2026年版・3-1

性質:主な毒物の性質の一問一答

毒物劇物取扱者試験「毒物及び劇物の性質及び貯蔵その他取扱方法」から、性質:主な毒物の性質に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験の出題形式は都道府県によって異なりますが、ここでは4択で出題しています。

問13-1

黄燐の性質に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①空気中で酸化されやすく、自然発火する
  • ②水によく溶け、水溶液は強い酸性を示す
  • ③常温で赤褐色の揮発しやすい液体である
  • ④二硫化炭素にはほとんど溶けない
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正解 ①空気中で酸化されやすく、自然発火する
解説
黄燐(法別表第一に掲げられた毒物)は、白色〜淡黄色のろうのような固体です。空気に触れると少しずつ酸化され、そのときの熱がたまって自然に燃え出します(国際化学物質安全性カードでは自然発火温度30℃)。燃えると有毒な酸化リンの白煙を生じます。暗い所で青白く光って見えるのも、空気中でゆっくり酸化されているためです。この「空気に触れると燃える」性質が、水中で保存し、水で空気を遮断して取り扱うという方法の理由になっています(廃棄基準の備考にも「黄リンを取扱う作業は全て水で空気を遮断した状態で行う」とあります)。

他の選択肢が不適切な理由
・水によく溶け強い酸性:黄燐は水にほとんど溶けません(20℃で100mLに0.0003g程度)。溶けないからこそ、水の中に沈めて保存できます。
・赤褐色の揮発しやすい液体:これは臭素の性状です。黄燐は常温で固体です。
・二硫化炭素にほとんど溶けない:逆で、黄燐は二硫化炭素によく溶けます。「水には溶けないが二硫化炭素には溶ける」という対比がよく問われます。

覚え方のポイント
黄燐は「燃える・光る・水に溶けない」の三点セットで覚えます。水に溶けない→水中に保存できる、空気で燃える→水で空気を遮断する、と性質と貯蔵法を因果でつなげると忘れにくくなります。同じリンの単体でも赤燐は自然発火しないので混同しないようにしましょう。
問23-1

水銀の性質に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①水によく溶け、水溶液は強い塩基性を示す
  • ②空気中で自然発火するので、水中に保存する
  • ③常温で液体の金属で、その蒸気は有毒である
  • ④銀白色の固体で、加熱すると昇華しやすい
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正解 ③常温で液体の金属で、その蒸気は有毒である
解説
水銀(法別表第一に掲げられた毒物)は、常温で液体である唯一の金属で、銀白色の光沢をもちます。常温でもわずかずつ蒸発しており、その蒸気を長く吸い込むと中枢神経や腎臓が障害されます。液体なので床にこぼすと細かい粒に分かれて隙間に入り込み、そこから蒸気が出続けるため、こぼしたときは丁寧に回収することが大切です。金や銀などの多くの金属と合金(アマルガム)をつくる性質もあります。

他の選択肢が不適切な理由
・水によく溶け強い塩基性:水銀は水に溶けません。
・空気中で自然発火し水中に保存:これは黄燐の性質と貯蔵法です。水銀は空気中で燃えることはありません。
・銀白色の固体で昇華しやすい:水銀の融点は約−39℃で、常温では固体ではなく液体です。

覚え方のポイント
常温で液体の単体は、金属では水銀、非金属では臭素の2つだけです。「液体の金属=水銀、液体の非金属=臭素(赤褐色)」と対で覚えましょう。水銀は「液体なのに蒸気が危ない」ので、密閉して保管し、こぼしたら残さず回収します。廃棄の方法に関する基準では、金属水銀は蒸留して再生利用する回収法が示されています。
問33-1

シアン化ナトリウムの性質に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①白色の固体で、水によく溶ける
  • ②酸と反応して、シアン化水素を発生する
  • ③水溶液は加水分解して、強い酸性を示す
  • ④湿った空気中で徐々にシアン化水素を出す
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正解 ③水溶液は加水分解して、強い酸性を示す
解説
シアン化ナトリウム(法別表第一に掲げられた毒物)は白色の固体で、水によく溶けます。弱い酸であるシアン化水素と強い塩基である水酸化ナトリウムからできた塩なので、水に溶かすと加水分解して強いアルカリ性を示します。「強い酸性」は誤りです。酸を加えると弱い酸であるシアン化水素が追い出されて発生するため、酸との接触は厳禁です。

