2026年版・5-1

基礎-1 消防設備士乙種4類の役割と法令のしくみの一問一答

消防設備士乙種4類「最初に覚える土台知識」から、基礎-1 消防設備士乙種4類の役割と法令のしくみに関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-1

消防法施行令上、消防用設備等のうち「消防の用に供する設備」は消火設備・警報設備・避難設備に分けられる。自動火災報知設備が属する区分はどれか。

  • ①警報設備
  • ②消火設備
  • ③避難設備
  • ④消防用水
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正解 ①警報設備
解説
自動火災報知設備は「警報設備」に属します。

消防用設備等(=法令で設置が義務づけられる消防のための設備の総称)は、まず「消防の用に供する設備」「消防用水」「消火活動上必要な施設」の3つに分かれます。このうち「消防の用に供する設備」がさらに消火設備・警報設備・避難設備の3つに分かれる、という二段構えの分類です(消防法施行令第7条)。

警報設備は、火災の発生を人に知らせることだけを目的としたグループで、自動火災報知設備のほか、ガス漏れ火災警報設備、漏電火災警報器、消防機関へ通報する火災報知設備、非常ベル等の非常警報設備が含まれます。乙種第4類が扱う設備はすべてこの警報設備の中にあるので、最初にこの位置づけを頭に入れておくと、以後の学習で迷いません。
他の選択肢について

・消火設備:屋内消火栓設備やスプリンクラー設備など、水や消火薬剤で火を消すグループです。自動火災報知設備に消火の機能はありません。
・避難設備:避難はしご、救助袋、誘導灯など、人が逃げるためのグループです。
・消防用水:防火水槽など消火用の水を確保する施設で、そもそも「消防の用に供する設備」とは別の区分です。
問25-1

消防用設備等のうち「消火活動上必要な施設」に該当するものはどれか。

  • ①自動火災報知設備
  • ②連結送水管
  • ③屋内消火栓設備
  • ④救助袋
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正解 ②連結送水管
解説
「消火活動上必要な施設」に該当するのは連結送水管です。

消防用設備等の三つの柱のうち、「消防の用に供する設備」が建物の利用者や関係者が使うものであるのに対し、「消火活動上必要な施設」は、駆けつけた消防隊が消火活動を行うために使うものです(消防法施行令第7条第6項)。この区分に入るのは、連結送水管・排煙設備・連結散水設備・非常コンセント設備・無線通信補助設備の5つだけなので、まとめて覚えてしまうのが早道です。

連結送水管は、建物の外にある送水口と各階の放水口を配管でつないだもので、消防ポンプ車から水を送り込み、消防隊が上の階で放水するための設備です。「誰が使う設備なのか」を基準に区別すると、分類で迷わなくなります。
他の選択肢について

・屋内消火栓設備:建物にいる人が自分で操作して初期消火を行う設備で、「消防の用に供する設備」のうち消火設備です。
・自動火災報知設備:同じく「消防の用に供する設備」のうち警報設備に分類されます。
・救助袋:同じく「消防の用に供する設備」のうち避難設備に分類されます。
問35-1

乙種第4類の消防設備士免状で整備を行うことができない設備はどれか。

  • ①消防機関へ通報する火災報知設備
  • ②自動火災報知設備
  • ③消火器
  • ④ガス漏れ火災警報設備
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正解 ③消火器
解説
消火器は乙種第4類では扱えません。

消防法施行規則第33条の3は、免状の指定区分ごとに扱える設備を表で定めています。そこで第4類が対象とするのは、自動火災報知設備・ガス漏れ火災警報設備・消防機関へ通報する火災報知設備の3つとされており、消火器は第6類の対象です。

消防設備士免状は「自分が持っている類の設備しか触れない」のが大原則で、他の類の設備を扱いたければ、その類の試験に別途合格して免状の交付を受ける必要があります。第4類の3設備はいずれも「火災やガス漏れを検知して人に知らせる」ものだ、という共通点で覚えると、他の類と取り違えにくくなります。
他の選択肢について

・自動火災報知設備:第4類の中心となる設備で、乙種第4類で整備できます。
・ガス漏れ火災警報設備:都市ガス等の漏れを検知して知らせる設備で、第4類に含まれます。
・消防機関へ通報する火災報知設備:いわゆる火災通報装置のことで、これも第4類です。名前が長く見落としやすいので注意しましょう。
問45-1

