2026年版・4-2

応力度とはりの変形・材料力学の基礎の一問一答

2級土木施工管理技士「工学基礎知識・共通工学」から、応力度とはりの変形・材料力学の基礎に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-2

部材に生じる垂直応力度の求め方として、正しいものはどれか。

  • ①断面に作用する力を断面積で除した値
  • ②断面に作用する力に断面積を乗じた値
  • ③断面積を断面に作用する力で除した値
  • ④断面に作用する力を部材長で除した値
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正解 ①断面に作用する力を断面積で除した値
解説
応力度とは、部材の断面の単位面積あたりが受け持っている力のことです。
σ = N ÷ A(Nは軸方向力、Aは断面積)
で求めます。単位は力÷面積なので N/mm² となります。
同じ100kNの力でも、断面積が大きい部材ほど一か所あたりの負担は小さくなります。材料が壊れるかどうかは力そのものではなく、この単位面積あたりの負担で決まるため、設計では必ず応力度で比較します。
断面に対して垂直に働けば垂直応力度、断面に沿って働けばせん断応力度と呼び分けます。
本試験では、応力度とひずみ、応力度と断面係数の関係など、割り算の分母と分子を入れ替えた形で出題されます。単位が N/mm² になるかどうかを確かめると、式の正誤を素早く判断できます。
(根拠:垂直応力度の定義(σ=N/A)による)

他の選択肢が不適切な理由
「断面に作用する力に断面積を乗じた値」は単位がNとmm²の積となり、応力度の単位になりません。除するのが正しい計算です。
「断面積を断面に作用する力で除した値」は分母と分子が逆で、面積あたりの力ではなく力あたりの面積を表してしまいます。
「断面に作用する力を部材長で除した値」は単位長さあたりの力となり、これは分布荷重の考え方であって応力度ではありません。
問24-2

弾性範囲にある材料について、垂直応力度とひずみの比例定数を表す用語として、正しいものはどれか。

  • ①ポアソン比
  • ②ヤング係数
  • ③断面係数
  • ④せん断弾性係数
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正解 ②ヤング係数
解説
材料に力を加えると、力の小さいうちは応力度とひずみが比例します。この関係をフックの法則といい、その比例定数がヤング係数(弾性係数)です。
σ = E × ε(σは応力度、εはひずみ、Eはヤング係数)
ヤング係数が大きいほど、同じ力に対して変形が小さい、すなわち硬い材料であることを意味します。構造用鋼材はおよそ200kN/mm²、コンクリートはその10分の1程度で、鋼材のほうがはるかに変形しにくい材料です。
この値は、はりのたわみや部材の伸びを計算するときに必ず登場します。
本試験では、ポアソン比やせん断弾性係数と入れ替えた形で出題されます。何と何を結ぶ定数なのかで区別してください。
(根拠:フックの法則(σ=E·ε)による)

他の選択肢が不適切な理由
「ポアソン比」は、引張方向のひずみと、それに直交する方向の縮みのひずみとの比を表す値で、応力度とひずみを結ぶ定数ではありません。
「断面係数」は断面の形と大きさだけで決まる量で、曲げ応力度を求めるときに使います。材料の性質を表す値ではありません。
「せん断弾性係数」はせん断応力度とせん断ひずみを結ぶ定数で、垂直応力度に対応する定数ではありません。
問34-2

断面積200mm²の鋼材に、軸方向の引張力40kNが作用している。このとき断面に生じる引張応力度として、正しいものはどれか。

  • ①20N/mm²
  • ②2000N/mm²
  • ③200N/mm²
  • ④0.2N/mm²
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正解 ③200N/mm²
解説
応力度は、軸方向力を断面積で割って求めます。単位をそろえることが最初の作業です。
引張力 40kN = 40 × 1000 = 40000N
断面積 A = 200mm²
σ = 40000N ÷ 200mm² = 200N/mm²
となります。
kNのままmm²で割ってしまうと桁が1000倍ずれるため、この単位換算が最大の注意点です。1kN = 1000N と覚えておけば間違えません。
参考として、一般的な構造用鋼材SS400の降伏点は235N/mm²程度なので、200N/mm²はかなり降伏点に近い状態だと分かります。実務ではこれに安全率を見込んだ許容応力度と比較して安全性を判断します。
本試験では、断面積や力の値だけを変えた同型の計算や、応力度から必要な断面積を逆算させる形で出題されます。
(根拠:垂直応力度の定義(σ=N/A)による)

