2026年版・4-2

実地:におい・潮解性・風解性などの性状の一問一答

毒物劇物取扱者試験「実地(毒物及び劇物の識別及び取扱方法)」から、実地:におい・潮解性・風解性などの性状に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験の出題形式は都道府県によって異なりますが、ここでは4択で出題しています。

問14-2

淡黄色の油状の液体で、苦扁桃(アーモンド)に似たにおいがあり、水より重く水に溶けにくい劇物はどれか。

  • ①アニリン
  • ②トルエン
  • ③クロロホルム
  • ④ニトロベンゼン
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正解 ④ニトロベンゼン
解説
ニトロベンゼン(C6H5NO2)は淡黄色の油状の液体で、苦扁桃(アーモンドの一種)に似た特有のにおいがあります。比重は約1.2で水より重く、水にはほとんど溶けません。蒸気を吸ったり皮膚から吸収されたりすると、血液が酸素を運べなくなり、皮膚や粘膜が青紫色になる(チアノーゼ)中毒を起こします。廃棄の方法に関する基準では、おが屑と混ぜて焼却するなどの燃焼法が示されています。劇物です。

他の選択肢が不適切な理由
・アニリン:無色の油状の液体ですが、においは特有の不快臭で、空気や光に触れると褐色に変わります。
・トルエン:ベンゼンに似た芳香のある無色の液体で、水より軽く、水に浮きます。
・クロロホルム:無色の液体でエーテルに似たにおいがあり、油状ではなくさらさらした揮発性の液体です。

覚え方のポイント
「アーモンド臭」は、ニトロベンゼンとシアン化水素(青酸)の2つが代表です。油状の液体ならニトロベンゼン、気体または非常に揮発しやすい液体ならシアン化水素と、状態で区別しましょう。
問24-2

無色透明の液体で特異な香気があり、水と任意の割合で混ざり合う。引火しやすく、誤って飲むと視神経が侵され失明することもある劇物はどれか。

  • ①メタノール
  • ②トルエン
  • ③酢酸エチル
  • ④キシレン
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正解 ①メタノール
解説
メタノール(メチルアルコール、CH3OH)は無色透明の揮発性の液体で、特異な香気があります。分子中に水とよくなじむヒドロキシ基(-OH)をもち、分子も小さいため、水と任意の割合で混ざり合います。引火点は約11℃と低く、常温でも引火のおそれがあります。体内で代謝されてできる物質が視神経を傷つけるため、飲んだり蒸気を長く吸ったりすると視力障害や失明を起こすことがあります。劇物で、特定品目にも含まれます。

他の選択肢が不適切な理由
・トルエン:芳香のある無色の液体ですが、水にはほとんど溶けず、水に浮きます。
・酢酸エチル:果実のような芳香のある液体で、水には少し溶けるだけで、任意の割合では混ざりません。
・キシレン:トルエンに似た芳香のある液体で、水にはほとんど溶けません。

覚え方のポイント
選択肢の4つの有機溶剤のうち「水と任意の割合で混ざる」のはメタノールだけ、と覚えるのが近道です。少量が漏えいしたときの措置も、メタノールは「多量の水で十分に希釈して洗い流す」、水にほとんど溶けないトルエンは「土砂等に吸着させて空容器に回収する」と対照的です。
問34-2

次の物質a〜dのうち、空気中の水分を吸って溶ける性質(潮解性)をもつものの組合せを選びなさい。
a 水酸化カリウム。
b 塩素酸ナトリウム。
c 蓚酸。
d ヨウ素。

  • ①a、c
  • ②b、d
  • ③a、b
  • ④c、d
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正解 ③a、b
解説
潮解性とは、固体が空気中の水蒸気を吸い取り、その水に自分が溶けて液状になってしまう性質です。水酸化カリウムや水酸化ナトリウムのような強アルカリの固体、塩素酸ナトリウムなどが代表例です。潮解性のある物質は、湿気を遮るために密栓して保管します。一方、蓚酸は逆に結晶水を失う風解性を示し、ヨウ素は昇華性を示す物質です。正しいのは a と b です。

