2026年版・4-3

土の基本的性質と土質力学の基礎の一問一答

2級土木施工管理技士「工学基礎知識・共通工学」から、土の基本的性質と土質力学の基礎に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-3

土は、土粒子・水・空気の三つの相からなる集合体とみなすことができる。土の間隙比の定義として、正しいものはどれか。

  • ①間隙の体積を、土全体の体積で除した値
  • ②間隙中の水の体積を、間隙の体積で除した値
  • ③土粒子の質量を、土全体の体積で除した値
  • ④間隙の体積を、土粒子の体積で除した値
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正解 ④間隙の体積を、土粒子の体積で除した値
解説
土は、土粒子と水と空気が入りまじった集合体です。これを土粒子・水・空気の三つの相に分けてとらえる見方を三相構造といい、土の性質を表す指標はすべてこの三相の体積や質量の比で定義されます。
間隙比は、土の中のすき間(間隙)の体積を、土粒子そのものの体積で除した値です。分母が土粒子だけなので、すき間の多い土では値が1を超えることもあります。
これに対し、間隙の体積を土全体の体積で除した値は間隙率とよばれ、百分率で表すため必ず100%未満になります。
間隙比の分母を土粒子にとる理由は、締固めや圧密によって土全体の体積が変化しても、土粒子そのものの体積は変わらないためです。基準となる量が動かないので、締固めの前後を同じものさしで比較できます。
本試験では、間隙比・間隙率・飽和度・乾燥密度の定義を入れ替えた形で出題されます。分母が土粒子であれば間隙比、分母が土全体であれば間隙率です。
(根拠:土の三相構造における間隙比の定義(間隙の体積÷土粒子の体積)による)

他の選択肢が不適切な理由
「間隙の体積を、土全体の体積で除した値」は間隙率の定義であり、間隙比とは分母が異なります。
「間隙中の水の体積を、間隙の体積で除した値」は飽和度の定義で、すき間のうちどれだけが水で満たされているかを表します。
「土粒子の質量を、土全体の体積で除した値」は乾燥密度の定義で、体積どうしの比ではなく質量を体積で除した量です。
問24-3

地盤調査で行う標準貫入試験とN値に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①所定のハンマーを打撃したときの初期の貫入量
  • ②所定のハンマーを落下させ、30cm貫入に要する打撃回数
  • ③所定のハンマーを落下させ、50cm貫入に要する打撃回数
  • ④所定のハンマーを30回打撃したときの全体の貫入量
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正解 ②所定のハンマーを落下させ、30cm貫入に要する打撃回数
解説
標準貫入試験はJIS A 1219に規定された地盤調査で、N値はサンプラーを30cm貫入させるのに要した打撃回数です。
質量63.5kgのハンマーを76cmの高さから自由落下させ、ボーリング孔の底に置いたサンプラーを打込みます。最初の15cmは孔底の乱れの影響を受けるため予備打ちとし、その後の30cmに要した回数を数えてN値とします。
N値は地盤の硬さや締まり具合の目安になります。砂質土では相対密度、粘性土では一軸圧縮強さと対応づけて評価され、基礎形式の選定や支持層の判定に用いられます。
同時にサンプラー内の試料を取り出せるため、土質の判別もできる点が大きな利点です。
本試験では、貫入量を50cmに、または打撃回数と貫入量の関係を逆にした記述で出題されます。「30cmに要する回数」と押さえてください。

他の選択肢が不適切な理由
「所定のハンマーを打撃したときの初期の貫入量」は誤りで、最初の15cmは予備打ちとしてN値には数えません。
「所定のハンマーを落下させ、50cm貫入に要する打撃回数」は貫入量が異なります。規定されているのは30cmです。
「所定のハンマーを30回打撃したときの全体の貫入量」は回数と貫入量が入れ替わっています。N値は回数であって長さではありません。
問34-3

