2026年版・7-2

基礎-2 身近な脅威とマルウェアの基礎の一問一答

情報セキュリティマネジメント試験「最初に覚える土台知識」から、基礎-2 身近な脅威とマルウェアの基礎に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問17-2

「マルウェア」を説明したものとして正しいものはどれか。

  • ①害を与える目的で作られたソフト
  • ②無償で自由に改変できるソフト
  • ③提供元の支援が終了したソフト
  • ④動作が不安定で異常終了するソフト
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正解 ①害を与える目的で作られたソフト
解説
マルウェアは「悪意のある(malicious)ソフトウェア(software)」を縮めた言葉で、利用者や機器に害を与える目的で作られたソフトウェアの総称です。コンピュータウイルス、ワーム、トロイの木馬、ランサムウェア、スパイウェアなどは、いずれもマルウェアという大きな箱の中に入る個別の種類です。

ここで押さえたいのは、分類の基準が「作った人の目的が悪意にあるかどうか」だという点です。品質が悪くてよく落ちるソフトも、更新が止まった古いソフトも危険ではありますが、害を与える意図がなければマルウェアではありません。総称と個別の種類の関係を先に整理しておくと、この後の学習がぐっと進めやすくなります。
他の選択肢について

・動作が不安定なソフトウェア:単に品質の問題であり、害を与える意図がなければマルウェアではありません。
・自由に改変できるソフトウェア:オープンソースソフトウェアの説明で、悪意の有無とは無関係です。
・支援が終了したソフトウェア:修正が提供されず危険ではありますが、それ自体はマルウェアではありません。
問27-2

ランサムウェアに感染した場合に起こる典型的な被害はどれか。

  • ①遠隔操作され攻撃の踏み台にされる
  • ②ファイルが暗号化され金銭を要求される
  • ③入力内容が記録されて外部へ送信される
  • ④広告が繰り返し表示され画面が開く
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正解 ②ファイルが暗号化され金銭を要求される
解説
ランサムウェアは、身代金を意味するランサム(ransom)に由来する名前のとおり、感染した端末やサーバのファイルを勝手に暗号化して使えなくし、元に戻す条件として金銭の支払を迫るマルウェアです。

近年は暗号化に加えて、盗み出したデータを公表するとほのめかして二重に脅す手口も確認されています。支払っても復元される保証はなく、応じること自体が次の攻撃を招くため、事前の備えが何より重要です。有効なのはバックアップですが、常時つながっている場所に置くと一緒に暗号化されてしまうので、ネットワークから切り離した媒体や別の場所に保管し、実際に戻せるかを定期的に試しておく必要があります。
他の選択肢について

・遠隔操作され攻撃の踏み台にされる:ボットに感染した端末に見られる被害で、金銭の要求は伴いません。
・入力内容がひそかに記録される:キーロガーなどスパイウェアの被害の特徴です。
・広告が繰り返し表示される:アドウェアの典型的な症状で、ファイルの暗号化は起こりません。
問37-2

コンピュータウイルスとワームの違いの説明として正しいものはどれか。

  • ①ワームは寄生し、ウイルスは単独で増殖
  • ②ワームは媒体で、ウイルスは通信で広がる
  • ③ワームは単独で増殖し、ウイルスは寄生
  • ④ワームは人が実行し、ウイルスは自動で動く
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正解 ③ワームは単独で増殖し、ウイルスは寄生
解説
コンピュータウイルスは、他のプログラムやファイルに寄生し、その宿主が実行されることで増殖します。これに対してワームは寄生する相手を必要とせず、それ自体が独立したプログラムとして動き、自分の複製を作ってネットワークを通じて次々に他の機器へ広がっていきます。宿主が要るか要らないか、これが両者を分ける最大の違いです。

ワームは人の操作を待たずに広がるため、感染の速度が非常に速いという特徴があります。OSやソフトウェアの脆弱性を突いて侵入する型が多く、修正プログラムを速やかに当てておくことが直接の備えになります。なお、実務では両者をまとめてウイルスと呼ぶ場面もありますが、試験では区別して問われます。
他の選択肢について

・寄生と自己増殖が入れ替わっている:寄生するのがウイルス、単独で増殖するのがワームで、説明が逆です。
・ワームは媒体でだけ広がる:ワームはネットワーク経由で広がるものが中心で、経路は限定されません。
・ワームは人が実行して初めて動く:人の操作を待たずに動き出す点こそがワームの特徴です。
問47-2

