次の用途と性状をすべて満たす物質はどれか。「ガラスの主成分である二酸化ケイ素と反応してガラスを溶かすため、ガラスの目盛り付けやくもりガラスの加工に用いられる。無色またはわずかに着色した透明の液体で、特有の刺激臭があり、濃厚なものは空気中で白煙を生じる。ガラス製ではなく、ポリエチレン製などの容器に貯蔵する。」
- ①塩酸
- ②弗化水素酸
- ③硝酸
- ④硫酸
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塩酸・硝酸・硫酸などの身近な酸と違い、弗化水素酸(弗化水素の水溶液)はガラスを溶かします。ガラスの主成分の二酸化ケイ素は、弗化水素と反応してヘキサフルオロケイ酸という水に溶ける物質になるため、ガラスの表面を削ったり曇らせたりできます。この性質があるので、弗化水素酸をガラスびんに入れておくと容器そのものが侵されてしまい、ポリエチレン製などの容器に貯蔵します。応急措置の基準では、無色又はわずかに着色した透明の液体で特有の刺激臭があり、不燃性で、濃厚なものは空気中で白煙を生じるとされています。弗化水素とこれを含有する製剤は、劇物ではなく毒物です。
他の選択肢が不適切な理由
・塩酸:濃いものは白煙(塩化水素と空気中の水分による霧)を生じますが、ガラスを溶かさないのでガラスびんに貯蔵できます。
・硝酸:光で分解しやすいので褐色のガラスびんに貯蔵します。ガラスは侵しません。
・硫酸:ガラスを溶かさず、白煙も生じにくい不揮発性の酸です。
覚え方のポイント
「ガラスを溶かす=弗化水素酸」「だからガラスびんに入れない」という因果で覚えます。皮膚に触れると内部まで浸透腐食し、1〜2%の低濃度でも、付着した直後には異常がなく数時間後に痛みだすことがある点も、弗化水素酸の特徴としてよく問われます(応急措置の基準)。塩酸・硝酸・硫酸は、いずれもガラス容器で貯蔵できる酸です。