2026年版・2-6

化学:酸・塩基と中和・pHの一問一答

毒物劇物取扱者試験「基礎化学」から、化学:酸・塩基と中和・pHに関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験の出題形式は都道府県によって異なりますが、ここでは4択で出題しています。

問12-6

アンモニアを水に溶かすと、アンモニア分子が水分子から水素イオンを受け取り、アンモニウムイオンと水酸化物イオンが生じる。この右向きの反応において、ブレンステッド・ローリーの定義で酸としてはたらいている物質はどれか。

  • ①水
  • ②アンモニア
  • ③アンモニウムイオン
  • ④水酸化物イオン
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正解 ①水
解説
ブレンステッド・ローリーの定義では、水素イオンを相手に与える物質を酸、水素イオンを受け取る物質を塩基といいます。アンモニアが水に溶ける右向きの反応では、水分子が水素イオンをアンモニア分子に与え、自らは水酸化物イオンになっています。したがって水が酸、アンモニアが塩基としてはたらいています。一方、水は塩化水素と反応するときには水素イオンを受け取って塩基としてはたらくので、相手によって酸にも塩基にもなる物質です。

他の選択肢が不適切な理由
・アンモニア:水素イオンを受け取ってアンモニウムイオンになっているので、塩基としてはたらいています。
・アンモニウムイオン:この反応で生じた物質です。逆向き(左向き)の反応では水素イオンを与える酸としてはたらきますが、問われているのは右向きの反応です。
・水酸化物イオン:この反応で生じた物質で、逆向きの反応では水素イオンを受け取る塩基としてはたらきます。

覚え方のポイント
アレニウスの定義は「水溶液中で水素イオンを出すのが酸、水酸化物イオンを出すのが塩基」、ブレンステッド・ローリーの定義は「水素イオンを与えるのが酸、受け取るのが塩基」です。アンモニアは水酸化物イオンを含まないのに塩基性を示しますが、ブレンステッド・ローリーの定義を使うとその理由を説明できます。
問22-6

次の酸のうち、強酸に分類されるものはどれか。

  • ①フッ化水素酸
  • ②硝酸
  • ③酢酸
  • ④シュウ酸
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正解 ②硝酸
解説
酸の強さは、水溶液中で電離する割合(電離度)の大きさで決まります。強酸は水溶液中でほぼ完全に電離し(電離度がほぼ1)、弱酸はごく一部しか電離しません。硝酸は塩酸・硫酸と並ぶ代表的な強酸です。価数(1分子から出せる水素イオンの数)は酸の強さとは関係がなく、1価の硝酸や塩酸は強酸、2価のシュウ酸は弱酸です。

他の選択肢が不適切な理由
・フッ化水素酸:同じハロゲン化水素の水溶液でも、塩酸・臭化水素酸・ヨウ化水素酸が強酸であるのに対し、フッ化水素酸は弱酸です。ただし、ガラスを溶かし、皮膚から浸透して激しい障害を起こす非常に危険な物質で、フッ化水素(法令上の表記は弗化水素)は毒物に指定されています。
・酢酸:代表的な弱酸で、食酢の成分です。
・シュウ酸:2価の弱酸です。劇物(法令上の表記は蓚酸)に指定されており、中和滴定の標準溶液(濃度が正確に分かっている溶液)をつくるのにも使われます。

覚え方のポイント
高校化学で扱う強酸は「塩酸・硝酸・硫酸(と臭化水素酸・ヨウ化水素酸)」、強塩基は「水酸化ナトリウム・水酸化カリウム・水酸化カルシウム・水酸化バリウム」とまず覚え、それ以外は弱酸・弱塩基と考えるのが実戦的です。「弱酸なのに危険なフッ化水素酸」は、毒劇物の学習でも重要な例外です。
問32-6

酸・塩基とその価数の対応として、誤っているものはどれか。

  • ①水酸化カルシウム:1価の塩基
  • ②硫酸:2価の酸
  • ③リン酸:3価の酸
  • ④酢酸:1価の酸
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正解 ①水酸化カルシウム:1価の塩基
解説
酸の価数は1つの化学式から出すことのできる水素イオンの数、塩基の価数は1つの化学式から出すことのできる水酸化物イオンの数(または受け取ることのできる水素イオンの数)です。水酸化カルシウム(Ca(OH)2)は、1つの化学式から水酸化物イオンを2個出すことができるので2価の塩基です。したがって「1価の塩基」は誤りです。

