2026年版・6-5

基礎-5 健康診断と労働衛生教育の一問一答

第一種衛生管理者試験「最初に覚える土台知識」から、基礎-5 健康診断と労働衛生教育に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問16-5

常時使用する労働者に対して行う定期健康診断の頻度として、労働安全衛生規則上正しいものはどれか。

  • ①1年以内ごとに1回
  • ②2年以内ごとに1回
  • ③3年以内ごとに1回
  • ④6か月以内ごとに1回
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正解 ①1年以内ごとに1回
解説
常時使用する労働者に対しては、1年以内ごとに1回、定期に健康診断を行わなければなりません(労働安全衛生規則第44条第1項)。
項目は、既往歴・業務歴の調査、自覚症状・他覚症状の有無の検査、身長・体重・腹囲・視力・聴力の検査、胸部エックス線検査(および喀痰検査)、血圧の測定、貧血検査、肝機能検査、血中脂質検査、血糖検査、尿検査、心電図検査です。一部の項目は、年齢などの条件により医師の判断で省略できます。これに対して雇入れ時の健康診断(同規則第43条)では、年齢による項目の省略は認められていません。また、常時50人以上の労働者を使用する事業場では、定期健康診断の結果を所轄労働基準監督署長へ報告しなければなりません(同規則第52条第1項)。
他の選択肢について

・6か月以内ごと:特定業務従事者の健康診断や特殊健康診断の頻度です。
・2年以内ごと:定期健康診断にこの頻度は定められていません。
・3年以内ごと:じん肺健康診断で管理一の労働者に用いられる頻度です。
問26-5

深夜業を含む業務など、特定業務に常時従事する労働者に対する健康診断の頻度として、正しいものはどれか。

  • ①雇入れの際にのみ行えば足りる
  • ②配置替えの際及び6か月以内ごとに1回
  • ③配置替えの際及びその後1年以内ごとに1回
  • ④配置替えの際にのみ行えば足りる
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正解 ②配置替えの際及び6か月以内ごとに1回
解説
労働安全衛生規則第13条第1項第3号に掲げる業務(多量の高熱物体を取り扱う業務、著しく寒冷な場所における業務、有害放射線にさらされる業務、深夜業を含む業務、坑内における業務など)に常時従事する労働者には、その業務への配置替えの際および6か月以内ごとに1回、定期に健康診断を行います(同規則第45条第1項)。
項目は定期健康診断と同じですが、胸部エックス線検査などについては1年以内ごとに1回で足りるとされています。深夜業に従事する人が多い職場では、実務上とくに関わりの深い規定です。対象業務は同号のイからカまでに列挙されており、有害物のガス・蒸気・粉じんを発散する場所における業務や、強烈な騒音を発する場所における業務なども含まれます。
他の選択肢について

・1年以内ごと:一般の定期健康診断の頻度であり、特定業務従事者では不足します。
・配置替えの際のみ:定期の健康診断も必要です。
・雇入れの際のみ:配置替えの際と定期の健康診断も必要です。
問36-5

有機溶剤業務に常時従事する労働者に対する特殊健康診断の時期として、正しいものはどれか。

  • ①配置替え時とその後3年以内ごと
  • ②雇入れ時、配置替え時、1年ごとのみ
  • ③雇入れ時、配置替え時、6か月ごと
  • ④作業開始から1年を経過した後に1回
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正解 ③雇入れ時、配置替え時、6か月ごと
解説
有機溶剤業務に常時従事する労働者には、雇入れの際、当該業務への配置替えの際、およびその後6か月以内ごとに1回、定期に特殊健康診断を行います(有機溶剤中毒予防規則第29条第2項)。
この「雇入れ時・配置替え時・その後6か月以内ごと」という組み立ては、特定化学物質(原則)、鉛、電離放射線などの特殊健康診断にも共通する基本形です。項目には、業務の経歴の調査、作業条件の簡易な調査、尿中の代謝物の量の検査など、その有害物のばく露を反映する検査が含まれます。なお2023年4月からは、その場所の作業環境測定の評価が直近を含めて連続3回第一管理区分であり、直近の健康診断の後に作業方法を変更しておらず、かつ直近3回の健康診断で新たな異常所見が認められなかった労働者について、定期のものを1年以内ごとに1回とすることができるようになりました(同規則第29条第6項)。
他の選択肢について

・その後1年以内ごと:一般の定期健康診断の頻度であり、特殊健康診断では不足します。
・3年以内ごと:じん肺健康診断で管理一の労働者に用いられる頻度です。
・1年経過後に1回:配置替えの際に行う必要があり、定期の実施も欠かせません。
問46-5

