2026年版・4-4

実地:漏えい・飛散時の応急措置の一問一答

毒物劇物取扱者試験「実地(毒物及び劇物の識別及び取扱方法)」から、実地:漏えい・飛散時の応急措置に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験の出題形式は都道府県によって異なりますが、ここでは4択で出題しています。

問14-4

濃硫酸が少量漏えいしたときの措置として、厚生労働省の「毒物及び劇物の運搬事故時における応急措置に関する基準」に照らして最も適当なものはどれか。

  • ①直ちに多量の水を直接かけ、そのまま下水へ流す
  • ②土砂等に吸着させるか、希釈後に消石灰で中和する
  • ③水酸化ナトリウムの固体を直接散布して中和する
  • ④おが屑に吸い取らせてから、その場で焼却処分する
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正解 ②土砂等に吸着させるか、希釈後に消石灰で中和する
解説
応急措置の基準では、硫酸が少量漏えいしたときは「土砂等に吸着させて取り除くか、ある程度水で徐々に希釈した後、消石灰、ソーダ灰等で中和し、多量の水を用いて洗い流す」とされています。濃硫酸は水と急に接触すると激しく発熱して酸が飛び散るため、いきなり多量の水をかけず、徐々に薄めることがポイントです。多量のときは土砂等で流れを止め、遠くから徐々に注水します。濃厚な廃液を河川等に流さないことも求められています。

他の選択肢が不適切な理由
・直ちに多量の水をかけ下水へ流す:急な注水は発熱と飛散の原因になり、中和せずに流すことも認められません。
・水酸化ナトリウムの固体を直接散布:基準の注意事項に「直接中和剤を散布すると発熱し、酸が飛散することがある」とあり、先に希釈が必要です。
・おが屑に吸わせて焼却:濃硫酸は有機物と接触させてはならず、可燃物と混ぜる処理は不適切です。

覚え方のポイント
酸の漏えいは「吸着・回収」か「徐々に希釈→消石灰やソーダ灰で中和→多量の水」の順番で覚えます。「いきなり水」「いきなり中和剤」はどちらも飛散の原因になる、という理由とセットにしましょう。
問24-4

液化塩素が漏えいしたときの措置として、最も適当なものはどれか。

  • ①風下側に回り込み、ガスの広がりを確かめて作業する
  • ②漏えい箇所に硫酸を散布して、塩素を中和する
  • ③おが屑をかぶせてガスを吸わせ、後で焼却する
  • ④漏えい箇所に消石灰を十分に散布して吸収させる
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正解 ④漏えい箇所に消石灰を十分に散布して吸収させる
解説
塩素は水に溶けると酸性を示すので、アルカリ性の消石灰(水酸化カルシウム)とよく反応して吸収されます。応急措置の基準では、漏えい箇所や漏えいした液には消石灰を十分に散布して吸収させ、多量のときはムシロやシートをかぶせてその上にさらに消石灰を散布し、多量にガスが噴出した場所には遠くから霧状の水をかけて吸収させる、とされています。風下の人を退避させ、作業者は保護具(ハロゲン用防毒マスク等)を着用し、風下で作業しないことも定められています。

他の選択肢が不適切な理由
・風下側に回り込んで作業:塩素は空気より重い有毒ガスで、風下は最も危険です。作業は風下で行いません。
・硫酸を散布:塩素は酸性のガスなので、酸を加えても吸収・中和されません。
・おが屑をかぶせる:塩素には物が燃えるのを助ける性質(支燃性)があり、可燃物を近づけるのは危険です。

覚え方のポイント
塩素と臭素(ハロゲン)の漏えいは「消石灰を散布」と覚えます。塩素が漂白剤のさらし粉の原料であることを思い出すと、「塩素+消石灰」の組合せが自然に結びつきます。
問34-4

シアン化ナトリウムが飛散したときの措置として、最も適当なものはどれか。

  • ①回収後、アルカリ性とし次亜塩素酸塩で酸化処理する
  • ②回収後、希硫酸で中和してから、多量の水で洗い流す
  • ③前処理はせず、直ちに多量の水を用いて洗い流す
  • ④回収後、硫酸第一鉄を散布して還元処理を行う
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正解 ①回収後、アルカリ性とし次亜塩素酸塩で酸化処理する
解説
応急措置の基準では、シアン化ナトリウムが飛散したときは、空容器にできるだけ回収し、そのあとに水酸化ナトリウムやソーダ灰などの水溶液を散布してアルカリ性とし、さらに次亜塩素酸ナトリウムやさらし粉などの酸化剤の水溶液で酸化処理してから、多量の水で洗い流すとされています。アルカリ性にするのは、酸性側では猛毒のシアン化水素ガスが発生するためです。また「前処理なしに直接水で洗い流してはならない」とも明記されています。

