2026年版・4-1

力のつり合いと反力・断面力の一問一答

2級土木施工管理技士「工学基礎知識・共通工学」から、力のつり合いと反力・断面力に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-1

力を表すために必要な三つの要素(力の三要素)の組合せとして、正しいものはどれか。

  • ①大きさ・向き・作用点
  • ②大きさ・速度・作用点
  • ③質量・向き・作用線上
  • ④大きさ・向き・作用時間
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正解 ①大きさ・向き・作用点
解説
力は、大きさ・向き・作用点の三つがそろって初めて一つに決まります。
同じ10kNでも、上向きか下向きかで結果は正反対になり、はりのどこに載るかで反力も曲げモーメントも変わります。この三つを力の三要素といいます。
作用点を通り、力の向きに引いた直線を作用線と呼びます。力は作用線上であれば移動させても物体のつり合いに影響しない、という性質(力の移動の原理)も併せて覚えておくと、反力計算のときに考えやすくなります。
本試験では、三要素の一つを「速度」「質量」「時間」など力学量として無関係なものに入れ替えた形で出題されます。力そのものを決める量なのか、運動の結果を表す量なのかで区別してください。
(根拠:力をベクトル量として定める三要素の定義による)

他の選択肢が不適切な理由
「大きさ・速度・作用点」の速度は物体の運動を表す量であり、力そのものを決める要素ではありません。正しくは向きです。
「質量・向き・作用線上」の質量は物体がもつ量で、力の要素ではありません。正しくは大きさです。
「大きさ・向き・作用時間」の作用時間は力積を考えるときの量で、静力学のつり合いには関係しません。正しくは作用点です。
問24-1

はりの支点の種類と、そこに生じる反力に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①移動支点(ローラー)では鉛直方向の反力だけが生じる
  • ②回転支点(ヒンジ)では鉛直方向と水平方向の反力が生じる
  • ③固定支点では鉛直・水平の反力に加えてモーメント反力も生じる
  • ④回転支点(ヒンジ)では鉛直反力とモーメント反力が生じる
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正解 ④回転支点(ヒンジ)では鉛直反力とモーメント反力が生じる
解説
支点は、はりの動きをどこまで拘束するかで三種類に分かれます。
移動支点(ローラー)は上下方向だけを押さえるので反力は鉛直方向の一つ、回転支点(ヒンジ)は上下と左右を押さえるので鉛直と水平の二つ、固定支点は回転まで押さえるので鉛直・水平・モーメントの三つの反力が生じます。
回転支点は名前のとおり回転は自由なので、モーメント反力は生じません。ここが誤りです。
反力の数は、そのままつり合い式で解けるかどうかにも直結します。平面のつり合い式は三本(水平・鉛直・モーメント)なので、反力が三つの単純ばりは静定、それ以上は不静定になります。
本試験では、支点の名称と反力の数を入れ替えた形で繰り返し出題されます。「回転を止めているか」を判断の軸にしてください。
(根拠:構造力学における支点の拘束条件(拘束した変位の数だけ反力が生じる)による)

他の選択肢が不適切な理由
「移動支点(ローラー)では鉛直方向の反力だけが生じる」は正しい記述です。ローラーは水平に動けるため水平反力は生じません。
「回転支点(ヒンジ)では鉛直方向と水平方向の反力が生じる」も正しい記述です。ピンで留めているため移動は止まりますが回転は自由です。
「固定支点では鉛直・水平の反力に加えてモーメント反力も生じる」も正しい記述です。壁に埋め込まれた片持ちばりの根元がこれにあたります。
問34-1

支間10mの単純ばりの支間中央に、集中荷重20kNが鉛直下向きに作用している。両端の支点に生じる鉛直反力の大きさとして、正しいものはどれか。

  • ①20kN
  • ②10kN
  • ③5kN
  • ④40kN
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正解 ②10kN
解説
荷重が支間のちょうど中央にあるので、左右の支点は対称です。したがって反力も等しくなります。
鉛直方向のつり合いより、左支点の反力Raと右支点の反力Rbの和が、載っている荷重20kNと等しくなります。
Ra + Rb = 20kN
対称なので Ra = Rb です。
2Ra = 20kN
Ra = Rb = 10kN
となり、各支点に10kNずつの鉛直反力が生じます。
モーメントのつり合いで確かめることもできます。左支点まわりのモーメントを取ると、荷重による右回りのモーメントが20kN×5m=100kN·m、右支点の反力による左回りのモーメントがRb×10mです。これらが等しいのでRb=10kNとなり、同じ答えになります。
本試験では、荷重の位置を中央からずらして反力を非対称にした形がよく出ます。そのときは必ず一方の支点まわりのモーメントのつり合いで求めます。
(根拠:力のつり合いの条件(ΣV=0、ΣM=0)による)

