2026年版・4-5

法人税・消費税の基礎の一問一答

FP3級「タックスプランニング」から、法人税・消費税の基礎に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-5

法人税における所得金額の基本的な計算方法として、最も適切なものはどれか。

  • ①各事業年度の益金の額から損金の額を差し引いて、所得金額を計算する仕組みとされている。
  • ②各事業年度の売上高をそのまま所得金額として、法人税額を計算する仕組みとされている。
  • ③法人税の所得金額は、その事業年度に株主総会で決議した配当金の額に基づいて計算される。
  • ④法人税の所得金額の計算では、益金・損金ではなく、貸借対照表の純資産増減額のみを基準に計算する。
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正解 ①各事業年度の益金の額から損金の額を差し引いて、所得金額を計算する仕組みとされている。
解説
法人税における各事業年度の所得金額は、その事業年度の益金の額から損金の額を差し引いて計算します。益金・損金は会計上の収益・費用と近い概念ですが、法人税法特有の取扱い(別段の定め)によって範囲が異なる場合があります。

他の選択肢が不適切な理由
売上高からそのまま所得金額が決まるのではなく、益金から損金を差し引いて計算します。所得金額は配当金の額とは別の概念であり、株主総会で決議した配当金の額に基づいて計算されるものではありません。法人税の所得金額の計算は、貸借対照表の純資産の増減額そのものではなく、益金の額から損金の額を差し引くという考え方に基づいて行います。
問24-5

法人税における税務調整に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①税務調整は、会計上の利益と税務上の所得金額を、常に完全に一致させるための手続きである。
  • ②会計上の利益に、法人税法特有の規定に基づき加算・減算して所得金額を導き出す手続きである。
  • ③税務調整では加算項目のみが扱われ、会計上の利益から差し引く減算項目は設けられていない。
  • ④税務調整は、資本金の額が1億円を超える大法人にのみ義務付けられている手続きとされている。
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正解 ②会計上の利益に、法人税法特有の規定に基づき加算・減算して所得金額を導き出す手続きである。
解説
税務調整とは、企業会計上の利益を出発点として、交際費の損金不算入額の加算や受取配当等の益金不算入額の減算など、法人税法特有の規定(別段の定め)に基づく加算・減算を行い、税務上の所得金額を計算する手続きです。

他の選択肢が不適切な理由
税務調整は会計と税務の考え方の違いを反映するための手続きであり、両者を常に完全に一致させるものではありません。受取配当等の益金不算入のように会計上の利益から差し引く減算項目もあり、加算項目だけが扱われるわけではありません。税務調整は法人税の確定申告を行うすべての法人に関係する手続きであり、資本金の額が1億円を超える大法人だけに限られるものではありません。
問34-5

法人の交際費等の損金算入に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①交際費等のうち、得意先との接待飲食費であれば、業種や規模を問わずその全額を無条件に損金算入できる。
  • ②法人が支出した交際費等は、金額の多寡にかかわらず、その全額が無条件に損金に算入されるとされる。
  • ③中小法人については、一定額まで交際費等を損金に算入できる定額控除限度額の制度が設けられている。
  • ④交際費等の損金算入の定額控除限度額(年800万円)は、資本金の額にかかわらずすべての法人に適用される。
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正解 ③中小法人については、一定額まで交際費等を損金に算入できる定額控除限度額の制度が設けられている。
解説
法人が支出する交際費等は、原則として損金不算入とされていますが、中小法人については一定額(年800万円)までを損金に算入できる定額控除限度額の制度が設けられているなど、法人の規模等に応じた特例があります。

他の選択肢が不適切な理由
接待飲食費については、その50%相当額を損金に算入できる特例はありますが、全額が無条件に損金算入できるわけではありません。交際費等は原則として損金不算入とされ、支出額の全額が無条件に損金算入されるわけではありません。定額控除限度額(年800万円)の特例は、資本金の額が1億円を超える大法人には適用されず、対象が中小法人に限られている点で、すべての法人に一律に適用されるわけではありません。
問44-5