他の選択肢が不適切な理由
・希硫酸で中和:シアン化物に酸を加えるとシアン化水素(青酸ガス)が発生し、極めて危険です。
・前処理なしで水洗い:基準で明確に禁止されています。シアンがそのまま流れ出て環境を汚染します。
・硫酸第一鉄で還元処理:これは重クロム酸塩など六価クロムの処理で使う方法です。

覚え方のポイント
シアン化合物は「アルカリ性にしてから酸化」の順番がすべてです。順番を逆にしたり酸を加えたりするとシアン化水素が発生する、と理由で覚えれば、廃棄方法(酸化法)の問題にもそのまま応用できます。
問44-4

黄燐が容器から漏出したときの措置として、最も適当なものはどれか。

  • ①乾いた布でふき取り、乾燥した容器に入れて密閉する
  • ②消石灰を散布して中和した後、多量の水で洗い流す
  • ③表面を土砂や多量の水で覆い、水を張った容器に回収
  • ④灯油をかけて空気を遮断し、灯油の入った容器に回収
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正解 ③表面を土砂や多量の水で覆い、水を張った容器に回収
解説
黄燐は空気に触れると発火するため、漏出したときは空気を遮断することが最優先です。応急措置の基準では、漏出した黄燐の表面を速やかに土砂または多量の水で覆い、水を満たした空容器に回収するとされています。黄燐で汚れた土砂や物体も同じように扱います。黄燐が付着した物は濡れている間は発火しませんが、乾くと自然発火するので注意が必要です。作業時は顔面全体を覆う保護眼鏡などの保護具を着用します。

他の選択肢が不適切な理由
・乾いた布でふき取る:乾いた状態で空気に触れると自然発火し、布ごと燃えるおそれがあります。
・消石灰で中和:黄燐は酸ではないので中和の対象ではなく、空気の遮断にもなりません。
・灯油をかけて回収:灯油中に保存するのはナトリウムやカリウムです。黄燐は水中で保存・回収します。

覚え方のポイント
「黄燐は水、ナトリウムは油」を漏えい時にも当てはめます。黄燐の火災では、小規模なら土砂で覆い、大規模なら霧状の水を多量に使い、棒状の水は溶けた黄燐を飛び散らせるので避ける、という点も一緒に押さえましょう。
問54-4

トルエンが多量に漏えいしたときの措置として、適切でないものはどれか。

  • ①付近の着火源となるものを、速やかに取り除く
  • ②土砂等でその流れを止め、安全な場所へ導く
  • ③多量の水で十分に希釈して、そのまま洗い流す
  • ④液の表面を泡で覆い、空容器に回収する
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正解 ③多量の水で十分に希釈して、そのまま洗い流す
解説
トルエンは水にほとんど溶けず、比重約0.87で水に浮く、引火しやすい液体(引火点約4℃)です。水で薄めることはできず、水をかけると水面に浮いたまま広がってしまうので、「多量の水で十分に希釈して洗い流す」は適切でありません。応急措置の基準では、多量に漏えいしたときは土砂等でその流れを止め、安全な場所に導き、液の表面を泡で覆ってできるだけ空容器に回収するとされています。少量なら土砂等に吸着させて空容器に回収します。

他の選択肢が不適切な理由
(いずれも適切な措置です)
・着火源を取り除く:トルエンの蒸気は空気より重く引火しやすいため、付近の火気や火花の元を速やかに取り除きます。
・土砂等で流れを止め安全な場所へ導く:広がる範囲を小さくして、回収しやすくします。
・表面を泡で覆って回収する:泡で覆うと蒸気の発生が抑えられ、引火の危険を減らせます。

覚え方のポイント
有機溶剤の漏えいは「水に溶けるか」で措置が分かれます。水に溶けるメタノールやホルマリンは「多量の水で希釈」、溶けないトルエンやキシレンは「土砂で止めて回収」と対比で覚えましょう。風下の人を退避させ、有機ガス用防毒マスクなどの保護具を着用して風下で作業しないことも共通の原則です。
問64-4