消防法令上の「工事」と「整備」の違いについて、正しいものはどれか。

  • ①工事は外観の清掃、整備は結果の報告
  • ②工事は設計図の作成、整備は新設
  • ③工事は異常の調査、整備は消火の支援
  • ④工事は新設や増設、整備は機能の維持
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正解 ④工事は新設や増設、整備は機能の維持
解説
工事は設備そのものを「新しく設ける・増やす・移す」行為、整備は既にある設備の「機能を保つ・元に戻す」行為です。

この区別が乙種にとって決定的に重要なのは、乙種消防設備士が行えるのは整備だけで、工事は甲種消防設備士でなければ行えないからです(消防法第17条の5、第17条の6第2項)。免状の種類ごとにできる範囲が決まっており、乙種が工事を行えば違反になります。

具体的には、感知器の交換・受信機の部品交換・調整・清掃などは整備、感知器の増設や配線の新設、受信機の移設などは工事、と押さえておきましょう。なお、屋内消火栓設備の表示灯の交換のような「軽微な整備」は、消防設備士でなくても行えます(消防法施行令第36条の2第2項)。
他の選択肢について

・工事は設計図の作成:設計は工事の定義ではありません。整備を「新たに設ける作業」とする点も逆になっています。
・工事は異常の調査:異常の有無を調べるのは「点検」であり、工事ではありません。
・工事は外観の清掃:清掃はむしろ整備に含まれる作業です。消防機関への報告は関係者が行うもので、整備ではありません。
問55-1

自動火災報知設備の整備のうち、消防設備士でなくても行うことができる部分として、消防法施行令上正しいものはどれか。

  • ①電源の部分
  • ②受信機の部分
  • ③感知器の部分
  • ④配線の部分
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正解 ①電源の部分
解説
電源の部分は、消防設備士でなければ行えない範囲から除かれています。

消防法施行令第36条の2は、消防設備士でなければ行ってはならない工事・整備の範囲を定めた条文です。自動火災報知設備は同条第1項第9号に挙げられており、そのかっこ書きで「電源の部分を除き」と明記されています。整備について定める同条第2項第1号も、同じかっこ書きを引いています。

除かれている理由は、電源(=商用電源から設備へ電気を引き込む部分)の工事が電気工事士法の領域であり、消防設備士免状ではなく電気工事士の資格で扱われるからです。同じ理屈で、屋内消火栓設備などでは電源に加えて水源・配管の部分も除かれています。試験でも繰り返し問われる除外規定です。
他の選択肢について

・感知器の部分:自動火災報知設備の中心となる機器であり、除外されていません。
・受信機の部分:これも除外されておらず、消防設備士でなければ整備できません。
・配線の部分:配管が除かれるのは屋内消火栓設備などの水系の設備で、自動火災報知設備で除かれるのは電源の部分だけです。
問65-1

「消防法施行令」を定める主体として正しいものはどれか。

  • ①消防庁長官
  • ②内閣
  • ③総務大臣
  • ④都道府県知事
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正解 ②内閣
解説
施行令(政令)を定めるのは内閣です。

消防に関する決まりは三段階になっています。まず国会が定める「消防法」(法律)が大枠を決め、そこから委任を受けて内閣が「消防法施行令」(政令)を定め、さらにそこから委任を受けて総務大臣が「消防法施行規則」(総務省令)を定める、という順です。下にいくほど内容が細かくなります。

たとえば「自動火災報知設備を設けなければならない建物」は施行令第21条が決め、「感知器をどの高さにどう取り付けるか」という細かい数値は施行規則第23条・第24条が決めています。条文を読むときに「これはどの段階の決まりか」が分かると、大枠の話か細目の話かを取り違えなくなります。
他の選択肢について

・総務大臣:消防法施行規則などの省令を定める主体です。政令を定める立場ではありません。
・都道府県知事:消防設備士免状の交付や試験の実施に関わりますが、法令を定める立場ではありません。
・消防庁長官:点検の方法や様式など、さらに細かい事項を告示で定めます。政令を定める主体ではありません。
問75-1

消防設備士免状の指定区分のうち、乙種にだけ設けられているものはどれか。

  • ①第1類及び第2類
  • ②第3類及び第4類
  • ③第6類及び第7類
  • ④特類及び第5類
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正解 ③第6類及び第7類
解説
第6類と第7類は乙種にしかありません。

消防法施行規則第33条の3は、甲種について特類と第1類から第5類までの表を、乙種について第1類から第7類までの表を掲げています。つまり第6類(消火器)と第7類(漏電火災警報器)は乙種だけの区分です。