「トロイの木馬」と呼ばれるマルウェアの特徴として正しいものはどれか。

  • ①大量の通信で公開サーバを止める
  • ②画面を暗くして操作できなくする
  • ③他のファイルに寄生して複製を作る
  • ④有用なソフトを装い裏で不正に動く
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正解 ④有用なソフトを装い裏で不正に動く
解説
トロイの木馬は、便利なツールや正規のアプリケーションを装って利用者自身に導入させ、その裏で情報の窃取や外部からの遠隔操作といった不正な動作を行うマルウェアです。名前は、贈り物の木馬に兵士を潜ませて城内へ入り込んだという古代の逸話に由来します。

最大の特徴は、攻撃者が無理やり侵入するのではなく、利用者が自分の意思で入れてしまう点にあります。そのため、出所の分からないソフトウェアを導入しない、公式のストアや提供元の正規サイトからのみ入手する、といった行動が直接の防御になります。また、ウイルスやワームと違って自ら増殖しないものが多く、静かに潜んだまま長期間動き続ける点にも注意が必要です。
他の選択肢について

・画面を操作不能にする:ランサムウェアの一部に見られる挙動で、偽装して導入させるという本質とは異なります。
・他のファイルに寄生して複製する:コンピュータウイルスの特徴で、トロイの木馬は通常は自己増殖しません。
・大量の通信でサーバを停止させる:DoS攻撃の説明であり、マルウェアの種類を表すものではありません。
問57-2

キーボードで入力した内容をひそかに記録し、外部へ送信するマルウェアの呼び名はどれか。

  • ①キーロガー
  • ②ボットネット
  • ③アドウェア
  • ④ルートキット
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正解 ①キーロガー
解説
キーロガーは、利用者がキーボードで打った内容をひそかに記録し、攻撃者へ送信するマルウェアです。利用者IDやパスワード、クレジットカード番号、メールの本文など、入力したものがそのまま盗まれてしまいます。

情報を盗み出すことを目的としたマルウェアを広くスパイウェアと呼び、キーロガーはその代表例です。画面をそのまま撮影して送るもの、閲覧の履歴を集めるものなど、種類はさまざまです。共通するのは、感染しても目立った症状が出ず、利用者が気付きにくいという点です。だからこそ、対策ソフトを最新の状態に保つこと、共用のパソコンで重要なサービスにログインしないことが有効な備えになります。
他の選択肢について

・アドウェア:広告を強制的に表示させるソフトウェアで、入力内容の記録を目的とはしません。
・ボットネット:乗っ取られた多数の端末が攻撃者の指示で連携して動く仕組みを指す言葉です。
・ルートキット:侵入の痕跡やマルウェアの存在を隠す仕組みで、記録ではなく隠蔽が目的です。
問67-2

フィッシングの典型的な手口として正しいものはどれか。

  • ①無線の電波を傍受し情報を抜き取る
  • ②偽サイトへ誘導しIDを入力させる
  • ③会議に潜り込み配付資料を持ち帰る
  • ④大量の通信で利用者を締め出す
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正解 ②偽サイトへ誘導しIDを入力させる
解説
フィッシングは、金融機関や通販サイト、宅配業者など実在する事業者を装ったメールやショートメッセージを送りつけ、本物そっくりの偽サイトへ誘導して、利用者ID・パスワード・クレジットカード番号などを利用者自身に入力させて盗み取る手口です。

特徴は、システムの弱点を突くのではなく、人の思い込みや焦りを利用する点にあります。「アカウントが停止されます」「お荷物をお届けできませんでした」といった、つい確認したくなる文面が使われます。有効な対策は単純で、メールやメッセージの中のリンクからは開かず、日頃使っているブックマークや公式アプリから接続する習慣をつけることです。
他の選択肢について

・会議に潜り込んで資料を持ち帰る:人の隙を突く手口ではありますが、これは物理的な侵入や不正な持出しに当たります。
・大量の通信で締め出す:DoS攻撃の説明で、可用性を損なわせる攻撃です。
・無線の電波を傍受する:盗聴の説明で、利用者自身に入力させる点がフィッシングとの違いです。
問77-2

マルウェアの感染を防ぐための日常的な対策として正しいものはどれか。

  • ①重要なファイルを別の場所へ複製する
  • ②定義ファイルを月一回手動で更新
  • ③修正プログラムを速やかに適用する
  • ④利用者IDを覚えやすい文字列にする
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正解 ③修正プログラムを速やかに適用する
解説
マルウェアの多くは、OSやソフトウェアに残った既知の脆弱性を突いて侵入します。提供元から修正プログラム(セキュリティ更新)が公開されたら速やかに適用し、弱点を残さないことが、最も基本的で効果の高い日常の対策です。

「既知の脆弱性」とは、すでに存在が公表され、直し方も分かっている弱点のことです。攻撃者は公表された情報をもとに攻撃の道具を作るため、公表から適用までの時間が長いほど危険が高まります。あわせて、マルウェア対策ソフトを導入して定義ファイルを自動で最新に保つこと、提供元の支援が終了した古い製品を使い続けないことも重要です。
他の選択肢について

