2026年版・6-3

基礎-3 作業環境測定の基本の一問一答

第一種衛生管理者試験「最初に覚える土台知識」から、基礎-3 作業環境測定の基本に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問16-3

作業環境測定を行うべき作業場について、労働安全衛生法上正しいものはどれか。

  • ①政令で定める屋内作業場等が対象
  • ②労働者の申出があった作業場のみ
  • ③常時50人以上の事業場だけが対象
  • ④測定しても記録までは要らない
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正解 ①政令で定める屋内作業場等が対象
解説
作業環境測定は、有害な業務を行う屋内作業場その他の作業場で政令で定めるものについて、必要な測定を行い、その結果を記録しなければならないとされています(労働安全衛生法第65条第1項)。
対象となる作業場は労働安全衛生法施行令第21条に10種類が列挙されており、粉じん、暑熱・寒冷・多湿、著しい騒音、坑内、中央管理方式の空調を設けた事務室、放射線業務、特定化学物質・石綿、鉛業務、酸素欠乏危険場所、有機溶剤が並びます。作業環境の状態を数値でつかむことが、作業環境管理の出発点になります。
他の選択肢について

・常時50人以上:対象は作業の種類で決まり、事業場の規模による限定はありません。
・申出があった作業場のみ:定められた作業場について定期に実施する義務です。
・記録義務なし:法第65条第1項は結果の記録まで求めています。
問26-3

作業環境測定士に測定を行わせなければならない指定作業場に該当しないものは、次のうちどれか。

  • ①土石等の粉じんを著しく発散する屋内作業場
  • ②著しい騒音を継続的に発する屋内作業場
  • ③特定化学物質を製造し、取り扱う屋内作業場
  • ④有機溶剤を製造し、取り扱う屋内作業場
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正解 ②著しい騒音を継続的に発する屋内作業場
解説
指定作業場は、労働安全衛生法施行令第21条のうち第1号(土石等の粉じん)、第6号のうち省令で定めるもの(放射性物質取扱作業室等)、第7号(特定化学物質・石綿)、第8号(鉛業務)、第10号(有機溶剤)の5種類です(作業環境測定法施行令第1条)。
これらは作業環境測定士(または作業環境測定機関)に測定を行わせなければなりません。著しい騒音を発する屋内作業場は測定義務そのものはありますが、指定作業場ではないため、測定士による実施までは求められていません。作業環境測定士には第一種と第二種があり、どちらもデザインとサンプリングを行えます。違いは分析にあり、第二種は簡易な機器を用いる分析までで、精密な機器を用いる分析は第一種でなければ行えません(作業環境測定法第2条第5号・第6号)。
他の選択肢について

・粉じんの屋内作業場:施行令第21条第1号に当たり、指定作業場です。
・特定化学物質の屋内作業場:同第7号に当たり、指定作業場です。
・有機溶剤の屋内作業場:同第10号に当たり、指定作業場です。
問36-3

第一種有機溶剤等を用いる業務を行う屋内作業場の作業環境測定の頻度として、正しいものはどれか。

  • ①1年以内ごとに1回
  • ②1か月以内ごとに1回
  • ③6か月以内ごとに1回
  • ④3か月以内ごとに1回
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正解 ③6か月以内ごとに1回
解説
有機溶剤業務を行う屋内作業場では、6か月以内ごとに1回、定期に有機溶剤の濃度を測定しなければなりません(有機溶剤中毒予防規則第28条第2項)。測定の記録は3年間保存します。
「6か月以内ごとに1回」は、特定化学物質を製造・取り扱う屋内作業場(特定化学物質障害予防規則第36条)、特定粉じん作業を行う屋内作業場(粉じん障害防止規則第26条)、著しい騒音を発する屋内作業場(労働安全衛生規則第590条)でも共通する頻度で、まとめて覚えると効率的です。
他の選択肢について

・1か月以内ごと:坑内の炭酸ガス濃度や放射線の管理区域の線量当量率の測定頻度です。
・3か月以内ごと:作業環境測定の頻度としてこの区切りは定められていません。
・1年以内ごと:鉛業務を行う屋内作業場の測定頻度であり、有機溶剤には当てはまりません。
問46-3

