2026年版・8-2

下請法・景品表示法の一問一答

ビジネス実務法務検定試験®2級「企業活動に関する法規制」から、下請法・景品表示法に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問18-2

下請代金支払遅延等防止法(下請法)の適用対象となる取引の類型に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①資本金の額や取引の類型にかかわらず、製造委託・修理委託・情報成果物作成委託を含むあらゆる事業者間の委託取引に一律に適用される制度である
  • ②製造委託、修理委託、情報成果物作成委託、役務提供委託、特定運送委託のうち一定の取引について、資本金又は従業員数の区分に該当する場合に適用される
  • ③消費者と事業者との間の日用品や食料品などの通常の売買契約及び役務の提供契約についてのみ適用され、事業者間の取引には適用されない制度である
  • ④資本金の額を問わず、金融商品取引所に上場する企業同士の間で行われる委託取引にのみ限定して適用され、非上場企業間の取引には適用されない制度である
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正解 ②製造委託、修理委託、情報成果物作成委託、役務提供委託、特定運送委託のうち一定の取引について、資本金又は従業員数の区分に該当する場合に適用される
解説
従来の下請代金支払遅延等防止法(下請法)は、2026年1月1日施行の改正により「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」(中小受託取引適正化法・取適法)に改められた。対象となる取引類型(製造委託等)ごとに定められた委託事業者・中小受託事業者の資本金区分に加え、新たに従業員数区分(300人・100人)が追加され、いずれかの区分を満たす場合に適用される。取引類型にも運送委託の一部を対象とする特定運送委託が追加された。

他の選択肢の誤り:
・資本金又は従業員数の区分の要件があり、すべての事業者間取引に一律適用されるわけではない
・取適法は事業者間の委託取引を対象とし、消費者との取引は対象外である
・上場・非上場は要件ではなく、資本金又は従業員数の区分と取引類型により適用の有無が決まる
問28-2

下請法上、親事業者が下請事業者に製造委託等をした場合に負う義務に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①口頭での発注内容の伝達のみで足り、給付内容等を記載した書面の交付までは義務付けられていない
  • ②給付の内容、下請代金の額、支払期日、支払方法等を記載した書面を直ちに交付しなければならない
  • ③下請代金の額は、発注後に親事業者が下請事業者との協議を経ることなく一方的に決定すれば足りる
  • ④書面の交付義務は、下請事業者の側から明確に交付を求める要求があった場合にのみ生じる
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正解 ②給付の内容、下請代金の額、支払期日、支払方法等を記載した書面を直ちに交付しなければならない
解説
下請法は親事業者に対し、発注に際して給付内容・下請代金の額・支払期日・支払方法等の法定事項を記載した書面(いわゆる3条書面)を直ちに交付する義務を課しており、これは親事業者の基本的な義務の一つである。

他の選択肢の誤り:
・口頭のみの伝達は下請法上の書面交付義務を満たさない
・下請代金の額は発注時にあらかじめ明確に定める必要があり事後の一方的決定は許されない
・書面交付義務は下請事業者からの要求の有無にかかわらず親事業者に課される義務である
問38-2

下請法における親事業者の下請代金の支払期日に関する規制として、最も適切なものはどれか。

  • ①下請事業者から給付を受領した日から起算して60日以内のできる限り短い期間内に支払期日を定めなければならない
  • ②支払期日は親事業者が自由に定めることができ、下請法上の日数の上限や下限にも特に設けられていない仕組みである
  • ③支払期日は下請事業者との合意さえあれば、給付を受領した日から起算して1年後という長期に設定しても問題ない
  • ④支払期日を定める義務自体は課されておらず、支払が遅延した場合の遅延利息の支払義務のみが親事業者に課される
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正解 ①下請事業者から給付を受領した日から起算して60日以内のできる限り短い期間内に支払期日を定めなければならない
解説
下請法は、親事業者に対し、給付を受領した日から起算して60日以内のできる限り短い期間内に下請代金の支払期日を定めることを義務付けており、これに反する期日設定や支払遅延は禁止される。

他の選択肢の誤り:
・60日以内という法定の上限があり自由に定められるわけではない
・下請事業者の合意があっても60日を超える期日設定は下請法違反となる
・支払期日を定める義務自体が親事業者に課された独立した義務である
問48-2