他の選択肢が不適切な理由
「20N/mm²」は40kNを4000Nとして計算した値で、単位換算の桁が一つ足りません。
「2000N/mm²」は断面積を20mm²として計算した値で、断面積の桁を取り違えています。
「0.2N/mm²」は40kNをkNのまま200で割った値で、Nへの換算をしていません。
問44-2

長さ2mの部材に軸方向の引張力を加えたところ、部材が1mm伸びた。このときの部材のひずみとして、正しいものはどれか。

  • ①0.0005
  • ②0.005
  • ③0.00005
  • ④0.5
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正解 ①0.0005
解説
ひずみは、変形量をもとの長さで割った値です。長さの比なので単位はありません。
ε = ΔL ÷ L
単位をそろえます。もとの長さ 2m = 2000mm、伸び ΔL = 1mm です。
ε = 1mm ÷ 2000mm = 0.0005
となります。百分率で表せば0.05%です。
金属材料のひずみは非常に小さな値になるため、実務では0.0005を500μ(マイクロストレイン)のように百万分率で表すこともあります。
ひずみが分かれば、フックの法則 σ = E×ε から応力度も求められます。この部材が鋼材(E=200000N/mm²)であれば、σ = 200000×0.0005 = 100N/mm² となります。
本試験では、長さの単位をmとmmで混在させた形で出題されるので、必ず片方にそろえてから割り算してください。
(根拠:ひずみの定義(ε=ΔL/L)による)

他の選択肢が不適切な理由
「0.005」はもとの長さを200mmとして計算した値で、単位換算の桁が一つずれています。
「0.00005」はもとの長さを20000mmとして計算した値で、こちらも桁が一つずれています。
「0.5」は伸び1mmをもとの長さ2mでそのまま割った値で、単位をmmとmで混在させています。
問54-2

幅b、高さhの長方形断面について、図心を通り幅方向に平行な軸まわりの断面二次モーメントとして、正しいものはどれか。

  • ①bh³/3
  • ②bh²/6
  • ③b³h/12
  • ④bh³/12
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正解 ④bh³/12
解説
断面二次モーメントは、断面の曲げにくさを表す量で、記号はI、単位はmm⁴です。
長方形断面では、図心を通り幅方向に平行な軸まわりの値は
I = bh³ ÷ 12
となります。高さhが3乗で効くことが最大の特徴です。
たとえば同じ材料の板を、幅広に寝かせて使うより縦に立てて使ったほうがはるかに曲がりにくくなるのは、この3乗の効き方によるものです。高さを2倍にすれば断面二次モーメントは8倍になります。
これに対して、曲げ応力度を求めるときに使う断面係数はZ = bh²/6で、高さは2乗で効きます。両者の関係は Z = I ÷ (h/2) です。
本試験では、この二つの式を入れ替えた形や、bとhを入れ替えた形で出題されます。単位がmm⁴になるかどうか(長さの4乗か)を確かめると見分けられます。
(根拠:長方形断面の断面二次モーメントの式(I=bh³/12)による)

他の選択肢が不適切な理由
「bh³/3」は、図心ではなく断面の下端を通る軸まわりの断面二次モーメントの値で、軸の位置が異なります。
「bh²/6」は断面係数Zの式で、長さの3乗になっており断面二次モーメントの単位になりません。
「b³h/12」は幅と高さを入れ替えた式で、90度回した向きの軸まわりの値になってしまいます。
問64-2

