2026年版・2-1

保険制度の基礎と契約者保護の一問一答

FP3級「リスク管理」から、保険制度の基礎と契約者保護に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-1

生命保険の「保険料」と「保険金」に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①保険料は契約者が保険会社に払い込む金銭であり、保険金は保険事故発生時に受取人へ支払われる金銭である。
  • ②保険料は保険会社が契約者に対して支払う金銭であり、保険金は契約者が保険会社に払い込む金銭である。
  • ③保険料と保険金はどちらも契約者が保険会社に払い込む金銭であり、呼び方が違うだけで内容は同じである。
  • ④保険料は保険期間の開始時に一括払いする金銭であり、保険金は保険期間中に毎月分割払いされる金銭である。
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正解 ①保険料は契約者が保険会社に払い込む金銭であり、保険金は保険事故発生時に受取人へ支払われる金銭である。
解説
保険料は契約者(保険契約者)が保険会社に払い込む金銭であり、保険金は死亡や満期など約定した保険事故が発生した際に、保険会社から受取人に支払われる金銭です。保険料と保険金は支払う主体も性質も異なるものとして区別されます。

他の選択肢が不適切な理由
保険料を支払うのは契約者、保険金を支払うのは保険会社であり、選択肢2は主体が逆になっています。保険料と保険金は名称だけでなく支払う主体も性質も異なり、同じものではありません。また保険料の支払方法には月払・半年払・年払・一時払など複数あり、保険金も原則として保険事故発生時に一時金または年金として支払われるものであり、必ずしも分割払いではありません。
問22-1

生命保険会社が将来の保険金・年金等の支払いに備えて、保険料や運用収益を財源として積み立てている準備金を何というか。

  • ①支払準備金
  • ②責任準備金
  • ③配当準備金
  • ④危険準備金
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正解 ②責任準備金
解説
責任準備金とは、生命保険会社が将来の保険金・給付金・年金等の支払いに備えるため、保険業法に基づき、収受した保険料や運用収益等を財源として積み立てる準備金です。生命保険会社の財務健全性を示す重要な指標の一つであり、生命保険契約者保護機構による補償額も、破綻時点の責任準備金等を基準に算定されます。

他の選択肢が不適切な理由
支払準備金は既に発生した保険事故のうちまだ支払いが終わっていない保険金等に備える準備金であり、責任準備金とは別の科目です。配当準備金は契約者配当金の支払いに充てるための準備金、危険準備金は通常の予測を超える危険(大災害等)に備える追加的な準備金であり、いずれも将来の保険金等の支払いに備える中心的な準備金である責任準備金とは異なります。
問32-1

生命保険の「解約返戻金」に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①解約返戻金とは、保険契約を解約した際に契約者へ払込保険料の全額が必ず払い戻される金銭のことである。
  • ②解約返戻金とは、被保険者が保険期間中に死亡したときにのみ受取人へ支払われる死亡保険金のことである。
  • ③解約返戻金とは、保険契約の解約時に契約者へ払い戻される金銭で、掛け捨て型は一般に少額または無い。
  • ④解約返戻金とは、保険会社がその年の決算の結果に応じて契約者へ分配する剰余金や配当金のことをいう。
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正解 ③解約返戻金とは、保険契約の解約時に契約者へ払い戻される金銭で、掛け捨て型は一般に少額または無い。
解説
解約返戻金とは、保険契約者が保険契約を解約した際に保険会社から契約者へ払い戻される金銭です。定期保険のような掛け捨て型の保険は解約返戻金が少額または無いのに対し、終身保険や養老保険のような貯蓄性のある保険は解約返戻金が比較的多くなる傾向があります。

他の選択肢が不適切な理由
解約返戻金の金額は保険の種類や経過年数によって異なり、払込保険料の全額が必ず払い戻されるわけではありません。死亡時に受取人へ支払われるのは死亡保険金であり、解約返戻金とは異なる概念です。決算の結果に応じて契約者へ分配されるのは契約者配当金であり、解約返戻金とは性質が異なります。
問42-1

生命保険の申込みをした後のクーリングオフ制度に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①クーリングオフは、書面交付日または申込日のいずれか早い日から14日以内なら撤回できる制度である。
  • ②クーリングオフは、保険会社の承諾を得られた場合に限り、口頭の申し出のみで撤回できる制度である。
  • ③クーリングオフは、保険期間が1年を超える契約であれば、いつでも必ず適用される制度である。
  • ④クーリングオフは、書面交付日と申込日のいずれか遅い日から8日以内に撤回や解除ができる制度である。
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正解 ④クーリングオフは、書面交付日と申込日のいずれか遅い日から8日以内に撤回や解除ができる制度である。
解説
クーリングオフとは、契約の申込みをした者が、クーリングオフに関する事項を記載した書面の交付日と申込日のいずれか遅い日から起算して8日以内であれば、書面または電磁的記録により申込みの撤回や契約の解除ができる制度です。契約者を保護するための保険業法上の規定です。

