2026年版・3-3

電力・電力量とジュール熱の一問一答

消防設備士甲種4類「電気に関する基礎的知識」から、電力・電力量とジュール熱に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問13-3

100[V]の電源に接続した機器に5[A]の電流が流れているとき、この機器が消費する電力として正しいものはどれか。

  • ①500[W]
  • ②20[W]
  • ③1000[W]
  • ④2000[W]
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正解 ①500[W]
解説
電力は1秒間に消費される電気エネルギーの量で、単位はワット[W]である。直流回路では
P = V × I
で求められる。値を代入すると、
P = 100 × 5 = 500[W]
となる。なおこの機器の抵抗は R = 100 ÷ 5 = 20[Ω]であるから、P = I の2乗 × R = 25 × 20 = 500[W]としても、P = V の2乗 ÷ R = 10000 ÷ 20 = 500[W]としても同じ値になる。

他の選択肢が不適切な理由
「20[W]」は電圧を電流で割った 100 ÷ 5 の値であり、これは抵抗値20[Ω]に相当する別の量である。「1000[W]」は電流を10[A]として計算した場合の値である。「2000[W]」は電圧100[V]に抵抗値20[Ω]を掛けた 100 × 20 の値であり、電流と抵抗を取り違えた場合に生じる。
問23-3

20[Ω]の抵抗に2[A]の電流が流れているとき、この抵抗が消費する電力として正しいものはどれか。

  • ①10[W]
  • ②80[W]
  • ③40[W]
  • ④160[W]
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正解 ②80[W]
解説
電流と抵抗が与えられている場合は、次の式を用いる。
P = I の2乗 × R
= 2 × 2 × 20
= 4 × 20 = 80[W]
別の解き方として、まず抵抗の両端の電圧を求めてもよい。
V = I × R = 2 × 20 = 40[V]
P = V × I = 40 × 2 = 80[W]
となり、同じ結果が得られる。電流が2乗で効くため、電流が2倍になると発熱は4倍になる点が重要である。

他の選択肢が不適切な理由
「10[W]」は抵抗を電流で割った 20 ÷ 2 の値であり、電力の式にあたらない。「40[W]」は電流を2乗せずに 2 × 20 と計算した値で、Iを2乗する手順が抜けている。「160[W]」は抵抗を40[Ω]と取り違えて 4 × 40 と計算した場合の値であり、設問の20[Ω]と一致しない。
問33-3

50[Ω]の抵抗に100[V]の直流電圧を加えたとき、この抵抗が消費する電力として正しいものはどれか。

  • ①500[W]
  • ②250[W]
  • ③200[W]
  • ④5000[W]
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正解 ③200[W]
解説
電圧と抵抗が与えられている場合は、次の式を用いる。
P = V の2乗 ÷ R
= (100 × 100)÷ 50
= 10000 ÷ 50 = 200[W]
電流を先に求めても同じである。
I = 100 ÷ 50 = 2[A]
P = V × I = 100 × 2 = 200[W]
電圧が2乗で効くため、同じ抵抗に加える電圧を2倍にすると消費電力は4倍になる。

他の選択肢が不適切な理由
「250[W]」は 10000 ÷ 40 のように抵抗値を取り違えた場合の値である。「500[W]」は抵抗値を20[Ω]と読み違えて 10000 ÷ 20 と計算した場合の値である。「5000[W]」は電圧と抵抗を掛け合わせた 100 × 50 の値であり、電力の式は積ではなく電圧の2乗を抵抗で割る形である。
問43-3

消費電力500[W]の電気機器を3時間連続して使用したときの電力量として正しいものはどれか。

  • ①0.15[kWh]
  • ②1.5[Wh]
  • ③150[kWh]
  • ④1.5[kWh]
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正解 ④1.5[kWh]
解説
電力量は電力に使用時間を掛けたもので、実際に消費した電気エネルギーの総量を表す。
電力量 = 電力 × 時間
= 500[W]× 3[h]= 1500[Wh]
1000[Wh]が1[kWh]であるから、
1500 ÷ 1000 = 1.5[kWh]
となる。電力[W]は「その瞬間の勢い」、電力量[kWh]は「使った総量」であり、電気料金の計算に用いられるのは後者である。