法人が役員に支払う役員報酬の損金算入に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①役員に対して支給する賞与は、支給の方法を問わず、常に損金に算入することができる。
  • ②役員報酬は、その金額や支給方法にかかわらず、常にその全額が損金に算入されるとされている。
  • ③役員報酬の損金算入の可否は、代表取締役か平取締役かという役職の違いのみによって決まる。
  • ④毎月同額を支給する定期同額給与に該当するなど、要件を満たせば損金算入が認められる。
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正解 ④毎月同額を支給する定期同額給与に該当するなど、要件を満たせば損金算入が認められる。
解説
役員に対する給与は、恣意的な利益調整を防ぐ観点から、毎月同額を支給する定期同額給与や、事前に税務署へ届け出た事前確定届出給与など、一定の要件を満たすものに限り損金算入が認められます。

他の選択肢が不適切な理由
役員賞与は、事前確定届出給与としての届出等の要件を満たさない限り、原則として損金に算入できません。要件を満たさない役員給与は損金不算入となるため、金額や支給方法にかかわらず全額が損金算入されるわけではありません。損金算入の可否は、定期同額給与や事前確定届出給与等の支給形態が要件を満たすかどうかで決まるのであり、役職の違いのみによって決まるものではありません。
問54-5

法人税の税率の考え方に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①法人税の税率は、所得税と同様に所得金額が多いほど段階的に税率が上がる超過累進税率である。
  • ②所得税のような超過累進税率ではなく、所得金額に一定の税率を適用する比例税率が基本である。
  • ③中小法人の軽減税率は、資本金にかかわらず所得金額が年800万円以下ならすべての法人に適用される。
  • ④法人税の税率は、法人の業種によって大きく異なる金額が個別に定められている仕組みである。
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正解 ②所得税のような超過累進税率ではなく、所得金額に一定の税率を適用する比例税率が基本である。
解説
法人税の税率は、所得税のような超過累進税率ではなく、所得金額に対して一定の税率を適用する比例税率が基本です。資本金1億円以下の中小法人等については、所得金額のうち年800万円以下の部分に軽減税率が適用される特例が設けられています。

他の選択肢が不適切な理由
法人税は所得税のような超過累進税率ではなく、比例税率が基本です。中小法人向けの軽減税率の特例は、資本金1億円以下の中小法人等が対象であり、資本金の額にかかわらずすべての法人に適用されるわけではありません。法人税の税率は業種ではなく、法人の資本金や所得金額の区分に応じて定められています。
問64-5

消費税の課税事業者・免税事業者の区分に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①消費税の納税義務の判定は、新設法人を含め基準期間の課税売上高のみによって行われる。
  • ②基準期間における課税売上高にかかわらず、すべての事業者は消費税の課税事業者となるとされる。
  • ③免税事業者になるかどうかの判定には、基準期間の課税売上高ではなく実際の売上高が用いられる。
  • ④原則として、基準期間の課税売上高が1,000万円以下の事業者は、納税義務が免除される。
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正解 ④原則として、基準期間の課税売上高が1,000万円以下の事業者は、納税義務が免除される。
解説
消費税は、原則として基準期間(個人事業者は前々年、法人は前々事業年度)における課税売上高が1,000万円以下である場合、その課税期間の消費税の納税義務が免除される仕組みになっています(免税事業者)。

他の選択肢が不適切な理由
基準期間がない新設法人については、資本金の額が1,000万円以上であれば設立当初から課税事業者となる特例があり、基準期間の課税売上高のみで判定が完結するとは限りません。基準期間の課税売上高が1,000万円以下であれば免税事業者となり得るため、すべての事業者が一律に課税事業者になるわけではありません。免税事業者になるかどうかの判定は、その課税期間中の実際の売上高ではなく、基準期間(2期前)の課税売上高を基準に行われます。
問74-5

消費税の簡易課税制度に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①基準期間の課税売上高が5,000万円以下の事業者が、届出により選択できる制度である。
  • ②簡易課税制度は、事業者の売上規模にかかわらず、届出をすればいつでも選択できる制度である。
  • ③簡易課税制度を選択する場合、事前の届出は不要であり、確定申告時に選択すればよい。
  • ④簡易課税制度は、実際の課税仕入れの金額を集計して納付税額を計算する仕組みの制度である。
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正解 ①基準期間の課税売上高が5,000万円以下の事業者が、届出により選択できる制度である。
解説
簡易課税制度は、基準期間における課税売上高が5,000万円以下の事業者が、適用を受けようとする課税期間の初日の前日までに「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出することで選択できる制度で、業種ごとのみなし仕入率を用いて納付税額を計算します。

