2026年版・6-2

基礎-2 民法のきほん(契約と意思表示)の一問一答

宅地建物取引士「最初に覚える土台知識」から、基礎-2 民法のきほん(契約と意思表示)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問16-2

売買契約が成立する時点について、民法の原則として正しいものはどれか。

  • ①売る意思と買う意思が合った時
  • ②契約書に当事者が署名押印した時
  • ③買主が手付金を支払った時
  • ④所有権の移転登記をした時
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正解 ①売る意思と買う意思が合った時
解説
契約は、申込みと承諾という二つの意思表示が合致した時点で成立します。これを諾成契約といい、民法の契約の原則です。「この土地を三千万円で売ります」「買います」と口頭で合意すれば、その瞬間に売買契約は成立しています。

ではなぜ実務では必ず契約書を作るのでしょうか。理由は二つあります。一つは、後になって「言った・言わない」の争いにならないよう証拠を残すためです。もう一つは、宅建業法三十七条が、宅建業者に契約書面の交付を義務づけているためです。民法上は不要でも、宅建業法上は必要という関係を理解しておくと、二つの科目がつながります。

手付金の授受も登記の申請も、契約が成立した後に行われる手続です。成立の要件と、成立した後にすることを分けて整理しておきましょう。
他の選択肢について

・契約書に署名押印した時:書面は証拠として重要ですが、成立の要件ではありません。
・買主が手付金を支払った時:手付は成立後に交付されるもので、成立要件ではありません。
・所有権の移転登記をした時:登記は第三者に主張するための要件で、成立とは別の話です。
問26-2

民法上の「取消し」ができる契約は、取り消すまでの間どのような扱いになるか。

  • ①初めから無効になっている
  • ②有効な状態が続いている
  • ③効力が止まっている
  • ④誰も主張できなくなる
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正解 ②有効な状態が続いている
解説
「無効」と「取消し」は民法の全体を通じて出てくるので、最初にはっきり区別しておきましょう。

無効は、はじめから効力が生じていない状態です。誰かが「無効だ」と言い出さなくても、最初から効力はありません。これに対して取消しは、いったん有効に成立した契約を、取消権を持つ人が取り消すことで、はじめて効力を失わせる仕組みです。取り消すまでは有効なままで、取り消すと契約の時にさかのぼって無効になります。逆に、そのままでよければ追認して有効に確定させることもできます。

宅建で出てくる例では、意思能力のない人がした行為や公序良俗に反する行為が無効、制限行為能力者がした行為や詐欺・強迫による意思表示が取消しです。「取り消すまでは有効」という一言が、判断の分かれ目になります。
他の選択肢について

・初めから無効になっている:それは無効の説明であり、取消しとは異なります。
・効力が止まっている:効力が停止するという扱いはされません。
・誰も主張できなくなる:有効な契約として主張できます。
問36-2

民法にいう「制限行為能力者」とはどのような人か。

  • ①未成年者を代理する親権者
  • ②財産を管理する権利がない人
  • ③判断する力が十分でない人
  • ④借金を返せなくなった人
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正解 ③判断する力が十分でない人
解説
制限行為能力者とは、判断する力が十分でないために、単独でした契約を後から取り消すことができる人のことです。民法が定めているのは次の四種類だけです。

未成年者(十八歳未満の人)、成年被後見人(後見開始の審判を受けた人)、被保佐人(保佐開始の審判を受けた人)、被補助人(補助開始の審判を受けた人)。この四つを言えるようにしておけば十分です。

制度の狙いは、判断する力が弱い人が不利な契約を押しつけられないように守ることです。同時に、取引の相手方にも催告権などの保護が用意されており、本人の保護と取引の安全のバランスで成り立っています。

不動産は金額が大きく、一度の契約で生活が傾きかねません。だからこそ、この制度は宅建の学習でも早い段階で出てきます。
他の選択肢について

・財産を管理する権利がない人:財産の有無や管理権は要件ではありません。
・未成年者を代理する親権者:親権者は保護する側であり、制限行為能力者ではありません。
・借金を返せなくなった人:支払能力の問題であり、行為能力とは別です。
問46-2