下請法上禁止される「下請代金の減額」に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①下請事業者の責めに帰すべき瑕疵が見つかった場合に限っては、事前の合意を要せず自由に代金を減額してよい制度である
  • ②親事業者の一方的な都合により、下請事業者に責任がないにもかかわらず発注時に定めた代金を減額することは禁止される
  • ③下請事業者からの同意書さえ取り付ければ、理由のいかんを問わず自由に代金を減額することができる仕組みである
  • ④代金の減額は下請事業者における資金繰りの改善にもつながり得る行為であり、下請法上の規制対象には含まれない
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正解 ②親事業者の一方的な都合により、下請事業者に責任がないにもかかわらず発注時に定めた代金を減額することは禁止される
解説
下請法は、下請事業者に責任がないのに、発注後に代金を減額する行為を禁止しており、これは形式的な同意書の取得があっても実質的に違反となり得る。

他の選択肢の誤り:
・下請事業者の責めに帰すべき瑕疵がある場合でも、減額できるのは当該瑕疵により現に生じた損害等の合理的な範囲に限られ、事前の合意なく自由に減額できるわけではない
・形式的な同意書があっても実質的に親事業者の一方的な都合による減額は下請法違反となり得る
・代金減額は下請事業者に不利益を与える典型的な禁止行為であり規制対象である
問58-2

下請法上禁止される「買いたたき」に該当し得る行為として、最も適切なものはどれか。

  • ①市場価格の動向を十分に踏まえた上で、下請事業者と時間をかけて丁寧に協議しながら対価を決定すること
  • ②下請事業者の給付と同種の給付につき通常支払われる対価に比べ、著しく低い代金を一方的に定めること
  • ③下請事業者からの見積りの内容をできる限り尊重した上で、双方の合意のもとで対価を決定すること
  • ④原材料費や労務費の上昇分を十分に協議した上で適切に踏まえ、対価の水準を柔軟に見直すこと
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正解 ②下請事業者の給付と同種の給付につき通常支払われる対価に比べ、著しく低い代金を一方的に定めること
解説
買いたたきとは、下請事業者の給付の内容と同種又は類似の内容の給付について通常支払われる対価に比べて著しく低い代金を、親事業者が一方的に定めることをいい、下請法上禁止されている。

他の選択肢の誤り:
・十分な協議を経た価格決定は買いたたきに該当しない
・下請事業者の見積りを尊重した決定は買いたたきの問題を生じにくい
・原材料費上昇を踏まえた対価の見直しは適正な価格転嫁であり買いたたきとは逆の対応である

なお2026年1月施行の改正により、価格協議の求めに応じない、又は必要な説明をしないまま一方的に代金を決定する行為も、買いたたきとは別個の禁止行為として明文化された。
問68-2

下請法上禁止される「返品」に該当し得る行為として、最も適切なものはどれか。

  • ①下請事業者の責めに帰すべき瑕疵を発見した直後に、速やかに当該給付を返品すること
  • ②下請事業者の給付をいったん受領した後で、下請事業者に責任がないのに一方的に返品すること
  • ③委託内容と異なる規格の物が納品されたため、受領前の時点で受取自体を拒否すること
  • ④契約書にあらかじめ定めた検査基準に基づき、受領時にきちんと不合格と判定した品を返品すること
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正解 ②下請事業者の給付をいったん受領した後で、下請事業者に責任がないのに一方的に返品すること
解説
下請法上の返品規制は、下請事業者に責任がないにもかかわらず、給付を受領した後にこれを返品する行為を禁止するものであり、親事業者の一方的な都合による返品は違反となる。

他の選択肢の誤り:
・下請事業者の責めに帰すべき瑕疵を速やかに発見した場合の返品は例外的に許容され得る
・受領前の受取拒否は返品ではなく受領拒否の問題として別途規制される
・契約書に基づく適正な検査による不合格品の扱いは直ちに違法となるものではない
問78-2

景品表示法における「優良誤認表示」に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①実際の販売価格よりもかなり安い価格であるかのように見せかけて、商品の価格自体を偽って表示すること
  • ②商品の品質や内容について、実際のものよりも著しく優良であると一般消費者に誤認される表示をすること
  • ③景品類の提供に関して法令で定められた限度額を超えて、過大な景品を継続的に提供し続けること
  • ④商品ではなく取引条件について、実際よりも著しく有利であると一般消費者を誤認させる表示をすること
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正解 ②商品の品質や内容について、実際のものよりも著しく優良であると一般消費者に誤認される表示をすること
解説
優良誤認表示は、商品・役務の品質、規格その他の内容について、実際のものよりも著しく優良であると一般消費者に示す表示や、事実に相違して競争事業者のものより著しく優良であると示す表示をいう。

