2026年版・9-2

基礎-2 権利・義務と契約のことばの一問一答

ビジネス実務法務検定試験®3級「最初に覚える土台知識」から、基礎-2 権利・義務と契約のことばに関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問19-2

AがBに商品を売る契約を結んだ。代金の支払について正しいものはどれか。

  • ①債権者がA、債務者がBである
  • ②引き渡す側が常に債権者となる
  • ③債権者がB、債務者がAである
  • ④双方が義務を負うので定まらない
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正解 ①債権者がA、債務者がBである
解説
債権とは、特定の相手に一定の行為を請求できる権利のことをいい、債務はそれに対応する義務のことをいいます。請求できる側が債権者、義務を負う側が債務者です。

代金の支払について見ると、代金を請求できるのは売主Aですから、Aが債権者、支払う義務を負う買主Bが債務者になります。大切なのは、債権者・債務者という呼び方が人に固定されず、どの債権について話しているかで決まる点です。同じ売買契約でも、商品の引渡しについて見れば立場は逆転し、引渡しを請求できるBが債権者、引き渡す義務を負うAが債務者になります。互いに債権者でも債務者でもある、この関係を双務契約といいます。
他の選択肢について

・債権者がBで債務者がA:代金を請求できるのは売主Aですから、立場が逆になっています。
・引き渡す側が常に債権者:どちらが債権者かは、どの債権を基準に見るかで変わります。引渡しについては売主が債務者です。
・双方が義務を負うので定まらない:双務契約では、当事者が互いに債権者であり債務者でもあるという関係になります。
問29-2

法律で使う「善意」「悪意」の意味として正しいものはどれか。

  • ①善意は思いやり、悪意は害する意図
  • ②善意は知らない、悪意は知っている
  • ③善意は無償、悪意は報酬を得ること
  • ④善意は過失なし、悪意は落ち度あり
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正解 ②善意は知らない、悪意は知っている
解説
法律用語としての善意・悪意は、道徳的な良し悪しとはまったく関係がなく、ある事情を知っていたかどうかだけを表します。知らなかった場合が善意、知っていた場合が悪意です。

「善意の第三者」とは、その事情を知らずに取引に入った人のことで、心がけの良い人という意味ではありません。この区別が重要なのは、知らずに取引した人を保護するかどうかを法律が分けているからです。さらに「善意無過失」とは、知らず、かつ知らなかったことに落ち度(=注意すれば気づけたのに気づかなかったこと)もない状態をいいます。善意かどうかと過失があるかどうかは別々の要件で、条文はこの2つを組み合わせて保護の範囲を決めています。
他の選択肢について

・思いやりと害する意図:日常語としての意味であり、この感覚のまま条文を読むと解釈を誤る代表例です。
・過失なしと落ち度あり:過失があるかどうかは、善意・悪意とは別に判断される要件です。
・無償と報酬を得ること:対価があるかどうかは有償・無償の問題であり、善意・悪意という区別とは関係がありません。
問39-2

民法でいう「第三者」の意味として正しいものはどれか。

  • ①契約を仲介した専門家だけを指す
  • ②契約した3人のうち3番目の者
  • ③その法律関係の当事者以外の者
  • ④契約書に署名した立会人のこと
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正解 ③その法律関係の当事者以外の者
解説
第三者とは、いま問題になっている法律関係の当事者ではない者のことをいいます。

たとえばAがBに土地を売った場合、AB間の売買契約の当事者はAとBの2人です。その土地をBからさらに買い受けたCは、AB間の関係から見れば第三者にあたります。ここで注意したいのは、誰が第三者になるかは、どの法律関係を基準にして見るかによって変わるという点です。BC間の売買を基準にすれば、今度はAが第三者の立場になります。条文に「第三者に対抗することができない」といった表現が出てきたときは、まず「いまどの契約を基準に話しているのか」を確かめると、意味を取り違えずにすみます。
他の選択肢について

・3人のうち3番目の者:「三」という数字に引きずられやすいところですが、当事者が何人いるかとは関係のない概念です。
・仲介した専門家だけ:不動産業者などが第三者にあたる場面はありますが、専門家に限定される言葉ではありません。
・署名した立会人:立会人が第三者にあたることはありますが、特定の役割の人に限られる言葉ではありません。
問49-2

「自然人」と「法人」の違いとして正しいものはどれか。

  • ①自然人は日本国籍、法人は外国籍の個人
  • ②自然人は個人、法人は事業を行う個人
  • ③自然人は成年者、法人は未成年者
  • ④自然人は生身の人、法人は法律上の人
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正解 ④自然人は生身の人、法人は法律上の人
解説
自然人とは生きている人間そのもののことをいい、法人とは会社や一般社団法人のように、法律によって権利義務の主体となる資格(=法人格)を与えられた組織のことをいいます。