はりのたわみに関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①たわみは、材料のヤング係数が大きいほど小さくなる
  • ②たわみは、断面二次モーメントが大きいほど小さくなる
  • ③単純ばりのたわみは、支間長の2乗に比例して増える
  • ④たわみは、作用する荷重が大きいほど大きくなる
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正解 ③単純ばりのたわみは、支間長の2乗に比例して増える
解説
単純ばりのたわみは、支間長の4乗または3乗に比例します。2乗ではありません。
等分布荷重が満載された単純ばりの中央たわみは 5wL⁴/(384EI)、中央集中荷重の場合は PL³/(48EI) です。いずれも支間長Lの効き方が非常に強いことが分かります。
支間を2倍にすると、等分布荷重ではたわみが16倍になります。橋の支間を伸ばすと急に不利になるのはこのためで、長い支間ではけたを高くして断面二次モーメントIを稼ぐ必要があります。
式の形から、たわみを小さくする方法は三つあると分かります。荷重を減らす、ヤング係数Eの大きい材料を使う、断面二次モーメントIを大きくする、です。
本試験では、比例の次数を2乗と3乗、4乗で入れ替えた記述がよく出ます。分母にEI、分子にLの高い次数がくる形を覚えてください。
(根拠:単純ばりのたわみの式(等分布荷重で5wL⁴/384EI、中央集中荷重でPL³/48EI)による)

他の選択肢が不適切な理由
「たわみは、材料のヤング係数が大きいほど小さくなる」は正しい記述です。Eは式の分母にあり、硬い材料ほど変形しません。
「たわみは、断面二次モーメントが大きいほど小さくなる」も正しい記述です。Iも分母にあり、曲げにくい断面ほど変形しません。
「たわみは、作用する荷重が大きいほど大きくなる」も正しい記述です。荷重は式の分子にあり、比例して増えます。
問74-2

はりに生じる曲げ応力度に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①曲げ応力度は、曲げモーメントに断面係数を乗じて求める
  • ②曲げ応力度は、曲げモーメントを断面係数で除して求める
  • ③曲げ応力度は、断面の図心位置で最大の値となる
  • ④曲げ応力度は、断面のどの位置でも一定の値となる
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正解 ②曲げ応力度は、曲げモーメントを断面係数で除して求める
解説
曲げ応力度は、曲げモーメントを断面係数で割って求めます。
σ = M ÷ Z
断面係数Zは断面の形と大きさだけで決まる量で、長方形断面では bh²/6 です。
はりが曲げを受けると、断面の中では上側が縮み、下側が伸びます。その境目にあたる図心を通る面は伸びも縮みもせず、ここを中立軸と呼びます。
したがって応力度は中立軸で零、そこから離れるほど大きくなり、上下の縁で最大になります。断面係数の式は、この縁の応力度を直接求められるようにしたものです。
単位を確かめると、Mの単位がN·mm、Zの単位がmm³なので、除するとN/mm²となり応力度の単位になります。乗じてしまうと単位が合いません。
本試験では、中立軸と縁のどちらで最大になるかを入れ替えた記述や、断面係数と断面二次モーメントを取り違えた式で出題されます。
(根拠:曲げ応力度の式(σ=M/Z)による)

他の選択肢が不適切な理由
「曲げ応力度は、曲げモーメントに断面係数を乗じて求める」は計算が逆で、単位もN/mm²になりません。除するのが正しい式です。
「曲げ応力度は、断面の図心位置で最大の値となる」は誤りで、図心を通る中立軸では応力度は零になります。最大となるのは上下の縁です。
「曲げ応力度は、断面のどの位置でも一定の値となる」も誤りで、中立軸からの距離に比例して直線的に変化します。一定になるのは軸方向力による応力度です。
問84-2

圧縮を受ける細長い部材の座屈に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①座屈荷重は、部材が長いほど小さくなる
  • ②座屈荷重は、断面二次モーメントが大きいほど大きい
  • ③細長比が大きい部材ほど座屈しにくくなる
  • ④両端の支持条件によって座屈荷重は変化する
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正解 ③細長比が大きい部材ほど座屈しにくくなる
解説
細長比が大きいほど座屈しやすくなります。記述は逆です。
座屈とは、細長い部材を軸方向に圧縮したとき、材料が壊れる前に横方向へ急に曲がってしまう現象です。定規を両端から押すと途中で弓なりに曲がるのがこれにあたります。
細長比は、部材の座屈長さを断面の回転半径で割った値で、その部材がどれだけ細長いかを表します。値が大きいほど細長く、小さな力で座屈します。
オイラーの座屈荷重の式では、座屈荷重は断面二次モーメントに比例し、座屈長さの2乗に反比例します。したがって長い部材ほど、また断面が曲げに弱い向きほど不利になります。
座屈は断面の弱い軸まわりに起こるため、圧縮材の検討では最も小さい断面二次モーメントを使います。
本試験では、細長比と座屈のしやすさの関係を逆にした記述が定番の誤りです。
(根拠:オイラーの座屈荷重の式(座屈荷重は座屈長さの2乗に反比例する)による)

