2026年版・2-3

債権回収の法的手続の一問一答

ビジネス実務法務検定試験®2級「債権の管理・回収と倒産対応」から、債権回収の法的手続に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-3

金銭債権を有する債権者が、訴訟提起前に債務者の財産を保全する仮差押えに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①仮差押えは将来の金銭執行を保全するための手続であり密行性が求められる。
  • ②仮差押えを行うには事前に必ず債務者を審尋しなければならない。
  • ③仮差押えは民事訴訟の確定判決を得た後でなければ申し立てることができない。
  • ④仮差押えは非金銭債権の保全のためにのみ利用される手続である。
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正解 ①仮差押えは将来の金銭執行を保全するための手続であり密行性が求められる。
解説
仮差押えは、金銭債権について将来の強制執行が不能又は著しく困難になるおそれがある場合に、債務者の財産の処分を暫定的に禁止する民事保全手続であり、財産隠匿を防ぐため債務者に知られずに発令される密行性が特徴である。

他の選択肢の誤り:
・密行性の観点から事前に債務者を審尋することは通常行われない。
・仮差押えは訴訟提起前や判決確定前の権利保全のために用いられる制度であり、確定判決後に限られるとする記述は誤り。
・仮差押えは金銭債権の保全を目的とする手続であり、非金銭債権の保全は仮処分の役割である。
問22-3

民事保全における仮処分に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①仮処分には係争物に関する仮処分と仮の地位を定める仮処分がある。
  • ②仮処分は金銭債権の保全のためにのみ用いられる手続である。
  • ③仮処分は強制執行の完了後でなければ申し立てることができない。
  • ④仮処分の発令には申立人による担保の提供が一切認められていない。
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正解 ①仮処分には係争物に関する仮処分と仮の地位を定める仮処分がある。
解説
民事保全法は、特定物に関する給付請求権を保全するための係争物に関する仮処分と、争いのある権利関係について債権者に生じる著しい損害等を避けるための仮の地位を定める仮処分の二類型を規定している。

他の選択肢の誤り:
・仮処分は非金銭債権や権利関係の保全に用いられる手続であり、金銭債権保全は仮差押えの役割である。
・仮処分は強制執行前の権利保全のために利用されるものであり、執行完了後に申し立てるものではない。
・仮処分の発令に際しても裁判所は担保の提供を命じることができ、一切認められないとする記述は誤り。
問32-3

民事保全命令の発令に際して裁判所が求める担保に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①保全命令の発令には原則として申立人に担保を立てさせることができる。
  • ②保全命令を発令するに際しても担保が求められることは一切あり得ない。
  • ③担保を立てるかどうかは常に相手方の同意のみによって決まる。
  • ④担保は保全執行の手続が完了した後になってから立てれば足りる。
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正解 ①保全命令の発令には原則として申立人に担保を立てさせることができる。
解説
民事保全法14条1項は、保全命令は担保を立てさせて、若しくは相当と認める一定の期間内に担保を立てることを保全執行の実施の条件として、又は担保を立てさせないで発することができると定めており、実務上は不当な保全による相手方の損害を担保するため担保決定に基づき保証金を供託することが多い。

他の選択肢の誤り:
・担保が一切求められないとする記述は14条の規定に反する。
・担保の要否・金額は裁判所が決定する事項であり、相手方の同意によって決まるものではない。
・担保は保全命令の発令要件となることが多く、執行完了後に立てれば足りるとする記述は誤り。
問42-3

強制執行を行うために必要となる債務名義に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①確定判決や裁判上の和解調書は債務名義となる。
  • ②強制執行は債務名義がなくても常に開始することができる。
  • ③債務名義となり得るのは確定判決に限られる。
  • ④仮差押命令は債務名義として強制執行の基礎となる。
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正解 ①確定判決や裁判上の和解調書は債務名義となる。
解説
民事執行法22条は、確定判決、裁判上の和解調書、強制執行認諾文言付き公正証書等を債務名義として列挙しており、強制執行を行うにはこれらの債務名義が必要である。

他の選択肢の誤り:
・強制執行は債務名義に基づいて行われるのが原則であり、債務名義なしに常に開始できるとする記述は誤り。
・22条は確定判決以外にも和解調書や執行証書等を債務名義として列挙しており、確定判決に限られるとする記述は誤り。
・仮差押命令は権利の暫定的保全を目的とするものであり、それ自体で本執行の債務名義となるものではない。
問52-3

強制執行認諾文言付きの公正証書(執行証書)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①執行証書は金銭の支払等を目的とする請求について強制執行を可能にする。
  • ②執行証書があれば建物明渡しの強制執行も直ちに行うことができる。
  • ③執行証書は裁判所の判決と全く同一の効力を有する債務名義である。
  • ④執行証書を作成するには必ず事前に訴訟の提起の手続を経なければならない。
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正解 ①執行証書は金銭の支払等を目的とする請求について強制執行を可能にする。
解説
強制執行認諾文言が付された公正証書(執行証書)は、金銭の一定額の支払等を目的とする請求について、訴訟や判決を経ることなく直ちに強制執行を可能にする債務名義となる。ただし建物明渡し等の非金銭債権には利用できない。

他の選択肢の誤り:
・執行証書の対象は金銭の一定額の支払のほか代替物・有価証券の一定数量の給付に限られており(民事執行法22条5号)、建物明渡し等の請求については執行証書によることができない。
・執行証書は債務名義とはなるが、判決のように既判力を有するものではなく判決と全く同一の効力とはいえない。
・執行証書は公証人役場で訴訟を経ずに作成されるものであり、訴訟提起を前提とする記述は誤り。
問62-3