他の選択肢の誤り:
・価格の表示に関する誤認は有利誤認表示の問題である
・景品類の提供限度額超過は景品規制違反であり優良誤認表示とは別の規制類型である
・取引条件についての著しい有利誤認は有利誤認表示の説明である
問88-2

景品表示法における「有利誤認表示」に該当し得る表示として、最も適切なものはどれか。

  • ①実際には通常価格でしか販売していないにもかかわらず、大幅な値引き後の価格であるかのように表示すること
  • ②商品の原材料の産地について、実際とは異なるブランド力のある産地の産品であるかのように偽って表示すること
  • ③商品の効能について、実際には備えていない優れた治療効果があるかのように誇張して偽って表示すること
  • ④食品の消費期限について、実際の期限よりもかなり長い日付であるかのように偽って表示し続けること
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正解 ①実際には通常価格でしか販売していないにもかかわらず、大幅な値引き後の価格であるかのように表示すること
解説
有利誤認表示は、価格その他の取引条件について、実際のものや競争事業者のものより著しく有利であると一般消費者に誤認される表示をいい、いわゆる二重価格表示の不当な運用はその典型例である。

他の選択肢の誤り:
・産地の偽装表示は商品の内容に関する誤認であり優良誤認表示の問題である
・効能に関する虚偽表示は商品の品質・効能に関する優良誤認表示の問題である
・消費期限の虚偽表示も商品の内容に関する優良誤認表示の問題として扱われる
問98-2

景品表示法に基づく課徴金制度に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①優良誤認表示又は有利誤認表示を行った事業者に対し、対象商品等の売上額の一定割合を課徴金として納付させる制度である
  • ②景品表示法違反については課徴金制度自体がそもそも設けられておらず、罰金等の刑事罰のみが科される仕組みとなっている
  • ③課徴金の額は、違反した事業者の資本金の額のみに基づいて、売上額を一切考慮せず一律かつ機械的に算定される
  • ④消費者庁長官に対し自主的な返金措置の実施をあらかじめ届け出た場合であっても、課徴金額は一切減免されることがない
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正解 ①優良誤認表示又は有利誤認表示を行った事業者に対し、対象商品等の売上額の一定割合を課徴金として納付させる制度である
解説
景品表示法の課徴金制度は、優良誤認表示・有利誤認表示を行った事業者に対し、当該表示に係る商品・役務の売上額の一定割合を課徴金として納付させる制度であり、自主的な返金措置を講じた場合には課徴金額が減額又は免除され得る。

他の選択肢の誤り:
・課徴金制度は景品表示法にも設けられており刑事罰のみではない
・課徴金額は資本金ではなく対象商品等の売上額を基準として算定される
・自主返金措置の実施は課徴金額の減額・免除事由として認められている

なお2024年10月施行の改正により、過去10年以内に課徴金納付命令を受けた事業者が再び違反した場合には、課徴金の算定率が1.5倍に引き上げられる仕組みが導入されている。
問108-2

インターネット広告等において、事業者が第三者であるインフルエンサーに依頼して自社商品を紹介させる際、広告であることを一般消費者が判別困難な形で表示する、いわゆるステルスマーケティングに関する景品表示法上の規制として、最も適切なものはどれか。

  • ①事業者の表示であるにもかかわらず、それが判別困難であるものは不当表示として規制の対象となる
  • ②ステルスマーケティングは表現の自由の範囲内の行為であり、景品表示法上の規制対象とはならない
  • ③ステルスマーケティングは下請法上の禁止行為として規制されるものであり、景品表示法の対象外である
  • ④インフルエンサー個人にのみ表示規制上の責任が課され、依頼をした事業者は責任を負わない
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正解 ①事業者の表示であるにもかかわらず、それが判別困難であるものは不当表示として規制の対象となる
解説
2023年10月に施行された告示により、事業者の表示であるにもかかわらず一般消費者が広告であることを判別することが困難な表示は、不当表示の一類型として景品表示法上規制されることとなった。

他の選択肢の誤り:
・広告であることを隠す表示は消費者の商品選択を歪めるため規制の対象となる
・この規制は下請法ではなく景品表示法に基づくものである
・規制の対象は表示を行わせた事業者であり、依頼した事業者が責任を負う

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