他の選択肢が不適切な理由
(いずれも正しい記述です)
・白色の固体で水によく溶ける:正しい性状です。湿気を吸いやすい性質(吸湿性)もあります。
・酸と反応してシアン化水素を発生:酸と混ざると猛毒のシアン化水素ガスが発生します。保管場所を酸と分けるのはこのためです。
・湿った空気中で徐々にシアン化水素を出す:空気中の湿気と二酸化炭素(弱い酸)とも少しずつ反応し、シアン化水素を生じます。密栓して乾燥した場所で保管する理由です。

覚え方のポイント
「弱酸の塩は、水に溶かすとアルカリ性、強い酸を加えると弱酸が出てくる」という化学の原則で説明できます。シアン化合物は「アルカリ性で安定・酸性で危険」と覚えると、廃棄のときにアルカリ性にしてから酸化分解する理由まで一貫して理解できます。
問43-1

シアン化水素の性質に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①黄緑色の気体で、空気よりも重い性質をもつ
  • ②沸点が低く、揮発しやすい無色の液体である
  • ③水にほとんど溶けない赤褐色の液体である
  • ④腐卵臭のある無色の気体で、水に溶けない
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正解 ②沸点が低く、揮発しやすい無色の液体である
解説
シアン化水素(法別表第一に掲げられた毒物)は、沸点が約26℃と低い無色の液体で、常温でも非常に揮発しやすく、気温が少し高いとすぐに気体になります。特有のにおいがあり、水とはどんな割合でも混ざり合い、その水溶液(青酸)は弱い酸性を示します。引火性もあります。吸い込むと細胞が酸素を使えなくなり、短時間で重い中毒を起こすため、揮発しやすさそのものが危険性に直結しています。

他の選択肢が不適切な理由
・黄緑色の気体で空気より重い:これは塩素の性状です。シアン化水素は無色です。
・水にほとんど溶けない赤褐色の液体:赤褐色の液体は臭素です。シアン化水素は水によく溶けます。
・腐卵臭のある無色の気体で水に溶けない:腐卵臭(腐った卵のにおい)は硫化水素の特徴です。シアン化水素は水によく溶けます。

覚え方のポイント
シアン化水素は「沸点およそ26℃」がポイントで、20℃前後では液体、少し暖かいと気体という境目の物質です。「無色・揮発性・水と混和・弱酸」の4語で押さえ、色やにおいで他の物質(塩素=黄緑、臭素=赤褐色、硫化水素=腐卵臭)と区別しましょう。
問53-1

四アルキル鉛(四エチル鉛など)に関する次の記述a〜dのうち、正しいものの組合せを選びなさい。
a 特有のにおいのある無色の液体である。
b 水によく溶ける。
c 加熱すると分解し、有毒な鉛のフュームを生じる。
d 皮膚からはほとんど吸収されない。

  • ①a、b
  • ②a、c
  • ③b、d
  • ④c、d
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正解 ②a、c
解説
四アルキル鉛は法別表第三に掲げられた特定毒物です。代表的な四エチル鉛は、特有のにおいのある無色の液体で、水にはほとんど溶けず、加熱すると分解して有毒な鉛のフュームを生じます。吸い込むだけでなく皮膚からも吸収され、中枢神経を侵す中毒を起こします。特定毒物として、使用者と用途(石油精製業者によるガソリンへの混入)が施行令第1条で限定されています。

各記述の正誤
・a 正しい:特有のにおいのある無色の液体です(国際化学物質安全性カードの記載どおり)。
・b 誤り:水にはほとんど溶けません。油に溶けやすい性質で、かつてはガソリンに加えるアンチノック剤として使われました。
・c 正しい:国際化学物質安全性カードでも「加熱すると、分解する。有毒な鉛のフュームを生じる」とされています。職場のあんぜんサイトのモデルSDSでは、密閉して冷暗所に保管するとされています。
・d 誤り:皮膚からも吸収され、皮膚に付いただけでも吸入した場合と同じような中毒症状を起こします(運搬事故時の応急措置の基準)。

