2026年版・3-10

電気材料・電線と絶縁の一問一答

消防設備士甲種4類「電気に関する基礎的知識」から、電気材料・電線と絶縁に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

この分野の演習

全10問/解説つき・基本無料

アプリ形式で解く(全550問) 電気に関する基礎的知識の要点解説を読む
問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問13-10

電気材料を導体、半導体、絶縁体(不導体)に分けた場合、常温において絶縁体に分類されるものはどれか。

  • ①黒鉛(グラファイト)
  • ②ゲルマニウム
  • ③磁器(陶磁器)
  • ④黄銅(真ちゅう)
答えと解説を見る
正解 ③磁器(陶磁器)
解説
導体とは、自由に動ける電子(自由電子)を多く持ち、電気をよく通す材料をいう。銀・銅・アルミニウムなどの金属が代表例で、抵抗率はおよそ10のマイナス8乗からマイナス6乗オーム・メートルと非常に小さい。
絶縁体(不導体)は自由電子がほとんどなく、電気をほとんど通さない材料で、抵抗率はおよそ10の6乗オーム・メートル以上になる。磁器(陶磁器)のほか、ガラス、雲母、ゴム、ビニル、紙などがこれにあたる。電柱のがいしや電線の被覆に使われているのは、この絶縁体である。
半導体は導体と絶縁体のちょうど中間の抵抗率を持つ材料で、ゲルマニウムやシリコンが代表例である。感知器や受信機の中のトランジスタ・ダイオード・ICは、この半導体で作られている。

他の選択肢が不適切な理由
黒鉛(グラファイト)は炭素の結晶で、金属ではないものの自由電子を持つため電気を通す導体である。乾電池の炭素棒やモーターのブラシに使われている点を思い出すとよい。ゲルマニウムは代表的な半導体であり、絶縁体ではない。黄銅(真ちゅう)は銅と亜鉛の合金であり、金属であるから導体である。
問23-10

温度が上昇したときの電気抵抗の変化に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①銅などの金属導体は抵抗が増加し、半導体は抵抗が減少する
  • ②銅などの金属導体は抵抗が減少し、半導体は抵抗が増加する
  • ③銅などの金属導体も半導体も、抵抗はいずれも増加する
  • ④銅などの金属導体も半導体も、抵抗はいずれも減少する
答えと解説を見る
正解 ①銅などの金属導体は抵抗が増加し、半導体は抵抗が減少する
解説
物質の抵抗が温度によってどれだけ変わるかを表す数値を抵抗の温度係数という。
銅・アルミニウムなどの金属導体では、温度が上がると原子の熱振動が激しくなり、電子の動きが妨げられる。そのため抵抗は増加する。これを「温度係数が正である」という。
一方、ゲルマニウムやシリコンなどの半導体では、温度が上がると電気を運ぶ電子や正孔が新たに生まれて数が増えるため、抵抗は減少する。これを「温度係数が負である」という。炭素や電解液も同じく負の温度係数を持つ。
この違いは、温度が上がると抵抗が下がる性質を利用した半導体式の温度検知素子(サーミスタ)が、熱アナログ式スポット型感知器などに用いられていることとつながっている。

他の選択肢が不適切な理由
「金属導体は抵抗が減少し、半導体は抵抗が増加する」とするものは、正しい向きをちょうど逆に述べているため誤りである。「いずれも増加する」とするものは、半導体の性質を金属と同じに扱っている点が誤りで、正しくは半導体は減少する。「いずれも減少する」とするものは、金属導体の性質を誤っており、正しくは金属導体は増加する。「金属はプラス、半導体はマイナス」と対で覚えるとよい。
問33-10

抵抗率が1.72×10のマイナス8乗[Ω・m]の銅線がある。この銅線の長さが100[m]、断面積が2[mm2]であるとき、その電気抵抗として正しいものはどれか。

  • ①0.43[Ω]
  • ②1.72[Ω]
  • ③3.44[Ω]
  • ④0.86[Ω]
答えと解説を見る
正解 ④0.86[Ω]
解説
導体の電気抵抗は、抵抗率をρ、長さをl、断面積をAとして、R=ρ×l÷A で求められる。長さに比例し、断面積に反比例する点が要点である。
計算にあたり、単位をメートルにそろえる必要がある。
1[mm2]=1×10のマイナス6乗[m2]なので、
A=2[mm2]=2×10のマイナス6乗[m2]
R=1.72×10のマイナス8乗×100÷(2×10のマイナス6乗)
R=1.72×10のマイナス6乗÷(2×10のマイナス6乗)
R=0.86[Ω]
となる。