他の選択肢が不適切な理由
「20kN」は荷重の値をそのまま答えたもので、二つの支点で分け合うことを見落としています。
「5kN」は荷重を四等分した値で、支点は二つしかないため誤りです。
「40kN」は荷重の2倍で、反力の和が荷重を上回るためつり合いが成立しません。
問44-1

支間長L、単位長さあたりwの等分布荷重が全長に満載された単純ばりについて、最大曲げモーメントの生じる位置とその大きさの組合せとして、正しいものはどれか。

  • ①支間中央で wL²/8
  • ②支間中央で wL²/4
  • ③支点位置で wL²/2
  • ④支点位置で wL²/8
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正解 ①支間中央で wL²/8
解説
単純ばりに等分布荷重が満載された場合、支点反力は左右とも wL/2 になります。
支間中央での曲げモーメントは、左半分に載っている荷重 wL/2 がその重心(支点から L/4 の位置)に集まっていると考えて求めます。
M = (wL/2)×(L/2) − (wL/2)×(L/4) = wL²/4 − wL²/8 = wL²/8
となり、支間中央で wL²/8 が最大値になります。
せん断力は支点で ±wL/2、支間中央で零となる直線状に変化します。せん断力が零になる位置で曲げモーメントが極値をとる、という関係からも、最大値が支間中央に生じることが説明できます。
単純ばりの中央集中荷重Pの場合は PL/4、片持ちばりの等分布荷重の場合は固定端で wL²/2 です。本試験ではこれら三つの公式を入れ替えた形で出題されるので、荷重形式と支持形式の組合せごとに整理しておいてください。
(根拠:単純ばりに等分布荷重が満載された場合の最大曲げモーメントの式(M=wL²/8)による)

他の選択肢が不適切な理由
「支間中央で wL²/4」は分母を4と取り違えた値です。分母が4になるのは、単純ばりに中央集中荷重Pが作用する場合の PL/4 であり、等分布荷重の式ではありません。
「支点位置で wL²/2」の wL²/2 は片持ちばりに等分布荷重が作用したときの固定端モーメントで、単純ばりの値ではありません。
「支点位置で wL²/8」は大きさは合っていますが位置が誤りです。単純ばりの支点では曲げモーメントは零になります。
問54-1

長さ4mの片持ちばりの自由端に、集中荷重15kNが鉛直下向きに作用している。固定端に生じる曲げモーメントの大きさとして、正しいものはどれか。

  • ①30kN·m
  • ②15kN·m
  • ③60kN·m
  • ④120kN·m
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正解 ③60kN·m
解説
片持ちばりは一端だけが固定された構造で、固定端に鉛直反力と水平反力、そしてモーメント反力が生じます。
曲げモーメントは「力の大きさ×その力から着目点までの距離」で求めます。自由端の荷重15kNから固定端までの距離は4mなので、
M = 15kN × 4m = 60kN·m
となります。
片持ちばりの曲げモーメント図は、自由端で零、固定端で最大となる直線になります。集中荷重が一つだけなので途中に折れ点はありません。せん断力は全長にわたって一定で15kNです。
もし荷重の位置が自由端ではなく途中であれば、距離は「荷重位置から固定端まで」を使います。距離の取り違えが最も多い誤りです。
本試験では、長さや荷重の値だけを変えた同型の問題や、等分布荷重に置き換えた形(この場合は wL²/2)で出題されます。
(根拠:曲げモーメントの定義(力の大きさ×着目点までの距離)による)

他の選択肢が不適切な理由
「30kN·m」は距離を半分の2mとして計算した値で、集中荷重では重心距離を考える必要はありません。
「15kN·m」は荷重の値をそのまま曲げモーメントとしたもので、距離を掛けていません。
「120kN·m」は距離を2倍の8mとした値で、はりの長さを取り違えています。
問64-1