・定義ファイルを月に一度だけ手動で更新:新種は日々現れるため頻度が足りず、自動更新にすべきです。
・利用者IDを覚えやすい文字列に変える:推測されやすくなるうえ、感染の防止には結び付きません。
・重要なファイルを複製して保管:復旧のためには有効ですが、感染そのものを防ぐ対策ではありません。
問87-2

ソーシャルエンジニアリングに当たる行為として正しいものはどれか。

  • ①公開された脆弱性を悪用して侵入する
  • ②無線LANの電波を捕捉して解析する
  • ③解析ツールで暗号文を復号して読む
  • ④担当者を装い電話でパスワードを聞く
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正解 ④担当者を装い電話でパスワードを聞く
解説
ソーシャルエンジニアリングとは、技術ではなく人の心理や行動の隙を突いて情報を得る手口の総称です。情報システム部門の担当者を装って電話をかけ、「調査のために教えてほしい」とパスワードを聞き出す行為は、その典型です。

ほかにも、肩越しに画面をのぞき見るショルダーハッキング、ごみ箱に捨てられた書類をあさるスキャベンジング、社員の後ろについて入室してしまう共連れなどがあります。いずれも暗号化や対策ソフトでは防げません。電話で本人確認をする手順をあらかじめ決めておく、書類はシュレッダーで裁断する、といった運用のルールを全員で徹底することが対策の中心になります。
他の選択肢について

・脆弱性を悪用した侵入:ソフトウェアの弱点を突く技術的な攻撃であり、人を欺く手口ではありません。
・解析ツールによる復号:暗号に対する技術的な攻撃で、心理的な隙とは関係しません。
・無線の電波の捕捉:通信路に対する盗聴で、これも技術的な手段による攻撃です。
問97-2

業務中に、取引先を装った不審なメールを受け取った。取るべき対応として最も適切なものはどれか。

  • ①開かずに定められた窓口へ連絡する
  • ②まず添付ファイルを開いて確かめる
  • ③返信して差出人に問い合わせる
  • ④自分の判断で削除し様子を見る
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正解 ①開かずに定められた窓口へ連絡する
解説
不審なメールを受け取ったときの基本は、添付ファイルも本文中のリンクも開かないまま、あらかじめ定められた報告窓口へ速やかに連絡することです。

速やかな報告が重要なのは、同じメールが他の従業員にも届いている可能性が高いからです。組織として早く把握できれば、全社への注意喚起や該当するメールの一括削除といった手が打て、被害の拡大を抑えられます。取引先へ確認したい場合も、そのメールに返信するのではなく、名刺や過去の契約書に記載された電話番号など、あらかじめ分かっている別の連絡手段を使ってください。差出人の表示は簡単に偽装できるため、見た目だけで本物と判断してはいけません。
他の選択肢について

・まず添付ファイルを開く:開いた時点で感染しうるため、本物かどうかを確かめる方法として成り立ちません。
・返信して問い合わせる:返信先が攻撃者になっている場合があり、やり取りを続けること自体が危険です。
・自分の判断で削除する:報告されず組織的な対応が遅れるうえ、調査に必要な情報も失われます。
問107-2

業務用パソコンがマルウェアに感染した疑いがある場合、最初に取るべき行動として最も適切なものはどれか。

  • ①疑わしいファイルを直ちに削除する
  • ②通信を遮断し電源は切らずに報告する
  • ③隣席の端末でも同じ操作を試してみる
  • ④共有フォルダへ接続して状況を比べる
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正解 ②通信を遮断し電源は切らずに報告する
解説
感染の疑いがある場合にまず行うのは、有線ケーブルを抜く、無線をオフにするなどしてネットワークから切り離すことです。そのうえで、電源は切らずに担当部署へ直ちに報告します。

ネットワークから切り離すのは、共有フォルダや他の端末へ被害が広がるのを止めるためです。一方で電源を切らないのは、メモリ上にしか存在しない情報が失われ、後から原因や被害の範囲を調べることが難しくなるからです。感染したかどうかの判断や駆除は専門の担当者の仕事であり、利用者が自分の判断で操作を続けることが最も危険です。慌てずに「切り離す・電源はそのまま・すぐ報告」の順番を覚えておきましょう。
他の選択肢について

・疑わしいファイルを削除する:調査の手掛かりを失わせるうえ、感染が解消される保証もありません。
・共有フォルダへ接続する:接続によって被害を他の利用者へ広げてしまうおそれがあります。
・隣席の端末で同じ操作を試す:健全な端末まで感染させることになり、自ら被害を広げる行為です。

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