各記述の正誤
・a 正しい:水酸化カリウムは白色の固体で、潮解性が強く、空気中の二酸化炭素も吸収します。劇物です。
・b 正しい:塩素酸ナトリウムは無色の結晶で潮解性があります。強い酸化剤で、有機物や硫黄などと混ざると爆発のおそれがあります。
・c 誤り:蓚酸は無色の柱状の結晶(二水和物)で、乾燥した空気中で結晶水を失う風解性を示します。潮解性ではありません。
・d 誤り:ヨウ素は黒紫色の結晶で、加熱すると液体を経ずに気体になる昇華性を示します。

覚え方のポイント
「潮解=水を吸って溶ける」「風解=水を失って崩れる」と、水の出入りの向きで区別します。水酸化ナトリウム・水酸化カリウム・塩素酸ナトリウム・フェノールは潮解、蓚酸は風解、と代表例で覚えましょう。
問44-2

無色の柱状の結晶で、乾いた空気中では結晶水を失って白い粉末状になる(風解性)。水溶液は酸性で、過マンガン酸カリウム水溶液の赤紫色を消す劇物はどれか。

  • ①硝酸銀
  • ②蓚酸
  • ③水酸化ナトリウム
  • ④塩素酸カリウム
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正解 ②蓚酸
解説
蓚酸(シュウ酸、(COOH)2)は、ふつう2分子の水を含む二水和物として無色の柱状の結晶で存在し、乾燥した空気中では結晶水を失って白い粉末状になります(風解性)。2価の酸で水溶液は酸性を示し、相手に電子を与える力(還元作用)があるため、赤紫色の過マンガン酸カリウム水溶液を加えると色が消えます。蓚酸と、これを10%を超えて含む製剤は劇物で、特定品目にも含まれます。

他の選択肢が不適切な理由
・硝酸銀:無色透明の結晶で、光で黒く変わります。風解性ではなく、還元剤でもありません(酸化剤です)。
・水酸化ナトリウム:白色の固体で、水分を吸う潮解性を示します。水溶液は強いアルカリ性です。
・塩素酸カリウム:無色の結晶で強い酸化剤です。過マンガン酸カリウムを脱色する還元作用はありません。

覚え方のポイント
蓚酸は「風解性」「酸性」「還元剤」の3点セットで覚えます。中毒ではカルシウムと結びつくため、解毒にカルシウム剤を使うことも性質の問題で頻出なので、あわせて整理しておきましょう。
問54-2

濃度の高いものが空気中で白煙(白い霧)を生じる発煙性に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①発煙硫酸は、空気中で白煙を生じる
  • ②濃い塩酸は、空気中で白煙を生じる
  • ③クロルスルホン酸は、空気中で発煙する
  • ④濃い硫酸は、空気中で白煙を生じる
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正解 ④濃い硫酸は、空気中で白煙を生じる
解説
発煙性とは、揮発した酸の気体(または酸に溶かし込んだ三酸化硫黄)が空気中の水分と結びついて細かい霧になり、白煙のように見える性質です。発煙硫酸(三酸化硫黄を含む硫酸)、濃い塩酸(塩化水素25%以上のもの)、クロルスルホン酸、濃い硝酸、濃い弗化水素酸などが代表例です。一方、ふつうの濃硫酸(硫酸そのもの)は沸点が高く、ほとんど蒸発しない不揮発性の酸なので、濃いものでも空気中で白煙を生じることはありません。応急措置の基準でも、硫酸の性状は「無色無臭、油状の液体」とされています。したがって、これが誤りです。

他の選択肢が不適切な理由
(いずれも正しい記述です)
・発煙硫酸:溶けている三酸化硫黄が空気中の水分と反応し、硫酸の霧となって白煙を生じます。名前のとおり「煙を発する硫酸」で、ふつうの濃硫酸とはここが違います。
・濃い塩酸:揮発した塩化水素が空気中の水分と結びつき、白い霧を生じます。応急措置の基準では25%以上のものに発煙性があるとされています。
・クロルスルホン酸:空気中の水分と激しく反応して塩化水素と硫酸の霧を生じ、発煙します。

