2026年版・10-3

基礎-3 知的財産権の全体像の一問一答

ビジネス実務法務検定試験®2級「最初に覚える土台知識」から、基礎-3 知的財産権の全体像に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問110-3

特許権の存続期間はどれか。

  • ①出願の日から二十年
  • ②登録の日から二十年
  • ③出願の日から十年
  • ④登録の日から十年
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正解 ①出願の日から二十年
解説
特許権の存続期間は、特許出願の日から二十年で終わります(特許法六七条一項)。

注意したいのは、権利が生まれるタイミングと、期間を数え始める日が違うことです。特許権が発生するのは、特許庁の審査を通って設定登録がされた時です。しかし二十年を数え始めるのは出願した日です。審査に三年かかれば、実際に権利を使える期間は十七年ほどに縮みます。

なぜこうなっているのでしょうか。登録の日から数えると、審査に時間がかかった人ほど独占できる期間が長くなり、不公平が生じるからです。また、出願日を起点にすることで、技術が社会に開放される時期がはっきりします。

ただし、医薬品や農薬のように、製造販売の承認を得るまで発明を使えない分野では、最長五年まで期間を延長できる制度が設けられています。
他の選択肢について

・登録の日から二十年:起算点は出願の日です。
・出願の日から十年:年数が誤りです。
・登録の日から十年:起算点も年数も誤りです。
問210-3

特許法が保護する「発明」とはどのようなものか。

  • ①商品につける名前やマークなど
  • ②自然法則を利用した技術の創作
  • ③物の形や模様のデザイン
  • ④小説や音楽などの表現
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正解 ②自然法則を利用した技術の創作
解説
特許法にいう発明とは、自然法則を利用した技術的思想の創作のうち、高度のものをいいます(特許法二条一項)。自然法則とは、物が落ちる、電気が流れるといった、自然界に成り立つ決まりのことです。

「自然法則を利用した」という条件があるため、計算の方法そのものや、ゲームのルール、経済の法則の発見などは、それだけでは発明になりません。人が頭の中で決めた約束ごとにすぎないからです。

知的財産権は、守る対象ごとに法律が分かれています。技術は特許法、デザインは意匠法、商品の名前やマークは商標法、小説や音楽などの表現は著作権法です。同じ一つの製品に、技術・デザイン・ブランド名が同時に含まれることも珍しくなく、それぞれ別の権利で守られます。この四つの対応を最初に覚えてしまうと、以後の学習が楽になります。
他の選択肢について

・商品につける名前やマークなど:商標法が保護する対象です。
・物の形や模様のデザイン:意匠法が保護する対象です。
・小説や音楽などの表現:著作権法が保護する対象です。
問310-3

意匠権の存続期間はどれか。

  • ①出願の日から十五年
  • ②登録の日から二十五年
  • ③出願の日から二十五年
  • ④登録の日から十年
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正解 ③出願の日から二十五年
解説
意匠権の存続期間は、意匠登録出願の日から二十五年で終わります(意匠法二一条一項)。

意匠とは、物品などの形状・模様・色彩やこれらの結合であって、視覚を通じて美しさを感じさせるデザインのことです。家具の形、家電の外観、パッケージの模様などが対象になります。

かつては「設定登録の日から二十年」でしたが、令和元年の改正(令和二年四月一日施行)で現在の形に改められました。長く使われ続けるロングセラー商品のデザインを守るには、従来の期間では足りないという産業界の声に応えたものです。

同じ改正で保護の対象も広がり、従来の物品に加えて、建築物の外観や内装、画面のデザインも登録できるようになりました。特許と同じく、起算点が出願の日である点をしっかり押さえましょう。
他の選択肢について

・登録の日から二十五年:起算点は出願の日です。
・出願の日から十五年:年数が誤りです。
・登録の日から十年:これは商標権の期間に近い数字で、意匠権とは異なります。
問410-3

商標権の存続期間と更新について、正しいものはどれか。

  • ①登録から五年で更新はできない
  • ②登録から十年で更新はできない
  • ③登録から二十年で更新できる
  • ④登録から十年で更新もできる
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正解 ④登録から十年で更新もできる
解説
商標権の存続期間は設定登録の日から十年ですが、更新登録の申請によって何度でも更新できます(商標法一九条一項・二項)。事実上、使い続ける限り半永久的に守られます。