他の選択肢が不適切な理由
基準期間の課税売上高が5,000万円を超える事業者は、簡易課税制度を選択できません。簡易課税制度の適用には、原則として課税期間の初日の前日までの事前の届出が必要です。簡易課税制度は、実際の課税仕入れ額ではなく、業種ごとに定められたみなし仕入率を用いて計算する制度です。
問84-5

消費税の特定期間による納税義務の判定に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①特定期間による判定の対象は新設法人に限られ、個人事業者や設立2期目以降の法人には適用されない。
  • ②特定期間の課税売上高がいくらであっても、基準期間の判定だけで常に納税義務の有無が決まる。
  • ③基準期間が1,000万円以下でも、特定期間の売上高が1,000万円超で課税事業者になる。
  • ④特定期間の課税売上高による判定基準は、基準期間の基準額よりも大幅に高く設定されている。
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正解 ③基準期間が1,000万円以下でも、特定期間の売上高が1,000万円超で課税事業者になる。
解説
基準期間の課税売上高が1,000万円以下であっても、特定期間(個人事業者はその年の前年1月から6月まで、法人は原則前事業年度の開始から6か月間)の課税売上高が1,000万円を超えた場合には、その課税期間から課税事業者となります。

他の選択肢が不適切な理由
特定期間による判定は、新設法人に限られず、個人事業者や設立2期目以降の法人にも適用される制度です。特定期間の課税売上高が1,000万円を超えると、基準期間の判定だけによらず課税事業者になる場合があります。特定期間の判定基準額は、基準期間の基準額と同じく1,000万円であり、大幅に高い金額が設定されているわけではありません。
問94-5

消費税の原則的な計算方法(一般課税)に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①一般課税による消費税額の計算方法には、みなし仕入率を用いるのが原則である。
  • ②消費税の納付税額は、課税売上げに係る消費税額をそのまま納付税額とする方式である。
  • ③一般課税では、課税仕入れに係る消費税額を控除する仕組みは設けられていない。
  • ④課税売上げに係る消費税額から、課税仕入れ等に係る消費税額を控除して計算する。
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正解 ④課税売上げに係る消費税額から、課税仕入れ等に係る消費税額を控除して計算する。
解説
消費税の原則的な計算方法(一般課税)では、課税期間中の課税売上げに係る消費税額から、課税仕入れ等に係る消費税額(仕入税額控除)を差し引いて、納付すべき消費税額を計算します。

他の選択肢が不適切な理由
課税仕入れに係る消費税額を控除せず、課税売上げに係る消費税額をそのまま納付税額とするものではありません。一般課税でも仕入税額控除の仕組みは設けられており、控除できないわけではありません。みなし仕入率を用いるのは簡易課税制度の計算方法であり、一般課税では実際の課税仕入れ額を用います。
問104-5

法人税の確定申告の期限に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①法人税の確定申告書の提出期限は、株主総会の時期にかかわらず決算日から常に3か月以内とされている。
  • ②法人税の確定申告書は、その事業年度が終了した日の翌年の3月15日までに提出すればよい。
  • ③法人税の確定申告の期限は、法人の資本金の額に応じて大きく異なる日数が定められている。
  • ④原則として、各事業年度終了日の翌日から2か月以内に確定申告書を提出しなければならない。
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正解 ④原則として、各事業年度終了日の翌日から2か月以内に確定申告書を提出しなければならない。
解説
法人税の確定申告は、原則として各事業年度終了の日の翌日から2か月以内に、納税地の所轄税務署長に確定申告書を提出して行う必要があります(一定の要件のもとで申告期限の延長の特例を受けられる場合があります)。

他の選択肢が不適切な理由
法人税の確定申告書の提出期限は原則として2か月以内であり、一律に3か月以内と定められているわけではありません(会計監査等の事情により延長の特例が認められる場合はありますが、原則は2か月です)。個人の所得税の確定申告期限(翌年3月15日)とは別の考え方であり、法人税は事業年度終了日を基準とします。法人税の確定申告期限は資本金の額によって定められているものではなく、事業年度終了の日を基準とした共通の期限です。

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