他の選択肢が不適切な理由
・硫酸(H2SO4):正しい対応です。水素イオンを2個出せる2価の酸です。
・リン酸(H3PO4):正しい対応です。水素イオンを3個出せる3価の酸です(強さは中程度)。
・酢酸(CH3COOH):正しい対応です。分子中に水素原子を4個もちますが、水素イオンとして出せるのはカルボキシ基(−COOH)の水素1個だけなので、1価の酸です。

覚え方のポイント
価数は中和の計算に直結します。「酸の物質量×価数=塩基の物質量×価数」が中和の基本式なので、価数を取り違えると答えが2倍や半分にずれてしまいます。酢酸のように「水素原子の数=価数」にならない物質や、アンモニア(水素イオンを1個受け取るので1価の塩基)のように水酸化物イオンを含まない塩基には特に注意しましょう。
問42-6

0.10 mol/Lの酢酸水溶液の電離度を0.010とするとき、この水溶液のpHはいくらか。ただし、温度は25℃とする。

  • ①1
  • ②3
  • ③4
  • ④11
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正解 ②3
解説
弱酸は水溶液中でごく一部しか電離しないため、水素イオン濃度は「酸のモル濃度×価数×電離度」で求めます。酢酸は1価の弱酸なので、電離度0.010は100分子のうち1分子だけが電離していることを意味します。pHは、水素イオン濃度が1.0×10の−n乗 mol/Lのとき、nの値になります。

計算の手順
水素イオン濃度=0.10 mol/L × 1 × 0.010=1.0×10の−3乗 mol/L
pH=3

他の選択肢が不適切な理由
・1:電離度を考えずに、0.10 mol/Lの酢酸がすべて電離したとして求めた値です(同じ濃度の強酸ならこの値になります)。
・4:電離度を0.0010と、桁を1つ誤って計算した場合の値です。
・11:水素イオン濃度ではなく水酸化物イオン濃度を1.0×10の−3乗 mol/Lとしたときの値で、塩基性の水溶液になってしまいます。

覚え方のポイント
「水素イオン濃度=モル濃度×価数×電離度」と、強酸・強塩基では電離度を1とみなすことを覚えます。同じ0.10 mol/Lでも、強酸の塩酸はpH1、弱酸の酢酸はpH3程度と大きく異なります。pHが1違うと水素イオン濃度は10倍違うことも、あわせて押さえておきましょう。
問52-6

0.010 mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液のpHはいくらか。ただし、水酸化ナトリウムは完全に電離し、温度は25℃、水のイオン積は1.0×10の−14乗(mol/L)の2乗とする。

  • ①2
  • ②10
  • ③12
  • ④13
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正解 ③12
解説
塩基の水溶液では、まず水酸化物イオン濃度を求め、水のイオン積(水素イオン濃度×水酸化物イオン濃度=1.0×10の−14乗)を使って水素イオン濃度に直してからpHを求めます。水酸化ナトリウムは1価の強塩基で完全に電離するので、水酸化物イオン濃度は0.010 mol/Lです。

計算の手順
水酸化物イオン濃度=0.010 mol/L=1.0×10の−2乗 mol/L
水素イオン濃度=(1.0×10の−14乗)÷(1.0×10の−2乗)=1.0×10の−12乗 mol/L
pH=12(別解:pOH=2、pH=14−2=12)

他の選択肢が不適切な理由
・2:水酸化物イオン濃度の指数をそのままpHとした値です。これはpOHにあたり、塩基性の水溶液のpHは7より大きくなります。
・10:水酸化物イオン濃度を1.0×10の−4乗 mol/Lと、桁を誤った場合の値です。
・13:0.10 mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液の値で、濃度を10倍に取り違えています。

覚え方のポイント
25℃では「pH+pOH=14」が成り立つので、塩基は「pOHを出して14から引く」と覚えると速く解けます。酸性はpH<7、中性はpH=7、塩基性はpH>7です。水酸化ナトリウムは、5%を超えて含む製剤も劇物に指定されている強塩基で、薄い水溶液でもpHはこのように大きくなります。
問62-6

pH3の塩酸を水で100倍にうすめた水溶液のpHはいくらか。ただし、温度は25℃とする。

  • ①1
  • ②3
  • ③4
  • ④5
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正解 ④5
解説
強酸の水溶液を水でうすめると、水素イオンの物質量は変わらずに体積だけが増えるので、水素イオン濃度はうすめた倍率に反比例して小さくなります。100倍にうすめると水素イオン濃度は100分の1(10の−2乗倍)になり、pHは2大きくなります。