他の産業財産権と扱いが違うのは、商標が守っているものが「創作」ではなく「信用」だからです。特許や意匠は、新しい技術やデザインを生み出した苦労に報いる制度なので、一定期間の独占を認めたあとは社会全体の共有財産にします。

これに対して商標は、そのマークを見れば「あの会社の商品だ」と分かるという、長年かけて積み上げた営業上の信用を守るものです。その信用は時間がたつほど厚くなるのですから、期限で打ち切る理由がありません。

なお、起算点が設定登録の日である点も、出願の日から数える特許・意匠とは違います。
他の選択肢について

・登録から十年で更新はできない:更新登録により何度でも更新できます。
・登録から二十年で更新できる:期間は十年です。
・登録から五年で更新はできない:期間も更新の可否も誤りです。
問510-3

著作権はどの時点で発生するか。

  • ①創作した時点で自動的に生じる
  • ②文化庁に登録した時に生じる
  • ③特許庁に出願した時に生じる
  • ④著作権表示を付けた時に生じる
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正解 ①創作した時点で自動的に生じる
解説
著作権は、著作物を創作した時点で自動的に発生し、登録や表示などの手続を一切必要としません(著作権法一七条二項)。これを無方式主義といいます。

子どもが描いた絵にも、社員が書いた企画書にも、撮った瞬間の写真にも、その時点で著作権が生じています。出願し、審査を受け、登録されてはじめて権利が発生する特許・実用新案・意匠・商標とは、この点が根本から違います。産業財産権は特許庁に出願して取る権利、著作権は創作したら自然に生まれる権利だと押さえておきましょう。

丸の中にCを書く著作権表示は、権利を発生させるためのものではありません。誰が権利を持っているかを示す実務上の慣行として使われています。

なお、文化庁には著作権の登録制度がありますが、これは権利の発生ではなく、譲渡したことを第三者に示すなどの目的で用いられるものです。
他の選択肢について

・文化庁に登録した時に生じる:登録は権利発生の要件ではありません。
・特許庁に出願した時に生じる:著作権は特許庁の所管ではありません。
・著作権表示を付けた時に生じる:表示は要件ではありません。
問610-3

個人が創作した著作物の保護期間はどれか。

  • ①著作者の死後五十年
  • ②著作者の死後七十年
  • ③公表の日から七十年
  • ④創作の日から五十年
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正解 ②著作者の死後七十年
解説
著作権は、原則として著作者の死後七十年を経過するまで存続します(著作権法五一条二項)。法人その他の団体の名義で公表された著作物は、公表後七十年です(同法五三条一項)。

この七十年という期間は、環太平洋パートナーシップ協定に伴う法の整備によって、二〇一八年十二月三十日から、従来の五十年より延長されたものです。

なぜ死後まで守るのでしょうか。著作権は財産権としての性格を持ち、相続の対象になります。著作者が亡くなった後も、遺族が使用料を受け取ることで、創作を支える仕組みが保たれるという考え方です。

企業の実務では、社内で作った資料や写真を使う場面で保護期間の判断を迫られることがあります。個人名義なら死亡の時から、法人名義なら公表の時から数える、という区別を押さえておきましょう。
他の選択肢について

・著作者の死後五十年:延長前の期間であり、現在の原則ではありません。
・公表の日から七十年:法人名義の著作物についての数え方です。
・創作の日から五十年:このような数え方はされていません。
問710-3

従業者がした職務発明について、勤務規則であらかじめ定めておくとどうなるか。

  • ①発明者に相当の利益を払えない
  • ②会社は権利を一切取得できない
  • ③初めから会社に権利が帰属する
  • ④特許庁の許可が必要になる
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正解 ③初めから会社に権利が帰属する
解説
契約や勤務規則などであらかじめ定めておけば、職務発明について特許を受ける権利は、発明が生まれた時点から使用者(会社)に帰属します(特許法三五条三項)。これを原始帰属といいます。平成二十七年の改正で導入された仕組みです。

それ以前は、権利はいったん従業者に発生し、会社がそれを譲り受ける形をとっていました。しかし、共同発明者の一人が譲渡を拒む、あるいは二重に譲渡されるといった不安定さがあり、会社に直接帰属させる道が用意されました。

その代わり、従業者には相当の金銭その他の経済上の利益を受ける権利が保障されています(同条四項)。金額の決め方は、経済産業大臣が定める指針に沿って、従業者との協議などの手続を踏む必要があります。