土の締固めに関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①締固め曲線の頂点にあたる含水比を最適含水比という
  • ②最適含水比のときに乾燥密度は最大の値となる
  • ③含水比が高いほど、乾燥密度は常に大きくなる
  • ④締固め試験の方法はJIS A 1210に定められている
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正解 ③含水比が高いほど、乾燥密度は常に大きくなる
解説
含水比と乾燥密度の関係は、山形の曲線になります。含水比が高いほど乾燥密度が上がり続けるわけではありません。ここが誤りです。
締固め試験(JIS A 1210)では、含水比を変えた試料を同じ方法で突き固め、そのときの乾燥密度を測ります。含水比が低すぎると土粒子どうしの摩擦が大きく締まりにくく、逆に高すぎると水が土粒子の間を占めてしまい、やはり密度が上がりません。
その中間に最も密度が高くなる点があり、このときの含水比を最適含水比、そのときの乾燥密度を最大乾燥密度といいます。
盛土の施工では、この最適含水比の付近に含水比を調整して締め固めることで、少ない転圧回数で高い密度を得られます。締固め度は、現場の乾燥密度を最大乾燥密度で割った百分率で管理します。
本試験では、山形の曲線であることを踏まえた判断が繰り返し問われます。

他の選択肢が不適切な理由
「締固め曲線の頂点にあたる含水比を最適含水比という」は正しい定義です。
「最適含水比のときに乾燥密度は最大の値となる」も正しい記述で、そのときの値を最大乾燥密度と呼びます。
「締固め試験の方法はJIS A 1210に定められている」も正しい記述です。ランマーの質量や突固め回数が規格で決められています。
問44-3

ある土の粒径加積曲線から、通過質量百分率60%に対応する粒径が0.60mm、10%に対応する粒径が0.06mmと読み取れた。この土の均等係数として、正しいものはどれか。

  • ①10
  • ②0.1
  • ③0.54
  • ④6
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正解 ①10
解説
均等係数は、土の粒の大きさがどれだけばらついているかを表す値で、次の式で求めます。
Uc = D60 ÷ D10
D60は通過質量百分率60%に対応する粒径、D10は10%に対応する粒径です。
Uc = 0.60mm ÷ 0.06mm = 10
となります。
均等係数が大きいほど、大小さまざまな粒が混ざっていることを意味し、粒度がよいと表現します。細かい粒が大きい粒のすき間に入り込むため、締め固めたときに高い密度と強度が得られます。
目安として、均等係数が10以上あれば粒度がよい土とされ、盛土や路盤の材料に適します。逆に値が小さいと粒がそろっており、締め固めても密度が上がりにくくなります。
本試験では、D60とD10を逆に割る誤りや、値の大小と粒度のよさの関係を逆にした記述で出題されます。
(根拠:均等係数の定義(Uc=D60/D10)による)

他の選択肢が不適切な理由
「0.1」はD10をD60で割った値で、分母と分子が逆になっています。
「0.54」は二つの粒径の差を求めた値で、均等係数は差ではなく比です。
「6」はD10を0.10mmと読み違えて0.60÷0.10と計算した値です。曲線から読み取ったD10は0.06mmです。
問54-3

土中の水の流れと透水性に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①透水係数は、砂質土より粘性土のほうが大きい
  • ②透水係数の単位には、面積の単位が用いられる
  • ③ダルシーの法則では、流速は動水勾配に比例する
  • ④ダルシーの法則では、流速は動水勾配に反比例する
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正解 ③ダルシーの法則では、流速は動水勾配に比例する
解説
ダルシーの法則は、土の中をゆっくり流れる地下水について、見かけの流速が動水勾配に比例することを表したものです。
v = k × i
vは見かけの流速、kは透水係数、iは動水勾配(二点間の水位差をその間の距離で割った値)です。
透水係数kは、その土がどれだけ水を通しやすいかを表す係数で、単位は流速と同じcm/sやm/sです。値は土質によって大きく異なり、礫や砂では大きく、粘土では10のマイナス7乗cm/s程度と極端に小さくなります。
この違いが、砂質土地盤では掘削時に湧水対策が必要になり、粘性土地盤では圧密沈下が長期間続く、という現場の違いにつながります。
本試験では、比例と反比例を入れ替えた記述や、透水係数の単位を面積や体積の単位とした記述で出題されます。
(根拠:ダルシーの法則(v=k·i)による)

他の選択肢が不適切な理由
「透水係数は、砂質土より粘性土のほうが大きい」は大小が逆です。粒が細かく間隙の通り道が狭い粘性土のほうが、透水係数ははるかに小さくなります。
「透水係数の単位には、面積の単位が用いられる」は誤りで、正しくはcm/sなど速度の単位です。
「ダルシーの法則では、流速は動水勾配に反比例する」も誤りで、正しくは比例します。水位差が大きいほど速く流れます。
問64-3