他の選択肢が不適切な理由
「0.15[kWh]」は単位換算で1桁誤った値である。「1.5[Wh]」は数値は同じでも単位がワット時であり、実際の1500[Wh]の1000分の1にあたる大きさなので誤りである。「150[kWh]」は換算の際に1000で割るべきところを10で割ってしまった場合の値である。単位の換算は最後に必ず確認すること。
問53-3

10[Ω]の抵抗に2[A]の電流を60秒間流したとき、この抵抗に発生する熱量として正しいものはどれか。

  • ①2400[J]
  • ②1200[J]
  • ③4800[J]
  • ④14400[J]
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正解 ①2400[J]
解説
抵抗に電流を流したときに発生する熱をジュール熱といい、その熱量Qは
Q = I の2乗 × R × t
で求められる(tは秒)。値を代入すると、
Q = 2 × 2 × 10 × 60
= 4 × 10 × 60
= 40 × 60 = 2400[J]
となる。この抵抗の消費電力は 4 × 10 = 40[W]であり、電力に時間を掛けた 40 × 60 = 2400 と一致することからも確かめられる。

他の選択肢が不適切な理由
「1200[J]」は電流を2乗せずに 2 × 10 × 60 と計算した値で、Iを2乗する手順が抜けている。「4800[J]」は時間を120秒として計算した場合の値である。「14400[J]」は 4 × 60 × 60 のように時間を二重に掛けた場合の値であり、いずれもジュールの法則の式と一致しない。
問63-3

消費電力500[W]の電熱器を10分間使用したときに発生する熱量として正しいものはどれか。

  • ①50[kJ]
  • ②300[kJ]
  • ③150[kJ]
  • ④500[kJ]
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正解 ②300[kJ]
解説
発生する熱量は、消費電力に使用時間(秒)を掛けて求める。まず時間を秒に直す。
10分 = 10 × 60 = 600[s]
熱量 Q = P × t = 500 × 600 = 300000[J]
1000[J]が1[kJ]であるから、
300000 ÷ 1000 = 300[kJ]
となる。ジュールの法則の式 Q = I の2乗 × R × t は、I の2乗 × R が電力Pそのものであることから、Q = P × t と書き換えられる。

他の選択肢が不適切な理由
「50[kJ]」は10分を100秒と誤って換算し、500 × 100 = 50000[J]とした場合の値である。「150[kJ]」は時間を5分として計算した場合の値である。「500[kJ]」は消費電力の数値をそのまま熱量として答えたもので、時間を掛けていない。時間は必ず秒に直してから計算する。
問73-3

抵抗値の変わらない電熱線に加える電圧を元の2倍にしたとき、この電熱線の消費電力は元の何倍になるか。

  • ①0.5倍
  • ②2倍
  • ③4倍
  • ④3倍
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正解 ③4倍
解説
消費電力は P = V の2乗 ÷ R で表されるため、抵抗が一定であれば電力は電圧の2乗に比例する。電圧を2倍にすると
2 × 2 = 4倍
になる。具体例で確かめると、20[Ω]に100[V]を加えたときは 10000 ÷ 20 = 500[W]、200[V]を加えたときは 40000 ÷ 20 = 2000[W]となり、確かに4倍である。電圧を上げすぎると発熱が急増して危険であることが、この関係から分かる。

他の選択肢が不適切な理由
「0.5倍」は電圧を上げると電力が減るという逆の関係をとらえており、事実と反対である。「2倍」は電圧の増加分をそのまま電力の増加とみなしたもので、電圧が2乗で効くことを見落としている。「3倍」は電圧の2乗の関係にも比例の関係にも当てはまらない値である。電流を一定に保つ条件では電力は電圧に比例するが、本問は抵抗が一定の条件であることに注意する。
問83-3

