です。
・裁判所の許可が必要になる:保存行為に許可は要りません。
問96-3

配偶者と子二人が相続人であるとき、配偶者の法定相続分はどれか。

  • ①二分の一
  • ②三分の一
  • ③三分の二
  • ④四分の三
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正解 ①二分の一
解説
法定相続分は、誰が相続人になるかで変わります。まず相続人の順位を押さえましょう。配偶者は常に相続人になり、これに加えて第一順位が子、子がいなければ第二順位が直系尊属(父母など)、それもいなければ第三順位が兄弟姉妹です。

配偶者の取り分は、組み合わせで変わります。子と一緒なら二分の一、直系尊属と一緒なら三分の二、兄弟姉妹と一緒なら四分の三です。「二分の一、三分の二、四分の三」と順に増えていくと覚えると楽になります。子が少なく、親や兄弟姉妹しかいない場合ほど配偶者の取り分が増える仕組みです。

本問では配偶者が二分の一、残る二分の一を子二人で等しく分けるので、子は各四分の一ずつになります。
他の選択肢について

・三分の一:法定相続分としてこの割合になる組み合わせはありません。
・三分の二:直系尊属と相続する場合の配偶者の割合です。
・四分の三:兄弟姉妹と相続する場合の配偶者の割合です。
問106-3

相続で不動産を取得したとき、相続登記の申請はいつまでに行うか。

  • ①取得を知った日から十年以内
  • ②取得を知った日から三年以内
  • ③取得を知った日から六か月以内
  • ④期限はなく、申請は任意である
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正解 ②取得を知った日から三年以内
解説
令和六年四月一日から相続登記の申請が義務化されました。相続の開始があったことを知り、かつその不動産の所有権を取得したことを知った日から三年以内に、所有権移転登記を申請しなければなりません。正当な理由なく怠ると、十万円以下の過料の対象になります。

この改正の背景にあるのが、所有者の分からない土地(所有者不明土地)の増加です。相続のたびに登記がされないまま世代が進むと、誰の土地か分からなくなり、売買も公共事業も進まなくなります。そこで登記を義務にして、権利関係を最新に保つことにしました。

遺産分割がまとまらない場合には、相続人申告登記という簡単な手続で義務を果たすこともできます。この改正は、施行前に発生した相続にも適用される点に注意しましょう。
他の選択肢について

・十年以内:期限は三年以内です。
・六か月以内:そのような期限は定められていません。
・期限はなく任意である:令和六年から期限付きの義務になりました。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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