未成年者が親の同意を得ずにした売買契約の効力として、正しいものはどれか。

  • ①親が知った時に無効になる
  • ②初めから無効である
  • ③常に有効で取り消せない
  • ④取り消すことができる
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正解 ④取り消すことができる
解説
未成年者が法定代理人(通常は親権者)の同意を得ずにした法律行為は、取り消すことができます。無効ではなく取消しである点が大切です。取り消すまでは有効なので、そのまま契約を続けたければ、法定代理人や本人が追認することで有効に確定させられます。

取消しができるのは、未成年者本人、法定代理人、そして成年に達した後の本人です。取り消すと契約の時にさかのぼって無効となり、受け取ったものを返し合います。ただし制限行為能力者が返す範囲は現に利益を受けている限度にとどまる、という保護もあります。使ってしまった分まで返す必要はない、ということです。

なお、単にもらうだけの贈与を受ける行為や、小遣いの範囲での買い物などは、同意がなくても取り消せません。未成年者に不利益がないからです。
他の選択肢について

・初めから無効である:無効ではなく取消しの対象で、追認も可能です。
・常に有効で取り消せない:同意がなければ取り消すことができます。
・親が知った時に無効になる:そのような効果は定められていません。
問56-2

詐欺と強迫のうち、事情を知らない第三者にも取消しを主張できるのはどちらか。

  • ①強迫だけ
  • ②詐欺だけ
  • ③どちらも主張できる
  • ④どちらも主張できない
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正解 ①強迫だけ
解説
だまされた場合(詐欺)も、おどされた場合(強迫)も、その意思表示を取り消すことができます。違うのは、その後に事情を知らない第三者が現れたときの扱いです。ここは宅建で繰り返し問われる比較です。

詐欺による取消しは、善意でかつ過失のない第三者には対抗できません(民法九十六条三項)。善意とはその事情を知らないという意味です。だまされた人にも、うかつだった落ち度があると考えられるためです。

これに対して強迫には、このような第三者を保護する規定がありません。おどされて意思表示をした人に落ち度はなく、より強く守るべきだからです。したがって強迫による取消しは、事情を知らない第三者に対しても主張できます。

「だまされた人よりは第三者を守る、おどされた人は第三者よりも守る」と、保護の重さの違いで覚えると忘れにくくなります。
他の選択肢について

・詐欺だけ:詐欺と強迫の扱いが入れ替わっています。
・どちらも主張できる:詐欺では善意無過失の第三者に主張できません。
・どちらも主張できない:強迫では第三者にも主張できます。
問66-2

代理人が代理権にもとづいて結んだ契約の効果は、誰に生じるか。

  • ①契約をした代理人
  • ②代理を頼んだ本人
  • ③本人と代理人の双方
  • ④契約の相手方
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正解 ②代理を頼んだ本人
解説
代理とは、本人に代わって別の人が契約をし、その効果が直接本人に生じる仕組みです(民法九十九条)。不動産取引では、遠方に住む所有者に代わって親族が売買契約をするなど、日常的に使われています。

効果が本人に生じるためには三つの条件が必要です。第一に代理権があること、第二に本人のためにすることを示すこと(顕名といいます)、第三に代理人が意思表示をすることです。

この三つのどれかが欠けると話が変わります。とくに代理権がないのに代理人として契約してしまった場合を無権代理といい、本人が追認しない限り本人には効果が生じません。

代理人は契約の当事者にはならないので、代金を支払う義務も、物件を引き渡す義務も本人が負います。まずはこの原則形をしっかり押さえましょう。
他の選択肢について

・契約をした代理人:代理人は意思表示をするだけで、当事者にはなりません。
・本人と代理人の双方:効果は本人だけに生じます。
・契約の相手方:相手方は取引の相手であり、代理の効果が帰属する先ではありません。
問76-2

解約手付が交付された場合、買主が契約を解除するにはどうするか。

  • ①手付を返してもらう
  • ②手付の倍額を支払う
  • ③支払った手付を放棄する
  • ④手付と同額を追加で払う
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正解 ③支払った手付を放棄する
解説
手付とは、契約のときに買主から売主へ渡されるお金です。民法五百五十七条は、特に取り決めがなければ解約手付として扱うこととしています。

解約手付があると、買主は手付を放棄して、売主は手付の倍額を現実に提供して、契約を解除できます。売主のほうは「返します」と言うだけでは足りず、実際にお金を用意して差し出す必要があります。買主より重い負担にすることで、つり合いをとっているのです。

そして大切な時間の区切りが、相手方が契約の履行に着手するまでという点です。相手が引渡しの準備を始めるなど具体的に動き出した後は、もう手付による解除はできません。準備を進めた相手に思わぬ損害を与えないための線引きです。