漏えい時の応急措置に関する次の記述a〜dのうち、正しいものの組合せを選びなさい。
a メタノールが漏えいしたときは、多量の水で十分に希釈して洗い流す。
b アンモニア水が少量漏えいしたときは、濡れむしろ等で覆い、遠くから多量の水をかけて洗い流す。
c 過酸化水素水が漏えいしたときは、おが屑に吸収させて回収する。
d ホルマリンが漏えいしたときは、消石灰で中和して処理する。

  • ①a、b
  • ②b、c
  • ③c、d
  • ④a、d
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正解 ①a、b
解説
水とよく混ざる物質の漏えいは、多量の水で十分に希釈して洗い流すのが基本です。メタノールもアンモニア水も水と混ざるので、この方法がとられます。アンモニア水の少量漏えいでは、濡れむしろ等で覆ってガスの発散を抑え、遠くから多量の水をかけます。一方、過酸化水素水とホルマリンの記述は基準と異なります。正しいのは a と b です。

各記述の正誤
・a 正しい:メタノールは水と任意の割合で混ざるため、多量の水で十分に希釈して洗い流します。多量のときは土砂等で流れを止めてから行い、着火源は取り除きます。
・b 正しい:応急措置の基準のとおりです。風下の人を退避させ、アンモニア用防毒マスク等の保護具を着用します。
・c 誤り:過酸化水素水は多量の水で十分に希釈して洗い流します。有機物が混ざると分解が促進され、発生した酸素で火災になるおそれがあるため、おが屑に吸わせてはいけません。
・d 誤り:ホルマリンは多量の水で十分に希釈して洗い流します。酸ではないので消石灰で中和する対象ではありません。

覚え方のポイント
「水に溶けるもの(メタノール・アンモニア水・過酸化水素水・ホルマリン)は多量の水で希釈」と、グループでまとめて覚えると効率的です。
問74-4

毒物・劇物が漏えいしたときに共通してとるべき措置として、誤っているものはどれか。

  • ①風下にいる人々を、安全な場所へ退避させる
  • ②周辺にロープを張るなどして、立入りを禁じる
  • ③作業の際には、必ず保護具を着用して行う
  • ④作業する人は、風下側に立って作業を行う
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正解 ④作業する人は、風下側に立って作業を行う
解説
漏えいした毒物・劇物から出るガスや蒸気は、風に乗って風下へ流れます。そのため応急措置の基準では、多くの品目について「風下の人を退避させる」「周辺にはロープを張るなどして人の立入りを禁止する」「作業の際には必ず保護具を着用する」「風下で作業をしない」といった措置が繰り返し示されています。作業者が風下に立つと、ガスを正面から浴びることになり危険です。したがって、これが誤りです。

他の選択肢が不適切な理由
(いずれも正しい措置です)
・風下の人を退避:ガスや蒸気が流れていく方向の人を先に守ります。
・ロープで立入り禁止:関係のない人が近づいて被害を受けるのを防ぎます。
・保護具の着用:品目に応じた保護手袋・保護眼鏡・防毒マスク等を着用します。

覚え方のポイント
「風上から近づき、風下の人を逃がす」が大原則です。あわせて、法第17条により、不特定または多数の人に危害が生じるおそれがあるときは、直ちに保健所、警察署または消防機関に届け出ることも忘れないようにしましょう。
問84-4

重クロム酸カリウムが飛散したときの措置として、最も適当なものはどれか。

  • ①回収後、次亜塩素酸ナトリウムで酸化処理する
  • ②回収後、硫酸第一鉄等の還元剤で処理する
  • ③回収後、食塩水を散布して塩化物として沈殿させる
  • ④回収はせず、直ちに多量の水で洗い流す
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正解 ②回収後、硫酸第一鉄等の還元剤で処理する
解説
重クロム酸カリウムに含まれるクロムは酸化数+6の六価クロムで、毒性が強く酸化作用をもちます。応急措置の基準では、飛散したものは空容器にできるだけ回収し、そのあとを硫酸第一鉄等の還元剤の水溶液を散布して処理し、消石灰やソーダ灰等の水溶液で処理したのち、多量の水で洗い流すとされています。還元剤で毒性の低い三価クロムに変え、アルカリで水に溶けにくい形にするという考え方で、廃棄方法の還元沈殿法と同じ流れです。