粘性土地盤の圧密に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①圧密は、間隙水が排水されて体積が減少する現象である
  • ②圧密は、荷重を載せた直後にただちに完了する
  • ③圧密沈下は、砂質土より粘性土で長い時間を要する
  • ④圧密沈下量は、圧密試験の結果から推定できる
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正解 ②圧密は、荷重を載せた直後にただちに完了する
解説
圧密は時間をかけてゆっくり進む現象であり、荷重を載せた直後に完了することはありません。ここが誤りです。
粘性土に盛土などの荷重が加わると、まず土のすき間を満たしている水(間隙水)が圧力を受けます。この水がゆっくり外へ絞り出されるにつれて土の体積が減り、地盤が沈下します。これが圧密です。
粘性土は透水係数が極めて小さいため水が抜けるのに時間がかかり、圧密沈下は数か月から数年、条件によっては十年以上続くこともあります。これに対し砂質土は水がすぐ抜けるため、沈下はほぼ載荷と同時に終わります。
工期内に沈下を終わらせるため、サンドドレーンなどの鉛直排水材で水の通り道を短くする工法や、あらかじめ余分な盛土を載せるプレロード工法が用いられます。
本試験では、圧密に要する時間や、砂質土との違いを入れ替えた記述で出題されます。
(根拠:テルツァギの圧密理論による)

他の選択肢が不適切な理由
「圧密は、間隙水が排水されて体積が減少する現象である」は正しい定義です。
「圧密沈下は、砂質土より粘性土で長い時間を要する」も正しい記述で、透水係数の差がその理由です。
「圧密沈下量は、圧密試験の結果から推定できる」も正しい記述です。室内の圧密試験で得た係数を用いて沈下量と沈下に要する時間を予測します。
問74-3

土のせん断強さに関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①せん断強さは、含水比だけによって決まる
  • ②砂質土のせん断強さは、粘着力が支配的である
  • ③せん断強さは、粘着力と内部摩擦角で表される
  • ④粘性土のせん断強さは、内部摩擦角が支配的である
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正解 ③せん断強さは、粘着力と内部摩擦角で表される
解説
土のせん断強さは、粘着力と内部摩擦角という二つの要素で表されます。式で書くと次のとおりです。
τ = c + σ tanφ
τはせん断強さ、cは粘着力、σはすべり面に垂直に働く応力、φは内部摩擦角です。
粘着力は土粒子どうしが引き合う力、内部摩擦角は粒どうしのかみ合いによる抵抗を表します。
砂質土は粒が大きく粘り気がないため粘着力がほとんど零で、強さは内部摩擦角が受け持ちます。逆に飽和した粘性土は、短期的には内部摩擦角がほぼ零とみなされ、粘着力が強さを支配します。この違いが、砂は掘ると崩れやすく、粘土は垂直に切っても当面は自立する、という現場の挙動につながります。
せん断強さは、斜面の安定計算、土圧の算定、支持力の計算の出発点になります。
本試験では、砂質土と粘性土でどちらが支配的かを入れ替えた記述が定番の誤りです。
(根拠:クーロンの破壊規準(τ=c+σtanφ)による)

他の選択肢が不適切な理由
「せん断強さは、含水比だけによって決まる」は誤りです。含水比は強さに影響しますが、決めているのは粘着力と内部摩擦角、そして垂直応力です。
「砂質土のせん断強さは、粘着力が支配的である」は逆で、砂質土では内部摩擦角が支配的です。
「粘性土のせん断強さは、内部摩擦角が支配的である」も逆で、飽和した粘性土では粘着力が支配的になります。
問84-3

土工における土量の変化率に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①ほぐし率Lは、地山土量をほぐした土量で除した値
  • ②締固め率Cは、地山土量を締固め土量で除した値
  • ③締固め率Cは、締固め土量をほぐし土量で除した値
  • ④ほぐし率Lは、ほぐした土量を地山土量で除した値
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正解 ④ほぐし率Lは、ほぐした土量を地山土量で除した値
解説
土量の変化率は、いずれも地山土量を分母にそろえて定義されています。
L = ほぐした土量 ÷ 地山土量
C = 締め固めた土量 ÷ 地山土量
地山を掘り起こすとすき間が増えて体積がふくらむため、Lは1より大きくなります。一般的な土でおおむね1.2前後です。逆に転圧して締め固めると地山より密になるため、Cは1より小さくなり、おおむね0.9前後になります。
この二つは使う場面が異なります。ダンプトラックの運搬台数はほぐした状態で決まるのでLを使い、盛土の出来上がりの体積を地山からの掘削量に換算するときはCを使います。
ほぐした土量から締め固めた土量へ直接換算したいときは、C ÷ L を掛けます。
本試験では、分母と分子を逆にした定義や、LとCを取り違えた計算で出題されます。「分母は必ず地山」と覚えるのが確実です。
(根拠:土量変化率の定義(L=ほぐし土量÷地山土量、C=締固め土量÷地山土量)による)