他の選択肢が不適切な理由
「0.43[Ω]」は断面積を4[mm2]として計算した場合の値であり、与えられた2[mm2]とは合わない。「1.72[Ω]」は断面積で割る操作を忘れ、抵抗率と長さだけを掛けたときに出る値で、断面積に反比例するという関係を使っていない。「3.44[Ω]」は断面積で割るのではなく掛けてしまった場合などに出る値で、比例と反比例を取り違えている。単位換算では、平方ミリメートルを平方メートルに直すときに10のマイナス6乗を掛ける点を必ず確認したい。
問43-10

材質と長さが同じ、断面が円形の電線について、その直径を2倍にしたときの電気抵抗はどうなるか。

  • ①元の2倍になる
  • ②元の4分の1になる
  • ③元の4倍になる
  • ④元の2分の1になる
答えと解説を見る
正解 ②元の4分の1になる
解説
導体の抵抗は R=ρ×l÷A で表され、断面積Aに反比例する。断面が円形の電線では、直径をdとすると断面積は A=π×d×d÷4 となり、断面積は直径の2乗に比例する。
したがって直径を2倍にすると、断面積は2の2乗すなわち4倍になる。抵抗は断面積に反比例するので、抵抗は4分の1になる。
式で確かめると、
もとの抵抗 R=ρ×l÷A
直径2倍のとき A′=4A なので
R′=ρ×l÷(4A)=R÷4
となる。
電線を太くすると抵抗が小さくなり、同じ電流を流したときの電圧降下も発熱も減る。感知器回路の電路の抵抗を50[Ω]以下に抑えるために太い電線を選ぶ、という実務上の判断もこの関係に基づいている。

他の選択肢が不適切な理由
「元の2分の1になる」とするものは、抵抗が直径そのものに反比例すると考えた場合の答えで、断面積が直径の2乗に比例することを見落としている。「元の2倍になる」「元の4倍になる」とするものは、太くすれば抵抗は小さくなるという反比例の関係を逆に捉えており、いずれも誤りである。
問53-10

絶縁電線の許容電流に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①導体の断面積が大きいほど、許容電流は小さくなる
  • ②周囲の温度が高くなるほど、許容電流は大きくなる
  • ③導体の断面積が大きいほど、許容電流は大きくなる
  • ④同一の管に収める本数が多いほど、許容電流は大きくなる
答えと解説を見る
正解 ③導体の断面積が大きいほど、許容電流は大きくなる
解説
許容電流とは、その電線に連続して流しても絶縁物が傷まない電流の上限をいう。電線に電流を流すと導体の抵抗によって熱(ジュール熱)が発生し、その熱で被覆の絶縁物が温度上昇する。絶縁物には耐えられる温度の上限が決まっているため、そこから逆算して電流の上限が定められている。
導体の断面積が大きいほど抵抗は小さくなって発熱が減り、同時に表面積が広くなって熱を逃がしやすくなる。そのため許容電流は大きくなる。
逆に、周囲の温度が高いと熱が逃げにくくなるので許容電流は小さくなり、同じ管の中にたくさんの電線を収めるほど互いの熱で温度が上がるため、1本あたりの許容電流は電流減少係数によって小さく補正される。

他の選択肢が不適切な理由
「断面積が大きいほど小さくなる」とするものは関係が逆で、正しくは断面積が大きいほど許容電流は大きくなる。「周囲の温度が高くなるほど大きくなる」とするものも逆で、正しくは周囲温度が高いほど許容電流は小さくなる。「同一の管に収める本数が多いほど大きくなる」とするものも逆で、正しくは本数が多いほど1本あたりの許容電流は小さくなる。
問63-10

電気設備に関する技術基準を定める省令により、電気使用場所における使用電圧が400[V]の低圧の電路について、電線相互間及び電路と大地との間に求められる絶縁抵抗値として、正しいものはどれか。

