2026年版・5-4

基礎-4 製造所等と現場のルールの土台の一問一答

甲種危険物取扱者「最初に覚える土台知識」から、基礎-4 製造所等と現場のルールの土台に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-4

製造所等を新たに設置して使用を始めるまでの手順として、正しいものはどれか。

  • ①許可を受け、工事後に完成検査
  • ②工事を終えてから許可を受ける
  • ③届出だけで許可も検査も要らない
  • ④完成検査の後に許可を申請する
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正解 ①許可を受け、工事後に完成検査
解説
許可を受けてから工事を行い、完成検査に合格して初めて使用できます。

製造所等を設置しようとする者は、まず市町村長等に申請して許可を受けます。許可なしに工事を始めることはできません。工事が終わったら完成検査を受け、位置・構造・設備が技術上の基準に適合していると認められて初めて、使用を開始できます(消防法第11条)。位置や構造、設備を後から変更するときも、同じように変更の許可と完成検査が必要です。「許可 → 工事 → 完成検査 → 使用開始」という流れを、順序ごと覚えてしまいましょう。
他の選択肢について

・工事の後に許可を受ける:許可は工事の前に受けるもので、順序が逆になっています。
・届出だけで許可も検査も要らない:指定数量以上を扱う施設は、届出ではなく許可の対象です。
・完成検査の後に許可を申請する:完成検査は工事が完了した後に行うもので、許可より先に受けることはできません。
問25-4

危険物の規制に関する政令が定める、貯蔵所と取扱所の区分の数の組合せとして正しいものはどれか。

  • ①貯蔵所7区分・取扱所2区分
  • ②貯蔵所7区分・取扱所4区分
  • ③貯蔵所5区分・取扱所3区分
  • ④貯蔵所4区分・取扱所7区分
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正解 ②貯蔵所7区分・取扱所4区分
解説
貯蔵所は7区分、取扱所は4区分に分けられています。

貯蔵所は、屋内貯蔵所、屋外タンク貯蔵所、屋内タンク貯蔵所、地下タンク貯蔵所、簡易タンク貯蔵所、移動タンク貯蔵所、屋外貯蔵所の7つです(危険物の規制に関する政令第2条)。取扱所は、給油取扱所、販売取扱所、移送取扱所、一般取扱所の4つです(同政令第3条)。これに製造所を加えたものが「製造所等」で、法令科目の記述はほぼすべてこの枠組みの上に成り立っています。名称と数を最初に暗記しておくと、位置や構造の基準を学ぶときの整理が格段に楽になります。
他の選択肢について

・貯蔵所4・取扱所7:数字を入れ替えたもので、実際は貯蔵所のほうが区分が多くなります。
・貯蔵所5・取扱所3:どちらの数も、政令が定める区分の数と合いません。
・貯蔵所7・取扱所2:貯蔵所の数は正しいものの、取扱所は4区分です。
問35-4

危険物の規制に関する政令が定める取扱所の区分に含まれないものはどれか。

  • ①給油取扱所
  • ②販売取扱所
  • ③移動タンク取扱所
  • ④移送取扱所
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正解 ③移動タンク取扱所
解説
「移動タンク取扱所」という区分はありません。車両に固定されたタンクの施設は、移動タンク貯蔵所に分類されます。

タンクローリーは、危険物を積んで運ぶための施設として移動タンク「貯蔵所」に分類されます。取扱所は給油取扱所、販売取扱所、移送取扱所、一般取扱所の4つだけで、それ以外の名称は法令には存在しません。区分の名前を少しだけ変えた選択肢は法令科目の定番なので、7つの貯蔵所と4つの取扱所の正式な名称を、余計なものを混ぜずに覚えておく必要があります。名称のどこが「貯蔵所」でどこが「取扱所」かを意識すると、取り違えが減ります。
他の選択肢について

・給油取扱所:自動車等の燃料タンクに直接給油する施設で、いわゆるガソリンスタンドです。
・販売取扱所:店舗で容器入りのまま販売するために危険物を取り扱う施設です。
・移送取扱所:配管やポンプなどによって危険物の移送を行う施設です。
問45-4