覚え方のポイント
四アルキル鉛は「無色の液体・水に溶けない・加熱で分解して鉛のフューム・皮膚から吸収」と覚えます。法規では特定毒物として施行令で用途(ガソリンへの混入)が定められていることも出題されるので、性質と制度をセットで復習しましょう。
問63-1

ホスゲンの性質に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①空気より軽く、すみやかに上方へ拡散する
  • ②黄緑色の気体で、強い漂白作用がある
  • ③赤褐色の液体で、常温で激しく揮発する
  • ④水と反応して分解し、塩化水素を生じる
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正解 ④水と反応して分解し、塩化水素を生じる
解説
ホスゲン(毒物及び劇物指定令第1条で指定された毒物)は、特有のにおいのある無色の気体で、圧力をかけた液化ガスとして扱われます。水や湿気と反応して分解し、腐食性の塩化水素(と二酸化炭素)を生じます。空気の約3.4倍の重さがあるため、漏れると低い所にたまります。吸入すると数時間たってから肺水腫を起こすことがあり、遅れて症状が出る点が危険です。

他の選択肢が不適切な理由
・空気より軽く上方へ拡散:逆で、ホスゲンは空気より重く、床やくぼみにたまります。
・黄緑色の気体で強い漂白作用:これは塩素の性状です。ホスゲンは無色です。
・赤褐色の液体で激しく揮発:これは臭素の性状です。

覚え方のポイント
ホスゲンは、クロロホルムや四塩化炭素が光や高温で分解したときにも生じる物質です。「クロロホルムを冷暗所に保管する理由=ホスゲンを生じさせないため」とつなげて覚えると、有機塩素系の劇物の貯蔵法の問題にも応用できます。無色・空気より重い・水で塩化水素、の3点を押さえましょう。
問73-1

ニコチンの性質に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①無色の油状液体で、特有のにおいがある
  • ②空気に触れても変色しない安定な液体である
  • ③水と任意の割合で混ざり合う性質をもつ
  • ④たばこの葉に含まれる天然のアルカロイドである
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正解 ②空気に触れても変色しない安定な液体である
解説
ニコチン(法別表第一に掲げられた毒物)は、特有のにおいのある無色の油状液体で、湿気を吸いやすい性質があります。空気や光に触れると酸化されて褐色に変わるため、「変色しない安定な液体」は誤りです。水とは任意の割合で混ざり合い、皮膚からも吸収されます。

他の選択肢が不適切な理由
(いずれも正しい記述です)
・無色の油状液体で特有のにおい:国際化学物質安全性カードの記載どおりの性状です。
・水と任意の割合で混ざる:ニコチンは水によく溶け、どんな割合でも混ざり合います。
・たばこの葉に含まれるアルカロイド:ニコチンはたばこに含まれる塩基性の天然物質(アルカロイド)で、硫酸ニコチンとして殺虫剤にも使われてきました。

覚え方のポイント
「無色の油状液体が空気で褐色になる」という変化は、ニコチンとアニリンの両方で出題されます。どちらも「新しいうちは無色、古くなると茶色」と覚えておくと、性状から物質を選ぶ問題でも迷いません。
問83-1

次の記述a〜dのうち、正しいものはいくつあるか。
a 黄燐は、暗所で青白く光る。
b 三酸化二ヒ素は、白色の粉末である。
c シアン化カリウムの水溶液は、強いアルカリ性を示す。
d ホスゲンは、空気より軽い気体である。

  • ①1つ
  • ②2つ
  • ③3つ
  • ④4つ
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正解 ③3つ
解説
a〜cの3つが正しく、dだけが誤りです。毒物の性状は「色・状態・におい・水との関係」で整理しておくと、このような正誤の数を問う問題にも素早く答えられます。黄燐・三酸化二ヒ素・シアン化カリウム・ホスゲンは、いずれも法別表第一または毒物及び劇物指定令第1条で毒物に指定されています。