  • ①0.1[MΩ]以上
  • ②0.4[MΩ]以上
  • ③0.2[MΩ]以上
  • ④1.0[MΩ]以上
答えと解説を見る
正解 ②0.4[MΩ]以上
解説
電気設備に関する技術基準を定める省令第58条は、電気使用場所における使用電圧が低圧の電路について、開閉器又は過電流遮断器で区切ることのできる電路ごとに、次の絶縁抵抗値以上でなければならないと定めている。
使用電圧300[V]以下で、対地電圧が150[V]以下の場合……0.1[MΩ]
使用電圧300[V]以下で、その他の場合……0.2[MΩ]
使用電圧300[V]を超えるもの……0.4[MΩ]
設問の400[V]は300[V]を超えるので、0.4[MΩ]以上が正しい。まず「300[V]を超えるかどうか」で大きく分け、300[V]以下のときだけ対地電圧150[V]で細かく分ける、という二段構えで覚えるとよい。

他の選択肢が不適切な理由
「0.1[MΩ]以上」は、使用電圧300[V]以下かつ対地電圧150[V]以下の電路に求められる値であり、単相100[V]の一般的な屋内配線がこれにあたる。「0.2[MΩ]以上」は、使用電圧300[V]以下で対地電圧が150[V]を超える電路の値である。「1.0[MΩ]以上」という区分は同条の表に存在しない。
問73-10

絶縁抵抗の測定に、交流ではなく直流電圧を加える絶縁抵抗計(メガー)を用いる理由として、最も適切なものはどれか。

  • ①直流のほうが電圧を高くでき、絶縁物を破壊しやすいため
  • ②直流では測定中に電流がまったく流れず安全に測れるため
  • ③交流では電線の導体抵抗が急に大きくなり正確に測れないため
  • ④交流では静電容量を通る充電電流が加わり正確に測れないため
答えと解説を見る
正解 ④交流では静電容量を通る充電電流が加わり正確に測れないため
解説
絶縁抵抗とは、電線と電線の間や電線と大地の間に、本来流れてはならない漏れ電流がどれだけ流れにくいかを表す値である。これを測るには、絶縁物を通ってわずかに流れる漏れ電流だけを取り出す必要がある。
ところが電線と大地の間、電線相互の間には必ず静電容量(コンデンサとしての性質)がある。交流電圧を加えると、この静電容量を通って充電電流が流れてしまい、漏れ電流に上乗せされる。その結果、実際より抵抗が小さいという誤った値が出てしまう。
直流電圧であれば、加えた直後の充電が済んだあとは静電容量に電流が流れないため、絶縁物を通る漏れ電流だけを測ることができる。これが絶縁抵抗計に直流を用いる理由である。自動火災報知設備の配線では、消防法施行規則第24条により直流250[V]の絶縁抵抗計を用いることとされている。

他の選択肢が不適切な理由
「絶縁物を破壊しやすいため」とするものは目的が正反対で、測定は絶縁物を壊さない範囲の電圧で行う。「電流がまったく流れず」とするものは誤りで、直流でも微小な漏れ電流は流れ、その値から抵抗を求めている。「交流では電線の導体抵抗が急に大きくなる」とするものも誤りで、商用周波数の交流で導体抵抗が問題になるほど変化することはない。
問83-10

電線の導体として用いられる金属に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①銀は銅より導電率が高いが、高価なため一般には使われない
  • ②銅はアルミニウムより導電率が低く、同じ電流では太くなる
  • ③アルミニウムは銅より導電率が高く、同じ太さで抵抗が低い
  • ④鉄は銅より導電率が高いため、屋内配線の導体に使われる
答えと解説を見る
正解 ①銀は銅より導電率が高いが、高価なため一般には使われない
解説
導電率とは電気の通しやすさを表す値で、抵抗率の逆数である。抵抗率が小さいほど導電率は高い。
主な金属の抵抗率をおおよその大きさの順に並べると、銀(約1.62×10のマイナス8乗[Ω・m])、銅(約1.72×10のマイナス8乗)、アルミニウム(約2.82×10のマイナス8乗)、鉄(約10×10のマイナス8乗)となる。つまり電気を最もよく通すのは銀だが、価格が高いため、電線の導体には価格と性能の釣り合いがとれた銅が広く使われている。
アルミニウムは銅より導電率が低い一方、比重が銅の約3分の1と軽いため、送電線のように長い距離を架け渡す用途で使われる。ただし同じ抵抗にするには銅より太くしなければならない。