他の選択肢が不適切な理由
「座屈荷重は、部材が長いほど小さくなる」は正しい記述です。座屈長さの2乗に反比例するため、長いほど不利になります。
「座屈荷重は、断面二次モーメントが大きいほど大きい」も正しい記述です。曲がりにくい断面ほど座屈しにくくなります。
「両端の支持条件によって座屈荷重は変化する」も正しい記述です。両端固定は両端ピンより座屈長さが短くなり、有利になります。
問94-2

長さ3m、断面積500mm²の鋼棒に、軸方向の引張力100kNが作用している。鋼材のヤング係数を200kN/mm²とするとき、この鋼棒の伸びとして正しいものはどれか。

  • ①3mm
  • ②1.5mm
  • ③6mm
  • ④0.3mm
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正解 ①3mm
解説
部材の伸びは、次の式で求めます。
ΔL = P × L ÷ (A × E)
Pは軸方向力、Lはもとの長さ、Aは断面積、Eはヤング係数です。
単位をそろえます。P = 100kN、L = 3m = 3000mm、A = 500mm²、E = 200kN/mm² です。
ΔL = 100 × 3000 ÷ (500 × 200)
ΔL = 300000 ÷ 100000 = 3mm
となります。
この式は、応力度とひずみの関係から導けます。応力度は σ = P/A = 100/500 = 0.2kN/mm²、ひずみは ε = σ/E = 0.2/200 = 0.001、伸びは ΔL = ε×L = 0.001×3000 = 3mm となり、同じ答えになります。
本試験では、長さをmで与えて断面積をmm²で与えるなど、単位が混在した形で出題されます。すべてmmとkNにそろえてから計算するのが確実です。
(根拠:フックの法則から導かれる部材の伸びの式(ΔL=PL/AE)による)

他の選択肢が不適切な理由
「1.5mm」は断面積を1000mm²として計算した値で、断面積を2倍に取り違えています。
「6mm」は断面積を250mm²とした場合の値で、こちらは断面積を半分に取り違えています。
「0.3mm」は長さを300mmとして計算した値で、mからmmへの換算の桁が一つ足りません。
問104-2

幅200mm、高さ300mmの長方形断面の部材が、高さ方向に曲げを受けている。この断面の断面係数として、正しいものはどれか。

  • ①9.0×10⁶mm³
  • ②3.0×10⁶mm³
  • ③1.5×10⁶mm³
  • ④4.5×10⁸mm³
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正解 ②3.0×10⁶mm³
解説
長方形断面の断面係数は、次の式で求めます。
Z = b × h² ÷ 6
bは幅、hは曲げを受ける方向の高さです。
b = 200mm、h = 300mm を代入します。
h² = 300 × 300 = 90000mm²
Z = 200 × 90000 ÷ 6
Z = 18000000 ÷ 6 = 3000000mm³ = 3.0×10⁶mm³
となります。
断面係数が分かれば、曲げモーメントMから縁の曲げ応力度が σ = M/Z で直ちに求められます。断面を選ぶときの目安になる重要な値です。
高さhが2乗で効くため、同じ材料量でも高さを稼ぐほうが曲げに有利になります。300mmの断面を横に寝かせて幅300mm・高さ200mmで使うと、Z = 300×200²/6 = 2.0×10⁶mm³ となり、3分の2に落ちてしまいます。
本試験では、断面二次モーメントの式 bh³/12 と取り違える誤りが定番です。単位がmm³になるかどうかで確認してください。
(根拠:長方形断面の断面係数の式(Z=bh²/6)による)

他の選択肢が不適切な理由
「9.0×10⁶mm³」は分母を6ではなく2として、200×300²÷2と計算した値です。長方形断面の断面係数の分母は6です。
「1.5×10⁶mm³」は幅を100mmとして計算した値で、幅の値を取り違えています。
「4.5×10⁸mm³」は断面二次モーメント bh³/12 = 4.5×10⁸mm⁴ の値で、単位も次数も断面係数とは異なります。

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