酸素欠乏危険場所における作業環境測定の時期として、酸素欠乏症等防止規則上正しいものはどれか。

  • ①6か月以内ごとに1回
  • ②作業を開始してから1時間以内
  • ③1か月以内ごとに1回
  • ④その日の作業を開始する前
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正解 ④その日の作業を開始する前
解説
酸素欠乏危険場所では、その日の作業を開始する前に、空気中の酸素(第二種酸素欠乏危険作業に係る作業場では酸素および硫化水素)の濃度を測定しなければなりません(酸素欠乏症等防止規則第3条第1項)。記録は3年間保存します。
他の有害物質と違って定期測定ではなく毎日の作業前測定とされているのは、酸素欠乏空気を一呼吸しただけで意識を失い、命に関わる事態に直結するためです。測定は換気の前に行い、換気によって酸素濃度を18%以上(第二種では硫化水素も10ppm以下)に保ちます。
他の選択肢について

・作業開始後1時間以内:立ち入った時点で危険にさらされるため、開始前の測定が必要です。
・1か月以内ごと:坑内の炭酸ガス濃度などの定期測定の頻度です。
・6か月以内ごと:有機溶剤や特定化学物質などの定期測定の頻度です。
問56-3

暑熱、寒冷又は多湿の屋内作業場において行う気温・湿度等の測定の頻度として、正しいものはどれか。

  • ①半月以内ごとに1回
  • ②2か月以内ごとに1回
  • ③6か月以内ごとに1回
  • ④1か月以内ごとに1回
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正解 ①半月以内ごとに1回
解説
労働安全衛生規則第587条に掲げる暑熱・寒冷・多湿の屋内作業場については、半月以内ごとに1回、定期に気温、湿度およびふく射熱(ふく射熱は同条第1号から第8号までの作業場に限る)を測定します(同規則第607条)。
「半月以内ごとに1回」という短い周期は、坑内の気温(同規則第612条)や坑内の通気量(同規則第603条)でも用いられています。気象や設備の稼働状況で環境が短期間に変わりやすいものほど、測定の間隔が短くなると理解すると整理しやすくなります。記録は3年間保存します。なお、暑熱な場所での作業については、2025年6月から、熱中症の自覚症状などを報告させる体制の整備と、作業からの離脱や身体の冷却といった措置の手順の作成・周知が別途義務づけられました(同規則第612条の2)。
他の選択肢について

・1か月以内ごと:坑内の炭酸ガス濃度の測定頻度です。
・2か月以内ごと:中央管理方式の空気調和設備を設けた事務室の測定頻度です。
・6か月以内ごと:有機溶剤、特定化学物質、粉じん、騒音などの測定頻度です。
問66-3

中央管理方式の空気調和設備を設けている建築物の事務室について行う測定の頻度として、正しいものはどれか。

  • ①3か月以内ごとに1回
  • ②2か月以内ごとに1回
  • ③6か月以内ごとに1回
  • ④1か月以内ごとに1回
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正解 ②2か月以内ごとに1回
解説
中央管理方式の空気調和設備を設けている建築物の室で事務所の用に供されるものについては、2か月以内ごとに1回、定期に一酸化炭素・二酸化炭素の含有率、室温、外気温、相対湿度を測定します(事務所衛生基準規則第7条)。記録は3年間保存します。
この作業場は労働安全衛生法施行令第21条第5号に掲げられており、有害業務がない事務所であっても測定義務が生じる点が特徴です。あわせて、空気調和設備または機械換気設備を設けている場合は、室に供給される空気の一酸化炭素の含有率が100万分の10以下、二酸化炭素の含有率が100万分の1000以下となるように設備を調整しなければなりません(同規則第5条第1項)。室の気温が18度以上28度以下、相対湿度が40%以上70%以下になるようにすることは、空気調和設備を設けている場合の努力義務です(同条第3項)。
他の選択肢について

・1か月以内ごと:坑内の炭酸ガス濃度などの測定頻度です。
・3か月以内ごと:作業環境測定の頻度としてこの区切りは用いられていません。
・6か月以内ごと:有機溶剤や特定化学物質などの屋内作業場の測定頻度です。
問76-3

著しい騒音を発する屋内作業場で行う測定として、正しいものはどれか。

  • ①半月以内ごとに平均騒音レベル
  • ②1年以内ごとに最大騒音レベル
  • ③6か月以内ごとに等価騒音レベル
  • ④作業開始前に毎回瞬間騒音レベル
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正解 ③6か月以内ごとに等価騒音レベル
解説
著しい騒音を発する屋内作業場については、6か月以内ごとに1回、定期に等価騒音レベルを測定しなければなりません(労働安全衛生規則第590条第1項)。記録は3年間保存します。
等価騒音レベルは、変動する騒音のエネルギーを一定時間で平均し、同じエネルギーを持つ定常騒音の大きさに置き換えた値です。騒音は大きさだけでなく、どれだけの時間さらされたかが健康影響を左右するため、平均的なばく露量を表すこの指標が用いられます。測定には周波数補正回路のA特性を用いた騒音計を使い、単位作業場所の床面上に6メートル以下の等間隔で引いた線の交点で測るA測定と、音源に近接して作業する位置で測るB測定を行います(作業環境測定基準第4条)。
他の選択肢について