他の選択肢が不適切な理由
「銅はアルミニウムより導電率が低い」とするものは逆で、正しくは銅のほうが導電率は高く、同じ電流を流すなら銅のほうが細くできる。「アルミニウムは銅より導電率が高い」とするものも逆で、正しくはアルミニウムのほうが低い。「鉄は銅より導電率が高い」とするものも誤りで、鉄の抵抗率は銅の約6倍あり導電率は低い。
問93-10

電気機器や配線に用いる絶縁材料の性質に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①温度が高くなるほど絶縁抵抗は大きくなり、寿命も延びる
  • ②温度が高くなるほど劣化が進み、絶縁物の寿命は短くなる
  • ③水分を吸収しても絶縁抵抗はほとんど変化しない
  • ④水分を吸収すると絶縁抵抗はかえって大きくなる
答えと解説を見る
正解 ②温度が高くなるほど劣化が進み、絶縁物の寿命は短くなる
解説
絶縁材料は、熱・湿気・電圧などによって少しずつ性質が変わり、絶縁の力が落ちていく。これを絶縁劣化という。
特に温度の影響が大きく、絶縁物は使用温度が高いほど化学変化が速く進み、寿命が短くなる。おおまかな目安として、温度が一定の幅だけ上がると寿命が半分になるという関係が知られており、この考え方に基づいて絶縁材料には耐熱クラス(許容される最高の連続使用温度)が定められている。電気機器の配線に許容電流の上限が定められているのも、発熱による絶縁物の劣化を防ぐためである。
また、絶縁物は温度が上がると電気を通しやすくなるため、絶縁抵抗の値そのものも小さくなる。湿気を吸ったときも同様に絶縁抵抗は下がる。

他の選択肢が不適切な理由
「温度が高くなるほど絶縁抵抗は大きくなり、寿命も延びる」とするものは二重に誤りで、正しくは絶縁抵抗は小さくなり、寿命も短くなる。「水分を吸収しても絶縁抵抗はほとんど変化しない」とするものは誤りで、正しくは吸湿により絶縁抵抗は低下する。「水分を吸収すると絶縁抵抗はかえって大きくなる」とするものは変化の向きが逆であり、雨天や結露の後に絶縁抵抗が下がることは実務でもよく経験される。
問103-10

電気設備に関する技術基準を定める省令が定める「低圧」の範囲として、正しいものはどれか。

  • ①直流600[V]以下、交流750[V]以下
  • ②直流750[V]以下、交流750[V]以下
  • ③直流750[V]以下、交流600[V]以下
  • ④直流600[V]以下、交流600[V]以下
答えと解説を見る
正解 ③直流750[V]以下、交流600[V]以下
解説
電気設備に関する技術基準を定める省令第2条は、電圧を次の三種に区分している。
低圧……直流にあっては750[V]以下、交流にあっては600[V]以下のもの
高圧……直流にあっては750[V]を、交流にあっては600[V]を超え、7000[V]以下のもの
特別高圧……7000[V]を超えるもの
直流のほうが交流より上限の数字が大きい点が要点である。これは、交流は実効値で表され瞬間的な最大値(波高値)がその約1.41倍に達するのに対し、直流は常に一定の値であることを踏まえた区分になっている。
自動火災報知設備の常用電源は交流低圧屋内幹線からとることとされており、この「低圧」がここでいう交流600[V]以下を指す。

他の選択肢が不適切な理由
「直流600[V]以下、交流750[V]以下」とするものは、直流と交流の数値を入れ替えたもので誤りである。「直流750[V]以下、交流750[V]以下」とするものは、交流の値が誤りで、正しくは600[V]以下である。「直流600[V]以下、交流600[V]以下」とするものは、直流の値が誤りで、正しくは750[V]以下である。高圧との境目は直流750[V]・交流600[V]、特別高圧との境目は直流交流とも7000[V]と押さえておきたい。

消防設備士甲種4類の対策問題(全550問)に戻る

※本ページはアクセス解析のためCookieを利用し、その情報を外部(Google)へ送信しています。

※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。