覚え方のポイント
「発煙するのは揮発する成分をもつ酸」と覚えます。硫酸は不揮発性なので、白煙を出すのは三酸化硫黄を加えた発煙硫酸だけ、と「硫酸」と「発煙硫酸」を対にして区別しましょう。アルカリの水溶液も揮発しないので発煙しません。濃塩酸にアンモニア水を近づけると白煙(塩化アンモニウムの微粒子)が出る反応は識別で使われるので、発煙性と区別して覚えましょう。
問64-2

常温では無色の気体で、においが極めて弱く、ガスが空気より重いため、気づかないうちに吸い込んで中毒を起こしやすい劇物はどれか。なお、圧縮や冷却によって液体になる。

  • ①臭化メチル
  • ②クロルピクリン
  • ③アンモニア
  • ④ホルムアルデヒド
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正解 ①臭化メチル
解説
臭化メチル(CH3Br。法令上の表記はブロムメチル)は常温で無色の気体で、わずかに甘いクロロホルムのようなにおいがありますが、においは極めて弱いものです。ガスは空気より重く低い所にたまるため、厚生労働省の応急措置の基準でも「吸入による中毒を起こしやすい」と注意されています。沸点は約4℃で、圧縮や冷却で液体になります。低い濃度のガスでも長時間吸い込むと、数日たってから、けいれんや視力障害などの症状が出ることがあります。劇物です。

他の選択肢が不適切な理由
・クロルピクリン:常温では液体で、強い催涙性と粘膜刺激性があり、少量でも涙が出るので気づきやすい物質です。
・アンモニア:鼻を刺す強い刺激臭がある気体で、空気より軽い点も異なります。
・ホルムアルデヒド:鼻を刺す刺激臭があり、水溶液(ホルマリン)は催涙性を示します。

覚え方のポイント
「においで気づけない危険な劇物」の代表が臭化メチルです。多くの劇物は強いにおいが警報の役目を果たしますが、臭化メチルはそれが働きません。応急措置の基準でも、保護具として空気呼吸器又は臭化メチルくん蒸用防毒マスクが挙げられています。
問74-2

液体の劇物の比重や水への溶け方に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①メタノールは、水と任意の割合で混ざる
  • ②トルエンは、水にほとんど溶けない
  • ③二硫化炭素は、水より軽い液体である
  • ④臭素は、水よりずっと重い液体である
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正解 ③二硫化炭素は、水より軽い液体である
解説
二硫化炭素(CS2)は比重が約1.26で、水より重い液体です。水にはほとんど溶けないため、水と混ぜると下に沈みます。この性質を利用して、容器に水を張って液面を覆い(水封)、揮発と引火を防いで貯蔵することがあります。二硫化炭素は非常に引火しやすく、発火点も低い液体で、劇物(法の別表第二)です。したがって「水より軽い」が誤りです。

他の選択肢が不適切な理由
(いずれも正しい記述です)
・メタノール:水と任意の割合で混ざり合います。漏えい時に多量の水で希釈して洗い流すのはこのためです。
・トルエン:水にはほとんど溶けず、比重約0.87で水に浮きます。漏えい時は土砂等に吸着させて回収します。
・臭素:比重は約3.1で、水よりずっと重い赤褐色の液体です。

覚え方のポイント
水より重い液体の代表は「臭素・水銀・クロロホルム・四塩化炭素・二硫化炭素・ニトロベンゼン」、軽い液体の代表は「トルエン・キシレン・メタノール・酢酸エチル」と2つのグループに分けて覚えます。塩素や臭素など重い原子を含むものは重い、と考えると整理しやすくなります。
問84-2