計算の手順
うすめる前の水素イオン濃度=1.0×10の−3乗 mol/L
うすめた後=1.0×10の−3乗 ÷ 100=1.0×10の−5乗 mol/L
pH=5

他の選択肢が不適切な理由
・1:水素イオン濃度が大きくなる向き(pHを2小さく)に計算した値です。うすめると酸性は弱まり、pHは大きくなります。
・3:うすめてもpHが変わらないとした値です。水素イオン濃度は小さくなります。
・4:10倍にうすめた場合の値です。100倍ではpHは2大きくなります。

覚え方のポイント
強酸を10倍にうすめるごとにpHは1ずつ大きくなります。ただし、どれだけうすめても酸の水溶液がpH7を超えて塩基性になることはなく、極端にうすめると水自身の電離の影響でpH7に近づくだけです(例:pH5の塩酸を1000倍にうすめてもpH8にはならない)。この「7を超えない」という点もよく問われます。
問72-6

0.10 mol/Lの硫酸20 mLを過不足なく中和するのに必要な0.20 mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液の体積はいくらか。

  • ①5.0 mL
  • ②10 mL
  • ③20 mL
  • ④40 mL
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正解 ③20 mL
解説
中和反応では、酸が出す水素イオンの物質量と、塩基が出す水酸化物イオンの物質量が等しくなったときに過不足なく中和します。式にすると「酸の価数×酸のモル濃度×酸の体積=塩基の価数×塩基のモル濃度×塩基の体積」です。硫酸は2価の酸、水酸化ナトリウムは1価の塩基です。

計算の手順
反応式:H2SO4 + 2 NaOH → Na2SO4 + 2 H2O
硫酸が出す水素イオン=2 × 0.10 mol/L × 0.020 L=0.0040 mol
必要な水酸化物イオン=0.0040 mol
水酸化ナトリウム水溶液の体積=0.0040 mol ÷(1 × 0.20 mol/L)=0.020 L=20 mL

他の選択肢が不適切な理由
・5.0 mL:価数2を酸ではなく塩基の側に掛けてしまった場合の値です(1×0.10×20=2×0.20×V)。
・10 mL:硫酸の価数2を掛け忘れ、1価の酸として計算した値です。
・40 mL:水酸化ナトリウムの濃度を0.10 mol/Lと取り違えた場合の値です。

覚え方のポイント
中和の計算は「価数×濃度×体積」を酸と塩基で等しくおく、の1本で解けます。体積はmLのままでも、両辺の単位がそろっていれば計算できます(2×0.10×20=1×0.20×V より V=20)。硫酸のような2価の酸、水酸化カルシウムのような2価の塩基で価数を忘れるミスが最も多いので、式を書く前に価数を確認しましょう。
問82-6

濃度が分からない酢酸水溶液10 mLを、0.10 mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液で中和滴定したところ、中和点までに15 mLを要した。この酢酸水溶液のモル濃度はいくらか。

  • ①0.067 mol/L
  • ②0.10 mol/L
  • ③0.15 mol/L
  • ④0.30 mol/L
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正解 ③0.15 mol/L
解説
中和滴定は、濃度の分かっている酸または塩基の水溶液を使って、濃度の分からない水溶液の濃度を求める操作です。酢酸は1価の酸、水酸化ナトリウムは1価の塩基なので、両者は物質量の比1:1で反応します(CH3COOH + NaOH → CH3COONa + H2O)。酢酸は弱酸ですが、中和の量的関係は電離度に関係なく、酸が出しうる水素イオンの総量で決まります。

計算の手順
酢酸のモル濃度をx mol/Lとおく
1 × x × 10 mL=1 × 0.10 mol/L × 15 mL
x=1.5 ÷ 10=0.15 mol/L

他の選択肢が不適切な理由
・0.067 mol/L:体積の比を逆にして(0.10×10÷15)計算した値です。多くの塩基を必要としたのだから、酢酸は0.10 mol/Lより濃いはずです。
・0.30 mol/L:水酸化ナトリウムを2価の塩基として扱った場合の値です。水酸化ナトリウムは1価です。
・0.10 mol/L:滴下した水酸化ナトリウム水溶液と同じ濃度とみなした値です。酢酸10 mLに対して塩基が15 mL必要だったことを考えていません。