はりのせん断力図(S図)と曲げモーメント図(M図)に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①単純ばりに集中荷重が作用するとき、M図は折れ線状となる
  • ②等分布荷重が作用する区間では、M図は二次曲線状となる
  • ③せん断力が零となる位置で、曲げモーメントは極値をとる
  • ④集中荷重の作用点では、曲げモーメントの値が不連続に飛ぶ
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正解 ④集中荷重の作用点では、曲げモーメントの値が不連続に飛ぶ
解説
集中荷重の作用点で不連続に飛ぶのは、曲げモーメントではなくせん断力です。
せん断力図は集中荷重の位置で荷重の大きさぶんだけ段差ができますが、曲げモーメント図はその位置で折れ曲がるだけで、値そのものは連続しています。ここが誤りです。
両者には、せん断力が曲げモーメントの変化の割合(勾配)にあたる、という関係があります。せん断力が一定ならM図は直線、せん断力が直線的に変化するならM図は二次曲線、せん断力が零になる位置でM図は山や谷の頂点になります。
この関係を押さえておけば、図の形を丸暗記しなくても判断できます。
本試験では、S図とM図の性質を入れ替えた記述が繰り返し出題されます。「飛ぶのはS図、折れるのはM図」と対応づけて整理してください。
(根拠:せん断力と曲げモーメントの関係(せん断力が曲げモーメントの変化の割合にあたる)による)

他の選択肢が不適切な理由
「単純ばりに集中荷重が作用するとき、M図は折れ線状となる」は正しい記述です。区間ごとにせん断力が一定なので直線をつないだ形になります。
「等分布荷重が作用する区間では、M図は二次曲線状となる」も正しい記述です。せん断力が直線的に変化するためです。
「せん断力が零となる位置で、曲げモーメントは極値をとる」も正しい記述です。勾配が零になる点が極値になります。
問74-1

支間10mの単純ばりにおいて、左支点Aから4mの位置に集中荷重25kNが鉛直下向きに作用している。支点Aに生じる鉛直反力の大きさとして、正しいものはどれか。

  • ①10kN
  • ②15kN
  • ③12.5kN
  • ④20kN
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正解 ②15kN
解説
荷重が中央からずれているので、モーメントのつり合いで求めます。
右支点Bまわりのモーメントを考えると、支点Aの反力Raは左回り、荷重25kNは右回りに働きます。荷重から支点Bまでの距離は 10m − 4m = 6m です。
Ra × 10m = 25kN × 6m
Ra = 150 ÷ 10 = 15kN
となります。
検算として鉛直方向のつり合いを使うと、Rb = 25 − 15 = 10kN です。支点Aまわりのモーメントでも Rb×10 = 25×4 となり Rb = 10kN で一致します。
ここでの要点は、反力を求めたい支点ではないほうの支点まわりでモーメントを取ることです。そうすると求めたい反力だけが式に残り、一度で解けます。
本試験では、荷重の位置や大きさだけを変えた同型の計算が頻出します。「荷重は遠い側の支点に大きく分配される」という感覚も持っておくと検算に役立ちます。
(根拠:モーメントのつり合いの条件(ΣM=0)による)

他の選択肢が不適切な理由
「10kN」は右支点Bの反力の値で、距離の取り方が左右逆になっています。
「12.5kN」は荷重を単純に二等分した値で、荷重が中央にある場合の値です。
「20kN」は荷重から右支点Bまでの距離を誤って8mとし、25×8÷10と計算した場合の値です。実際の距離は6mなので15kNになります。
問84-1

平面内で静止している物体に働く力のつり合い条件に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①水平と鉛直の力の和が零であれば、それだけでつり合う
  • ②任意点まわりのモーメントの和が零であれば、つり合う
  • ③水平と鉛直の力の和、およびモーメントの和がいずれも零
  • ④鉛直方向の力の和とモーメントの和が零であれば、つり合う
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正解 ③水平と鉛直の力の和、およびモーメントの和がいずれも零
解説
平面上の物体が静止しているとき、満たすべき条件は三つあります。水平方向の力の総和が零、鉛直方向の力の総和が零、そして任意の点まわりのモーメントの総和が零です。
力の和だけが零でも、物体が回転してしまえば静止していません。逆にモーメントだけが零でも、物体全体が横に滑れば静止していません。三つがそろって初めてつり合いといえます。
この三本の式が、そのまま構造力学の解法の基本になります。単純ばりの反力は鉛直2つと水平1つの合計3つなので、三本の式でちょうど解けます。これを静定構造といいます。反力や部材力の数が3を超えると、つり合い式だけでは解けない不静定構造になります。
本試験では、条件を二つだけ挙げて「これでつり合う」とする誤りの記述がよく出ます。三つそろっているかを必ず確認してください。
(根拠:平面上の力のつり合い条件(ΣH=0、ΣV=0、ΣM=0)による)