他の選択肢が不適切な理由
起算日は書面交付日と申込日のいずれか『遅い日』であり、撤回できる期間も『早い日』から14日以内ではなく8日以内であるため、この記述は誤りです。撤回の意思表示は書面または電磁的記録によって行う必要があり、口頭の申し出のみでは認められません。また、保険期間が1年以下の契約や、加入が法令で義務付けられている契約など、一定の場合にはクーリングオフの適用が除外されます。
問52-1

生命保険や損害保険のクーリングオフ制度が適用されない場合として、最も適切なものはどれか。

  • ①保険期間が1年以下の契約や、法令で加入が義務付けられている契約は、クーリングオフの対象外となる。
  • ②契約者が個人であり、保険会社の営業所以外の場所で申込みをした契約は、クーリングオフの対象外となる。
  • ③契約者が生命保険と損害保険のどちらを契約したかにかかわらず、クーリングオフは一律に適用される。
  • ④契約者が高齢者である場合に限り、クーリングオフの適用が除外される特別な規定が設けられている。
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正解 ①保険期間が1年以下の契約や、法令で加入が義務付けられている契約は、クーリングオフの対象外となる。
解説
クーリングオフは契約者を保護する制度ですが、保険期間が1年以下の契約、自賠責保険のように法令により加入が義務付けられている契約、法人が申し込む契約、保険会社の営業所等で申込みをした場合、医師の診査を受けた場合などは適用が除外されます。

他の選択肢が不適切な理由
営業所以外の場所(自宅や勤務先等)での申込みはクーリングオフの対象になり得ますが、逆に保険会社の営業所等で申し込んだ場合は対象外とされる点が実際の除外事由です。クーリングオフは生命保険・損害保険を問わず共通の制度ですが、上記のような除外事由に該当すれば一律には適用されません。高齢者であることを理由とする除外規定は設けられていません。
問62-1

契約者や被保険者が保険契約締結時に負う「告知義務」に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①告知義務とは、保険会社が契約者に対して保険商品の内容を詳しく説明する義務のことである。
  • ②告知義務とは、契約者や被保険者が保険会社の求める重要事項について事実を告げる義務である。
  • ③告知義務とは、契約者が毎年の健康診断結果を保険会社に自主的に報告し続ける義務のことである。
  • ④告知義務とは、保険会社が契約者に対して保険料の値上げを事前に告知する義務のことである。
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正解 ②告知義務とは、契約者や被保険者が保険会社の求める重要事項について事実を告げる義務である。
解説
告知義務とは、保険契約の締結にあたり、契約者や被保険者が、保険会社が保険を引き受けるかどうかの判断に重要な影響を及ぼす事項(健康状態や職業等)について、事実をありのまま告げる義務のことです。保険法上の重要な義務で、告知義務違反があると保険会社が契約を解除できる場合があります。

他の選択肢が不適切な理由
保険商品の内容を説明するのは保険会社が負う情報提供義務であり、告知義務とは主体も内容も異なります。告知義務は契約締結時に果たすべき義務であり、契約後に毎年継続して健康診断結果を報告し続ける義務ではありません。保険料の値上げに関する告知は告知義務とは無関係です。
問72-1

生命保険会社が経営破綻した場合の契約者保護に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①生命保険契約者保護機構による補償の対象契約はなく、保険金は原則として支払われなくなる。
  • ②生命保険契約者保護機構は、破綻した保険会社の経営陣に対して行政処分を行うための機関である。
  • ③生命保険契約者保護機構は、破綻時点の責任準備金等の90%まで補償することを基本とする。
  • ④生命保険契約者保護機構は、契約者が払い込んだ保険料の総額の90%を補償することを基本とする。
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正解 ③生命保険契約者保護機構は、破綻時点の責任準備金等の90%まで補償することを基本とする。
解説
生命保険契約者保護機構は、生命保険会社が経営破綻した場合に、保険契約者を保護するためのセーフティネットとして設立された法人です。破綻時点における責任準備金等の90%までを補償することを基本としますが、高予定利率契約など一部の契約では補償割合が引き下げられる場合があります。

他の選択肢が不適切な理由
破綻した場合でも生命保険契約者保護機構による補償の対象となる契約は存在し、保険金が一切支払われなくなるわけではありません。同機構は契約者保護のための資金援助等を行う機関であり、経営陣への行政処分を行う機関ではありません(行政処分は金融庁が行います)。補償の基準となるのは契約者が払い込んだ保険料の総額ではなく、保険料や運用収益等を財源として保険会社が積み立てている責任準備金等の90%であり、この点で誤りです。
問82-1