常時粉じん作業に従事する労働者(じん肺管理区分が管理一の者)に対するじん肺健康診断の頻度として、正しいものはどれか。

  • ①5年以内ごとに1回
  • ②1年以内ごとに1回
  • ③2年以内ごとに1回
  • ④3年以内ごとに1回
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正解 ④3年以内ごとに1回
解説
常時粉じん作業に従事する労働者のうち、じん肺管理区分が管理二・管理三以外の者(管理一の者など)については、3年以内ごとに1回、定期にじん肺健康診断を行います(じん肺法第8条第1項第1号)。管理二または管理三の者については1年以内ごとに1回です。
すでに所見がある人ほど短い間隔で確認する、という考え方です。なお、粉じん作業以外の作業に転じた後も、管理二の者は3年以内ごとに1回、管理三の者は1年以内ごとに1回の定期健康診断が必要とされています。じん肺健康診断にはこのほか、常時粉じん作業に就くことになったときの就業時健康診断、所見が疑われるときなどの定期外健康診断、離職時健康診断があります(じん肺法第7条、第9条、第9条の2)。
他の選択肢について

・1年以内ごと:じん肺管理区分が管理二または管理三の者に適用される頻度です。
・2年以内ごと:じん肺法にこの頻度の定めはありません。
・5年以内ごと:同じく、じん肺法に定められていない頻度です。
問56-5

歯科医師による健康診断を行わなければならない業務はどれか。

  • ①塩酸や硫酸のガスを扱う業務
  • ②多量の高熱物体を扱う業務
  • ③重量物を扱うなど重激な業務
  • ④著しい振動を与える機械の業務
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正解 ①塩酸や硫酸のガスを扱う業務
解説
塩酸、硝酸、硫酸、亜硫酸、弗化水素、黄りんその他歯またはその支持組織に有害な物のガス、蒸気または粉じんを発散する場所における業務に常時従事する労働者には、雇入れの際、配置替えの際、およびその後6か月以内ごとに1回、歯科医師による健康診断を行わなければなりません(労働安全衛生法施行令第22条第3項、労働安全衛生規則第48条)。
酸のガスなどが歯を溶かす「歯牙酸蝕症」を早期に見つけるための健康診断です。2022年10月からは、事業場の規模にかかわらず、有害な業務に係る歯科健康診断結果報告書を所轄労働基準監督署長へ提出することとされました(労働安全衛生規則第52条第2項)。
他の選択肢について

・多量の高熱物体を扱う業務:特定業務従事者の健康診断の対象ですが、歯科健診の対象ではありません。
・重量物を扱うなど重激な業務:同じく特定業務従事者の健康診断の対象です。
・著しい振動を与える機械:振動障害に関する健康診断の対象であり、歯科健診とは異なります。
問66-5

事業者が健康診断個人票を保存しなければならない期間として、労働安全衛生規則上正しいものはどれか。

  • ①1年間
  • ②5年間
  • ③3年間
  • ④7年間
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正解 ②5年間
解説
事業者は、健康診断の結果に基づいて健康診断個人票を作成し、原則として5年間保存しなければなりません(労働安全衛生規則第51条)。健康診断個人票とは、1人ひとりの健康診断の結果を記録しておく様式のことです。
健康診断は、やりっぱなしにせず結果を使うところまでが事業者の義務です。異常の所見があると診断された労働者については、就業上の措置について医師等の意見を聴かなければならず(労働安全衛生法第66条の4)、結果は労働者本人にも通知する必要があります(同法第66条の6)。
また、常時50人以上の労働者を使用する事業場では、定期健康診断結果報告書により所轄労働基準監督署長へ報告します。健康診断は事業者の義務であり、その費用は事業者が負担すべきものとされています。
他の選択肢について

・1年間:保存期間を短く取り違えたもので、原則は5年間です。
・3年間:作業環境測定の記録や特別教育の記録の保存期間であり、健康診断個人票の定めではありません。
・7年間:労働安全衛生法令に、この保存期間の定めはありません。
問76-5

ストレスチェックを行う頻度として、労働安全衛生規則上正しいものはどれか。

  • ①6か月以内ごとに1回
  • ②2年以内ごとに1回
  • ③1年以内ごとに1回
  • ④3年以内ごとに1回
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正解 ③1年以内ごとに1回
解説
ストレスチェック(心理的な負担の程度を把握するための検査)は、常時使用する労働者に対し、1年以内ごとに1回、定期に行わなければなりません(労働安全衛生規則第52条の9)。
検査するのは、職場での心理的な負担の原因に関する項目、心身の自覚症状に関する項目、周囲の労働者による支援に関する項目の3つです。実施の義務があるのは常時50人以上の労働者を使用する事業場で、50人未満の事業場では努力義務とされています。
検査は医師、保健師などが行い、結果は本人に直接通知します。本人の同意がなければ、結果を事業者に提供してはなりません。結果によって高いストレスの状態にあると判断された労働者から申出があったときは、医師による面接指導を行い、その意見を聴いて就業上の措置を検討します。
他の選択肢について