宅建業者が自ら売主となる場合には、受け取れる手付の額に代金の二割という上限も設けられています。
他の選択肢について

・手付の倍額を支払う:倍額を提供するのは売主から解除する場合です。
・手付を返してもらう:返してもらえるなら負担がなく、解除の要件になりません。
・手付と同額を追加で払う:そのような定めはありません。
問86-2

引き渡された建物が契約の内容に合わないとき、買主が売主に求められることはどれか。

  • ①売主に故意があるときだけ修補
  • ②修補だけで、代金の減額はできない
  • ③解除だけで、損害賠償はできない
  • ④修補、代金の減額、損害賠償、解除
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正解 ④修補、代金の減額、損害賠償、解除
解説
引き渡された建物や土地が、種類・品質・数量について契約の内容に合っていない場合、買主は次の四つを求められます。追完請求(修補や代替物の引渡し)、代金減額請求、損害賠償請求、契約の解除です。この四つをひとまとまりで覚えてください。

ただし順序があります。代金の減額を求めるには、原則としてまず相当の期間を定めて修補などを催促し、それでも直してもらえないことが必要です。いきなり減額を求められるわけではありません。

期間の制限も重要です。種類・品質の不適合については、買主が不適合を知った時から一年以内に売主へ通知しないと、権利を失います(民法五百六十六条)。この一年は「知った時から」であって「引渡しから」ではない点に注意しましょう。
他の選択肢について

・修補だけで代金の減額はできない:一定の要件のもとで減額を請求できます。
・解除だけで損害賠償はできない:解除と損害賠償は両立します。
・売主に故意があるときだけ修補:売主に落ち度がなくても追完を請求できます。
問96-2

同時履行の抗弁権とはどのような権利か。

  • ①相手が履行するまで自分も拒める
  • ②相手が履行しないとき解除できる
  • ③相手が履行しないとき賠償を請求
  • ④相手より先に履行を求められる
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正解 ①相手が履行するまで自分も拒める
解説
売買のように、当事者が互いに義務を負う契約では、片方だけが先に義務を果たして損をすることのないよう、相手が履行を提供するまで自分の履行を拒める権利が認められています(民法五百三十三条)。これが同時履行の抗弁権です。履行とは、約束した義務を実際に果たすことをいいます。

不動産の売買では、代金の支払と、登記の移転・物件の引渡しが同時履行の関係に立つのが原則です。決済の日に司法書士が立ち会い、代金の支払と登記書類の受け渡しを同じ場で行うのは、この考え方を実務にしたものです。

ただし、契約で「代金は先払い」と定めた場合など、どちらかが先に履行する約束があるときは主張できません。あくまで原則を定めた規定である点に注意しましょう。
他の選択肢について

・相手が履行しないとき解除できる:それは債務不履行による解除権で、別の制度です。
・相手が履行しないとき賠償を請求:これも債務不履行に基づく別の権利です。
・相手より先に履行を求められる:先に履行させる権利ではありません。
問106-2

相手が約束を守らないとき、契約を解除する原則的な手順はどれか。

  • ①催促をしないですぐに解除する
  • ②期間を定めて催促してから解除
  • ③裁判所の判決を得てから解除する
  • ④相手の同意を得てから解除する
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正解 ②期間を定めて催促してから解除
解説
相手が約束を果たしてくれないとき、契約から抜け出す手段が解除です。原則は催告解除で、まず相当の期間を定めて「いつまでに履行してください」と催促し、その期間内に履行がなければ解除できます(民法五百四十一条)。この催促のことを催告といいます。

覚えておきたい例外が二つあります。一つは、不履行が軽微なときは解除できないことです。ささいな遅れで契約全部を白紙にするのは行き過ぎだからです。もう一つは、履行が不可能になった場合など一定の場合には、催告なしで直ちに解除できることです。

また、解除と損害賠償は両立します。契約をやめたうえで、それによって生じた損害の賠償も請求できます。解除に相手の同意は不要で、こちらから一方的に意思表示すれば足ります。裁判所の判決も要りません。
他の選択肢について

・催促をしないですぐに解除する:原則としてまず催告が必要です。
・裁判所の判決を得てから解除する:判決は要件ではありません。
・相手の同意を得てから解除する:一方的な意思表示で解除できます。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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