損害保険契約者保護機構による補償に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①自賠責保険や地震保険を含め、すべての損害保険契約が経過期間を問わず一律に80%補償される。
  • ②火災保険は、保険会社の破綻からの経過期間にかかわらず、保険金は常に50%のみが補償される。
  • ③損害保険契約者保護機構は、生命保険会社が破綻した場合に資金援助を行うための機関である。
  • ④自賠責保険・地震保険は原則100%補償され、火災保険等は破綻後3か月以内は全額補償される。
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正解 ④自賠責保険・地震保険は原則100%補償され、火災保険等は破綻後3か月以内は全額補償される。
解説
損害保険契約者保護機構は、損害保険会社が破綻した場合に契約者を保護するための機構です。自賠責保険や地震保険は保険の性質上、原則として100%補償されます。火災保険や任意の自動車保険等は、破綻後3か月以内に発生した保険事故の保険金は全額、3か月経過後は保険金・解約返戻金とも80%が補償の目安となります。

他の選択肢が不適切な理由
自賠責保険・地震保険は100%補償が原則であり、すべての契約が一律80%というわけではありません。火災保険の補償割合は破綻からの経過期間によって異なり、常に50%というわけではありません。損害保険契約者保護機構が保護するのは損害保険会社の契約者であり、生命保険会社の破綻に備える機関ではありません(生命保険会社は生命保険契約者保護機構が担当します)。
問92-1

保険会社の財務健全性を示す指標である「ソルベンシー・マージン比率」に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①ソルベンシー・マージン比率は、大災害等の予測を超えるリスクへの支払余力を示す指標で、200%が目安とされる。
  • ②ソルベンシー・マージン比率は、保険会社が販売する保険商品の種類の多さを示す指標であり、数値が高いほど多い。
  • ③ソルベンシー・マージン比率は、契約者が支払う保険料の水準を他社と比較するための指標であり、保険料の安さを表す。
  • ④ソルベンシー・マージン比率は、保険会社の従業員数や店舗数の規模を示す指標であり、財務健全性とは関係がない。
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正解 ①ソルベンシー・マージン比率は、大災害等の予測を超えるリスクへの支払余力を示す指標で、200%が目安とされる。
解説
ソルベンシー・マージン比率は、大災害や株価の大幅な下落など、通常の予測を超えるリスクに対して保険会社がどの程度の支払余力を持っているかを示す指標です。この比率が200%を下回ると、金融庁による早期是正措置の対象となり得るため、200%が保険会社の健全性を判断する目安とされています。なお、2026年3月末からは資産・負債を時価で評価する新たな「経済価値ベースのソルベンシー規制(ESR)」も導入され、こちらでは100%が目安とされますが、これはソルベンシー・マージン比率とは別の指標であり、ソルベンシー・マージン比率自体の200%という基準が変わったわけではありません。

他の選択肢が不適切な理由
ソルベンシー・マージン比率は保険商品の種類の多さを示す指標ではなく、財務の健全性・支払余力を示す指標です。保険料水準を他社と比較する指標でもありません。財務の健全性を示す指標であり、従業員数や店舗数といった事業規模を表すものではありません。
問102-1

保険を募集・販売する者に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①保険仲立人(保険ブローカー)は特定の保険会社にのみ所属し、その会社の商品だけを販売する者である。
  • ②保険募集人は保険会社に所属し契約を媒介する者で、保険仲立人は保険会社に属さず契約者側で媒介する。
  • ③保険代理店は保険会社に所属せず、契約者から独立した立場で複数社の商品比較を行う義務を負う。
  • ④保険募集人と保険仲立人は、法律上まったく同一の資格であり、両者を区別する規定は存在しない。
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正解 ②保険募集人は保険会社に所属し契約を媒介する者で、保険仲立人は保険会社に属さず契約者側で媒介する。
解説
保険募集人は、特定の保険会社に所属し、その保険会社を代理してまたは媒介して保険契約の締結を行う者です。一方、保険仲立人(保険ブローカー)は特定の保険会社に所属せず、契約者側の立場に立って保険会社との契約締結を媒介する者であり、両者は保険業法上明確に区別されています。

他の選択肢が不適切な理由
特定の保険会社に所属してその商品のみを扱うのは保険仲立人ではなく保険募集人の特徴です。保険代理店は保険会社の委託を受けて保険契約の締結の代理を行う者であり、複数社の商品比較を行う法律上の義務を負うわけではありません。保険募集人と保険仲立人は、所属の有無や立場が異なる別の制度として保険業法上区別されています。

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