債権執行における第三債務者の陳述催告に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①差押債権者は裁判所書記官に第三債務者への陳述催告を申し立てられる。
  • ②第三債務者は陳述催告を受けても一切回答する義務を負わない。
  • ③陳述催告の制度は動産執行の手続にのみ存在する制度である。
  • ④陳述催告に対する回答内容に虚偽があっても何ら責任を一切問われない。
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正解 ①差押債権者は裁判所書記官に第三債務者への陳述催告を申し立てられる。
解説
民事執行法147条は、差押債権者の申立てにより裁判所書記官が第三債務者に対し差し押さえられた債権の存否等について陳述を催告できると定めており、債権執行の実効性確保のための制度である。

他の選択肢の誤り:
・第三債務者は催告を受けたときは陳述をする義務を負い、一切回答不要とする記述は誤り。
・陳述催告は債権執行に特有の制度であり、動産執行の手続には存在しない。
・故意又は過失により虚偽の陳述をした第三債務者はこれによって生じた損害を賠償する責任を負う場合があり、責任を問われないとする記述は誤り。
問72-3

支払督促の手続に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①債務者が督促異議を申し立てると通常の民事訴訟手続に移行する。
  • ②支払督促は口頭弁論を経て発せられる裁判所の決定である。
  • ③支払督促に対しては督促異議を申し立てることができない。
  • ④仮執行宣言付支払督促に対しては督促異議を申し立てることができない。
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正解 ①債務者が督促異議を申し立てると通常の民事訴訟手続に移行する。
解説
支払督促は債権者の申立てのみに基づき裁判所書記官が書類審査によって発する簡易な手続であるが、債務者が適法な督促異議を申し立てると、支払督促の申立て時に通常の民事訴訟の訴えの提起があったものとみなされ通常訴訟に移行する。

他の選択肢の誤り:
・支払督促は口頭弁論を経ずに書類審査のみで発せられる点に簡易迅速性の特色があり、口頭弁論を経るとする記述は誤り。
・督促異議の申立ては債務者に認められた重要な不服申立手段であり、申し立てられないとする記述は誤り。
・仮執行宣言付支払督促に対しても、送達を受けた日から2週間以内であれば督促異議を申し立てることができる(民事訴訟法393条)。
問82-3

少額訴訟制度に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①少額訴訟は60万円以下の金銭支払請求について1回の期日で審理を終える。
  • ②少額訴訟は請求金額についての上限が定められていない簡易な訴訟手続である。
  • ③少額訴訟は建物の明渡しなど非金銭請求全般についても広く利用される。
  • ④少額訴訟は同一の原告が同一裁判所で回数の制限なく何度でも利用できる。
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正解 ①少額訴訟は60万円以下の金銭支払請求について1回の期日で審理を終える。
解説
民事訴訟法368条以下は、60万円以下の金銭の支払を求める訴えについて、原則として1回の期日で審理を完了し即日判決を言い渡す少額訴訟手続を定めている。

他の選択肢の誤り:
・少額訴訟の対象は60万円以下の金銭支払請求に限定されており、上限がないとする記述は誤り。
・少額訴訟は金銭の支払請求に限られ、建物明渡し等の非金銭請求には利用できない。
・同一の原告が同一の簡易裁判所において少額訴訟による審理及び裁判を求めることができるのは同一の年に10回までと制限されており(民事訴訟規則223条)、無制限とする記述は誤り。
問92-3

動産執行における差押えの制限に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①債務者等の生活に欠くことができない衣服等は差押えが禁止される。
  • ②差押禁止動産の範囲を裁判所が変更することは一切認められていない。
  • ③差押禁止動産の制度はもっぱら不動産執行についてのみ存在する。
  • ④生活に必要な最低限の家具であっても常に差押えの対象となる。
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正解 ①債務者等の生活に欠くことができない衣服等は差押えが禁止される。
解説
民事執行法131条は、債務者等の生活に欠くことができない衣服、寝具、家具、台所用具等(1号)、債務者等の1か月間の生活に必要な食料及び燃料(2号)、標準的な世帯の2か月間の必要生計費として政令で定める額(66万円)の金銭(3号)などを差押禁止動産として列挙しており、債務者の最低限度の生活を保障する趣旨である。

他の選択肢の誤り:
・裁判所は申立てにより差押えの全部若しくは一部の取消し又は差押禁止動産の差押えを許すことができ(民事執行法132条1項)、変更が一切できないとする記述は誤り。
・差押禁止動産の制度は動産執行に関する規律であり、不動産執行限定とする記述は誤り。
・生活に必要な最低限度の家具等は差押禁止動産に該当し得るため、常に差押えの対象になるとする記述は誤り。
問102-3

確定判決に基づいて強制執行を申し立てる際に必要となる執行文に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①執行文には単純執行文のほか条件成就執行文や承継執行文がある。
  • ②執行文の付与を受けなくても強制執行の申立ては常に可能である。
  • ③執行文は債務名義とは無関係の独立した権利を証明する書面である。
  • ④承継執行文は債務者に相続が発生した場合には付与され得ない。
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正解 ①執行文には単純執行文のほか条件成就執行文や承継執行文がある。
解説
民事執行法27条は、債務名義に条件成就や当事者の承継が関係する場合の執行文(条件成就執行文・承継執行文)について定めており、通常の単純執行文と合わせて執行文にはこれらの類型がある。

他の選択肢の誤り:
・強制執行の申立てには原則として執行文の付与を受けた債務名義の正本が必要であり、常に不要とする記述は誤り。
・執行文は債務名義に基づく執行力の存在等を公証するものであり、債務名義と無関係な独立の権利証明書ではない。
・債務者が死亡し相続が生じた場合には相続人を承継人として承継執行文が付与され得るため、付与され得ないとする記述は誤り。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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