物質と、そのにおいの特徴の組合せとして、誤っているものはどれか。

  • ①アンモニア:鼻を刺す強い刺激臭
  • ②ホルマリン:ほとんどにおいがない
  • ③クロロホルム:エーテルに似たにおい
  • ④酢酸エチル:果実のような芳香
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正解 ②ホルマリン:ほとんどにおいがない
解説
ホルマリンはホルムアルデヒドを約37%含む水溶液で、無色の液体ですが、鼻やのどを刺す強い刺激臭があり、目に入ると涙が出る催涙性も示します。「ほとんどにおいがない」は誤りです。ホルムアルデヒドを1%を超えて含む製剤は劇物です。低温では重合してパラホルムアルデヒドが析出し白く濁るため、常温で保存します。

他の選択肢が不適切な理由
(いずれも正しい組合せです)
・アンモニア:息が詰まるような、鼻を刺す強い刺激臭がある気体です。
・クロロホルム:無色の液体で、エーテルに似た特有のにおいがあり、吸い込むと強い麻酔作用を示します。
・酢酸エチル:果実のような芳香がある無色の液体で、引火性があります。

覚え方のポイント
においの問題は「刺激臭(アンモニア・塩素・ホルマリン・塩化水素)」「芳香(トルエン・キシレン・酢酸エチル)」「エーテル様(クロロホルム)」「アーモンド様(ニトロベンゼン・シアン化水素)」とグループにまとめると覚えやすくなります。
問94-2

次の気体のうち、空気より軽く、漏れると上方へ広がりやすいものはどれか。

  • ①アンモニア
  • ②塩素
  • ③臭化メチル
  • ④ホスゲン
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正解 ①アンモニア
解説
気体が空気より軽いか重いかは、分子量を空気の平均分子量(約29)と比べるとわかります。アンモニア(NH3)の分子量は17で空気より軽いため、漏れると上方へ広がります。厚生労働省の応急措置の基準でも、アンモニア水は温度が上がると空気より軽いアンモニアガスを発生すると注意されています。アンモニア水が漏えいしたときは、濡れむしろ等で覆い、遠くから多量の水をかけて洗い流すとされています。10%を超えて含む製剤は劇物です。

他の選択肢が不適切な理由
・塩素:分子量71で空気の約2.5倍の重さがあり、低い所にたまります。
・臭化メチル:分子量95で空気より重く、においも弱いため、くぼ地などにたまって中毒を起こしやすい気体です。
・ホスゲン:分子量99で空気より重い気体です。

覚え方のポイント
「分子量が29より小さければ空気より軽い」と覚えると、計算で判断できます。毒劇物の気体の多くは空気より重く、くぼ地や地下などの低い所にたまりやすいのですが、アンモニアは例外的に軽いことを押さえておきましょう。
問104-2

においや性状に関する次の記述a〜cの正誤の組合せとして、正しいものはどれか。
a 四アルキル鉛は、甘いにおいがあるが猛毒である。
b 臭化メチルは、強い刺激臭があるので漏れるとすぐに気づく。
c フェノールは、湿気を吸って潮解することがある。

  • ①a正 b正 c誤
  • ②a誤 b誤 c正
  • ③a正 b誤 c正
  • ④a誤 b正 c誤
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正解 ③a正 b誤 c正
解説
においは安全かどうかの目安になりません。四アルキル鉛は芳香性の甘いにおいがありますが、皮膚からも吸収される猛毒の特定毒物です。臭化メチルは、においが極めて弱いため漏れても気づきにくい点が危険です。フェノールは固体ですが湿気を吸って潮解します。したがって、a が正、b が誤、c が正です。

各記述の正誤
・a 正しい:四アルキル鉛(アンチノック剤)は無色の油状の液体で、甘いにおいがあります。応急措置の基準でも「甘味あるにおいがあるが、猛毒であるので注意する」とされています。
・b 誤り:臭化メチルのにおいは極めて弱く、ガスが空気より重いため、気づかないうちに吸い込んで中毒を起こしやすい物質です。
・c 正しい:フェノールは無色〜白色の結晶で、湿気を吸収して潮解することがあり、空気中で赤く変色します。

覚え方のポイント
「においが良い=安全」「においがない=安全」は、どちらも誤りです。四アルキル鉛(甘いにおい)と臭化メチル(においが弱い)は、この落とし穴を問う問題の定番なので、対にして覚えておきましょう。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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