この2つに甲種が置かれていないのは、消火器も漏電火災警報器も「据え付けて配管や配線を新設する」という性質の設備ではなく、法令上の工事という概念になじまないためです。整備と点検があれば足りるので、工事もできる甲種を設ける必要がありません。逆に特類(特殊消防用設備等)は甲種にしかない区分で、この上下の非対称はよく問われます。
他の選択肢について

・第1類及び第2類:屋内消火栓設備等と泡消火設備で、どちらも甲種・乙種の両方にあります。
・第3類及び第4類:不活性ガス消火設備等と自動火災報知設備等で、これらも両方にあります。
・特類及び第5類:特類は甲種にしかなく、第5類(金属製避難はしご等)は甲種・乙種の両方にあります。
問85-1

自動火災報知設備を構成する次の機器のうち、消防法施行令に定める検定対象機械器具等に含まれないものはどれか。

  • ①感知器
  • ②発信機
  • ③中継器
  • ④地区音響装置
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正解 ④地区音響装置
解説
地区音響装置は検定対象機械器具等には含まれていません。

検定制度とは、火災のときに確実に働かなければ困る機器について、国が定めた規格に適合するかをあらかじめ調べる仕組みです(型式承認と個別検定の二段階)。その対象となる機器を列挙しているのが消防法施行令第37条で、自動火災報知設備の関係では、火災報知設備の感知器又は発信機(第4号)、中継器(第5号)、受信機(第6号)が挙がっています。

一方、ベルやスピーカーである地区音響装置はこの列挙に入っていません。品質が野放しというわけではなく、消防法施行規則第24条第5号が音圧90デシベル以上などの基準を定めており、検定とは別の枠組みで担保されています。
他の選択肢について

・感知器:熱・煙・炎を利用して自動的に火災を感知するものが、検定対象として明記されています。
・発信機:感知器と同じ第4号に、検定対象として並べて挙げられています。
・中継器:火災報知設備等に使用する中継器として、第5号に挙げられています。
問95-1

甲種消防設備士と乙種消防設備士の違いとして正しいものはどれか。

  • ①甲種は工事と整備、乙種は整備のみ
  • ②甲種は整備のみ、乙種は工事と整備
  • ③甲種は点検のみ、乙種は工事のみ
  • ④甲種も乙種も工事と整備ができる
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正解 ①甲種は工事と整備、乙種は整備のみ
解説
消防設備士免状には甲種と乙種があり、甲種は工事と整備の両方を、乙種は整備だけを行うことができます(消防法第17条の6第1項・第2項)。

工事とは、設備を新たに設けたり、増やしたり、移したりする行為です。整備とは、すでにある設備の機能を保ち、または元に戻す行為をいいます。したがって乙種第4類の免状を持っていても、感知器の増設や配線の新設といった工事はできません。行えるのは、感知器や受信機の部品交換、調整、清掃といった整備までです。工事まで手がけたい場合は、甲種第4類の免状を別に取得する必要があります。免状の種類ごとにできる範囲が決まっている、という原則をここで押さえておきましょう。
他の選択肢について

・甲種は整備のみ、乙種は工事と整備:甲種と乙種の内容が入れ替わっています。
・甲種は点検のみ、乙種は工事のみ:点検ができるかどうかで甲種と乙種を分けているわけではありません。
・甲種も乙種も工事と整備ができる:乙種が行えるのは整備だけで、工事はできません。
問105-1

消防設備士免状を交付するのは誰か。

  • ①市町村長
  • ②都道府県知事
  • ③所轄消防署長
  • ④総務大臣
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正解 ②都道府県知事
解説
消防設備士免状は、消防設備士試験に合格した人に対して都道府県知事が交付します(消防法第17条の7第1項)。

試験そのものを実施しているのは一般財団法人消防試験研究センターですが、免状を出すのは知事です。免状の書換えや再交付も知事に申請します。一方、現場の手続では相手が変わります。消防用設備等を設置したときの届出先も、点検結果の報告先も、消防長または消防署長です。消防法には都道府県知事・市町村長・消防長・消防署長・総務大臣が入れ替わり登場するので、免状のことは知事、建物ごとの届出や報告は消防長または消防署長、と対にして覚えると混乱しません。
他の選択肢について

・市町村長:市町村長は消防本部や消防署を置く体制の責任者ですが、免状の交付者ではありません。
・所轄消防署長:消防署長は設置届を受理し、点検結果の報告を受ける立場です。
・総務大臣:総務大臣は消防法施行規則などの省令を定める立場で、免状は交付しません。

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