各記述の正誤
・a 正しい:黄燐は空気中でゆっくり酸化され、その際に暗い所で青白く光って見えます。
・b 正しい:三酸化二ヒ素(亜ヒ酸)は白色の粉末で、においはほとんどありません。ヒ素化合物(法令上の表記は砒素化合物)は毒物です。
・c 正しい:シアン化カリウムは弱酸(シアン化水素)と強塩基の塩なので、水溶液は加水分解して強いアルカリ性を示します。
・d 誤り:ホスゲンは空気の約3.4倍重い無色の気体です。漏れると低い所にたまります。

覚え方のポイント
「いくつあるか」型は、1つでも判断を誤ると正解できません。自信のある記述から確定させ、残りを性質の理由(弱酸の塩はアルカリ性、分子量の大きい気体は空気より重い、など)で検証しましょう。ホスゲン(分子量99)は空気(平均分子量約29)よりずっと重い、と数字で確認できます。
問93-1

三酸化二ヒ素の性質に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①白色の粉末で、においはほとんどない
  • ②水に少し溶け、その水溶液は弱い酸性を示す
  • ③強く熱すると昇華して気体になる性質がある
  • ④水と激しく反応して、水素を発生する
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正解 ④水と激しく反応して、水素を発生する
解説
三酸化二ヒ素(亜ヒ酸、無水亜ヒ酸とも呼ばれます)は、ヒ素化合物(法令上の表記は砒素化合物)として毒物及び劇物指定令第1条で指定された毒物です。白色の粉末でにおいはほとんどなく、水に少し溶けて弱い酸性を示し、強く熱すると液体を経ずに昇華します。水と激しく反応して水素を出すのはナトリウムやカリウムなどのアルカリ金属の性質で、三酸化二ヒ素にはそのような性質はありません。

他の選択肢が不適切な理由
(いずれも正しい記述です)
・白色の粉末でにおいはほとんどない:見た目が砂糖や小麦粉と区別しにくいことが、誤飲事故や犯罪に使われる危険につながっています。
・水に少し溶け弱い酸性:水に溶けると亜ヒ酸となり、弱い酸性を示します。
・強く熱すると昇華:三酸化二ヒ素は約193℃で昇華する性質があります。

覚え方のポイント
ヒ素化合物は「白い粉・においがない・毒性が強い」と覚えます。中毒の解毒にはジメルカプロール(BAL)が用いられること、用途として殺鼠剤・殺虫剤やガラスの原料があることも、あわせて出題されます。
問103-1

次の毒物と、常温(20℃)・常圧での状態の対応として、正しいものはどれか。

  • ①ジボラン:気体
  • ②シアン化水素:固体
  • ③水銀:固体
  • ④四アルキル鉛:気体
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正解 ①ジボラン:気体
解説
ジボラン(毒物及び劇物指定令第1条で指定された毒物)は、沸点が約−93℃の無色の気体です。空気中で燃えやすく、半導体の製造(ホウ素を加える工程)などで使われます。物質の状態は「沸点と融点が20℃より上か下か」で決まるので、代表的な毒物の沸点のおおよその値を知っておくと、状態を問う問題に確実に答えられます。

他の選択肢が不適切な理由
・シアン化水素:固体ではなく液体です。沸点が約26℃なので、20℃では揮発しやすい液体、少し暖かいと気体になります。
・水銀:融点が約−39℃なので、常温では液体です。常温で液体の金属は水銀だけです。
・四アルキル鉛:四エチル鉛などは常温で無色の液体で、気体ではありません。ただし蒸気や皮膚からの吸収で中毒を起こすので、取扱いには注意が必要です。

覚え方のポイント
毒物の状態は「気体=ジボラン・ホスゲン・燐化水素」「液体=水銀・シアン化水素・四アルキル鉛・ニコチン」「固体=黄燐・シアン化ナトリウム・三酸化二ヒ素」とグループで覚えましょう。状態がわかると、保管の仕方(ボンベ、密栓した容器、水中など)も推測しやすくなります。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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