有機燐系殺虫剤による中毒に関する記述として、正しいものはどれか。
- ①血液中のカルシウムと結合し、腎臓を障害する
- ②視神経を侵し、視力障害や失明を起こす
- ③肺が線維化し、数日後に呼吸困難が進む
- ④コリンエステラーゼを阻害し、縮瞳を起こす
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有機燐系殺虫剤は、神経の信号を伝えるアセチルコリンを分解する酵素(コリンエステラーゼ)の働きを阻害します。その結果、アセチルコリンがたまって神経が過剰に刺激され続け、縮瞳(瞳孔が小さくなる)、よだれ・発汗・涙の増加、吐き気、筋肉のけいれん、呼吸困難などを起こします。治療にはPAM(プラリドキシム)や硫酸アトロピンが用いられ、施行規則第11条の5でも、有機燐化合物(とその製剤)たる毒物・劇物を販売・授与するときに容器・被包に表示する解毒剤として、この2つ(PAMの製剤・硫酸アトロピンの製剤)が定められています(法第12条第2項第3号)。
他の選択肢が不適切な理由
・カルシウムと結合して腎臓を障害:これは蓚酸の中毒の特徴です。
・視神経を侵して失明:これはメタノールの中毒の特徴です。
・肺が線維化して数日後に呼吸困難:これはパラコートの中毒の特徴です。
覚え方のポイント
中毒症状は「物質ごとの決め手の1語」で覚えます。有機燐系=縮瞳・コリンエステラーゼ阻害、メタノール=失明、パラコート=肺線維症、蓚酸=低カルシウム・腎障害、シアン=細胞呼吸の阻害、アニリン・ニトロベンゼン=メトヘモグロビン(チアノーゼ)。この対応表を作っておくと、入れ替えのひっかけに強くなります。