危険物保安監督者を定めなければならない義務を負う者として、正しいものはどれか。

  • ①その製造所等を所管する市町村長等
  • ②製造所等の工事を請け負った施工業者
  • ③危険物の取扱作業に従事する従業者全員
  • ④製造所等の所有者、管理者または占有者
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正解 ④製造所等の所有者、管理者または占有者
解説
危険物保安監督者を定める義務を負うのは、製造所等の所有者・管理者・占有者です。

消防法第13条第1項は、政令で定める製造所等の所有者、管理者または占有者に対し、甲種または乙種の危険物取扱者で6か月以上の実務経験を有する者のうちから危険物保安監督者を定め、保安の監督をさせるよう求めています。定めたときは遅滞なく市町村長等に届け出る必要があり、解任したときも同じです。この「施設を持っている側が責任を負い、行政には届け出る」という構図は、予防規程の作成や定期点検の実施でも共通しています。
他の選択肢について

・市町村長等:行政は届出を受ける立場であり、監督者を選ぶ立場ではありません。
・従業者全員:義務を負うのは施設の所有者等であって、個々の従業者ではありません。
・工事の施工業者:施工業者は工事を行うだけで、施設の保安体制を組む義務は負いません。
問55-4

第4類の危険物を貯蔵し、または取り扱う場所の掲示板に表示する注意事項はどれか。

  • ①火気厳禁
  • ②火気注意
  • ③禁水
  • ④可燃物接触注意
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正解 ①火気厳禁
解説
第4類の危険物を貯蔵し、または取り扱う場所には、注意事項として「火気厳禁」と表示した掲示板を設けます(危険物の規制に関する規則第18条第1項第4号ハ)。

この掲示板は赤い地に白い文字で書きます(同項第5号)。注意事項の掲示板は三種類あり、第2類のうち引火性固体を除くものには「火気注意」、第1類のうちアルカリ金属の過酸化物などや禁水性物品には青い地に白い文字で「禁水」と表示します。第4類・第5類・引火性固体・自然発火性物品はいずれも「火気厳禁」です。注意事項のほかに、危険物の類・品名・最大数量・指定数量の倍数・危険物保安監督者の氏名を表示した白地の掲示板も必要です。
他の選択肢について

・火気注意:引火性固体を除く第2類の危険物に表示する注意事項です。
・禁水:第1類のアルカリ金属の過酸化物などと、禁水性物品に表示する注意事項です。
・可燃物接触注意:第1類や第6類の運搬容器の外部に表示するもので、掲示板の注意事項ではありません。
問65-4

甲種・乙種・丙種の危険物取扱者免状の違いに関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①丙種はすべての第4類を扱える
  • ②丙種は第4類の一部だけ扱える
  • ③乙種はすべての類を扱える
  • ④甲種は立会いしかできない
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正解 ②丙種は第4類の一部だけ扱える
解説
丙種はガソリンや灯油など特定の第4類危険物を扱えますが、他人の作業への立会いはできません。

3種類の免状は、扱える危険物の範囲と立会いの可否で整理できます。甲種はすべての類を扱え、すべての類について立会いもできます。乙種は免状に指定された類を扱え、その類について立会いができます。丙種は、ガソリン、灯油、軽油、第3石油類のうち重油・潤滑油と引火点130度以上のもの、第4石油類、動植物油類だけを自ら扱えますが、立会いは認められず、危険物保安監督者にもなれません(危険物の規制に関する規則第49条)。この三段階の違いは繰り返し問われます。
他の選択肢について

・丙種はすべての第4類を扱える:丙種が扱えるのはガソリンや灯油など一部に限られ、特殊引火物やアルコール類は扱えません。
・乙種はすべての類を扱える:すべての類を扱えるのは甲種で、乙種は指定された類だけです。
・甲種は立会いしかできない:甲種は自ら取り扱うことも、立ち会うこともできます。
問75-4

法令上の「運搬」と「移送」の違いに関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①運搬は敷地内、移送は敷地の外
  • ②運搬はタンクローリー、移送は容器
  • ③運搬は容器、移送はタンクローリー
  • ④運搬は船舶、移送は鉄道や航空機
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正解 ③運搬は容器、移送はタンクローリー
解説
運搬は容器に詰めて車両で運ぶこと、移送は移動タンク貯蔵所、いわゆるタンクローリーで運ぶことです。