・1年以内ごと・最大騒音レベル:頻度も指標も規則の定めと異なります。
・半月以内ごと:暑熱・寒冷・多湿の屋内作業場などで用いられる頻度です。
・作業開始前に毎回:酸素欠乏危険場所の測定の考え方であり、騒音には当てはまりません。
問86-3

作業環境測定の結果の評価で、作業環境管理が適切でないと判断される最も悪い区分はどれか。

  • ①第一管理区分
  • ②第二管理区分
  • ③第四管理区分
  • ④第三管理区分
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正解 ④第三管理区分
解説
作業環境測定の結果は、厚生労働大臣が定める作業環境評価基準に従って、第一管理区分・第二管理区分・第三管理区分の3つに分けて評価します。最も悪い状態が第三管理区分で、作業環境管理が適切でないと判断される状態です(有機溶剤中毒予防規則第28条の2など)。
第一管理区分は作業環境管理がおおむね良好な状態、第二管理区分はなお改善の余地がある状態です。評価は、物質ごとに定められた管理濃度(=作業環境の良否を判断するために国が定めた基準値)と、測定値から統計的に求めた第一評価値・第二評価値とを比べて行います。第三管理区分と評価されたときは、直ちに設備や作業方法を点検して改善しなければなりません。評価の記録は3年間保存します。
他の選択肢について

・第一管理区分:最も良い状態を指し、現在の管理を続ければよいと判断される区分です。
・第二管理区分:改善の余地がある状態で、点検と改善が努力義務とされています。
・第四管理区分:作業環境測定の評価に第四の区分はありません。管理一から管理四まである、じん肺管理区分と混同しないよう注意してください。
問96-3

作業環境測定の結果が第三管理区分と評価された場所について、事業者が講じる措置はどれか。

  • ①直ちに点検して作業環境を改善する
  • ②作業を続け健康診断を増やせばよい
  • ③記録を保存すれば周知は要らない
  • ④次の測定までに計画を立てればよい
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正解 ①直ちに点検して作業環境を改善する
解説
第三管理区分と評価された場所については、直ちに施設、設備、作業工程または作業方法の点検を行い、その結果に基づいて必要な改善措置を講じ、第一管理区分または第二管理区分となるようにしなければなりません(有機溶剤中毒予防規則第28条の3など)。
あわせて、改善の効果を確認するための再測定と評価、労働者への有効な呼吸用保護具の使用、評価の記録や講じた措置の労働者への周知も求められます。さらに2024年4月からは、改善が困難な場合に外部の作業環境管理専門家の意見を聴き、個人サンプリング法等による測定の結果に応じた呼吸用保護具を使わせ、その装着状況を確認することなどが義務づけられました。第二管理区分の場合は、点検と改善が努力義務とされ、記録等の周知は義務です。
他の選択肢について

・次回測定までに計画:求められているのは「直ちに」の点検と改善です。
・健康診断の回数だけ増やす:健康管理は必要ですが、作業環境そのものの改善が欠かせません。
・周知は不要:評価の記録や講じる措置は労働者に周知しなければなりません。
問106-3

作業環境測定の記録の保存期間について、原則として正しいものはどれか。

  • ①5年間
  • ②3年間
  • ③10年間
  • ④1年間
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正解 ②3年間
解説
作業環境測定を行ったときは、測定日時・方法・箇所・条件・結果・実施者の氏名などを記録し、原則として3年間保存しなければなりません(有機溶剤中毒予防規則第28条第3項、労働安全衛生規則第590条第2項など)。
ただし、がん原性のある特別管理物質を製造・取り扱う作業場の測定記録や評価の記録のように、30年間の保存が必要なものもあります。健康障害が長い年月を経て現れる物質については、記録を長く残すという考え方です。記録に残すのは、測定日時、測定方法、測定箇所、測定条件、測定結果、測定を実施した者の氏名、測定結果に基づいて改善措置を講じたときはその概要です。結果を評価した記録も同じく3年間保存します。
他の選択肢について

・1年間:保存期間を短く取り違えたものです。
・5年間:作業環境測定の記録に、この保存期間は定められていません。
・10年間:特別管理物質に係る記録は30年間であり、10年間という区切りは用いられていません。

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