電力量を表す単位として用いられるものは、次のうちどれか。

  • ①アンペア時[Ah]
  • ②ボルトアンペア[V・A]
  • ③ジュール毎秒[J/s]
  • ④キロワット時[kWh]
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正解 ④キロワット時[kWh]
解説
電力量は電力と時間の積であり、実際に消費した電気エネルギーの総量を表す。その単位としてはキロワット時[kWh]が一般に用いられ、電気料金の算定にも使われている。国際単位系ではジュール[J]も電力量(エネルギー)の単位であり、1[kWh]は3600000[J]に等しい。

他の選択肢が不適切な理由
「ボルトアンペア[V・A]」は交流回路における皮相電力の単位であり、時間の要素を含まないため電力量ではない。「ジュール毎秒[J/s]」は1秒あたりのエネルギーを表す単位で、ワット[W]と同じく電力の単位である。「アンペア時[Ah]」は電池が取り出せる電気量(電荷)の大きさを表す単位で、電圧の要素を含まないためエネルギーの量にはならない。電力と電力量、電気量の違いを区別して覚えること。
問93-3

ジュールの法則に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①電流の2乗と抵抗と時間の積に比例する
  • ②電圧の2乗と抵抗と時間の積に比例する
  • ③電流の2乗と抵抗に比例し時間に反比例する
  • ④電流と抵抗と時間の積の2乗に比例する
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正解 ①電流の2乗と抵抗と時間の積に比例する
解説
ジュールの法則は、抵抗に電流を流したときに発生する熱量Qについて
Q = I の2乗 × R × t
が成り立つという法則である。すなわち熱量は、電流の2乗と抵抗と時間のそれぞれに比例する。電流が2乗で効くため、電流が2倍になると発熱は4倍になる。電線の許容電流や過電流による焼損を考えるうえで基本となる関係である。

他の選択肢が不適切な理由
「電流と抵抗と時間の積の2乗に比例する」は、2乗する対象が式全体になっており、電流だけを2乗する正しい形と異なる。「電圧の2乗と抵抗と時間の積に比例する」は、電圧を用いる場合は抵抗で割らなければならず、正しくは V の2乗 ÷ R × t である。「電流の2乗と抵抗に比例し時間に反比例する」は時間の扱いが逆で、時間が長いほど発生する熱量は増えるから比例の関係である。
問103-3

抵抗値の異なる2個の抵抗を直列に接続したとき、それぞれの抵抗が消費する電力の大小関係として正しいものはどれか。

  • ①抵抗値の小さい方が消費電力も大きい
  • ②両方の抵抗の消費電力は必ず等しい
  • ③抵抗値の大きい方が消費電力も大きい
  • ④消費電力は抵抗値とは全く関係がない
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正解 ③抵抗値の大きい方が消費電力も大きい
解説
直列接続ではどの抵抗にも同じ電流Iが流れる。消費電力は P = I の2乗 × R であり、Iが共通であるから電力は抵抗値Rに比例する。したがって抵抗値が大きい方が消費電力も大きくなる。具体例として、10[Ω]と40[Ω]を直列にして2[A]を流すと、10[Ω]側は 4 × 10 = 40[W]、40[Ω]側は 4 × 40 = 160[W]となり、抵抗値の大きい側が多く電力を消費している。

他の選択肢が不適切な理由
「抵抗値の小さい方が消費電力も大きい」のは並列接続の場合であり、並列では電圧が共通で P = V の2乗 ÷ R となるため関係が逆転する。「両方の抵抗の消費電力は必ず等しい」のは2個の抵抗値が同じ場合に限られ、一般には成り立たない。「消費電力は抵抗値とは全く関係がない」というのは誤りで、直列でも並列でも抵抗値によって消費電力は変わる。

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