発明した人の意欲と、開発に投資した会社の立場の、どちらも立てるための制度だと理解しておきましょう。
他の選択肢について

・会社は権利を一切取得できない:定めがあれば会社に帰属します。
・発明者に相当の利益を払えない:相当の利益を受ける権利は保障されています。
・特許庁の許可が必要になる:そのような許可の制度はありません。
問810-3

不正競争防止法が守る「営業秘密」に当たるのはどれか。

  • ①役員だけが知っている情報
  • ②特許庁に出願して登録された技術
  • ③文書にして金庫で保管したもの
  • ④秘密として管理された有用な情報
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正解 ④秘密として管理された有用な情報
解説
営業秘密とは、秘密として管理されている生産方法・販売方法その他の事業活動に有用な技術上または営業上の情報であって、公然と知られていないものをいいます(不正競争防止法二条六項)。秘密管理性・有用性・非公知性の三つをすべて満たす必要があります。

実務で最も争われるのが秘密管理性です。会社が「これは秘密だ」と思っているだけでは足りず、従業員から見てそれが秘密だと分かる状態になっていることが求められます。具体的には、ファイルに秘の表示をする、閲覧できる人を限る、パスワードをかける、といった管理です。

単に金庫に入れてあるだけでは、有用性や非公知性の条件を満たすとは限りません。逆に、登録は必要ありません。特許と違い、公開せずに守るのが営業秘密の考え方で、製法などを特許にするか秘密にするかは、企業にとって重要な経営判断になります。
他の選択肢について

・特許庁に出願して登録された技術:公開されるため非公知性を欠きます。
・文書にして金庫で保管したもの:それだけでは三つの要件を満たしません。
・役員だけが知っている情報:有用性がなければ営業秘密になりません。
問910-3

他人の商品の形をまねた商品を売る行為は、どのように扱われるか。

  • ①不正競争に当たることがある
  • ②意匠登録がなければ問題ない
  • ③特許権があるときだけ違法になる
  • ④販売から十年は自由にまねできる
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正解 ①不正競争に当たることがある
解説
他人の商品の形態をまねた商品を譲渡・貸渡し・輸入などする行為は、不正競争に当たります(不正競争防止法二条一項三号)。いわゆるデッドコピーの規制です。

大きな特徴は、登録がなくても守られることです。意匠登録には、出願から審査・登録までの時間と費用がかかります。ところが商品の入れ替わりが速い分野では、その間に模倣品が出回って売上げを奪われてしまいます。そこで、開発に投じた資金と労力にただ乗りする行為を、登録なしに規制できるようにしたものです。

ただし守られる期間は永続しません。日本国内で最初に販売された日から三年を過ぎると、この規定による保護は及ばなくなります(同法一九条一項六号イ)。また、同種の商品がふつうに持っている形態は対象外です。
他の選択肢について

・意匠登録がなければ問題ない:登録がなくても不正競争になり得ます。
・特許権があるときだけ違法になる:特許権の有無とは関係ありません。
・販売から十年は自由にまねできる:保護される期間は三年です。
問1010-3

同じ発明について二つの出願が競合したとき、特許を受けるのは誰か。

  • ①先に発明した者
  • ②先に出願した者
  • ③先に実施した者
  • ④先に公表した者
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正解 ②先に出願した者
解説
日本の特許法は先願主義を採っており、同じ発明について異なる日に複数の出願があったときは、最も先に出願した者だけが特許を受けられます(特許法三九条一項)。

なぜ発明の早さではなく出願の早さで決めるのでしょうか。誰が先に発明したかを後から証明するのは難しく、実験ノートの日付などをめぐって争いが長引きます。出願日という客観的な事実で決めるほうが明快ですし、早く出願させることで技術の公開も進みます。

かつて先発明主義を採っていたアメリカも二〇一三年から先願主義へ移り、現在は世界的にこの方式で統一されています。

同じ日に複数の出願があった場合は、出願人どうしの協議で定めた一人だけが特許を受けられ、協議がまとまらなければどちらも受けられません。研究開発ではできるだけ早く出願することが実務上の鉄則になります。
他の選択肢について

・先に発明した者:かつてのアメリカの方式で、現在は採られていません。
・先に実施した者:実施の先後は基準になりません。
・先に公表した者:公表しても特許を受けられるわけではありません。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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