・6か月以内ごとに1回:有機溶剤などの特殊健康診断や、特定業務従事者の健康診断に用いられる頻度です。
・2年以内ごとに1回:労働安全衛生法令に、この頻度の定めはありません。
・3年以内ごとに1回:じん肺管理区分が管理一の労働者に対するじん肺健康診断の頻度です。
問86-5

雇入れ時の安全衛生教育について、労働安全衛生法令上正しいものはどれか。

  • ①6か月以上働く人だけが対象となる
  • ②危険有害な業種だけが行う
  • ③常時50人以上の事業場だけが行う
  • ④業種を問わず雇入れ時に行う
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正解 ④業種を問わず雇入れ時に行う
解説
雇入れ時の安全衛生教育は、業種を問わず、労働者を雇い入れたときに行わなければなりません(労働安全衛生法第59条第1項)。作業内容を変更したときも同様です(同条第2項)。
2024年4月からは、従来は一部の業種で省略できた「機械等・原材料等の危険性又は有害性及びこれらの取扱い方法」などの項目についても、全業種で実施することとされました。パートやアルバイトを含め、その事業場で働くすべての労働者が対象になります。教育の内容は、機械等・原材料等の危険性または有害性とその取扱い方法、安全装置や保護具の性能と取扱い方法、作業手順、作業開始時の点検、業務に関して発生するおそれのある疾病の原因と予防、整理整頓と清潔の保持、事故時の応急措置と退避などです(労働安全衛生規則第35条)。
他の選択肢について

・危険有害な業種に限る:業種による限定はありません。
・50人以上の事業場だけ:規模による限定もありません。
・6か月以上の雇用見込み:雇用期間の長短による限定は定められていません。
問96-5

職長等の教育と特別教育について、正しいものはどれか。

  • ①職長等の教育は指揮する者が対象
  • ②職長等の教育は作業者本人が対象
  • ③特別教育は作業主任者だけが対象
  • ④特別教育は管理職全員が対象となる
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正解 ①職長等の教育は指揮する者が対象
解説
職長等の教育は、新たに職務に就くことになった職長など、作業中の労働者を直接指導または監督する者に対して行う教育です(労働安全衛生法第60条)。内容は、作業方法の決定と労働者の配置、労働者への指導・監督の方法、危険性・有害性等の調査およびその結果に基づく措置などです。
これに対して特別教育(同法第59条第3項)は、危険または有害な業務に就く作業者本人に対する教育です。「指揮する側への教育=職長教育」「作業する本人への教育=特別教育」と整理すると混同しにくくなります。
他の選択肢について

・職長教育が作業者本人向け:作業者本人が対象なのは特別教育です。
・特別教育が作業主任者向け:作業主任者は免許または技能講習が要件であり、特別教育とは別です。
・特別教育が管理職全員向け:対象は規則第36条に定める業務に就く労働者です。
問106-5

時間外・休日労働が1か月あたり何時間を超え、疲労の蓄積が認められる労働者から申出があったとき、医師による面接指導を行わなければならないか。

  • ①45時間
  • ②80時間
  • ③60時間
  • ④100時間
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正解 ②80時間
解説
1か月あたりの時間外・休日労働の時間が80時間を超え、かつ疲労の蓄積が認められる労働者から申出があった場合、事業者は医師による面接指導を行わなければなりません(労働安全衛生法第66条の8、労働安全衛生規則第52条の2)。
面接指導とは、医師が本人と面談して勤務の状況や疲労の程度、心身の状況を確認し、必要な指導を行うことをいいます。事業者は労働時間の状況を把握し、80時間を超えた労働者本人に、その時間を通知しなければなりません。面接指導の結果は記録して5年間保存し、医師の意見を聴いたうえで、必要に応じて就業場所の変更や労働時間の短縮などの措置を講じます。
長時間労働が脳や心臓の疾患につながることが知られているため、数字で線を引いて医師の目を必ず通す仕組みになっています。
他の選択肢について

・45時間:時間外労働の上限規制で原則の限度とされる水準で、面接指導の要件ではありません。
・60時間:割増賃金の率が引き上げられる水準で、面接指導の要件ではありません。
・100時間:研究開発業務など特別な区分で用いられる水準で、一般の労働者の要件ではありません。

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