民法第3条第1項は「私権の享有は、出生に始まる」と定め、人は生まれた瞬間から権利を持つ主体になります。これに対し民法第33条第1項は、法人はこの法律その他の法律の規定によらなければ成立しないと定めています。つまり法人は、法律が認めて初めて生まれる存在です。法人格が認められると、その組織自身の名前で契約を結び、財産を持ち、訴訟の当事者になれます。この違いが、会社と社長個人を切り分けて考える出発点です。
他の選択肢について

・日本国籍と外国籍:民法第3条第2項は、外国人も原則として私権を享有すると定めています。国籍で分かれるものではありません。
・成年者と未成年者:未成年者も成年者もいずれも自然人です。年齢が関わるのは行為能力の問題です。
・事業を行うかどうか:個人事業主も自然人であり、事業をしているから法人になるわけではありません。
問59-2

株式会社が「法人」であることの意味として正しいものはどれか。

  • ①会社自身の名で契約や財産の保有ができる
  • ②会社の契約には株主全員の署名が要る
  • ③会社の財産は社長個人の財産と一体になる
  • ④会社は税金を納める義務を負わなくなる
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正解 ①会社自身の名で契約や財産の保有ができる
解説
会社法第3条は「会社は、法人とする」と定めています。法人格が認められることで、会社は代表者や株主といった個人とは切り離された独立の権利義務の主体となります。

その結果、会社は会社名義で契約を結び、会社名義で不動産や預金を持ち、会社として訴え、訴えられることができます。実務でよく「会社と個人は別」といわれるのはこのことで、社長が交代しても会社が結んだ契約は続きます。なお、契約書に署名するのは代表取締役などですが、それは会社を代表して行うのであって、その人個人が当事者になるわけではありません。契約書の当事者欄に会社名と代表者名を並べて書くのは、この関係を示すためです。
他の選択肢について

・社長個人の財産と一体:法人格が認められる以上、会社の財産と社長個人の財産は法律上まったく別のものです。
・株主全員の署名が要る:会社の契約は代表権を持つ者が会社を代表して締結します。株主全員の署名は必要ありません。
・納税義務を負わない:法人格を持つからこそ、会社自身が法人税などを納める義務の主体になります。
問69-2

民法でいう「法律行為」の説明として正しいものはどれか。

  • ①法律が命じる手続をそのとおり行う行為
  • ②意思表示どおりの効果が生じる行為
  • ③行政機関が違反者に処分を行う行為
  • ④裁判所が判決で権利義務を定める行為
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正解 ②意思表示どおりの効果が生じる行為
解説
法律行為とは、当事者が「こうしたい」という意思を外に示すこと(=意思表示)によって、その意思のとおりに権利義務の変動が生じる行為のことをいいます。

代表例は契約です。買いたい・売りたいという意思が合致すれば、そのとおりに代金債権と引渡債権が生まれます。ほかにも、遺言や、契約を解除するという意思表示も法律行為です。反対に、意思と関係なく法律が効果を定めている事実は法律行為ではありません。人の出生や死亡、時効期間の経過などです。この区別をしておくと、後で学ぶ「錯誤や詐欺による取消し」がどの場面に働くのかを整理できます。
他の選択肢について

・命じられた手続を行う行為:手続を踏むこと自体を指す言葉ではありません。中心にあるのは当事者の意思表示です。
・裁判所が判決で定める行為:判決は国の機関である裁判所の判断であり、当事者の意思表示を要素とする法律行為とは別のものです。
・行政機関が行う処分:行政処分は公の権力の行使であって、私人の意思表示を要素とする民法上の法律行為ではありません。
問79-2

本人に代わって契約を結び、その効果が本人に生じるしくみを何と呼ぶか。

  • ①代表
  • ②委任
  • ③代理
  • ④仲介
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正解 ③代理
解説
民法第99条第1項は、代理人がその権限内において本人のためにすることを示してした意思表示は、本人に対して直接にその効力を生ずる、と定めています。これが代理のしくみです。

契約の話をまとめたのが代理人であっても、買主や売主になるのは本人です。代金を支払う義務も商品を受け取る権利も、すべて本人に生じます。会社の仕事の多くは担当者が相手方と交渉して進みますから、代理は日々の取引を支えるしくみです。