言葉が似ているうえに規制の内容が異なるため、最初に区別しておくべき用語です。運搬では、容器の基準、積載方法、混載の制限、車両に掲げる標識などが問題になり、危険物取扱者の資格がなくても行えます。一方、移送は移動タンク貯蔵所を走らせる行為で、その危険物を取り扱える危険物取扱者が必ず乗車し、免状を携帯していなければなりません。「容器なら運搬、タンクローリーなら移送」と結びつけて覚えてください。資格が要るか要らないかが、両者を分ける実務上の分かれ目になります。
他の選択肢について

・運搬と移送が逆:用語の対応を入れ替えたもので、意味が逆になっています。
・敷地の内か外かで分ける:距離や敷地の内外によって区別するものではありません。
・船舶と鉄道で分ける:輸送機関の種類によって呼び分けているわけではありません。
問85-4

製造所等を設置するときに、その許可を出すのは誰か。

  • ①危険物保安技術協会
  • ②消防庁長官
  • ③所轄消防署長
  • ④市町村長等
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正解 ④市町村長等
解説
製造所等の設置と、位置・構造・設備の変更には、市町村長等の許可が必要です(消防法第11条第1項)。

「市町村長等」とは、消防本部および消防署を置く市町村ではその市町村長を、置かない市町村の区域では都道府県知事を指す言い方です。一つの言葉で二つの立場を表しているのは、消防の体制が市町村ごとに違うためです。なお、二以上の都道府県にまたがる移送取扱所については総務大臣が許可を行います。設置の許可のほか、完成検査、予防規程の認可、使用停止命令なども市町村長等が行います。手続の流れは、許可、工事、完成検査、使用開始の順です。
他の選択肢について

・消防庁長官:消防庁長官は基準の細目を告示で定める立場で、個々の施設の許可は行いません。
・所轄消防署長:消防署長は仮貯蔵・仮取扱いの承認などを行い、設置の許可は行いません。
・危険物保安技術協会:屋外タンク貯蔵所の審査などを行う機関で、許可の権限はありません。
問95-4

製造所等の定期点検を行う義務を負う者として、正しいものはどれか。

  • ①製造所等の所有者、管理者または占有者
  • ②その区域を管轄する消防長または消防署長
  • ③危険物の取扱作業に従事する従業者全員
  • ④危険物保安監督者に選任されている者だけ
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正解 ①製造所等の所有者、管理者または占有者
解説
定期点検の義務を負うのは、製造所等の所有者・管理者・占有者です。

政令で定める製造所等の所有者等は、その施設が技術上の基準に適合しているかどうかを定期に点検し、記録を作成して保存しなければなりません。点検は原則として1年に1回以上行い、記録は原則として3年間保存します。実際に点検を行えるのは、危険物取扱者または危険物施設保安員です。それ以外の人が点検を行えるのは、危険物取扱者の立会いを受けた場合に限られます(危険物の規制に関する規則第62条の6)。「義務を負う者」と「実際に点検できる者」は別の話なので、混同しないようにしてください。
他の選択肢について

・消防長または消防署長:行政は立入検査を行う立場であり、定期点検の義務者ではありません。
・危険物保安監督者だけ:監督者は保安の監督を行いますが、点検義務の主体は所有者等です。
・従業者全員:義務は、施設を支配している所有者等に課されています。
問105-4

危険物に関する規定が置かれている法令の関係として、正しいものはどれか。

  • ①政令が消防法より上位に立つ
  • ②法律の下に政令と省令が置かれる
  • ③省令が法律や政令より優先する
  • ④市町村の条例が消防法より優先する
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正解 ②法律の下に政令と省令が置かれる
解説
消防法という法律を頂点に、危険物の規制に関する政令、危険物の規制に関する規則の順で、細かい基準が定められています。

法律は国会が定める大枠で、そこで「政令で定める」と委任された事項を内閣が政令で決め、さらに「総務省令で定める」と委任された事項を大臣が省令で決めます。危険物の分野では、危険物の定義や許可の制度は消防法、指定数量や施設の区分は政令、危険等級や運搬容器の細目は規則、といった具合に役割が分かれています。この階層を意識して読むと、どの規定がどこに書いてあるかを問う問題で迷わなくなります。
他の選択肢について

・政令が法律より上位:政令は法律の委任を受けて定められるもので、法律に反することはできません。
・省令が優先される:省令は最も下位にあたり、法律や政令に反する内容を定められません。
・条例が優先される:条例が受け持つのは、法律が直接規制していない指定数量未満の範囲などです。

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