他の選択肢が不適切な理由
「ほぐし率Lは、地山土量をほぐした土量で除した値」は分母と分子が逆で、この定義では1より小さい値になってしまいます。
「締固め率Cは、地山土量を締固め土量で除した値」も分母と分子が逆で、1より大きい値になってしまいます。
「締固め率Cは、締固め土量をほぐし土量で除した値」は分母が地山土量ではなくほぐし土量になっており、定義が異なります。
問94-3

地山土量1,500m³の掘削を行い、発生した土をすべてダンプトラックで場外へ運搬する。この土の土量変化率をL=1.20、C=0.90とするとき、運搬すべき土量として正しいものはどれか。

  • ①1,800m³
  • ②1,500m³
  • ③1,350m³
  • ④1,620m³
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正解 ①1,800m³
解説
ダンプトラックで運ぶのは、掘り起こしてほぐれた状態の土です。したがって、ほぐし率Lを用いて換算します。
ほぐし土量 = 地山土量 × L
= 1,500m³ × 1.20 = 1,800m³
となります。
ここで大切なのは、土量には三つの状態があり、どの状態の体積を聞かれているかを見極めることです。地山土量は掘削前の自然な状態、ほぐし土量は掘削して積み込む状態、締固め土量は盛土として転圧した後の状態です。
運搬計画や積込み機械の選定はほぐし土量で、盛土の出来形や必要な土取り量は締固め土量で考えます。
この問題の締固め率C=0.90は、掘った土を盛土に使う場合に必要となる値で、場外へ運び出すだけの本問では使いません。与えられた数値をすべて使う必要はない、という点も本試験でよく試されます。
本試験では、盛土量から必要な地山掘削量を逆算させる形も頻出です。
(根拠:ほぐし率Lの定義(ほぐし土量=地山土量×L)による)

他の選択肢が不適切な理由
「1,500m³」は地山土量そのままで、掘削によって体積がふくらむことを考慮していません。
「1,350m³」は締固め率Cを掛けた値で、これは盛土として締め固めた後の体積であり、運搬する状態ではありません。
「1,620m³」はLとCの両方を掛けた値で、掘ってほぐした後にさらに締め固めた状態にあたり、運搬時の体積とは一致しません。
問104-3

湿潤状態の土の質量が250g、これを炉乾燥した後の質量が200gであった。この土の含水比として、正しいものはどれか。

  • ①20%
  • ②25%
  • ③80%
  • ④125%
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正解 ②25%
解説
含水比は、水の質量を土粒子の質量で割って百分率にした値です。
まず水の質量を求めます。湿潤状態の質量から乾燥後の質量を引いた差が水です。
水の質量 = 250g − 200g = 50g
乾燥後の200gが土粒子の質量にあたります。
w = 50 ÷ 200 × 100 = 25%
となります。
間違いやすいのは、分母に湿潤質量250gを使ってしまい20%と答える誤りです。含水比の分母は必ず乾燥した土粒子の質量です。この定義のため、含水比は100%を超えることがあります。
測定はJIS A 1203に基づき、110±5℃の恒温乾燥炉で質量が一定になるまで乾かして行います。有機質土など高温で変質する土では、乾燥温度を下げて行う場合があります。
本試験では、質量の値だけを変えた同型の計算や、含水比から乾燥質量を逆算させる形で出題されます。

他の選択肢が不適切な理由
「20%」は分母に湿潤質量250gを使った値で、含水比ではなく含水率にあたる考え方です。
「80%」は乾燥質量を湿潤質量で割った値で、水の質量を求める手順が抜けています。
「125%」は湿潤質量を乾燥質量で割った値で、こちらも水の質量ではなく全体の質量を分子にしています。

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