他の選択肢が不適切な理由
「水平と鉛直の力の和が零であれば、それだけでつり合う」は、回転を止める条件が抜けています。力の和が零でも偶力が残れば回転します。
「任意点まわりのモーメントの和が零であれば、つり合う」は、並進を止める条件が抜けています。物体全体が動いてしまう場合があります。
「鉛直方向の力の和とモーメントの和が零であれば、つり合う」は、水平方向の条件が抜けており、横方向に動く場合を排除できません。
問94-1

支間12mの単純ばりに、左右それぞれの支点から3mの位置に、大きさ10kNの集中荷重が2つ鉛直下向きに作用している。このはりに生じる最大曲げモーメントの大きさとして、正しいものはどれか。

  • ①30kN·m
  • ②60kN·m
  • ③40kN·m
  • ④15kN·m
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正解 ①30kN·m
解説
荷重の配置が左右対称なので、支点反力も等しくなります。
鉛直方向のつり合いより、Ra + Rb = 10 + 10 = 20kN、対称なので Ra = Rb = 10kN です。
次に曲げモーメントを求めます。左支点から3mの位置(左側の荷重点)では、それより左にある力は反力Raだけなので、
M = 10kN × 3m = 30kN·m
支間中央(左支点から6m)では、反力Raと左側の荷重10kNが効きます。
M = 10kN × 6m − 10kN × 3m = 60 − 30 = 30kN·m
となり、二つの荷重点の間では曲げモーメントが30kN·mで一定になります。したがって最大値は30kN·mです。
この形は、二つの荷重の間でせん断力が零になるため、その区間全体が最大値になります。純曲げの状態と呼ばれ、材料試験にも使われる載荷形式です。
本試験では、荷重位置を非対称にした形や、支間長だけを変えた形で出題されます。まず反力、次に区間ごとの曲げモーメント、の順で解いてください。
(根拠:力のつり合いの条件(ΣV=0、ΣM=0)による)

他の選択肢が不適切な理由
「60kN·m」は反力による項だけを計算し、左側の荷重による戻しの項を引き忘れた値です。
「40kN·m」は反力10kNに、荷重位置までの距離を誤って4mとして掛けた値です。荷重は支点から3mの位置にあるので30kN·mです。
「15kN·m」は反力を5kNとして計算した値で、鉛直方向のつり合いが成立していません。
問104-1

長さ5mの片持ちばりの全長にわたって、単位長さあたり4kN/mの等分布荷重が作用している。固定端に生じる曲げモーメントの大きさとして、正しいものはどれか。

  • ①25kN·m
  • ②50kN·m
  • ③100kN·m
  • ④10kN·m
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正解 ②50kN·m
解説
等分布荷重は、その合力が分布範囲の重心に集中して作用すると考えて計算できます。
まず合力を求めます。
W = 4kN/m × 5m = 20kN
この合力は全長にわたって一様なので、重心は中央、すなわち固定端から2.5mの位置になります。
したがって固定端の曲げモーメントは、
M = 20kN × 2.5m = 50kN·m
となります。公式で書けば M = wL²/2 = 4×5²/2 = 50kN·m で、同じ結果です。
固定端のせん断力は合力と同じ20kNです。曲げモーメント図は自由端で零、固定端で最大となる二次曲線になります。
片持ちばりでは固定端が常に最も厳しい断面になるため、断面の設計はここで決まります。
本試験では、単純ばりの wL²/8 と片持ちばりの wL²/2 を入れ替えた誤りがよく出ます。支持形式とセットで公式を覚えてください。
(根拠:等分布荷重をその合力と重心位置に置き換える考え方(M=wL²/2)による)

他の選択肢が不適切な理由
「25kN·m」は wL²/4 にあたる値で、重心までの距離を半分の1.25mと取り違えた場合の値です。
「100kN·m」は合力20kNに全長5mを掛けた値で、重心位置ではなく自由端までの距離を使っています。
「10kN·m」は合力20kNを求めずに、単位長さあたりの値4kN/mへ重心までの距離2.5mを掛けた値です。先に合力を求める必要があります。

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