効果が本人に生じるためには、代理人に権限があること(=代理権)と、本人のためにすることを相手に示すこと(=顕名)の2つが必要です。契約書に会社名と代表者名を並べて書くのも顕名にあたります。
他の選択肢について

・委任:仕事を頼む人と引き受ける人の間の契約で、代理権を与えるきっかけになりますが、代理そのものではありません。
・代表:法人の機関が法人そのものとして行為することをいい、本人と別人格の代理人の行為とは区別されます。
・仲介:契約の成立を取り持つ働きで、仲介した者は契約の当事者にも代理人にもなりません。
問89-2

契約に付ける「期限」と「条件」の違いとして正しいものはどれか。

  • ①期限は不確実な事実、条件は確実な事実
  • ②期限も条件も不確実な事実にかからせる
  • ③期限も条件も確実な事実にかからせる
  • ④期限は確実な事実、条件は不確実な事実
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正解 ④期限は確実な事実、条件は不確実な事実
解説
期限と条件を分ける決め手は、その出来事が必ず起きると決まっているかどうかです。

期限は「来月末日に支払う」のように、いつか必ず到来する将来の事実に、履行や効力をかからせるものです。民法第135条第1項は、法律行為に始期を付したときは、期限が到来するまでその履行を請求できないと定めています。これに対し条件は「試験に合格したら贈与する」のように、起きるかどうか分からない事実にかからせるものです。民法第127条は、停止条件付きの法律行為は条件が成就した時から効力を生じ、解除条件付きのものは条件が成就した時に効力を失うと定めています。契約書を読むときは、その一文が確実な出来事を指しているのかを見分けるのが要点です。
他の選択肢について

・期限が不確実で条件が確実:確実か不確実かという区別の要点が入れ替わっています。
・どちらも確実な事実:条件は不確実な事実にかからせるものです。確実な事実であれば、それは期限として扱われます。
・どちらも不確実な事実:期限は到来が確実である点が、条件との決定的な違いです。
問99-2

法令で使う「みなす」と「推定する」の違いとして正しいものはどれか。

  • ①みなすは反証で覆せず、推定は覆せる
  • ②みなすも推定も反証で覆すことができる
  • ③みなすは反証で覆せ、推定は覆せない
  • ④みなすも推定も裁判所だけが用いる
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正解 ①みなすは反証で覆せず、推定は覆せる
解説
「みなす」は、本来は違うものを法律上は同じものとして確定的に扱う表現で、反対の証拠(=反証)を出しても結論は変わりません。これに対し「推定する」は、いったんそのように取り扱うけれども、当事者が反対の証拠を示せばその取扱いを覆すことができる、という表現です。

実例で見ると分かりやすくなります。民法第446条第3項は、保証契約が電磁的記録によってされたときは書面によってされたものと「みなす」と定めており、これは覆せません。一方、民事訴訟法第228条第4項は、本人の押印がある私文書は真正に成立したものと「推定する」と定めており、こちらは反証によって覆せます。条文を読むときは、この2語のどちらが使われているかで結論の重みが変わります。
他の選択肢について

・みなすが覆せて推定が覆せない:反証を許すかどうかという要点が入れ替わっています。
・どちらも覆せる:みなす規定は覆せないからこそ、法律関係を画一的に確定させる働きを持ちます。
・裁判所だけが用いる:いずれも法令の条文で用いられる立法上の言い回しです。
問109-2

未成年者が親の同意を得ずに結んだ契約の扱いとして正しいものはどれか。

  • ①初めから無効である
  • ②取り消すことができる
  • ③有効で取り消せない
  • ④親が追認するまで無効
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正解 ②取り消すことができる
解説
民法第5条第1項は、未成年者が法律行為をするには法定代理人(=親などの保護者)の同意を得なければならないと定め、同条第2項は、これに反する法律行為は取り消すことができると定めています。

若い人は取引の経験が乏しく、不利な契約を結んでしまいやすいため、後から白紙に戻す道を用意して保護しているのです。なお民法第4条により成年は18歳ですから、この保護を受けるのは18歳未満の人です。

気をつけたいのは、取消しと無効の違いです。無効は初めから効力がない状態を指しますが、取消しは、取り消されるまでは有効に扱われ、取り消して初めてさかのぼって効力を失います。したがって、本人や保護者が追認すれば、その契約はそのまま有効になります。
他の選択肢について

・初めから無効:無効ではなく取消しの対象です。取り消されるまでは有効に扱われます。
・有効で取り消せない:条文が取り消すことができると明記しています。
・親が追認するまで無効:追認を待つまでもなく、取り消されるまでは有効として扱われます。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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