黄燐の性質に関する記述として、正しいものはどれか。
- ①空気中で酸化されやすく、自然発火する
- ②水によく溶け、水溶液は強い酸性を示す
- ③常温で赤褐色の揮発しやすい液体である
- ④二硫化炭素にはほとんど溶けない
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黄燐(法別表第一に掲げられた毒物)は、白色〜淡黄色のろうのような固体です。空気に触れると少しずつ酸化され、そのときの熱がたまって自然に燃え出します(国際化学物質安全性カードでは自然発火温度30℃)。燃えると有毒な酸化リンの白煙を生じます。暗い所で青白く光って見えるのも、空気中でゆっくり酸化されているためです。この「空気に触れると燃える」性質が、水中で保存し、水で空気を遮断して取り扱うという方法の理由になっています(廃棄基準の備考にも「黄リンを取扱う作業は全て水で空気を遮断した状態で行う」とあります)。
他の選択肢が不適切な理由
・水によく溶け強い酸性:黄燐は水にほとんど溶けません(20℃で100mLに0.0003g程度)。溶けないからこそ、水の中に沈めて保存できます。
・赤褐色の揮発しやすい液体:これは臭素の性状です。黄燐は常温で固体です。
・二硫化炭素にほとんど溶けない:逆で、黄燐は二硫化炭素によく溶けます。「水には溶けないが二硫化炭素には溶ける」という対比がよく問われます。
覚え方のポイント
黄燐は「燃える・光る・水に溶けない」の三点セットで覚えます。水に溶けない→水中に保存できる、空気で燃える→水で空気を遮断する、と性質と貯蔵法を因果でつなげると忘れにくくなります。同じリンの単体でも赤燐は自然発火しないので混同しないようにしましょう。