覚え方のポイント
「弱酸だから中和に必要な塩基が少なくて済む」というのはよくある誤解です。電離度が小さくても、中和が進むにつれて残りの酢酸が次々に電離するので、必要な塩基の量は強酸と同じく価数と物質量だけで決まります。この滴定では、中和点の水溶液が弱い塩基性になるため、指示薬にはフェノールフタレインを使います。
問92-6

中和滴定と指示薬に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①塩酸でアンモニア水を滴定するには、フェノールフタレインを使う
  • ②水酸化ナトリウムで酢酸を滴定するには、フェノールフタレインを使う
  • ③メチルオレンジは、酸性側では赤色、塩基性側では黄色を示す
  • ④フェノールフタレインは、酸性や中性の水溶液中では無色である
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正解 ①塩酸でアンモニア水を滴定するには、フェノールフタレインを使う
解説
指示薬は、中和点付近でpHが急に変化する範囲の中に変色域があるものを選びます。弱塩基のアンモニア水を強酸の塩酸で滴定すると、中和点で生じる塩化アンモニウムの水溶液は弱い酸性を示し、pHの急な変化も酸性側にかたよります。そのため、酸性側に変色域(pH約3.1〜4.4)をもつメチルオレンジを使います。フェノールフタレインの変色域(pH約8.0〜9.8)は塩基性側にあるので、この滴定には適しません。

他の選択肢が不適切な理由
・水酸化ナトリウムで酢酸を滴定:正しい記述です。中和点で生じる酢酸ナトリウムの水溶液が弱い塩基性になるため、塩基性側に変色域をもつフェノールフタレインを使います。
・メチルオレンジの色:正しい記述です。変色域より酸性側では赤色、塩基性側では黄色を示します。
・フェノールフタレインの色:正しい記述です。酸性や中性では無色で、塩基性側(pH約8.0以上)で赤色(赤紫色)になります。

覚え方のポイント
「強酸と強塩基の滴定はどちらの指示薬でもよい」「弱酸と強塩基の滴定は中和点が塩基性側なのでフェノールフタレイン」「強酸と弱塩基の滴定は中和点が酸性側なのでメチルオレンジ」と覚えます。中和点の液性は、生じる塩の性質(もとの酸と塩基のうち強いほうの性質が現れる)から判断できます。
問102-6

次の塩a〜dのうち、その水溶液が塩基性を示すものの組合せを選びなさい。
a 塩化アンモニウム。
b 酢酸ナトリウム。
c 硫酸ナトリウム。
d 炭酸ナトリウム。

  • ①a、b
  • ②a、c
  • ③b、c
  • ④b、d
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正解 ④b、d
解説
塩の水溶液の性質は、その塩をつくったもとの酸と塩基の強さで判断できます。強酸と強塩基からなる塩の水溶液はほぼ中性、弱酸と強塩基からなる塩は塩基性、強酸と弱塩基からなる塩は酸性を示します。これは、弱い酸や弱い塩基に由来するイオンが水と反応する(加水分解する)ためです。塩基性を示すのは、弱酸と強塩基からなる酢酸ナトリウムと炭酸ナトリウムで、正解はbとdです。

各記述の正誤
・a 塩基性ではない:塩化アンモニウムは強酸(塩酸)と弱塩基(アンモニア)からなる塩で、水溶液は酸性です。
・b 塩基性:酢酸ナトリウムは弱酸(酢酸)と強塩基(水酸化ナトリウム)からなる塩で、水溶液は塩基性です。
・c 塩基性ではない:硫酸ナトリウムは強酸(硫酸)と強塩基(水酸化ナトリウム)からなる正塩で、水溶液は中性です。
・d 塩基性:炭酸ナトリウムは弱酸(炭酸)と強塩基からなる塩で、水溶液は塩基性を示します。

覚え方のポイント
「塩の液性は、もとの酸と塩基のうち強いほうの性質が出る」と覚えます。塩の分類で使う「正塩」「酸性塩」は組成による分類であり、水溶液の性質とは一致しないことがある点に注意しましょう(例:酸性塩の炭酸水素ナトリウムの水溶液は弱い塩基性)。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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