他の選択肢が不適切な理由
・次亜塩素酸ナトリウムで酸化処理:六価クロムはすでに酸化された状態で、さらに酸化しても無害になりません。酸化処理はシアン化合物などで使う方法です。
・食塩水で沈殿:これは硝酸銀(銀イオン)を塩化銀にする処理です。
・回収せずに水で流す:有害な六価クロムがそのまま河川等へ流れ出るため不適切です。

覚え方のポイント
処理の方向は「相手の性質の逆」と考えます。酸化剤である重クロム酸塩には還元剤、酸化されやすい(還元剤側の)シアン化合物には酸化剤、酸にはアルカリ、アルカリには酸、と覚えると迷いません。
問94-4

応急措置に関する次の記述a〜cの正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
a クロルピクリンが少量漏えいしたときは、布でふきとるか、そのまま風にさらして蒸発させる。
b 臭化メチルが多量に漏えいしたときは、土砂等で流れを止め、液が広がらないようにして蒸発させる。
c 硝酸銀が飛散したときは、回収したあとを希硫酸で処理して洗い流す。

  • ①a誤 b正 c正
  • ②a正 b誤 c正
  • ③a誤 b誤 c誤
  • ④a正 b正 c誤
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正解 ④a正 b正 c誤
解説
揮発しやすい物質は、少量であれば蒸発させる措置がとられることがあります。応急措置の基準では、クロルピクリンの少量漏えいは「布でふきとるか又はそのまま風にさらして蒸発させる」、臭化メチルの多量漏えいは「土砂等でその流れを止め、液が広がらないようにして蒸発させる」とされています。一方、硝酸銀は食塩水を用いて塩化銀とし、多量の水で洗い流すので、c は誤りです。

各記述の正誤
・a 正しい:多量に漏えいしたときは、土砂等で流れを止め、多量の活性炭または消石灰を散布して覆い、専門家の指示で処理します。
・b 正しい:臭化メチルは沸点が約4℃で速やかに蒸発するため、少量なら周辺に近づかないようにします。においが弱いので、作業者は保護具を着用し、風下で作業しません。
・c 誤り:硝酸銀は、回収したあとを食塩水で処理して水に溶けにくい塩化銀とし、多量の水で洗い流します。

覚え方のポイント
「蒸発させる」措置の代表例は、クロルピクリン(少量)や臭化メチルのような揮発しやすいくん蒸剤です。硝酸銀は「食塩水で塩化銀」が決まり文句です。
問104-4

四アルキル鉛を含有する製剤(アンチノック剤)が少量漏えいしたときの措置として、最も適当なものはどれか。

  • ①過マンガン酸カリウム液等で処理し、専門家に任せる
  • ②多量の水で希釈すれば、そのまま下水へ流してよい
  • ③消石灰を散布して中和した後、多量の水で洗い流す
  • ④硫酸第一鉄で還元処理をした後、多量の水で洗い流す
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正解 ①過マンガン酸カリウム液等で処理し、専門家に任せる
解説
四アルキル鉛は、皮膚からも吸収される猛毒の特定毒物です。応急措置の基準では、少量漏えいしたときは過マンガン酸カリウム水溶液(5%)、さらし粉水溶液または次亜塩素酸ナトリウム水溶液で処理するとともに、至急関係先に連絡して専門家に任せるとされています。これらはいずれも酸化剤です。付近の着火源を取り除き、作業者は不浸透性の保護衣などを着用します。汚染した衣服等も同じ液で処理した後、焼却します。

他の選択肢が不適切な理由
・水で希釈して下水へ:四アルキル鉛は水にほとんど溶けず、水より重いので希釈できず、猛毒のまま広がります。
・消石灰で中和:酸ではないので中和の対象ではありません。
・硫酸第一鉄で還元:還元剤で処理するのは重クロム酸塩などの六価クロムです。四アルキル鉛は酸化剤で処理します。

覚え方のポイント
四アルキル鉛は「酸化剤(過マンガン酸カリウム・さらし粉)で処理+専門家」と覚えます。皮膚に付いたときは灯油などを浸した布でふき取ってから石けん水で洗う、という応急手当ても特徴的なので、あわせて押さえましょう。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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